砂糖が固まる理由とは?味に影響はある?
では、そもそもなぜ砂糖は固まるのでしょうか。
原因は、乾燥によって砂糖の結晶同士がくっつき、大きな結晶になってしまうからです。
湿気が原因かと思いきや、乾燥によって固まるとは意外ですね。
ちなみに、塩は湿気が原因でくっついてしまいます。
料理やお菓子作りによく使う砂糖はグラニュー糖や上白糖が一般的です。
上白糖は製造過程でビスコと呼ばれる吸湿性の高い転化糖を加えて、結晶の表面をコーティングしています。
この工程を行うことによって結晶同士がくっついて固まることを防いでいます。
上白糖の場合、この転化糖の水分がなくなってくると、結晶同士がくっつきやすくなり固まるのです。
一方で、グラニュー糖は転化糖は加えられていませんが、結晶自体が大きいので上白糖よりは固まることは少ないです。
砂糖が固まると味はどのように変化するのか気になるところですが、特に味への影響はありません。
ただし、砂糖はにおいを吸収しやすい性質があるので、香りが強いものの近くでの保存は避けましょう。
では、固まるのを防ぐためにはどのように保存すればいいのか、ご紹介します。
砂糖が固まるのを防ぐ方法5選
砂糖が固まらないようにするには、適切な湿度に保てるように保存することが一番大切です。
おすすめの保存方法を5つご紹介します。
- 密閉容器に保存する
- 珪藻土スプーンを入れる
- マシュマロを置く
- 専用容器で保存する
- 顆粒砂糖を混ぜる
密閉容器に保存する
とても基本的な保存方法ですが、密閉容器に保存することで、容器内の湿度の変化を抑えることができます。
食品の保存容器は様々なものが販売されています。
砂糖の保存におすすめの容器は、タケヤ化学工業が販売している、「フレッシュロック」という商品です。
容器の口が広いので、ストレスなく砂糖を使うことが出来ますし、密閉度も申し分ないです。
容量も豊富に用意されていますので、他の食品を保存する際にも使えますよ。
珪藻土スプーンを入れる
テレビでも紹介され話題にもなった珪藻土スプーン。
砂糖の容器に一緒に入れおくだけで固まるのを防げるのでとても楽ですし、計量スプーンとしても使えて便利ですね。
珪藻土は吸湿性が良いので、容器の中の湿度を適切に保ってくれる役割を果たします。
あまり効果がなくなってきたなー、と感じる場合には電子レンジでチンするだけで吸湿性がもとに戻るのも嬉しいポイント。
容器も珪藻土のものにすれば固まるのを防ぐ効果が高まるので、試してみて下さい。
マシュマロを置く
ちょっと変わった方法ですが、砂糖と一緒にマシュマロを入れておくだけという方法もあります。
マシュマロには容器内の湿度を保つ効果があり、砂糖が固まるのを防いでくれます。
具体的には、密閉容器に砂糖を入れ、砂糖の上にマシュマロを2個ほど置いておくだけです。
色付きのマシュマロを使えば、見た目にもかわいく、料理するときの気分が上がるかもしれませんね。
マシュマロを余らせている方、ぜひ試してみて下さい。
専用容器で保存する
砂糖保存専用の容器も販売されていますので、いっそのことお気に入りの専用容器を購入してしまうのもおすすめです。
保湿性に優れた、美濃焼の素焼きポットが特におすすめです。
見た目もカフェ風の可愛らしいデザインのものがたくさん出ていますので、選んでいるだけで楽しくなりそうですね。
他の調味料とお揃いのものにすれば、キッチンに統一感が出ておしゃれな雰囲気になりますし、砂糖が固まるのも簡単に防げて言うことなしです。
顆粒砂糖を混ぜる
砂糖が固まるのを防ぐために、あらかじめ顆粒砂糖を混ぜおくという方法もあります。
顆粒砂糖はプレーンヨーグルトについていることが多く、フロストシュガーとも呼ばれています。
分量としては、砂糖:顆粒砂糖が5:1程度になるように混ぜれば大丈夫です。
多少入れすぎたとしても、特に問題はないので気にしないでください。
顆粒砂糖を使うことがなく、わざわざ買うほどでもないという方は、グラニュー糖でも固まるのを防ぐ効果があるので試してみて下さい。
固まった砂糖をサラサラに戻す方法5選
では、簡単にできる、固まった砂糖をサラサラに戻す方法を5つご紹介します。
- 霧吹きをする
- キッチンペーパーをはさむ
- 食パンを入れる
- 果物または野菜の葉を入れる
- 電子レンジでチンする
霧吹きをする
乾燥して固まる上白糖にもう一度水分を戻してあげる方法として知られているのが、霧吹きをする方法。
水分を失った転化糖に水分を与えてやることで、サラサラな状態に戻してあげることができます。
霧吹きが家にないという場合は、水をポタっと一滴垂らしておくだけでも3時間後くらいには元通りになっています。
ただし、水を入れすぎると砂糖が溶けだしてしまいますので、水を加える量には注意してください。
キッチンペーパーをはさむ
霧吹きや水を垂らす方法だと水加減が難しいと感じる方には、こちらの方法がより簡単でおすすめです。
湿らせたキッチンペーパーを容器とふたの間に挟んで置いておくだけです。
キッチンペーパーから発生する湿気が、固まってしまった砂糖同士の結合を緩めてくれる効果があります。
また、砂糖から蒸発する水分をキッチンペーパーが逃がさないようにしてくれる効果もあります。
キッチンにあるものでできるのでとても楽ですね。
食パンを入れる
朝ごはんは食パン派!という方におすすめなのがこちらの方法。
密閉容器にちぎった食パンを入れておくだけで砂糖がサラサラに戻ります。
こちらの方法も食パンの水分を砂糖に与えらることによって、結合をゆるめてくれるんです。
容器の底にちぎった食パンを入れ、その上から固まった砂糖を入れて放置しましょう。
ただし、食パンはかびやすい食品です。
約6時間ほど入れて置いたら、取り出すようにしてください。
果物または野菜の葉を入れる
食品の水分を固まる砂糖に移す方法として、食パン以外にも果物の皮や野菜の葉を使うのも有効な方法です。
キャベツの葉や、りんごの皮、かんきつ類の皮などがおすすめです。
りんごの皮は特に黒砂糖におすすめです。
注意点として、食パンと同様に長時間入れると腐ってしまう原因になりますので、1~2番で取り出すようにしましょう。
目安としては、リンゴの皮やキャベツの葉の水分が減ってしなびてきてしまったら取り出すといいですよ。
電子レンジでチンする
上白糖以外の砂糖で有効な方法なのが、電子レンジでチンする方法。
グラニュー糖などの砂糖は湿気で固まる可能性が高まります。
サラサラに戻すというよりは、さらに固まることを予防する方法です。
電子レンジで湿気を飛ばした後は、密閉容器にしっかり保存するようにしましょう。
ただし、あまり加熱しすぎると溶けてしまいますので、様子を見ながら加熱時間を調節するようにしてくださいね。
おすすめの調味料の保存に関する本
ちょっとした手間で砂糖が固まるのは簡単に防げます。
砂糖だけでなく、他の調味料の保存方法も知りたいという方にはこちらの本がおすすめです。
せっかく手に入れた調味料や食品は、適切に保存してなるべく長く美味しく保ち、無駄なく使いたいですよね。
食品の保存方法は意外と自己流で済ませてしまっていることも多いので、目からウロコな内容がたくさん紹介されています。
写真付きで分かりやすく解説されていますので、これを機会にぜひ参考にしてみてください。
砂糖が固まるのは乾燥が原因!ちょっとの手間で料理を快適に
今回は砂糖が固まる原因と、固まるのを防ぐ方法、元に戻す方法をご紹介しました。
ポイントは乾燥を防いであげることだったんですね。
ほんのちょっとした手間で、料理を快適に楽しむことが出来るようになります。
お気に入りの保存方法を見つけて、より料理上級者を目指してみてくださいね。