初節句はいつ行うの?
皆さんは初節句をいつ行うかはご存知でしょうか?
生後1ヶ月頃を目安に行うお宮参りと違い、初節句の日取りは決まっています。
初節句の時期
初節句は、女の子なら3月3日の桃の節句、男の子なら5月5日の端午の節句を祝うことになります。
なぜ桃の節句や端午の節句がこの時期に行われるようになったのかというと、江戸時代にさかのぼります。
五節句という言葉を聞いたことがありますか?
年間には色々な節句が存在していましたが、江戸時代に幕府が公的な行事・祝日として定めたのが5つの節句でした。
五節句とはこちらになります。
漢名 | 日付 | 和名 |
---|---|---|
人日(じんじつ) | 1月7日 | 七草の節句 |
上巳(じょうし) | 3月3日 | 桃の節句・雛祭り |
端午(たんご) | 5月5日 | 菖蒲の節句 |
七夕(しちせき) | 7月7日 | 七夕(たなばた) |
重陽(ちょうよう) | 9月9日 | 菊の節句 |
出典:Wikipedia
この五節句の中でも、桃の節句に女の子のお祝いを、端午の節句に男の子のお祝いをするという習慣が現代に受け継がれています。
初節句とは?
初節句とは、赤ちゃんが生まれて始めて行う節句の行事です。
赤ちゃんの成長をお祝いすると同時に厄除けの行事でもあります。
これまでの赤ちゃんの無事な成長を祝って、また今後の健やかな成長と厄除けを願うのです。
お雛さまや兜などは、災厄除けの守り神のようなものとされています。
赤ちゃんに降りかかろうとする災厄を、これらの人形が代わりに引き受けてくれると考えられてきました。
初節句のときにお雛さまや兜などを飾るようになったのは、このような理由からです。
男の子の初節句お祝い方法
それでは一般的な男の子の初節句のお祝い方法をご紹介します。
- 五月人形や兜を飾る
- こいのぼりを飾る
- 菖蒲の花を飾る
- 5月5日の当日に祝膳を振る舞う
順にみていきましょう。
男の子の初節句お祝い方法①:五月人形や兜を飾る
五月人形は、通常3月20日頃から4月中旬くらいの間に飾るのが一般的です。
遅くとも5月5日の端午の節句までに飾り付けを終えるようにしましょう。
飾る時期やしまう時期は地域や風習などによっても異なります。
ご両親に地域の風習などを聞いて、事前に教えて貰うと安心ですね。
男の子の初節句お祝い方法②:こいのぼりを飾る
端午の節句といったらやはり、こいのぼりですよね。
風に吹かれた沢山のこいのぼりを見るのは気持ちがいいものです。
最近では住宅事情から、ベランダに飾れるこいのぼりも販売されています。
男の子の初節句お祝い方法③:菖蒲の花を飾る
端午の節句は、菖蒲の節句とも言われています。
この時期が見頃の菖蒲の花を飾ってお祝いしましょう!
男の子の初節句お祝い方法④:5月5日の当日に祝膳を振る舞う
5月5日には親戚や親しい人達を呼んで、祝膳を振る舞ってお祝いをしましょう。
定番の祝膳のメニューはこちらです。
- ちまき
- 柏餅
- ブリやカツオ
- タイ
- たけのこ
- 赤飯
端午の節句には、ひな祭りのようなちらし寿司やはまぐりのお吸い物といった定番は特に決まっていないのですが、縁起のいいものを使った料理が振舞われます。
タイや赤飯は縁起がいいとして、お祝いの定番メニューですよね。
また、柏餅に使われるかしわの葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちないので、子孫繁栄を願って用意されます。
ちまきも以前は笹ではなく、繁殖力が強く邪気払いの植物とされていた茅(ちがや)の葉で包まれていました。
ブリは出世魚といわれていますし、カツオは勝男とかけて縁起がいいとされています。
たけのこはまっすぐ伸びることにちなんで用意されています。
だじゃれかと思ってしまうものもありますが、縁起の良い食べ物が祝膳のメニューの定番となっています。
またお祝いの本人、赤ちゃん向けに離乳食を作る方もいらっしゃいますよ。
こちらはお寿司ですが、生ものを使っていない離乳食のお寿司です。
赤ちゃんの月月齢によって手作りできるのがいいところですよね。
女の子の初節句お祝い方法
次に、女の子の初節句のお祝い方法をご紹介します。
- 雛人形を飾る
- 桃の花を飾る
- 菱餅や雛あられを飾る
- 3月3日の当日に祝膳を振る舞う
順にみていきましょう。
女の子の初節句お祝い方法①:雛人形を飾る
雛人形は、立春(節分の翌日、2月4日頃)から2月中旬に飾るのが一般的です。
遅くともひな祭りの一週間前には飾り付けを済ませましょう。
雛人形をしまうのが遅れると、婚期が遅れるという話を聞いたことはありませんか?
ただの迷信ですが、これは「お雛様もしまえないような片付けができない女性では、お嫁さんになれませんよ。」という戒めの言葉で、昔からのしつけが元になっています。
女の子の初節句お祝い方法②:桃の花を飾る
ひな祭りには、この時期にちょうど見頃を迎える桃を飾ってお祝いします。
桃には魔よけの力があるといわれていたために、雛人形と一緒に飾るようになりました。
女の子の初節句お祝い方法③:菱餅や雛あられを飾る
お雛様にお供えするのは、菱餅や雛あられです。
菱餅は赤白緑の三色が美しいですよね。
今では本当にお餅で作った昔ながらの菱餅を飾る人はあまりいませんが、菱餅の色をなぞった生菓子や干菓子がたくさん売られています。
お雛様の前に菱餅や雛あられをお供えして、ひな祭まで目で見て楽しみましょう。
女の子の初節句お祝い方法④:3月3日の当日に祝膳を振る舞う
女の子も、3月3日の当日には親戚や親しい人達を呼んで、祝膳を振る舞ってお祝いします。
3月3日が平日ではない場合は、3月3日に近い休日にお祝いしても問題ありません。
みんなで子どもを成長を祝う気持ちが大事なのですから、出席者の都合のいい日に盛大にお祝いしましょう。
ひな祭の定番の祝膳のメニューはこちらです。
- ちらし寿司
- はまぐりのお吸い物
- 桜餅や道明寺
- 菱餅
- 甘酒
- ひなあられ
ひな祭りにちらし寿司を食べる理由は諸説ありますが、寿司とは読んで字のごとく、寿(ことぶき)を司(つかさどる)となりますよね。
このように寿司自体が縁起がいいものでした。
そして、ちらし寿司に使われる具材も縁起のいいものを使います。
海老は背が曲がるまで長生きできるように、れんこんは先を見通すの意味を込めて。
色々な縁起の良いものが入ったちらし寿司を食べて、生涯食べ物に困らないようにとの願いと共にお祝いしたのです。
また、はまぐりは昔から夫婦円満の象徴とされてきました。
はまぐりは2枚貝で、一対になった貝以外の貝とは決して合わさらないことから、一生同じ相手に添い遂げることが幸せだと考えられてきた昔の風習から、ひな祭りに振舞われるようになったのです。
そのほかにも、最近ではひな祭りにちなんだケーキなども多く販売されていますよね。
ひな祭りにちなんだ洋菓子も、従来の桜餅や道明寺と並んで人気になっています。
ひな祭にちなんだ離乳食を作る方もいらっしゃいますよ。
こうしてあげることで、赤ちゃんも大人と一緒に祝い膳を味わえてうれしいですよね。
初節句のお祝い金の相場は?
初節句にいただけるお祝い金については、明確な決まりというのは特にありません。
ですが、相場となっている値段はありますのでご紹介します。
- 祖父母 5万~30万円
- 兄弟・親戚 5千~1万円
- 友人・同僚 3千~5千円
祖父母の金額に驚かれる方も多いことでしょう。
ですが、こちらの金額は、プレゼントしたお雛様や兜の値段も含めてということになります。
地域の風習もありますので、あくまで目安としてご参考になさってください。
男の子の初節句で贈り物の定番は?おすすめを紹介
男の子の初節句では何を送ったらいいのでしょうか。
男の子の初節句で贈り物の定番はこちらになります。
- 兜飾り
- 鎧飾り
- こいのぼり
順にご紹介します。
男の子の初節句の贈り物定番アイテム①:兜飾り
鎧や兜を飾る習慣は、武家社会から生まれたものです。
戦国時代には、武士の身の安全を願って鎧や兜を神社に奉納するしきたりがあったといわれています。
現在は自分の身を護る大切な道具という意味で、交通事故や病気から大切な子どもを守ってくれるようにという願いも込めて兜飾りを送るようになりました。
現在の住宅事情から、鎧兜よりも場所を取らない兜飾りは最適な贈り物といえます。
男の子の初節句の贈り物定番アイテム②:鎧飾り
鎧飾りは、端午の節句を祝う飾りの中で最も本格的な飾りです。
鎧飾りには兜飾りも含まれています。
両側に弓太刀を添えて飾り、実際に着用できるタイプのものもあります。
男の子の初節句の贈り物定番アイテム③:こいのぼり
こいのぼりは江戸時代に武士の家で行っていたお祝いがもとになっています。
こいのぼりは、兜飾り、鎧兜に続き人気の贈り物です。
女の子の初節句で贈り物の定番は?おすすめを紹介
女の子の初節句では何を送ったらいいのでしょうか。
女の子の初節句で贈り物の定番はこちらになります。
- 雛人形
- 親王飾り
- つるし雛
順にご紹介します。
女の子の初節句の贈り物定番アイテム①:雛人形
女の子の初節句の贈り物定番アイテムといったら、まず思い浮かぶのは雛人形でしょう。
雛人形には2段飾りから7段飾りまでいろいろなタイプのものがあります。
7段飾りの雛人形はかなり大きなものですので、置ける場所やしまう場所があるのか確認をしてから送るのが親切ですね。
サイズは横幅・奥行きともに100cm位です。
女の子の初節句の贈り物定番アイテム②:親王飾り
雛人形の中でも、お雛様とお内裏様の2人だけを飾るセットを親王飾りといいます。
マンションなどに住む人が増えて、十分な置き場所がない現代では、比較的好まれる贈り物です。
女の子の初節句の贈り物定番アイテム③:つるし雛
つるし雛は、2人目、3人目のお子さんの贈り物にもぴったりの品です。
江戸時代にはとても高価だったお雛様。
そんな高価なお雛様を飾ることができない一般の家庭で作られ始めたのがつるし雛でした。
どんな家庭でも子どもの成長を祝いたい気持ちは同じですよね。
初節句で気を付けたいマナーや注意点
赤ちゃんの健康を祝う一大行事、初節句。
そんな初節句で失敗しないために、気を付けたいマナーや注意点はこちらになります。
- 贈り物は初節句の遅くとも1か月前に届くように贈る
- 贈り物は贈られる赤ちゃんの両親と相談して決める
- 初節句の日取りは赤ちゃんの体調を第一に考える
- 親が子供よりも格上の服装にならないように気をつける
- ラフすぎる格好もNG
順に見ていきましょう。
初節句の注意点①:贈り物は初節句の遅くとも1か月前に届くように贈る
初節句の飾りを飾るのは、女の子は2月4日頃から2月中旬で、男の子が3月20日頃から4月中旬です。
遅くとも初節句の1ヶ月くらい前には届くように手配すると安心です。
初節句の注意点②:贈り物は贈られる赤ちゃんの両親と相談して決める
節句の飾りはとても場所を取るものです。
飾る場所の候補や、しまう場所があるかなど、事前に赤ちゃんの両親に聞いておく必要があります。
また、毎年飾るものになりますので、気に入ってもらえるものを選びたいですよね。
サプライズでプレゼントするというよりは、一度でも一緒にお店に見に行き、どのようなものがほしいのかを相談しておいたほうが、双方にとっていい結果になることでしょう。
一緒に行く時間がない方や、遠方に両親が住んでいるときは、スマートフォンで写真を撮ったりして確認してもらうのもいいですね。
初節句の注意点③:初節句の日取りは赤ちゃんの体調を第一に考える
初節句は赤ちゃんのためのお祝いです。
みんなの都合のいい日が今日しかないから、などという理由で、赤ちゃんの体調を無視して行うことはやめましょう。
初節句の注意点④:親が子供よりも格上の服装にならないように気をつける
初節句の主役は赤ちゃんだということをお忘れなく。
両親や祖父母が赤ちゃんより目立ってしまう格上の服装をするのはマナー違反です。
初節句の注意点⑤:ラフすぎる格好もNG
赤ちゃんが主役だからといってラフすぎる格好もNGです。
祝い事の行事ですので、ある程度フォーマルな服装が好ましいのです。
赤ちゃんが大きくなって後から写真を見たときに、しっかりお祝いされたなと感じられるようなきっちりとした服装をしましょう。
初節句のお祝いにあると便利なおすすめアイテム
初節句のお祝いの時の赤ちゃんはまだ1歳前です。
お着物を着るのは難しい月齢ですよね。
そんな時にはこちらの商品がおすすめです。
こちらは着脱が楽で手軽な、袴風のロンパースです。
華やかにお祝いの雰囲気を盛り上げてくれますよ。
袴風のロンパースには、男の子用もありますよ。
赤ちゃんにとっては着心地のよさが重要ですので、普段のロンパースを着ている気分で着用でできるこちらの商品は大変便利でおすすめといえますね。
またその他のおすすめアイテムについてはこちらも参考にしてください!
赤ちゃんの体調に注意して素敵な初節句のお祝いを
初節句を迎える赤ちゃんは、まだ1歳まえの小さな赤ちゃんです。
初めての節句のお祝いで張り切るのはわかりますが、そんなときこそ子どもって体調を崩しやすいのです。
祖父母や親戚の方々も子どもを育ててきた大先輩。
赤ちゃんの体調が悪いからと延期にしても怒るようなかたはいないはずです。
赤ちゃんが万全な体調のときに、皆さんで盛大に祝ってあげてくださいね。
きっと心に残る一生の思い出になることでしょう。