水槽台を自作しておしゃれに見せたい
扉付きのキャビネット型システム水槽台は、面で支える構造体で強度を補強しています。
本格的なCADシステムで図面を作成し、なるべく安い材料としてシナランバー材を使用。
30センチと45センチの水槽に対応する水槽台を2台自作しているのですが、電動ドリルや電動のやすり掛けを使用しながら作っています。
塗装はクリアニス塗装を6度塗りの後、配管のための穴あけやスライド丁番で扉の取付をすれば完成。
リビングに置く水槽台なので、扉付で中の物を隠してすっきりと見せてくれるのもポイント。
家具としても使える水槽台を自作している、本格派のDIYアイデアです。
水槽台を自作しよう【材料編】
自作の水槽台を作るには、基本的には木材を使用する場合がほとんどです。
おもに骨組みとしては1×4材や2×4材を使用するのですが、その場合は木材を横にしてみて木材に反りがないか確かめることが重要。
木材は切り出し方や保存の仕方によって反ってしまうことがあり、いざ組み立てる時にきちんと組み上げることが出来なくなってしまいます。
また木材のカットは自分で使用とすると難しいため、購入した店舗でカットしてもらってください。
ホームセンターのDIYコーナーでは、木材のカットサービスを行っているので活用すると良いでしょう。
あらかじめ設計図を作ってお店に持っていけば、木材の必要な本数やサイズが一目で分かります。
次に天板に使用する木材ですが、こちらは集成材や合板を使ってください。
複数の板材を貼り付けてあるので強度があり、反りが少ないので水槽の重さを直に受けるのに最適です。
さらにニスなどの塗装を施すことで防水性がさらにアップするのでおすすめです。
水槽台を自作しよう【作成手順編】
では実際に水槽台を自作するときにはどんな手順で行ったらよいでしょうか。
- 水槽台の形やデザインを考える
- 水槽台を設計する
- 補強するための手段を考える
- 必要な木材の算出をする
- 材料や工具をそろえる
- 木材へのやすり掛け
- 水槽台を組み立てる
- 水槽台の塗装
- 水槽台に扉などを取り付ける
- 水槽を設置する
水槽台自作の手順①:水槽台の形やデザインを考える
水槽台を自作する上で大切なのが、どんなデザインにするかを考えることです。
持っている水槽のサイズを測るのはもちろんですが、高さも背の高いタイプにするか低いタイプにするかによっても必要な材料が変わってきます。
さらに水槽台に扉を付ければ、リビングなどに置いても違和感がありません。
より本格的にしたいなら、フィルターやポンプなどを置くスペースが必要になるのでどんな水槽台を作りたいかよく考えることが大切です。
水槽台自作の手順②:水槽台を設計する
自作したい水槽台の形が決まったら、実際に紙やパソコンを使ってデザインを起こしてみましょう。
出来上がりの立面図だけでなく、平面図も作れば材料の算出にも役立ちます。
パソコンに図面ソフトやCADが入っていればそれを使って設計することも可能です。
水槽台自作の手順③:補強するための手段を考える
水槽台を自作するうえで大切なのが強度の補強です。
水を入れた水槽はとにかく重いので、それを乗せても耐えられる物を作らなければなりません。
例えば初心者でも扱える60センチ規格の水槽であっても、水や砂利などを水槽の中に入れると100㎏近い重さになります。
さらにそれより大きい水槽となると、その重さもより大変なものに。
そのため乗せる水槽の重さを実際に計算し、それに耐えられる強度を補強する必要があります。
具体的にその方法はいくつかあります。
- 長手方向に補強材を追加する
- 筋交いを入れる
- L字アングルと補強金具を取り付ける
これらを独立して、またいくつか組み合わせて加工することでより強度も増します。
水槽台自作の手順④:必要な木材の算出をする
平面図が出来上がったら、必要な木材を切り出すための算出をしてみましょう。
自作の水槽台を作る時は主に住宅建築用の1×4材や2×4材を使うことが多いのですが、それらを無駄なくカットするための計算が必要になります。
2×4材などの木材は専門店のほか、ホームセンターなどで手に入るので、DIYコーナーで探してみて下さい。
水槽台自作の手順⑤:材料や工具をそろえる
木材は購入時にホームセンターでカットしてもらうか、自分でカットする必要があります。
自分でカットするのは中々大変なので、出来れば専用機械で切り出してもらった方が良いです。
また木材などの材料の他にそれらを組み合わせるためのビスや電動ドライバーが必要になります。
そのほかにも扉を取り付ける場合は丁番や、塗装用のニスも準備してください。
さらに保護マスクや手袋のほか、紙やすりや刷毛、木工用ボンドやメジャーなどもあると良いでしょう。
水槽台自作の手順⑥:木材へのやすり掛け
材料や工具が揃ったらいざ組立て開始。
しかしその前に、忘れてはいけないのがやすり掛けです。
木材をカットした時のささくれを取り、組立時や完成してからのけがをすることを防ぎます。
また塗装ののりも良くなるので、ちょっと大変ですがやすりを掛けをするようにしてください。
お持ちの方は電動サンダーなどを使用すると、手早く効率的にやすり掛けをすることが出来ます。
やすり掛けが終わったら固く絞った濡れ雑巾などでふき取ると、細かい木片もきれいになります。
水槽台自作の手順⑦:水槽台を組み立てる
実際に組み立てる時のコツとしては、仮組みを行うと一人でも作業しやすくなります。
一面ごとに木工用ボンドを使って木材を固定し、一晩おくと簡単にズレたりしなくなります。
そのうえで細いビスやキリを使って、穴をあけた部分にビスを入れて固定していきます。
こうすることで木材の割れを防ぐ効果があります。
水槽台自作の手順⑧:水槽台の塗装
実際に水槽に水を入れて掃除や作業を行うと、水がこぼれたりすることがよくあります。
木材にとって水は木を腐れせてしまう原因ともなるため、水をしみ込ませないようにするための塗装が必要。
水槽台を自作するときに使用される塗料をご紹介します。
- 油性ニス
- 水性ニス
- ブライワックス
- ワトコオイル
主に油性ニスや水性ニスが防水効果が高いと言われています。
これらのニスは一度だけでなく何度も塗り重ねることで、その効果が高まります。
そのうえで好きな色やテイストに塗装を施してください。
特に天板は耐水性が高い方が長持ちもするので、忘れずに防水加工をするようにして下さい。
水槽台自作の手順⑨:水槽台に扉などを取り付ける
リビングなどに水槽を設置する場合は、むき出しのまま置くより扉などを付けて見栄えを良くする方法があります。
またさらに引き出しなどを付ければ、細々としたアクアグッズを入れられます。
また酸素ボンベやフィルターなどの水槽に付属する器具を収納しておくのにも、扉付きの水槽台は便利。
水槽台自作の手順⑩:水槽を設置する
自作の水槽台が出来上がったら、水槽を実際に設置してみましょう。
水を入れる前に不具合が無いかチェックしてみることも大切です。
ここまでで問題がなかったら完成。
後は水や好きな魚などを入れて、アクアライフを楽しんでください。
水槽台を自作する際の注意点
水槽台を自作する場合には、いくつか注意すべきポイントがあります。
- 水槽台の高さ
- 作業する場所を考える
- 木材は店でカットしてもらう
水槽台を自作する際の注意点①:水槽台の高さ
水槽台の高さを決めるうえで大切なのが水槽内での作業のしやすさです。
観賞用なのでと、立った時の目の高さまで水槽を持ってくると、実際に水槽の中を掃除したり作業する時に台を使わないと手が入らなくなってしまいます。
そのため作業する場合のことも考えて水槽台の高さを決めるようにして下さい。
また余り高すぎると足部分の補強がかなり必要になるため、水槽台の強度も考えながら高さを決めましょう。
水槽台を自作する際の注意点②:作業する場所を考える
実際水槽台を組み立てる段階になって考えなければいけないのが作業する場所。
やすり掛けや塗装は周りが汚れるためなるべくなら屋外で行うのが良いでしょう。
組み立てはフレーム部分まででしたら屋外でも大丈夫ですが、それらを台の形にする作業は実際に使用する部屋で行った方が良さそうです。
水槽台を設置する場所が二階だったりすると、そこまで階段で上げなければいけません。
また台の形にしてしまうと重量的に一人で移動させるのが大変な場合があるので注意してください。
水槽台を自作する際の注意点③:木材は店でカットしてもらう
1×4材や2×4材は厚みのある木材なので、素人がまっすぐカットするのは至難の業。
ここは無理せずプロにお願いした方が良さそうです。
専門店やホームセンターでは、無料だったりかなり安価でカットしてくれる所があるので、そのようなお店を探してみて下さい。
設計図がある場合はそれを持参すると、その通りにカットしてもらえるので手間もかかりません。
水槽台を自作したアイデア事例
それでは実際に水槽台を自作した例を見ていきましょう。
水槽台を自作したアイデア事例①:幅90㎝水槽用の水槽台
幅90㎝の水槽を乗せるための水槽台は、高さのある作りになっています。
また補強のために、足部分の2×4材をそれぞれ2枚合わせています。
さらに床に接する部分にも補強が入っているので、かなり頑丈な仕上がりです。
木目を生かしワトコオイルを塗っておりビンテージ感もあります。
水槽台を自作したアイデア事例②:デスク一体型の水槽台
水槽台の扉の下部分から出ている板が、デスクの天板になっているという水槽とデスクが一体型になったDIYアイデア。
扉部分にはアクアグッズを入れたり、デスクで使用する本や文房具などを収められます。
また水槽台にも細かい工夫がされていて、天板から出ているコの字型の棒はアクアリウムを照らす照明を吊るすために作られています。
デスクで勉強などをしながらふと見上げると水槽があるので、疲れた時に癒されそうです。
水槽台を自作したアイデア事例③:水草水槽用の水槽台
オーバル型のおしゃれな水槽には、水草を入れて楽しんでいます。
こちらの水槽は重さがあまりないので、補強いらずで出来上がり。
柱として1×4材を使用し、天板と棚板、引き出し収納がある水槽台です。
リビングに置いても違和感のない出来栄えで、これならDIY女子にも簡単に作れそうです。
水槽台を自作したアイデア事例④:水槽が3台乗る水槽台
一方のこちらは大作です。
小さめの水槽が3台並んでもまだ余裕のある大きさ。
また下の段にも水槽が1台と、バケツなどの水槽清掃用具も収納しています。
これだけ大きい水槽台を作るのは大変そうですが、購入するよりはずっと安く済むのは自作ならでは。
水槽台を自作したアイデア事例⑤:1×4材で作る水槽台
元々2×4(ツーバイフォー)工法と言われ、アメリカの住宅建築工法で使用される1×4材や2×4材を使っています。
規格が決まっているので、DIYもしやすいと最近人気のある材料です。
- 1×2材(19×38㎜)
- 1×4材(19×89㎜)
- 1×6材(19×140㎜)
- 2×2材(38×38㎜)
- 2×4材(38×89㎜)
- 2×6材(38×140㎜)
など、上記のサイズは大体のホームセンターで取り扱っています。
一方OSB合板とは、短冊型の木片を専用の接着剤を使用してプレスして作った合板のこと。
比較的安価で見た目もおしゃれ、厚みも9・12・24㎜などの種類がありDIYもしやすいのではないでしょうか。
ただ一つ注意すべきなのは、水に弱い性質だということ。
なので水槽台の天板には不向きです。
耐水性の塗料を塗ると多少は水に耐えられるそうなのですが、念のため使用しないことをおすすめします。
水槽台を自作したアイデア事例⑥:横幅135㎝の水槽台
幅の広い135㎝の水槽は、メラミン化粧板の扉で見た目もすっきり。
扉を取付けるための蝶番にはダンパーヒンジ付きなので、開け閉めもスムーズです。
また水槽台には専用金具で補強がしっかりとされています。
水槽台を自作したアイデア事例⑦:埋め込み式の水槽台
メダカ用の水槽を埋め込んで乗せているのは、自作の二段式の水槽台です。
照明や水槽用器具をうまく隠してくれるので、見た目も良い仕上がりに。
あえて色を塗らず、木目を生かしてナチュラルに作っています。
水槽台を自作したアイデア事例⑧:引き出し付き水槽台
ナチュラルなホワイトで塗装した水槽台は、インテリア家具にも見える出来栄えです。
右側には大きめの扉が付いていて、ボンベなどを収納できます。
また左側には深さが違う引き出しが3段付いており、細かいアクアグッズを入れて置くのに丁度良いサイズ感です。
ここまで本格的な水槽台だったら、自作したとは信じられないかもしれません。
水槽台を自作したアイデア事例⑨:3DCADで設計した水槽台
設計用の専用ソフトはDIYへの応用も出来るので便利なツールの一つです。
3Dでの設計だけでなく、木材の切り出しもソフト上で簡単。
本格的な仕上がりにもなるので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
水槽台を自作したアイデア事例⑩:カントリー風の水槽台
30㎝角の水槽を乗せているのは、カントリー風な色合いの引き出しや扉がかわいらしい水槽台。
アンティークの取っ手や、陶器の取っ手を付けることでより本格的な出来になっています。
また塗装も木目を生かしたナチュラルカラーで、水槽台の雰囲気と合っています。
飾り枠付きの扉は、薄めの板を張り合わせて作っているという手のかけようが本格的。
おすすめのDIY本
2005年に販売されてから売れ続けている、DIYの基本を盛り込んだ一冊。
こちらはその内容に、最新の電動工具や材料の情報を追加した改訂版です。
多目的棚やガーデンテーブルセット、木のおもちゃなどの作り方を写真付きで紹介。
作品を作るためのデザインや設計だけでなく、材料選びや工具の使い方などの基本中の基本から学べます。
これからDIYに挑戦してみたいと思っている方に是非読んで参考にして欲しい本です。
おしゃれな水槽台の自作まとめ
買うと高い水槽台ですが、自作してしまえばリーズナブルに手に入ります。
強度や台の高さ、使用する材料や防水など、いくつかのポイントに気を付ければ思ったより簡単に作れるはず。
また扉を付けたり、アンティークな塗装を施すことでリビングに置いても違和感のない水槽台を作れるのでチャレンジする価値のあるDIYです。