基本は自然に起きるまで寝かせておいてOK
新生児期の赤ちゃんがあまりによく寝ていて全然起きないと、起こした方がいいのか不安になってしまいますよね。
でも、基本的には赤ちゃんが自然に起きるまで寝かせておいて大丈夫です。
生まれたばかりの新生児は、まだ昼夜のリズムがなく、一日に16~18時間を寝て過ごすと言われています。
「寝る子は育つ」と言われるように、あまり心配しすぎずに寝かせてあげましょう。
また、新生児期にかかわらず、赤ちゃんにはとても個人差があります。
なかなかまとまって寝てくれない子もいれば、お腹が満たされていればぐっすりで全然起きない子もいます。
ママのお腹の中から、外の世界に出てきたばかりの新生児にとって、全てが刺激的なできごとです。
その刺激を脳で処理し、発達していくためにも睡眠は赤ちゃんにとってとても大切なんです。
寝ている新生児を起こして飲ませたほうがいいチェックポイント
気持ちよさそうに眠っている新生児を起こすのもなんだかかわいそうですよね。
ですが、起こしておっぱいやミルクを飲ませた方がいい場合もあります。
新生児が起きないときは、次の4つのポイントをチェックしましょう。
- 体重が増えない
- おしっこの量や色
- うんちの量や色
- 顔色が悪い
- 唇が乾燥している
チェックポイント①体重が増えない
あまり起きない赤ちゃんでまずチェックしたいのが、体重増加です。
体重が増えていないようなら、母乳やミルクが足りていないという可能性もあります。
赤ちゃんはお腹がすいたら泣くものだと思いますよね。
でも中には、お腹がすいてもあまり泣かなかったり、起きない新生児もいます。
新生児期の体重増加の目安は1週間に120~240gとされています。
毎日体重を測るのは難しいですし、変化も小さいので、1週間ごとにチェックしてみましょう。
体重増加が順調なのか心配なときは、医師や保健師に相談してみるといいでしょう。
チェックポイント②おしっこの量や色
新生児のオムツ交換の回数の目安は1日10~12回とされています。
おしっこはオムツに吸収されるので、おしっこの量や回数を正確にチェックすることは難しいですよね。
新生児の1日のおしっこの回数は15~20回程です。
オムツ交換の頻度が目安よりかなり少なかったり、3時間以上おしっこをした形跡がないようなら、起こして授乳してあげましょう。
量とともに、おしっこの色が濃くないかもチェックポイントです。
水分が不足するとおしっこの色が濃くなることがあります。
また、汗をかきやすい夏場は、おしっこの量が減ることがあります。
脱水症状になりやすいので、体調を見ながら、少し多めに授乳してあげましょう。
チェックポイント③うんちの量や色
新生児期はうんちの回数も多く、ゆるくて水っぽいうんちです。
1日の回数は2~10回が目安です。
個人差が大きく母乳かミルクかによっても回数は異なります。
日頃から何回ぐらいうんちをするか確認して、いつもよりうんちの回数が減っていないかチェックしましょう。
うんちをしていても起きない赤ちゃんもいるので、時間をみてオムツが汚れていないかもチェックしましょう。
チェックポイント④顔色が悪い
新生児黄疸の症状があると、よく寝てなかなか起きない赤ちゃんもいます。
ほとんどの赤ちゃんには多少の黄疸が見られ、1週間ほどで治まります。
しかし、黄疸の症状が長引くこともあります。
肌や目の色が黄色っぽくないかチェックし、新生児黄疸の場合は、起こして授乳してあげましょう。
チェックポイント⑤唇が乾燥している
顔色と合わせて、唇が乾燥していないかもチェックしましょう。
唇がカサカサと乾燥している場合は、脱水症状になっていることがあります。
水分が不足しているかもしれないので、起こして授乳してあげましょう。
新生児を起こすタイミング
起きない赤ちゃんを起こすタイミングのひとつは、ママのおっぱいの張りです。
母乳をあげているママは、授乳から数時間たつと、胸が張ってきます。
赤ちゃんがなかなか起きないと、母乳がたまって痛くなることもあります。
お腹がすいても起きない赤ちゃんもいるので、ママのおっぱいが張ったり痛くなったときは、起こして授乳をするひとつのタイミングです。
産院や助産師から2~3時間おきに授乳するように指導されることもあります。
その場合は、赤ちゃんが起きないときも、授乳の時間になったら起こして大丈夫です。
また、一度の授乳で飲む量が少ない赤ちゃんも、母乳が不足するかもしれないので、時間を見て起こしてあげましょう。
起きない新生児の上手な起こし方
ぐっすり寝ていてなかなか起きない赤ちゃんを、どうやって起こしたらいいのでしょうか。
無理やり起こすのもかわいそうですよね。
起きない新生児の上手な起こし方を紹介します。
- 声をかける
- 顔や体を触る
- 足の裏をくすぐる
- オムツを替える
- おっぱい、ミルクを口に近づける
- カーテンや窓を開ける
- 掛け布団を取る
新生児の上手な起こし方①声をかける
「○○ちゃん、起きて~」「おっぱい飲も~」「起きる時間だよ~」などと、優しく声をかけてみましょう。
深い眠りでなければ、この方法で起きてくれるでしょう。
ママの声は赤ちゃんが一番聞きなれた声でもあります。
安心して起きることができそうですね。
新生児の上手な起こし方②顔や体を触る
声をかけても起きないようなら、顔や体を触って刺激してあげましょう。
ほっぺをつんつんとしたり、「おっぱいの時間だよ~」と、口のあたりを触るのも効果的です。
肩をトントンとしたり、脇腹などを少しくすぐるような感じで刺激してみましょう。
新生児の上手な起こし方③足の裏をくすぐる
赤ちゃんが起きないとき、多くの産婦人科で助産師さんなどもやっている方法です。
出産後、入院中にこの方法を教えてもらった人もいるのではないでしょうか。
足の裏をこちょこちょと優しくくすぐってみましょう。
こすってみたり、ツンツンしてみたりと、足裏を刺激すると起きてくれるかもしれません。
新生児の上手な起こし方④オムツを替える
授乳の時間になっても起きないときは、前回のオムツ交換から時間が経っていて、おしっこやうんちをしていることもあります。
一度オムツを替えてみると起きてくれるかもしれません。
オムツを替えるときは、服を脱がせたりするので、なかなか起きない赤ちゃんも目を覚ましやすいですね。
新生児の上手な起こし方⑤おっぱい、ミルクを口に近づける
いろいろ試したけど、それでも起きないときは抱っこしておっぱいやミルクを口に近づけてみましょう。
授乳の時間であれば、おっぱいやミルクのにおいで、お腹がすいてきて起きてくれるかもしれませんね。
赤ちゃんは口に入ったものに吸い付く本能があるので、おっぱいや哺乳瓶を少し口に含ませてあげると、飲んでくれることもあります。
そのままおっぱいやミルクを飲み始めて、目が覚めるということも。
新生児の上手な起こし方⑥カーテンや窓を開ける
部屋が暗いと赤ちゃんはなかなか起きません。
カーテンを開けて太陽の光の明るさを感じさせてあげましょう。
電気を消している場合は、電気をつけるのも方法のひとつです。
まぶしくて目を覚ますかもしれません。
また、窓を開けて少し外気を取り入れるのもおすすめです。
外の物音や寒さも刺激になってくれます。
新生児の上手な起こし方⑦掛け布団を取る
包まれていた布団を取るとびっくりしますよね。
また、布団を取ることで、寒さが刺激になって目を覚ますかもしれません。
授乳中に寝てしまった新生児の上手な起こし方
赤ちゃんは授乳中に寝てしまうこともありますよね。
新生児期の赤ちゃんは、まだ飲むのが上手でないので、時間がかかって、疲れて寝てしまうのです。
小さな赤ちゃんにとって、おっぱいやミルクを飲むことはとても体力を使うことなんですね。
また、ママと密着していることで、温もりや心音で安心することも、授乳中に眠たくなる原因です。
でも、お腹いっぱいになるまで飲んでほしいですよね。
授乳中に寝てしまって起きない新生児の上手な起こし方を紹介します。
- 足の裏をくすぐる
- ゲップをさせる
- 乳首や哺乳瓶を動かす
- 一度布団に置く
- オムツを替える
新生児の授乳中の上手な起こし方①足の裏をくすぐる
起きない赤ちゃんの起こし方とも一緒で、授乳中に寝てしまったときも、足の裏を刺激するのが定番の方法です。
起きない時はこちょこちょとくすぐるだけでなく、土踏まずを押してみたり、指先やかかとをくすぐったりと、いろいろ試してみましょう。
新生児の授乳中の上手な起こし方②ゲップをさせる
新生児はまだ飲む力も弱く、上手に飲めません。
一度体を起こして、ゲップをさせあげてみてください。
目が覚めるだけでなく、すっきりしてまたおっぱいやミルクを飲んでくれます。
新生児の授乳中の上手な起こし方③乳首や哺乳瓶を動かす
乳首や哺乳瓶をくわえたまま、寝てしまうこともあります。
そんなときは乳首や哺乳瓶を一度離したり、動かしたりしてみましょう。
哺乳瓶ならトントンとつついてみたり、上下に動かしてみてください。
赤ちゃんは口に入ったものを反射的に吸うので、刺激すると、また飲んでくれるかもしれません。
新生児の授乳中の上手な起こし方④一度布団に置く
それでも起きないときは、一度布団に置いてみましょう。
熟睡していない状態で、布団に置かれると、目を覚ます赤ちゃんは多くいます。
びっくりして泣いてしまうかもしれませんが、抱っこしてまた授乳してあげましょう。
新生児の授乳中の上手な起こし方⑤オムツを替える
布団などにおろしても起きない赤ちゃんは、オムツを替えてみましょう。
服を脱がせたり、足に触れたりするので、さすがに起きてくれると思います。
新生児が起きないときは寝たまま授乳してみるのもひとつの方法
授乳中に寝てしまった赤ちゃん、いろいろな方法を試したけど起きないときは、寝たまま授乳するのもひとつの方法です。
寝てしまったのに起こすのはかわいそうと、そのまま寝かせると、まだお腹がいっぱいになっていないので、すぐに泣きだしてしまうことがあります。
そして、またすぐに授乳して、とだらだらと授乳を繰り返すことになってしまいます。
何度か起きない赤ちゃんを起こす方法を試してみて、それでも起きないようなら、そのまま授乳を続けてみましょう。
新生児は本能的に口に入ったものを吸うので、寝たまま飲んでくれるかもしれません。
あまりにもぐっすりと眠ってしまった場合は難しいかもしれませんが。
赤ちゃんの体重の増え方も見ながら、しっかり飲めるようになるまで、付き合ってあげましょう。
おすすめの育児本
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月齢別の赤ちゃんの成長やお世話など基本的なことだけでなく、病気や予防接種などについても書かれています。
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新生児が起きないときも焦らずに
新生児がよく寝てくれてなかなか起きないのは助かる反面、母乳やミルクが足りているかなと心配になりますよね。
基本的には、自然に起きるまで寝かせても大丈夫です。
体重の増え方、脱水の症状がないかチェックして、心配なときは上手な起こし方を参考に、優しく起こしてあげましょう。
徐々に睡眠や授乳のリズムも整ってくるので、焦らずに一緒に成長していきましょう。