猿腕とは?
まずは『猿腕』について。
初めて耳にする人方もいると思うので、簡単に説明しておきます。
猿腕と耳にしたら猿のような長い腕・・?そんな想像をする方も数多くいるのでは?
しかしながら、猿の様に毛深い腕というわけではないんです。
世間一般において猿腕は腕をグッと真っ直ぐ伸ばすと、肘の関節部位がグニャッと湾曲するように折れてしまう腕を指します。
ただ外側に折れているだけでなく、曲がり方が異様なほどに極端で「くの字」を描けるほど。
普通の方は、腕を真っ直ぐに伸ばすと少し反り返りはするものの、そこまでいくことは無いです。
逆に腕をピンッと真っ直ぐに伸ばしたとしても、猿腕の方は他の人より、肘の先から「くの字」を描けるほどに曲げられます。
これは考えようによっては個性で、目立ちたがり屋の人にとっては良いポイントと考える方も。
その一方で、見栄えがあまり良くないので、コンプレックスに感じる方も多いです。
猿腕になってしまう原因
どのような事が要因になってな他の方と異なった腕へと変わっていくのか?この点を確認してみると、主に以下の4つが挙げられます。
- 先天的な遺伝によるもの
- 生活習慣の癖による体の歪み
- 日頃から肘に負担をかけてしまっている
- 怪我で骨格が歪んだから
猿腕になってしまう原因①:先天的な遺伝によるもの
まず1つ目の要因。
先天的な親からの遺伝が挙げられます。
遺伝的な要素は腕が変形していく原因の中でも、最多となっています。
この腕の方は、親から祖父に至るまで猿腕の特徴を受け継いでいるなど。
特殊な家系な事も多く、母親父親のどちらかが猿腕だったら、子供の腕も湾曲する確率が上がるという事です。
特に骨格は遺伝しやすいとされており、エクササイズや整体で矯正できるケースもあります。
猿腕になってしまう原因②:生活習慣の癖による体の歪み
次に見込まれる原因ですが、生活習慣の癖で体が徐々に歪んでいくという点。
一例を挙げると、足を組んで座る時はいつも右足であるなど。
もしくは、通勤や通学の際に同じ腕でカバンを手にしているなど。
他は座っている時、立った時の姿勢の悪さから徐々に体が歪んでいき、猿腕を引き起こす引き金となるケースもあるとの事。
これらは無意識のうちの行動が多いため、生活の中で意識して癖を治す事で矯正へと繋がりますよ。
猿腕になってしまう原因③:日頃から肘に負担をかけてしまっている
事務系やパソコンを使った仕事ではなく、重い荷物を運んだり商品の出し入れを行ったり。
もしくはスポーツ関係の仕事をしており、日常的に肘に荷重がいっている方は猿腕になるケースも。
仕事に集中している場合肘へのダメージに意識が向かないものですが、着実に肘関節部分にダメージが蓄積していく訳です。
とすれば、ふと気が付いた時に「肘の形が変かも・・?」そこから気づく事例も。
肘に不自然な違和感を感じたら、傾向が出始めている事を疑ってください。
猿腕になってしまう原因④:怪我で骨格が歪んだから
そして原因の4つ目。
事故等で骨折してしまい手術を経験した方は、治ったかと思ったその後に、気づいたら腕が変形していたというケースもあります。
骨折すると新陳代謝を繰り返し、折れた部位に新しい骨が生成され長期的に繰り返す事で治っていくんですね。
通常はほぼ元通りになるものの「上腕骨顆上骨折」後に「外反肘(がいはんちゅう)」
つまり、腕がアウトサイドに曲がる猿腕へなってしまう訳です。
骨折に気をつけてください。
猿腕になりやすい人の特徴
変形している腕をしている猿腕の方には、何か例外的な性質があるんでしょうか?
特徴についてですが、以下の4つが挙げられますね。
- 体が細い人に多い
- 男性に比べて、女性の方がなりやすい
- 他の人よりも肘関節が柔軟
- 腕の筋肉量が少ない
猿腕になる人の特徴①:体が細い人に多い
まず特徴の1つ目。
体が細い・・つまり全体的に痩せている方は先程あげた外反肘になる事が多いです。
体が細くて痩せているという事は、重い荷物を持った時に肘にダメージが蓄積していくという事。
重い積み荷を持ってない場合でも、普段の肘をつく動作でも負担がいきやすくなります。
つまり肘を痛めやすい、猿腕になる事が多い訳です。
猿腕になる人の特徴②:男性に比べて、女性の方がなりやすい
次に男性よりも女の人の方が、腕の見た目が変形していく確率が濃くなります。
後で解説する「筋肉量が少ない」点もありますが、女の人ってバッグ類を持つ時『肘に掛ける』動作が多いですよね。
バッグを肘に掛けるという何気ない動作。
女の人にとっては普通の動作でm気に留める事もない位普通な動きだと感じます。
けど、バッグが重い荷物の場合は話が変わってきます。
重い荷物だと肘に荷重がいくので、そこで肘にダメージが加わり猿腕になってしまう訳です。
肘にバッグを掛けるスタイルは女性なら普通だと思いますが、腕が変ずる引き金となる要因になるので、やめておきましょう。
猿腕になる人の特徴③:他の人よりも肘関節が柔軟
肘がアウトサイドに折れている事から、悪い点がクローズアップされがちな猿腕。
しかし、実はこれがメリットになることもあるのです。
それは、他の人より肘の関節が柔軟である、という特徴を持っていることです。
この点は柔らかな肘の動きが必要なスポーツだと、重宝されます。
普通の腕の可動域だと不可能な動きも、可能となるのでそこがメリットになる事もありますよ。
猿腕になる人の特徴④:腕の筋肉量が少ない
特徴のラストです。
ここは単純に腕の筋肉量が、少ない点が挙げられますね。
腕の筋肉量が少ないと、当然重い荷物を持った際に腕の部位と肘の関節へ負担がいきます。
その積み荷を先程あげたように肘に掛けたとしたら・・
関節部位が変形していく状況を、引き起こしやすくなってしまう訳です。
最近は男の方でも細身で筋肉量が微量な方も多いですね。
細身で筋肉があまりついていないガリガリな男の方は、腕が変じていくかもしれません。
猿腕のメリット
変わった特徴を持っている猿腕ですけど、関節部位の変形はその人自身の個性とも言えます。
であれば、その個性を上手に使ったメリットは存在するのでしょうか?
メリットは、主に以下の2つです。
- 目立ちやすくみんなの注目の的となる
- 手先が巧妙な点から、細かい作業が得意
猿腕のメリット①:目立ちやすくみんなの注目の的となる
腕を前に真っ直ぐ伸ばしても外側に折れる猿腕は、普通の人が見ると大抵びっくり仰天します。
なにせ「それ、折れていないの!?」そう思うほどに肘から先が曲がりますから。
それ故に、一発芸として披露したとき目立ち注目の的になる事も多いようです。
最近はTwitterやインスタグラムなど、SNS上でその個性を活かし注目を集めている人も多いと聞きます。
猿腕のメリット②:手先が巧妙な点から、細かい作業が得意
猿腕の方は手先が巧妙かつ器用で、細かい作業が得意な方が多いです。
理由ははっきりしていませんが、統計的に細かい作業を行っている人は猿腕の方が多いようです。
肘の関節部位が普通の人と異なるため、普通の人だと困難な腕の使い方が出来るのでは?と言われています。
猿腕のデメリット
次は、デメリットについても見ていきます。
デメリットは、大体以下の2つ。
- 腕の関節にダメージがいきやすく、炎症を起こしやすい
- 腕が固定出来ないので、エクササイズの幅が減る
猿腕のデメリット①:腕の関節にダメージがいきやすく、炎症を起こしやすい
1つ目は、普通の方に比べて腕の関節部分にダメージがいきやすいという点。
負担がかかるという事はそれだけ痛めやすく、炎症を起こしやすいという事。
重い荷物を肘にかけたり、肘に過負荷がかかる運動をしたりするだけで関節の箇所を痛めてしまいます。
であるため、妙な痛みを肘に感じた時は無理せずリュックサックを用いたり。
冷湿布等で冷却し、肘のダメージを軽減していく事を意識していきましょう。
猿腕のデメリット②:腕が固定出来ないので、エクササイズの幅が減る
猿腕は腕がアウトサイドに反るので、柔軟性があるという事はメリットの部分で書きましたよね。
さりとて、柔軟性があって軟らかい動きが可能な反面、腕が固定出来ないといったデメリットを持っています。
であるからして、腕立て伏せや四つん這いで腕に荷重がかかるといったエクササイズはやりにくいです。
その分エクササイズの幅が減ってしまう点が、デメリットと考えられますね。
猿腕の治し方や矯正方法
他の人と異なった猿腕をしている人には、それを特性として受け容れる人もいる半面、治療したいと心に留めている人もいると思います。
それならば、猿腕を治療する事って出来るんでしょうか?
先程書きましたが、猿腕は遺伝によるものから悪い生活習慣が元になっているなどケースは様々。
生活習慣が原因となっている事例では、生活習慣を改めていく事で徐々に治っていくことが多いです。
遺伝による物も完全に矯正するのは難しいものの、今より良くしていくことは可能とされています。
矯正の旋法については、以下の4つですね。
- 整体等で矯正を行う
- 腹筋など筋トレをして筋肉量を増やす
- 肘にかかっている荷重を減らす
- エクササイズ、ヨガを習慣にする
こちらも順番に説明していきます。
猿腕の治し方・矯正方法①:整体などで矯正を行う
まず身体の歪みから猿腕になっている可能性が濃厚なケースだと、整体院等で矯正してもらう治療法があります。
ただ、このやり方の場合、整体院の施術者の腕がポイントになりますね。
整体院の口コミや前情報などは、しっかり調べた上で矯正してもらうようにして下さい。
猿腕の治し方・矯正方法②:腹筋など筋トレをして筋肉量を増やす
先程『筋肉量が少ないため猿腕になりやすい』と書きましたよね。
それなら、治療の方法は至って単純。
筋トレをして、地道に筋肉量を増やしていけば良いんです。
この時オススメな筋トレは『インナーマッスル』を鍛えられる『腹筋』
インナーマッスルを鍛える事と、肘の矯正とは何の関係もなさそうに見えますよね。
ところが、腹筋を鍛えてインナーマッスルを強化する事で、体全体の歪みが軽減されていきます。
歪みが軽減されれば肘で身体を支える頻度が減り、結果的に肘へのダメージが軽くなっていくわけです。
そのため腹筋による筋トレ、オススメですよ。
猿腕の治し方・矯正方法③:肘にかかっている荷重を減らす
日常的にかかってる肘への荷重を減らす。
これも、猿腕の矯正には見過ごせないカギとなってきます。
重い荷物を持ち運んだり、肘に過負荷がかかるスポーツ等を仕事にしている人は『肘の痛くない位置はどのあたりか?』
その点をちゃんと自覚していく事が大事です。
肘の負担を抑える角度を自覚していけば、治療に繋がります。
バッグを持つ時は手で持つ事を常に心に留めてき、肘に引っ掛けるのはやめる。
女性の方は、特に認識して頂きたいですね。
猿腕の治し方・矯正方法④:エクササイズ、ヨガを習慣にする
先程の筋肉量を増やす点と似ていますけど、エクササイズ、ヨガ等を習慣にする事も有効です。
心身の緊張をほぐす事を目標とするヨガは、身体の歪みや癖を矯正する効果もありますから変じた関節部位の矯正にも効果的。
ヨガの姿勢には腕をつく動作をするモノもあるので、レッスンの際は先生に「私、猿腕なんです・・」と前もって伝えておくといいでしょう。
矯正に効果のあるポーズを、教えてくれるはずですよ。
猿腕の人におすすめのスポーツ
次は、猿腕の人の特質を活かせるお勧めのスポーツを確認していきます。
お勧めのスポーツは、以下の4つです。
- ゴルフ
- 弓道
- 水泳
- ダンス
猿腕の人におすすめのスポーツ①:ゴルフ
お勧めのスポーツの1つ目はゴルフ。
その理由はボールを打った後で着地してから、距離が伸びる「ドローボール」を打ち易いため。
このドローボールを打てるほど技量が上がると、飛距離が出る様になったり。
風に負けない強いボールを打てる様になるといった具合に、利点が多いですよ。
腕の可動域が広いとドローボールを打ち易いんですね。
猿腕の人におすすめのスポーツ②:弓道
矢を射る時の姿が勇ましく、格好いいと感じる弓道。
こちらは腕のリーチが長ければ、その分弓の弦を引けるので弓を射る時の勢いが増します。
その点はメリットですが、1つ不利な点が。
不利な点とは肘が外側に動いてしまうので、弓を射った後で弦の部分に肘が当たってしまうんですね。
それでもなお、この不利な点をクリアできれば弓道で活躍できる選手へと成長するでしょう。
猿腕の人におすすめのスポーツ③:水泳
オリンピックに過去4回出場したアメリカの水泳選手で、有名なマイケル・フェルプス選手。
通算で28個のメダルを獲得し、その内23個が金メダルという快挙を成し遂げています。
実はそのマイケル・フェルプス選手も、猿腕の持ち主というのはご存知でしたか?
肘が柔軟である事から掻き出せる水量が増えるため、結果的に早く泳げる事が出来るわけですね。
水泳は何気に上半身をかなり酷使する競技ですから、腕の筋肉を鍛えるだけでなく全身を鍛える事が出来ます。
変形した腕の特性を活かながら、健康維持にもってこいですよ。
猿腕の人におすすめのスポーツ④:ダンス
お奨めのスポーツのラストはダンス。
ダンスは指先までの表現も重要とされるので、関節部位の形貌が少し悪く目に入る猿腕。
ここはダンスで高得点を獲得する上ではハンディキャップとなります。
さりとて、ダンスは美しい姿勢を保つ事が必須となりますから、継続して取り組んでいけば、より体幹が鍛えられて徐々に良くなっていきます。
加えて何気に全身を酷使する競技ですから、全身を適度に鍛える事が出来ますよ。
猿腕改善におすすめのヨガや筋トレグッズ
猿腕の治療にお奨めな筋トレグッズを紹介していきます。
記事中で腹筋を鍛える事が、矯正に繋がると書きました。
そこで紹介するのがこちらの「muzik」の腹筋ベルト。
15分間このベルトを付けているだけで、苦労せずに腹筋を鍛える事が可能となります。
レビューを見ていく限り個人差はある様ですが、腹筋が割れた人もいるみたいなので、購入を検討されてみてはいかがでしょうか。
猿腕と付き合っていきましょう
今回は猿腕の原因から治し方、おすすめのスポーツなどについて書いていきました。
変形している腕は飽くまその人自身の個性なので、その特性を活かしていくか。
それとも矯正して、治していくかは人それぞれだと思います。
上手いこと猿腕の特性を見極めていくのと並行して、あなたに合ったやり方で矯正していってください。