大事な人と大切な人の違い
大事な人と大切な人…どちらも相手のことを想う気持ちがあってこその言葉で、同じように感じるこの2つは似ているようで少し違います。
大事な人とは、その人がいないことで心が満たされない…というわけではないけれど、実生活を送るにあたって支障が生まれる存在の人を指します。
例えば、仕事のプロジェクトを進めるキーマン、お客様など、仕事や生活を進めていく中で利益や価値がある人のことで、その時々で大事な人は変化していきます。
大切な人とは、心の支えになる人、つまり家族・パートナー・友達など、いなくなることで生活の中で利益が変化することはありませんが、いなくなって欲しくないと思える人です。
日本語にはたくさんの類似表現があります。
「大事」と「大切」は類似している部分もありますが、大きな意味の違いがあるので適切に使い分ける必要があります。
「大事」には、重大な事柄・容易でない事件・大がかりな仕事、大規模な計画・価値あるものとして大切に扱う・重要で欠くことのできない、など同じ言葉でも違う意味を持ちます。
「大切」には、もっとも必要で重んじられる・重要である・丁寧に扱って大事にする、などの意味があります。
大事な人の例4選
仕事や生活での利益や価値のある人、という意味で使う大事な人の例をご紹介します。
- 本気で意見をしてくれる人
- あなたを利用しない人
- 価値観が同じ人
- あなたを助けてくれる人
大事な人の例①:本気で意見をしてくれる人
大人になってから、自分の考えや行動に対して批判や意見をされた経験はありますか?
自分が真剣に考えていることに対して批判されたり、失敗してしまったことに対して意見されると誰でもイラッとしてしまいますよね。
イエスマンになるのは簡単ですが、人の意見に対して反対すると言うのは、伝える勇気と嫌われる覚悟が必要です。
本気で意見してくれる人は、時に対立することもあるかもしれませんが、それだけあなたに対して誠意を持ってくれていると大事な人です。
大事な人の例②:あなたを利用しない人
あなたを利用しようとする人は、あなたにとって大事な人とは言えません。
相手のことを大事な人だと思っていたとしても、相手の気持ちは違います。
大事な人=利益や価値のある人=利用できる人ではありません。
お互いにとってプラスになる人、というのが大前提なので、利用するだけ、利用されるだけ…というのは大事な人ではありません。
大事な人の例③:価値観が同じ人
仕事や生活で価値観が全く違う人とは、全く向かう方向が違ってしまい、ズレを感じるでしょう。
辛い時・悩んでいる時・嬉しい時など気持ちを共有できる人は一緒に過ごしやすく、大事な人と言えます。
大事な人の例④:あなたを助けてくれる人
助けてくれる人というのは、この先も大事な人と思ってよいでしょう。
人は、自分が嫌いな人を助けたりはしません。
あなたに好意・尊敬・仲間意識などがある人だからこそ助けてくれる大事な人です。
大切な人の例3選
利益関係なく、一緒に過ごしたいという意味で使う大切な人の例をご紹介します。
- 利害関係を考えなくていい人
- 信頼し合える人
- 励まし慰め合える人
大切な人の例①:利害関係を考えなくていい人
人は誰でも見返りを求めて行動してしまいます。
ただ、大切な人の場合は、自分のことはいいから助けたいという自己犠牲の心があります。
これは、親が子供に対してや夫婦が互いに持つ、大切な人に対してしかない感情なのです。
利害関係を考えないというこは、相手の事を最も優先しているということです。
利害関係を考えず、自己犠牲も恐れない感情で接することができる人は大切な人でしょう。
大切な人の例②:信頼し合える人
人は自分の心に余裕がないと周りに目を向けることが出来まくなりますが、そんな心の状態に振り回されることなく、常に相手のことを最優先に考えて行動できるというのは、大切な人だからです。
周りの意見やその時の感情に左右されず、相手を信じることができるのは、大切な人にしかできないことです。
大切な人の例③:励まし慰め合える人
落ち込んでいる時に励ましたり慰めるのはとても難しい行為ですよね。
下手な言葉や態度だと、逆効果になることもあり、今まで築いてきた関係があっという間に崩れてしまうことだってあります。
落ち込んでいる時に何気ない言葉で励ましたり、慰めたりできること、その励ましや慰めを素直に受け入れられるという関係はなかなか作るのが難しいんです。
違和感なく無理なく励まし慰め合える人は大切な人でしょう。
大事な人に対する態度4選
大事な人に対する態度がどんなものかご紹介します。
- 信じる
- 相手を愛する
- 助け合う
- 喜ばせる
大事な人に対する態度①:信じる
相手を無条件に信じるのはとても難しいことです。
「騙されても良い」と思うくらい強い心を持っていないと出来ないことです。
しかし、自分が疑ってかかると相手も壁を作ってしまうのは目に見えていますよね。
信じることはとても難しいことですが、相手を無条件に信じる器を持てば、あなたの周りの人もあなたを信じてくれます。
大事な人だからこそ、お互いを信じることが必要です。
信頼を寄せてほしいならまず自分の態度から変えていきましょう。
大事な人に対する態度②:相手を愛する
自分のことを愛してくれる人に対して、それを無下にする人はあまりいません。
恋愛感情ではなく、真心を持って接することができれば、相手も嫌な気持ちにはなりません。
大事な人だと思っているということが伝わるように態度で見せることも時には必要です。
大事な人に対する態度③:助け合う
大切な人と同じように利害関係を考えずにいつでも助け合うことは難しくても、大事な人が困っていたら手を差し伸べるようにしましょう。
自分にはどうすることもできない内容であれば、他に助けてくれる人を一緒に探したり一緒に対策を考えたりするだけでも十分です。
人は助けられたことをよく覚えています。
大丈夫ですか?どうしましたか?なにか私にできることはありますか?と声をかけるだけで救われることもあります。
大事な人に対しても助け合いの精神を持つことが必要です。
大事な人に対する態度④:喜ばせる
大事な人を信じる、愛する、助ける、ということにプラスして、喜ばせるというのはとても良いことです。
人は、悲しみだけでなく、喜びや楽しさを共有できることに幸せを感じます。
お誕生日にメッセージを送ること、好き嫌いを把握しておいて食事に誘うこと、何気なくした会話の内容を覚えていることなど、些細なことで十分です。
高級なプレゼントやレストランじゃなくても、この人といると居心地がいいな、嬉しい気持ちになるな、笑顔で過ごせるな、と感じさせてあげることができればいいんです。
大事な人を大切にする方法4選
大事な人を大切にするための方法をご紹介します。
- 言葉で伝える
- 行動で示す
- 自分を大事にする
- 相手の気持ちを考える
大事な人を大切にする方法 ①:言葉で伝える
人から認められたり、褒められて不快に感じる人はいませんよね。
その場の環境によっても多少は違いますが、他者に認められたいと思いながら過ごしているものです。
そして、自分のことを認めてくれる相手のことは自分も大切にしたいと思います。
それは、心の中で思っていても伝わらないのです。
仕事で成功した時、良い事をした時、料理が美味しかった時、成績が良かった時…すごいなぁ、と心で思っているだけでは相手にはわかりません。
褒めてくれないの?認めてくれないの?と感じてしまう場合もあります。
大事な人には言葉でしっかりと伝えることが必要です。
大事な人を大切にする方法 ②:行動で示す
言葉で言うだけならデマカセでも言えます。
言葉は大切ですが、それだけでは説得力がないと感じてしまうこともあります。
言葉で示すことは意外と簡単で、思っていないことでもマニュアル通りに伝えることができます。
ただ、行動は本当に思っていないとできないことです。
だからこそ、大事な人に言葉だけでなく難しい行動で示すことが必要なのです。
大事な人を大切にする方法③:自分を大事にする
自分を大事にすると聞くと、相手のことはそっちのけで自分優先!という印象を持つかもしれません。
しかし、そうではなく、自分を大事にすることができない人というのは、他人を大事にすることはできないということです。
自分を大事にするとは、自分に甘くする、自分のことだけを考えるということではなく言いたいことはきちんと伝える、自分の意見を大切にする、YES・NOを正直に言う、など、自分の意見や考えを押し殺さすに伝えることです。
大事な人を大切にしたいなら、相手が間違えていたらNOと言うこと、相手が批判されているときに自分の意見を伝えて守れるようにすることが必要なときがあるはずです。
大事な人を大切にする方法④:相手の気持ちを考える
大事な人を大切にしたいなら、相手の気持ちを考えましょう。
相手が何を望んでいるのか、どんな言葉を待っているのか、を考えて相手よりも先に行動を起こすことです。
人間関係に近道はありません。
大切に思っているなら、言葉で伝える、行動で示す、態度で示す、気持ちを読み取る…小さなことですが、これを繰り返していく中で、相手は大切にしてもらっていると感じます。
簡単なようで難しいことですが、地道な積み重ねが強く深い絆を作ってくれるのです。
周りから大事な人だと思ってもらう方法4選
周りから大事な人だと思ってもらうにはどのようにすれば良いのか、方法をご紹介します。
- 励まし慰め上手になる
- 自然体でいる
- 親近感を持たせる
- 優しさと寛大さを持つ
大事な人と思ってもらう方法 ①:励まし慰め上手になる
人は、家族やパートナーなど気を許した相手以外には強がってしまう傾向があります。
励まし上手、慰め上手な人は相手の心の奥にある素直な気持ちを引き出すことができます。
大事な人だと思ってもらいたいなら、相手が強がっているときにさりげなく励ましたり慰める言葉や行動をとることで相手の素直な気持ちを引き出して心を許せる人になれますよ。
大事な人と思ってもらう方法 ②:自然体でいる
家族やパートナーなど気の知れた相手以外には、どうしても堅苦しい言葉遣いや気張った態度になってしまいますよね。
しかし、そういう対応は相手も緊張させ、同じような対応をさせてしまうんです。
相手が自然体でいてくれると、こちらも自然と肩の力が抜けてありのままの自分でいれますよね。
もちろん、目上の人や上司などに対して馴れ馴れしい態度がベストというわけではありませんが、敬意を持って接する中にも自分を出すのは良いことです。
年齢や肩書きに囚われないで、どんな人にも敬意を持って接することを忘れずに、自分を偽ることなく接する人には親近感もわき、どこから聞く噂話でも良い評判を得らることで、周りから大事な人と思ってもらえます。
大事な人と思ってもらう方法 ③:親近感を持たせる
相手は自分の仲間なのだと感じることで、一気に距離が近付きます。
初対面で人見知りだからとツンツンした態度では、相手も構えてしまい、深い話をしようとは思いませんよね。
自然体と少し似ているようでもありますが、敬意を持つことは大前提で、フレンドリーに接することは相手の気持ちを和ませることができます。
良い人だな、仲良くしたいな、と第一印象で感じてもらうことはとても重要です。
少しずつ築いていく人間関係もありますが、まずは初対面の第一印象がとても大切で、この印象を後から変えることは難しく、一度距離を感じたり不快感などマイナスイメージがあるところから、この人は利益や価値のある大事な人なんだと思ってもらうまで持ち上げるのは至難の業です。
大事な人と思ってもらう方法 ④:優しさと寛大さを持つ
言葉遣いや言葉のチョイスにはその人の性格が顕著に現れるといわれてきます。
言葉遣いが相手にとってキツイ・不快と感じるとやはり距離をとられてしまいます。
優しい言葉遣いや丁寧な言葉のチョイスはストレートに心に届きます。
感情的になったときこそ、その人の本質が問われます。
そんなときでも、優しい言葉遣いや丁寧な言葉のチョイスができるか、冷静に対処できるか、などはとても重要です。
寛大で冷静な判断ができる人は大事な人と思えますよね。
大事な人の英語表現
「あなたは私の大事な人です」という英語表現には「You are a very important person.」を使います。
英語には大事と大切を区別していないので、「大切」に意味を置き換えることもできます。
ただ、important personは、重要な人という意味もあるので、日本語でいう家族やパートナーなどの大切な人という意味で使いたいときはprecious oneの方が相応しいでしょう。
大事な人に贈りたいおすすめの本
大事な人を笑顔にしたいときにおすすめの一冊です。
大事な人と大切な人は似ているようで違っています
大事な人と大切な人を意味を意識して使い分けている人は少ないのではないでしょうか。
そのときに浮かんだ言葉をそのまま伝えたり文字にしている人の方が多いかもしれませんね。
しかし、意味をきちんと理解すると似ているようで違っています。
類似語がたくさんある日本語は難しいですが、意味を知れば深く、面白いこともたくさんあるので、ぜひ使い分けてみてくださいね。