1歳4ヶ月の平均的な体重
母子健康手帳にも記載されている成長曲線。
これは厚生労働省の調査結果に基づいて作成されたもので、乳幼児の身長体重の成長の目安となっています。
成長曲線はパーセンタイルという表示方法が用いられ、身長体重の測定値のばらつきを小さいものから順に並べててパーセント表示したもので、曲線内に94%の乳幼児が当てはまるように作られています。
こちらが1歳4ヶ月の子供の体重の成長曲線を表にしたものです。
この表の「軽い」は体重の成長曲線の下の線の数値で、「重い」は上の線の数値で、中央値はちょうど真ん中の数値です。
性別 | 軽い | 中央値 | 重い |
---|---|---|---|
男の子 | 8.36 | 9.97 | 11.98 |
女の子 | 7.75 | 9.38 | 11.33 |
性別によっても異なる平均体重
生まれてすぐの頃は男女で体重にあまり差がなかった赤ちゃんも、成長するにつれて性別によって平均体重に差がついてきます。
中央値だけ見ても、男の子の体重の方が約0.6kg重くなっています。
また、同じ1歳4ヶ月の子供でも、男女ともに成長曲線上で体重が一番軽い子と重い子では3kg以上の差があります。
引用 厚生労働省 乳幼児身体発達調査
厚生労働省調査概要
1歳4ヶ月の平均的な身長
身長も体重と同じく成長曲線を平均的かどうかの目安にします。
こちらが1歳4ヶ月の子供の身長の成長曲線を表にしたものです。
性別 | 低い | 中央値 | 高い |
---|---|---|---|
男の子 | 73.9 | 78.7 | 83.8 |
女の子 | 72.1 | 77.3 | 82.1 |
身長は成長曲線の上と下との差が大きい
1歳4ヶ月の子供の身長の成長曲線を見てみると、成長曲線上で一番身長が低い事高い子では約10cmもの差があることがわかります。
これは男女ともに同じです。
これだけ差があると、同じ月齢同士の子供が並んでいても同じくらいには見えないのではないでしょうか。
また、身長と体重は必ずしも同じように増えるわけではないので、身長は高いけど体重は軽い細身の子や、身長は低いけど体重は重いぽっちゃり体型など見た目にも差がついてきます。
引用 厚生労働省 乳幼児身体発達調査
厚生労働省調査概要
運動量が増えるので体重が増えないこともある
子供の体重が増えていないことで悩んでいる親御さんは少なくありません。
毎日きちんと食事を与えているのになぜ体重が増えないの?と腑に落ちない方も多いのではないでしょうか。
1歳4ヶ月にもなると子供の動きはとても活発になってきます。
個人差はありますが、1歳前後で歩き始める子が多く、1歳4ヶ月にもなると歩き方もだいぶ上達します。
中には段差を登ったり、ソファなどによじ登ったり、小走りする子もいます。
このように活発になって運動量が増えたことで、摂取したカロリー以上に消費すカロリーが大きいと体重がなかなか増えないことがあるんです。
十分に食事を摂っているにも関わらず体重が増えないという場合は、活発さが原因となっているのかもしれません。
1歳4ヶ月は離乳食完了期
離乳食の開始時期の目安は生後5~6ヶ月くらいとされています。
首すわりの状態や、食べ物に興味を持つようになっているかなど、開始のタイミングはその子供の成長具合によって個人差があります。
初めはすりつぶしたおかゆ一口から始まる離乳食も、だんだんと形状も固形に近づき、量も増やしていきます。
それに伴い体重もどんどん増えていきます。
そして1歳4ヶ月は離乳食完了期といわれ、離乳食の仕上げの時期となります。
歯茎でつぶせるくらいの硬さのものなら食べられるようになり、大きさも1cm角くらいの大きさのものが食べられるようになります。
手づかみ食べをするのもこの時期で、自分で食べたいという気持ちが強く表れてくる頃なので、手で食べやすい食事を用意するようにします。
食べられる食材もどんどん増えている時期なので、大人の食事からとりわけてあげると準備も簡単です。
離乳食完了期が終わると幼児食となり、大人の食事にぐっと近づきます。
1歳4ヶ月の食事量の目安
身長体重が成長曲線からはみ出している場合は特に、食事の量が合っているのか気になりますよね。
ここでは大体の目安の量を紹介していきます。
離乳食完了期の食事回数は一日三回です。
必要に応じておやつをあげます。
一度にたくさんの量を食べられない赤ちゃんにとって、おやつも大切な栄養源となります。
体重を増やすためにも栄養バランスの良いおやつにしましょう。
一回の食事の量の目安はご飯(軟飯)80~90g、野菜果物40~50g、肉または魚15~20g、もしくは豆腐50~55gか卵全卵1/2~2/3個か乳製品100gくらいです。
ご飯の代わりにパンや麺類、いも類を食べさせても良いとされています。
しかしこれらはあくまでも目安の量です。
子供の成長具合や離乳食の進み具合によっても食べる量は異なってきます。
また、授乳中かどうかも食事量に影響があると考えられます。
食事中に遊んでしまう遊び食べや、急に食べる量が減ってしまう食べムラなど、日によっても食べる量は変わってきます。
必ずしも毎日この量を食べさせなくてはならない、と神経質になる必要はありません。
1歳4ヶ月の食事がすすむ工夫
体重が思うように増えていない場合、食事の進み具合が気になりますよね。
ここでは1歳4ヶ月頃の子が食事が進む工夫を紹介します。
- 家族そろって食事をする
- 手づかみで食べやすいものを
- 調味料に工夫を
- 少し戻してみる
1歳4ヶ月の食事がすすむ工夫①家族そろって食事をする
1歳4か月の離乳食完了期になると、食事もだいぶ大人に近づいてきます。
それまでは大人が子供に食べさせるだけだった食事も、本人に自分で食べたい意欲がわいてくるので、なるべく好きにさせてあげるようにしましょう。
食事の時間は楽しいものと気づかせるためにも、家族のコミュニケーションを大切にすることを心がけ、家族とそろって食事をするのがおすすめです。
また、食事の内容も大人の食事を作るときに取り分けるようにして、同じようなものを食べさせるとコミュニケーションをとりやすくなりますよ。
1歳4ヶ月の食事がすすむ工夫②手づかみで食べやすいものを
1歳4ヶ月くらいになると、手づかみ食べをするようになります。
離乳食のメニューは、子供が手づかみで食べやすいものにしましょう。
例えばご飯は一口大のおにぎりにしてみましょう。
サンドイッチ用のパンにかぼちゃやさつまいもをゆでてつぶしたものを塗って丸めてロールサンドにしたものも食べやすくておすすめです。
ごはんやジャガイモをつぶして焼いたおやきも好きな子供は多いです。
野菜は小さな角切りや、野菜スティックにすると持ちやすくなります。
自分で好きに食べられるようにした方が食事は進みますよ。
1歳4ヶ月の食事がすすむ工夫③調味料に工夫を
離乳食を開始したころは調味料は使用しません。
全く味付けをしないか、昆布や鰹節で風味と旨味をほんのり感じさせる程度です。
離乳食が進むにしたがって、使える調味料も増えてきます。
少量のバターや砂糖から調味料を使い始め、しょうゆ、塩、味噌とだんだん増やしていきます。
そして1歳を超えると使える調味料はさらに増え、トマトケチャップ、マヨネーズ、ソースも使えるようになります。
1歳4ヶ月頃で食事があまり進まない場合、調味料で味に変化を付けてみるのも一つの手です。
普段と違う味付けだと急にたくさん食べるようになることもあります。
ただし、1歳4ヶ月ころは大人と比べるとだいぶ薄味の味付けになるので調味料の量は加減してくださいね。
1歳4ヶ月の食事がすすむ工夫④ 少し戻してみる
ドロドロのおかゆから始めた離乳食も、1歳4ヶ月頃になると自分で手づかみ食べができるくらいになります。
とは言え進み具合には個人差があり、月齢に合わせて食事を進めても子供はまだ追い付いていない場合があります。
離乳食を進めていくうえでなかなか食べなくなってきたら、少し前の離乳食に戻してみてはいかがでしょうか。
野菜を小さく刻んでみたり、とろみをつけてみると意外と食べるようになることもあるようです。
子供の成長具合を観察しながら、無理のないように少しずつ進めていきましょう。
1歳4ヶ月は言葉を話し始める
生後2~3ヶ月くらいからクーイングという声を発生するようになります。
これは下の筋肉を使わずに音を発しているものです。
そして生後半年くらいから喃語といわれる赤ちゃん独特の言葉を話すようになります。
「あーあー」や「だーだー」など、意味のない言葉ですが赤ちゃんらしくてとても可愛いですよね。
そして早くて生後10ヶ月くらいから意味のある言葉を発するようになってきます。
初めは「ママ」や「マンマ」など発音しやすい言葉から話し始めます。
1歳4ヶ月くらいになると多くの子供が話し始めるようになり、言葉のバリエーションも少しずつ増えてくる頃です。
1歳4ヶ月の言葉の発達は個人差がある
1歳4ヶ月くらいになると多くの子供が話し始めるようになると前述しましたが、これには個人差があります。
早い子は10ヶ月くらいから話始め、中には絵本や図鑑などの車や犬をを指さして「ブーブー」や「ワンワン」と話す子もいます。
しかしこれはあくまでも言葉の発達が早い子の話です。
大体1歳半から2歳くらいまでには話し始めているということが多いので、1歳4ヶ月でまだ言葉を発しなくてもあまり心配する必要はありません。
1歳4ヶ月の言葉の発達を促す遊び5選
言葉の発達に個人差はあるとはいえ、なかなか話さないと心配になったり、早く子供が話しているのを見たいという人もいますよね。
ここでは言葉の発達を促す遊びを紹介します。
- 絵本の読み聞かせ
- パペット遊び
- 手遊び歌
- まねっこ遊び
- おままごと
1歳4ヶ月の言葉の発達を促す遊び①:絵本の読み聞かせ
絵本の読み聞かせは言葉の発達を促すのに効果的と言われています。
1歳4ヶ月でも興味を持つようなカラフルなものや、簡単な単語が出てくるもの、リズム感のあるものや繰り返しの言葉が出てくるものなどがおすすめです。
1歳4ヶ月の言葉の発達を促す遊び②:パペット遊び
パペットやぬいぐるみを使って遊ぶのも効果があると言われています。
「おはよう」や「こんにちは」、「ありがとう」など日常使うあいさつをパペットを通して会話します。
おじぎやバイバイなどのジェスチャーも使いながら遊んでみてください。
1歳4ヶ月の言葉の発達を促す遊び③:手遊び歌
手遊び歌で繰り返し遊んでいると、真似して歌うようになることがあります。
初めはあまり反応がなくても、繰り返し聞かせることが大切です。
1歳4ヶ月くらいでもマネできる「むすんでひらいて」や「いとまき」などの簡単な手遊び歌がおすすめです。
1歳4ヶ月の言葉の発達を促す遊び④:まねっこ遊び
子供が興味を持つようなものの真似をして見せる遊びもあります。
例えば動物が好きな子供の場合頭の上に手で耳を付け、「ワンワン」と鳴いてみたり、乗り物が好きな子供の場合手を広げて「ビューン」と走って飛行機の真似をしてみるのもおすすめです。
1歳4ヶ月の言葉の発達を促す遊び⑤:おままごと
おままごと遊びも言葉の発達を促します。
1歳4ヶ月くらいだとまだあまり遊べませんが、例えばりんごのおもちゃを持って「これはりんごだね。りんご食べるよ、もぐもぐおいしい」など、大人が食べるふりをして見せるだけでも効果が期待できます。
1歳4ヶ月の発達で気になることがあれば市の相談センターなどを利用する
発達には個人差があるというものの、発達に異常があるのではないかと心配になっている方もいるでしょう。
そんなときは思い切って市の相談センターなどに相談してみてはいかがでしょうか。
保健師さんに話を聞いてもらったり、身長体重を測って離乳食のアドバイスをしてもらえます。
それぞれの自治体によって異なりますが、大体の自治体には育児について相談できる窓口があります。
自治体のホームページで調べられます。
異常がなかったとしても、不安を一人で抱え込むよりは相談した方が心も晴れるので問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。
おすすめの離乳食完了期に関する本
色々なものが食べられるようになってくる離乳食完了期。
この本は大人のメニューを作る過程で離乳食も作れるのでとても便利です。
レシピも美味しくて簡単なものばかりなので、日頃から取り入れたいものばかりです。
メニューの種類も多く、毎日作っているとマンネリになりがちな離乳食のレパートリーを増やすことができます。
毎日違うメニューを出すのは子供にとって刺激にもなるので、食が進んで体重増加につながることも。
おやつのレシピやおせち料理やクリスマスケーキなどのイベント料理のレシピも載っているので一年中使えるレシピ本です。
1歳4ヶ月は体重や発語に個人差がでる時期
わが子の成長については、何かと気になってしまうものですよね。
身長体重などの発育から言葉の発達まで、心配は尽きません。
しかしこの時期の成長に関しては個人差が大きく、子供によっては数か月の差も出てくるのであまり心配しすぎないようにしましょう。
体重がなかなか増えずに悩んでいるときは離乳食を進める工夫を、言葉が出ない場合には発達を促す遊びを取り入れてみてください。
気になることがあったら周りに相談したり、自治体の相談できる窓口を頼るなどして一人で抱え込まないようにしましょう。