高温期5日目は受精~着床前の段階
高温期5日目は受精前の段階です。
受精に成功して「胚」となった場合にやっと着床します。
卵胞は左右どちらかの卵巣に育つもの。
それが、黄体化ホルモンの分泌により排卵するのです。
卵管膨大部で受精できた胚は、細胞分裂を繰り返していきます。
卵管のなかを転がりながら子宮にたどり着き、子宮内膜へと着床。
その後、受精から2日目に4分割、3日目に8分割に分割。
4日目にはさらに分割が進み成長していきます。
4日目の胚は、桑の実のように見えることから「桑実胚」とよばれます。
その桑実胚のなかに「胞胚腔の形成」というスペースが出来るのです。
受精から5日目には、このスペースが完全に広がった状態にまで成長。
その後、いよいよ子宮内膜へと着床するのです。
高温期5日目で体温が上がる・下がることもある
高温期5日目は、体温が上がることがあれば下がることもあります。
それには黄体ホルモンが深く関係します。
黄体ホルモンは卵巣のなかの「黄体」が分泌しています。
高温期は、正常であれば10日以上続くもの。
その黄体の寿命が約14日間であるため、高温期が10日目以上続くのです。
さらに、妊娠が成立すると黄体は「妊娠黄体」へと変化。
妊娠黄体は、妊娠を手助けするために黄体ホルモンを出し続けます。
だから高温期が続くのですね。
高温期が17日以上続いて生理にならない場合。
黄体ホルモンが出続けているので、妊娠している可能性があると考えられます。
ただ、普段から基礎体温が高温相と低温相にわかれていない人もいますよね。
その場合、高温期5日目とはいえ判別するのが難しいと考えておきましょう。
妊娠したの時の高温期5日目の症状
妊娠している場合、高温期5日目の症状はどんなものがあるのでしょうか。
- 着床出血がある
- 倦怠感・眠気を感じる
- 胃がムカムカする
- チクチクとした下腹部の痛み
- 頭痛が起こる
妊娠したのときの高温期5日目の症状①:着床出血がある
高温期5日目は着床出血を確認できる場合があります。
着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床するときに起こる出血です。
受精卵は、着床する時に子宮内膜にもぐり込みます。
子宮内膜を少し傷つけるから出血が起こるのですね。
その出血は量が少ないのが特徴。
個人差はありますが1日~2日程度みられます。
着床出血は、月経開始予定日の1週間前から予定日の間に起こる場合が多いもの。
高温期5日目はその期間内なので出血が見られるのです。
妊娠したのときの高温期5日目の症状②:倦怠感・眠気を感じる
妊娠しているときの高温期5日目は、倦怠感や眠気を感じる人が多いです。
風邪の初期の起こる症状とよく似ています。
十分に睡眠時間をとっているのになぜか眠くてたまらない。
なんとなく体がだるい・熱っぽい。
こんな症状は風邪との見分ける判断がしにくいもの。
うっかり風邪薬を飲んだとしても、数回程度なら心配はないといわれます。
ですが高温期5日目であるのなら、薬を飲む前に服用するのかを考えてみてくださいね。
妊娠したのときの高温期5日目の症状③:胃がムカムカする
妊娠した時に感じる吐き気は、一般的には妊娠5~6週ごろから。
ですが、高温期5日目で感じる場合もあります。
その症状は、胃がムカムカしたり、匂いが気になって食欲がなくなったりとさまざま。
高温期5日であってもバランスのいい食事は必要ですが、無理をせず過ごしましょう。
また、妊娠中は消化液が食道から出てきてしまうことを妨ぐ筋肉が緩みやすくなります。
1度にとる食事の量を少なめにして、何回かに分けて食べるように工夫してみてくださいね。
妊娠したのときの高温期5日目の症状④:チクチクとした下腹部の痛み
妊娠したときの高温期5日目には、下腹部にチクチクと痛みを感じる場合があります。
これは着床症状のひとつといわれる現象です。
ですが、下腹部がチクチクと感じるのにはいくつが原因があるともいわれます。
妊活がストレスとなり、胃や下腹部になんとなく痛みを感じることも。
とはいっても強い痛みではないので、下腹部に違和感のある程度ながほとんど。
痛みがない場合ももちろんあります。
高温期5日目は、明らかな症状を感じにくい時期でもあります。
あまり神経質にならずに過ごしてくださいね。
妊娠したのときの高温期5日目の症状⑤:頭痛が起こる
頭痛は妊娠初期によく起こる症状のひとつです。
そのため、高温期5日目ころに悩み始める方もいます。
頭痛の原因はホルモンの影響。
母体の血管が拡張しやすい状態になるために、頭痛を起こしやすいのです。
ですが、違う原因で頭痛が起きている場合もあります。
妊娠前から頭痛持ちであったり、風邪をひいていたり。
不安でストレスから頭痛が起きてしまう人も。
妊活中の高温期5日目は期待と不安で落ち着かない時期でもあります。
ゆったりした気持ちで過ごす時間をつくってみてくださいね。
高温期5日目でのフライング検査は厳しい
高温期5日目で行うフライング検査で陽性反応を確認するのは厳しいです。
その理由は、妊娠検査薬に反応する妊娠ホルモンの分泌量にあります。
妊娠ホルモンは着床後に分泌が始まるもの。
高温期5日目の初期の段階では、妊娠していても妊娠検査薬が反応しないほど微量なのです。
一般的に着床後2~3日ほどたつと陽性反応が出るといわれます。
そのころとは高温期でいうと9日目か10日目あたり。
正確に高温期5日目であるのなら、陽性反応が見られる可能性は厳しくなります。
個人差があるので高温期10日で着床を始める場合も。
高温期5日目で陰性の結果が出たのなら、生理予定日ころに再検査してみるのもいいかもしれません。
早期妊娠検査薬と一般的な妊娠検査薬では、反応するホルモン分泌量は変わります。
ですが、早期妊娠検査薬であっても高温期5日目は厳しい結果が出ると考えるのが一般的です。
高温期5日目の過ごし方のポイント
妊娠検査薬で陽性結果は期待できない高温期5日目。
どのように過ごしたらいいのでしょうか。
- 積極的に葉酸をとる
- 禁酒・禁煙をし、カフェインの摂取を控える
- ストレスをためずにできるだけリラックスする
積極的に葉酸をとる
高温期5日目は、葉酸を積極的にとっておきましょう。
妊娠初期から葉酸をきちんととることで、胎児の異常の発症リスクを減らせるからです。
厚生労働省は、妊娠の1カ月以上前から妊娠初期の3カ月。
この時期に特に意識して葉酸をとることをすすめています。
高温期5日目は、受精卵がまだ着床していない時期。
もし、今まで葉酸について気にかけていなかったとしてもまだ間に合います。
妊活中ならば、普段の食事にプラスして1日400μgの葉酸をとることを意識しましょう。
禁酒・禁煙をしカフェインの摂取を控える
アルコールやたばこは、妊活を始めたときから控える必要があります。
まだ禁酒・禁煙をしていないのなら、高温期5日目の今からでも開始しましょう。
カフェインも妊娠中は避けるようすすめられています。
アルコール・たばこ・カフェインを妊娠中に摂取し続けると、胎児に影響が出るといわれるからです。
流産・早産だけでなく、低出生体重児、先天異常などのリスクを引き起こすことも。
ただ、カフェインはコーヒー1日2杯ほどまでは問題ないとされています。
高温期5日目だからいいかなと考えずに、常に意識しておきたいですね。
ストレスをためずにできるだけリラックスする
妊娠初期はホルモンバランスが急激に変わる時期。
そのため高温期5日目という初期であっても、ストレスを感じやすいです。
とくに妊活中は、ストレスが絶えないですよね。
胎児に悪影響なのではと心配になるあまり、さらにストレスを抱えてしまう人も。
ストレスを感じることが悪いわけではありません。
大切なのは、自分を認め受け入れてあげることです。
リラックスできる時間をすこしでもつくって、無理しすぎないようにしてくださいね。
おすすめの妊活関連本
「生徒さんの妊娠率は驚きの100%」というヨガトレーナーのメソッドをまとめた本です。
女性の体に合うプログラムをDVD付きで学べます。
ヨガは初心者にはわかりにくいイメージがありますよね。
ですが、基本的なポーズを中心にまとめてあるので始めやすい内容になっています。
ヨガで心も体もリラックスするきっかけづくりをし、女性のホルモンバランスを整える。
それが結果的に妊娠しやすい体づくりになるのです。
ストレスをためやすい妊活中に、ぜひ活用してみてくださいね。
高温期5日目の妊娠した時の症状を知ってフライング検査をするか考えよう
高温期5日目は受精卵が着床前の段階です。
基礎体温が上がることもあれば下がることもあります。
妊娠していると体はいろいろな症状を表すもの。
ですが、体調不良との見分けがつきにくいのでできるだけゆったりと過ごしてくださいね。
ストレスをためすぎず、高温期5日目でもできることを少しずつ取り入れてみましょう。