樹脂粘土とは?
酢酸ビニルエマルジョンという木工用ボンドに多く含まれる成分がベースになっています。
加熱することなく、自然乾燥で硬化できます。
硬化後は、プラスチックのような質感と強度を持ち合わせた仕上がりになります。
耐水性がある製品や着色されている製品もあります。
安全性については、樹脂粘土自体は安全で、素手で触っても問題はないようです。
どうしても心配な方は、手袋をしたり、日本のメーカーの樹脂粘土を選んでみたりすると良いでしょう。
ただし、着色した樹脂粘土は、着色材(絵の具など)に有害な物質が入っていることがあるので、子供が口に入れないよう気を付けて下さい。
100均でも樹脂粘土が購入できる!
気軽に作ってみたい方におすすめなのが、100均の樹脂粘土です。
ダイソーの樹脂粘土は、ひとつ30グラムで、カラーバリエーションが豊富で、最近ではパステルカラーもあります。
白色の樹脂粘土に絵の具で着色して使うことも、カラーの樹脂粘土同士を混ぜて使うこともできます。
セリアでは現在、自然乾燥の樹脂粘土ではなく、オーブンで焼くオーブン樹脂ねんどが、販売しています。
カラーは何色かあり、絵の具で着色することもできます。
120度に温めたオーブンで15分ほど焼くと乾燥して固くなります。
焼くまで固くならないので、作業はしやすいですが、色付きの粘土は、手に色が付きます。
樹脂粘土と違いますが、キャンドゥやセリアで販売している「おゆまる」という粘土で、透明なアクセサリーが作れます。
透き通った色のアクセサリーを作りたい方はこちらもおすすめです。
樹脂粘土の基本の使い方
まず、手をきれいに洗います。
手に汚れがついていると樹脂粘土の色も汚くなります。
必要量を袋から取り、よく練ります。
よく練ることで柔らかく、きめ細かくなります。
固ければ、水を少量ずつ足して柔らかさを調節します。
水を付けて柔らかくなり過ぎた場合は、少し置き水分を飛ばしてから使うと良いです。
練りこんだ樹脂粘土も空気に触れると、乾燥し固くなってしまうので、慣れないうちはラップで包み乾燥を防ぎます。
製品によりますが、乾燥後、サイズがひとまわりほど縮み、色は濃くなります。
完成サイズより大きめに、色を薄く付けるのがポイントです。
樹脂粘土の色付けは、アクリル、水彩、油絵の絵の具を樹脂粘土に練りこんだり、乾燥後絵の具で色を付けたり、カラーの樹脂粘土を混ぜて色を作ったりします。
絵の具を練りこむ際は、樹脂粘土で絵の具を包み込むようにして、よく練ります。
また、手が汚れるので、ウェットティッシュを用意することをおすすめします。
乾燥する時間は、作品の厚みや大きさにもよりますが、通常は2~3日ほど、厚みがあるものや大きいものは、1週間程度自然乾燥します。
使い切らなかった樹脂粘土は、空気が入らないように樹脂粘土をラップで包み、水で濡らしたキッチンペーパーを密閉容器の底に敷き、ラップで包んだ樹脂粘土を入れて、蓋をして密閉して保存します。
ただ、空気を完全に遮断することはできないので、開封した樹脂粘土は、早めに使い切るのが良いです。
樹脂粘土の花の作り方
シンプルで可愛い簡単な花の作り方をご紹介します。
- 材料と道具を用意する
- 花びらを作る
- 土台を作る
- 花びらを付ける
- 花を完成させる
樹脂粘土の花の作り方の手順①:材料と道具を用意する
樹脂粘土、アクリル絵の具、4~5㎜くらいのパールもしくはラインストーン、木工用ボンド、爪楊枝、定規、ピンセット、クッキングシート、ラップを用意します。
樹脂粘土は、カラーの樹脂粘土を使っても良いです。
その場合は、アクリル絵の具は、必要ありません。
色は好きな色で良いです。
白い色の花を作りたい場合は、白い樹脂粘土に白いアクリル絵の具を少量混ぜるときれいな白になるそうです。
パールやラインストーンは花の中央に飾ります。
お好みのものを用意してください。
作業する時は、クッキングシートを敷くと、樹脂粘土をはがしやすいです。
袋から取り出し作業前の樹脂粘土は、ラップで包み乾燥を防ぎます。
樹脂粘土の花の作り方の手順②:花びらを作る
樹脂粘土を色付けする場合は、まず樹脂粘土にアクリル絵の具を少量混ぜ、練ります。
よく練った樹脂粘土をまとめて、手のひらで転がし、3㎜くらいの玉を作ります。
手のひらの上で玉にした樹脂粘土を指で転がし、雫型にします。
雫型にした樹脂粘土の中心から爪楊枝の先のほうで、左右対称に転がして1㎜くらいの薄さに広げます。
広がったら、雫型の丸い方を爪楊枝の真ん中の部分に沿わせて、少しカーブを作ります。
これを同じサイズで計5枚作り、1~2日ほど自然乾燥します。
樹脂粘土の花の作り方の手順③:土台を作る
花びらを作ったのと同じ樹脂粘土を丸めて、4㎜くらいの玉を作ります。
玉にした樹脂粘土を定規の上から均一に押しつぶし、2㎜くらいの厚さにします。
樹脂粘土の花の作り方の手順④:花びらを付ける
花びらが完全に乾いたことを確認します。
いらない紙などの上に木工用ボンドを少し出し、花びらの尖っている方の先端に付けて、土台に接着します。
花びらのカーブの向きを内側にするか外側にするかはお好みで良いです。
ただし、カーブの向きを揃えるよう注意してください。
花びらを接着する際、ピンセットを使うと作業しやすいです。
残りのすべての花びらも接着して、1~2日ほど自然乾燥します。
樹脂粘土の花の作り方の手順⑤:花を完成させる
手順④の土台が乾燥したら、花の中央にパールもしくはラインストーンを付けていきます。
少量の木工用ボンドを爪楊枝で取り、花の中央に付けます。
そこに、パールもしくはラインストーンを接着し、ボンドが乾いたら完成です。
花を2つ分作り、ピアスやイヤリングのパーツで加工すれば、アクセサリーができます!
樹脂粘土アクセサリーに必要な材料
まずは、アクセサリー金具です。
丸皿付きのアクセサリー金具がおすすめです。
そして、接着剤。
樹脂粘土で作ったものを、接着剤で丸皿に張り付ければ、アクセサリーが完成します。
接着剤の付け方が甘いと、取れてしまうことがあるので、しっかりと接着剤を付けることが、ポイントです。
アクセサリー金具には、カン付きもあります。
丸皿付きとは違った雰囲気のアクセサリーが作れます。
そして、アクセサリー作りには欠かせない、9ピンやTピン、ヒートンや丸カンを使います。
また、アクセサリー用工具のニッパー、平ヤットコ、丸ヤットコがあると便利です。
ミール皿や粘土土台は、形も大きさも様々なものがあります。
カン付きのミール皿や粘土土台なら、丸カンで好きなアクセサリー金具と繋げることができます。
ストーンやパールなどのデコ用パーツで装飾すると華やかになります。
花の作り方で紹介したパールやラインストーンの他に、ビーズやネイルアートに使うブリオンなどを使ってみるのも良いです。
今、種類が豊富なシリコン型や型抜きで、簡単に好きな形を作ることができます。
シリコン型や型抜きを使う時は、ベビーオイルを塗ると型から樹脂粘土が抜きやすいそうです。
それでも、抜けない時は、新しい樹脂粘土を棒状にして型と樹脂粘土の境目をトントンと押すと抜けるそうです。
樹脂粘土のアクセサリーで定番のスイーツは、その質感を表現するのに難しそうですが、歯ブラシを使うとボソボソとした質感が表現できたり、スポンジやアイシャドウのチップで色付けをすると筆で色付けする時とは違ったぼかし方ができたりします。
仕上げにニスやレジンで樹脂粘土をコーティングすると、耐久性が強化され、仕上がりがツヤツヤになります。
レジンは、太陽光でも硬化できますが、UVライトがあると硬化時間が短縮できて、便利です。
また、接着剤の変わりにもなります。
樹脂粘土だけではなく、アクセサリー作りに必要な材料も100均で買えるものが多いです。
まずは、100均で材料を揃えるのも良いかもしれません。
樹脂粘土アクセサリーのアイデア集
樹脂粘土を使って作ることができるアクセサリーを紹介します。
- マーブル模様
- クリスタルクレイ
- スイーツデコドーナツチャーム
- スイーツデコマカロンチャーム
- ニット風
- 多肉植物
- フラワーブーケ
- ケイン・ミリフォリ
- ヘアアクセサリー
- アニマルキャラクター
樹脂粘土アクセサリーのアイデア①:マーブル模様
マーブル模様の作り方は、2~3色の樹脂粘土を、丸めて棒状にしてねじり合わせるを繰り返し混ぜ合わせ、好みの混ざり具合になったらストップします。
好みのマーブル模様になったら、型抜きやミール皿等で形成して、お好みのアクセサリーにします。
色の組み合わせや混ぜ具合により変化するので、色々試してみると楽しいです。
樹脂粘土アクセサリーのアイデア②:クリスタルクレイ
クリスタルクレイは、ジュエリー用の樹脂粘土でパテAとパテBを同量でよく混ぜることで硬化します。
混ぜる際にはビニール手袋が必須です。
色ムラがないようにクリスタルクレイをよく混ぜ合わせます。
混ぜ合わせたらミール皿等の粘土土台に伸ばし、形をなめらかに整えます。
樹脂粘土の上にスワロフスキーなどのお好みのデコ用パーツをバランスを見ながら埋め込み、24時間乾燥させて完成です。
リングやピアスやイヤリング、ペンダントトップ、ブレスレットなどのアクセサリーが作れます。
樹脂粘土アクセサリーのアイデア③:スイーツデコドーナツチャーム
ドーナツ型のシリコンを使っても作れますし、使わなくても作れます。
白色の樹脂粘土に黄土色と黄色のアクリル絵の具を少し混ぜて色を作ると、ドーナツの生地の色になります。
ドーナツの穴はストローで開けたり、ドーナツの質感を出すためにいらない歯ブラシで樹脂粘土の表面をトントンと叩いたり、ドーナツの焼けた色をファンデーション用のスポンジで付けたりします。
日常で使っているものを利用して、作れるのでおすすめです。
こげ茶の絵の具や赤と白を混ぜたピンク色の絵の具にボンド(できれば速乾タイプ)を混ぜれば、チョコソースができます。
ドーナツにソースを塗り、カラースプレーやネイル用のブリオン、シールなどでデコレーションすると可愛くなります。
樹脂粘土が乾く前に、必要の長さに切った9ピンに接着剤をつけてさせば、チャームになります。
樹脂粘土アクセサリーのアイデア④:スイーツデコマカロンチャーム
ドーナツ同様、マカロンの形のシリコン型も売っています。
こちらもシリコン型を使わなくても作ることが出来ます。
マカロンは、上下の大きさを揃えないと重ねたとき歪になるので、軽量スプーンなどを使って、樹脂粘土の大きさを揃えることをおすすめします。
マカロンの特徴であるピエの作り方は、様々あるようで、爪楊枝で細かく周りをひっかいたり、軽量スプーンからはみ出た周りの余った部分をゆっくりはがし、粘土で整えたりするようです。
乾いたら片方にフェイクスイーツ用のホイップクリームを絞り、もう片方を被せたらマカロンの完成です。
上のマカロンをやや斜めにしてホイップ見せるように被せても、可愛いです。
スワロフスキーなどでデコると、さらに可愛くおしゃれになります。
ヒートンをつければ、チャームになります。
樹脂粘土アクセサリーのアイデア⑤:ニット風
ニットの編み目風が、樹脂粘土でも表現できます。
樹脂粘土をのばし、細長くし同じ長さものを2本作ります。
1本を真ん中で折り、ねじります。
2本目も真ん中で折り、ねじりますが、1本目とは逆方向にねじります。
2本を並べると、ニットの編み目のようになります。
これを、必要な大きさになるまで作ります。
隙間が出来ないよう並べて、型抜きなどでくり抜きます。
ブローチやペンダントなどのアクセサリーに加工して、冬のアイテムとおそろいで付けると、可愛いです。
樹脂粘土アクセサリーのアイデア⑥:多肉植物
本物そっくりなものからカラフルな幻想的なものまで作ることが可能です。
アクセサリーとしてはもちろん観賞用で部屋に飾っても可愛いです。
樹脂粘土アクセサリーのアイデア⑦:フラワーブーケ
樹脂粘土で作った複数の花をひとつにまとめることで、フラワーブーケのようになります。
土台した樹脂粘土にボンドなどで花を付けて、花の間に樹脂粘土で作った葉っぱやパールビーズなどで埋めるたり、ひとつひとつの花に9ピンなどをつけて、丸カンでつなぎ合わせたりなど、方法は様々です。
ピアスやイヤリング、ブローチなどのアクセサリーにすると可愛いです。
樹脂粘土アクセサリーのアイデア⑧:ケイン・ミリフォリ
棒状でカットすると同じ絵柄がいくつも出来る、金太郎飴みたいなものです。
カットしたモチーフ同士をくっつけたり、カットして穴をあけてビーズやボタンにしたり、パーツとして使うこともできます。
樹脂粘土アクセサリーのアイデア⑨:ヘアアクセサリー
ヘアゴムやヘアピン、ヘアクリップ、バレッタなどのヘアアクセサリーも可愛いです。
ミール皿付きのヘアゴムやヘアクリップ、丸皿付きのヘアゴムやヘアピンなどヘアアクセサリー金具の種類も豊富です。
樹脂粘土アクセサリーのアイデア⑩:アニマルキャラクター
飼っているペットをモデルにしたものや、好きなキャラクターやゆめかわな動物など、アニマルキャラクターが簡単に作れるのも樹脂粘土の良いところです。
キーホルダーなど平面的なものから、フィギュアのような立体的なものまで作ることが可能です。
おすすめの樹脂粘土の本
樹脂粘土の花の作り方の欄で参考にさせていただいたハンドメイドマーケットminneの人気作家のクレイフラワーデザイナーのHanahさんの著書。
身近なもので作れる、樹脂粘土のお花のアクセサリーのレシピ64点が収録されています。
普段のコーディネートをおしゃれにかわいくしてくれる作品がいっぱいで、樹脂粘土の色づけ方法、かわいいお花の作り方、アクセサリー化するコツなど樹脂粘土初心者でも失敗せずに作れるコツを分かりやすく紹介しています。
樹脂粘土でアクセサリーを気軽に作ろう
乾燥に注意ですが、粘土なのでいろいろな形やものができそうです。
100均でも、樹脂粘土や道具やパーツがほとんど揃えられて、気軽に始めることが出来るので、お気に入りの作品をぜひ作ってほしいです!