シルバーアクセサリーは自分で作れる!
シルバーアクセサリーって、焼いたり削ったり、叩いたりとかなり大掛かりなイメージですよね。
デザイナーさんが手掛けていることも多いので、本当に手作り出来るのか不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方は、まずこちらをご覧ください。
この商品は初めてシルバーアクセサリーを作成する方向けのキットです。
必要最低限の道具が揃っておりますので、入門編としてチャレンジしてみてはいかがでしょう。
ただし、こちらのキットは本当に小さいアクセサリーしか作れません。
「オリジナルのシルバーアクセサリーを作成してみたい」という方には少々物足りない内容となっています。
それでは、オリジナルデザインに挑戦したい方はどのように作業を進めていけば良いのでしょう。
そこで、まずはシルバーアクセサリーの世界についてご紹介していきますね。
シルバーアクセサリーの作り方は大きく2種類
それではシルバーアクセサリーの作り方を見ていきましょう。作り方は大きく分けて2種類の方法があります。
- 彫金で作る
- シルバークレイ(銀粘土)で作る
専門的な言葉が出てきましたが大丈夫です。
これからご説明していきますので、一緒に確認していきましょう。
彫金で作る
銀素材(銀地金)を熱で柔らかくして、叩いたり、切ったり、曲げたりする作り方です。
ガスバーナーやノコギリ、ハンマーなど専門的で高額な道具が必要になるため、初心者さんが趣味として始めるには難しい方法と言えるでしょう。
しかし、彫金はプロが使う製作方法でもあり、宝飾業界やインディアンジュエリーでも良く使われている作り方なのです。
細かい工程などをきちんとマスターすることによって、オリジナリティあふれるアクセサリーを作ることが出来るようになります。
自分オリジナルのシルバーアクセサリーを作成し、いつか量産して販売してみたいと考えている方は、彫金での作り方も勉強してみて下さい。
シルバークレイ(銀粘土)で作る
けれど実際のところ、ガスバーナーを使ったり、叩いたり伸ばしたりなんて大変ですよね。
趣味なんだからもっと簡単に作りたい、そう思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな方にはこちらの銀粘土を使用した作り方をおすすめします。
銀粘土とは、純銀の粉末、水分、結合剤が混ざり合っている水性の粘土のことです。
造形後にガスコンロなどで焼き上げると純銀製のシルバーアクセサリーが完成するという、お手軽で優れた粘土素材なんです。
焼き上げるまでは普通の粘土と同じなので、仮に失敗しても作り直すことが出来ます。
彫金に比べると繊細な造形には向いていませんが、出来上がった銀の美しさはどちらも変わらないので、初心者の方やハンドメイドが好きな方にはこちらがおすすめです。
シルバーアクセサリーを自作するなら銀粘土がおすすめ
2種類の作り方についてご紹介しましたが、シルバーアクセサリーを自作するならやはり銀粘土で作るシルバークレイがおすすめです。
粘土なので自分の思ったように形を作ることが出来ますし、乾燥させるまでなら何度でも作り直すことが出来るので、初心者の方でも気軽に始められるでしょう。
冒頭でご紹介したキットも銀粘土で作るタイプですし、その他にも様々な銀粘土のキットが売られています。
銀粘土自体の値段がやや高めなので、キットも高額なものが多いですが、彫金の道具を揃えるよりはかなり安く済むでしょう。
「粘土」と聞くと安っぽいイメージを持たれるかもしれませんが、銀粘土で作ったシルバーアクセサリーを、ハンドメイドアプリで販売している方も中にはいらっしゃいます。
一つひとつ丁寧に仕上げることで彫金にも劣らない作品を作り上げることが可能です。
ご家庭で作ることが出来るところも銀粘土の魅力ですね。
シルバーアクセサリーを彫金で作るなら工房の手作り体験へ
それでもやっぱり「粘土は不安」「彫金で本格的に作ってみたい」という方には、彫金工房での体験教室がおすすめです。
陶芸やトンボ玉体験と同じように、シルバーアクセサリーも体験教室を開いている工房さんが多く存在します。
料金は約5,000円前後。
製作するアクセサリーの種類や大きさ、数によって料金は変動します。
製作したものは当日持ち帰ることが出来るので、旅の思い出にペアリングを製作するカップルさんも多いですね。
また、熱を加えたり、曲げたり磨いたりと、本格的な彫金を体験することが出来るので、実際に必要な道具を自分で確認出来るところも魅力の一つです。
将来的に彫金について学びたいと考えている方は、一度彫金工房へ足を運んでみてはいかがでしょう。
旅行会社さんのツアープランなどでもご紹介されていますので、ぜひ一度体験してみてください。
シルバーアクセサリー作りに必要な材料
銀粘土なら簡単に作れそう。
実際に銀粘土でシルバーアクセサリーを作ってみたい。
けれど「道具がたくさんありすぎて良く分からない」という方のために、これだけは揃えて欲しい道具についてご紹介していきます。
- 銀粘土
- 焼成用ステンレス網(ガスコンロ用)
- ステンレスブラシ
- 金属ヤスリ
- スポンジ研磨材
- ドライヤー
こちらは本当に必要最低限の道具となります。
作りたいアクセサリーの種類や仕上げ方によって、必要な道具は異なってきますので、ご注意下さい。
銀粘土
まず第一に銀粘土です。
これが無ければ作成が出来ません。
粘土とはいえ「銀」ですから、お値段は少々高めとなっています。
最初はまず少量のものから購入することをおすすめします。
焼成用ステンレス網(ガスコンロ用)
銀粘土で形を作り、焼き上げる(焼成)ために必要な網です。
ステンレス製の網を用意すれば、ご家庭のガスコンロで焼成することが可能となります。
「焼成用」と書かれている商品であれば問題なく使用出来ますので、購入する際はチェックしてみてください。
ステンレスブラシ
焼成したアクセサリーをステンレスプラシで磨くことで、光り輝くシルバーアクセサリーが完成します。
この際に、磨きヘラやシルバークロスなどで磨くとさらに綺麗に仕上がりますので、用意しておくと便利ですよ。
金属ヤスリ
全体の形を整える際に使用します。
銀粘土を乾燥させ、焼成する前の仕上げの段階で、歪みや全体のバランスを整えましょう。
スポンジ研磨材
こちらも焼成前にアクセサリーの形を整える時に使用します。
全体を研磨して、表面を滑らかに仕上げましょう。
サンドペーパー(紙やすり)でも代用が可能です。
その際は目の粗い物と細かい物、2種類以上用意しておくと、さらに綺麗に仕上がりますよ。
ドライヤー
作品を乾燥させるために使用します。
水分をしっかりと抜かないと、ひび割れの原因となるので注意は必要です。
自然乾燥でも問題はありませんが、丸一日かかってしまいますので、ドライヤーの温風で乾かすことをおすすめします。
全部まとめたキットがおすすめ
上記の材料や道具を一つずつ用意するとなると、あっという間に高額となってしまいます。
100均を上手に利用したとしても、他にも必要となってくる材料があったりすると、さらに金額がかさんでしまい、準備だけでも一苦労ですよね。
そこで、やはり最初はキットを利用すると良いでしょう。
冒頭でご紹介したキットでも最低限の道具は揃いますが、こちらのキットなら、ヤスリやシルバークロスの他にも、焼成用ポットが同封されています。
専用の燃料で焼成するので、初心者さんでも失敗する可能性が低くなりますよ。
また、シルバーアクセサリーの中でも人気のある「指輪」を作るための、木芯棒や指輪ゲージも入っています。
銀粘土は5gしか入っていないので、指輪1つ分の材料となりますが、こちらのセットで一通りの道具が揃いますのでかなりおすすめです。
自分で一から揃えるよりも安く済みますので、まずはこちらを入手してみてはいかがでしょうか。
シルバーアクセサリーの基本的な作り方
必要な道具が揃ったら、早速作成してみましょう。
ここでは基本的な作り方についてご紹介していきます。
- 粘土を伸ばし形作る
- 乾燥させる
- ヤスリやスポンジで整える
- 焼成
- 磨く
簡単に流れを説明すると、この5つの工程でシルバーアクセサリーは完成します。
それでは詳しく見ていきましょう。
粘土を伸ばし形作る
開封した銀粘土を軽くこねてから伸ばしていきます。
この時、粘土用の伸ばし棒やプラスチックのCDケースなどで伸ばすと、指紋が付いたりデコボコにならずに綺麗に仕上がりますよ。
次にシルバーアクセサリーの形を作ります。
指輪の場合は木芯棒に巻き、余分な部分をカットしてください。
この時、サイズに注意しましょう。
乾燥と焼成をすることで、全体の大きさが縮んでしまうのが銀粘土の特徴です。
そのため、指輪の場合は実際のサイズより3号ほど大きく作ることがポイントです。
また、模様を付けたい場合もこの段階で作成しましょう。
乾かしてしまうと自由に形作るのは難しくなってしまいます。
乾燥させる
ドライヤーを使い、温風で乾燥させましょう。
時間は15分~30分が目安です。
銀粘土に含まれている水分が残っていると、焼成の際にヒビが入ったり、破裂してしまう可能性があります。
ここでしっかりと乾燥させることが失敗しないためのコツなのです。
ドライヤーでよく温めた後、ステンレスやガラスの上に置いてみて下さい。
水分が残っていると、水蒸気で曇りが出てきます。
作品の大きさや厚さによって、乾燥時間は変動します。
けれど、目安となる確認方法もありますので、焦らずしっかり乾燥させましょう。
ヤスリやスポンジで整える
しっかりと乾燥させると、石膏のような硬さになります。
ヤスリを使い形を整えていきましょう。
曲線部分や、柔らかい状態では成型が難しかった部分を重点的に仕上げて下さい。
その後、スポンジ研磨材やサンドペーパーで全体を磨きましょう。
表面が滑らかになるくらい整えると、仕上がりがとても綺麗ですよ。
焼成
形を整えたら焼成しましょう。
ガスコンロで焼成する場合、焼成用のステンレス網を使用して焼成します。
強火で約5分前後が目安です。
この時、作品の大きさが焼成前より縮んでいれば焼成完了となります。
火加減や時間よりも、作品が縮んだかどうかが焼成のポイントです。
そのため、焼成する前の作品の大きさをメモしておくと良いでしょう。
焼成が完了したら、熱が取れるまで置きます。
水などで急冷してしまうと、作品によっては割れたり反ったりしてしまうことがあるので、なるべく自然に冷めるのを待ちましょう。
磨く
作品の熱が取れたら、最後に全体を磨きましょう。
焼成を終えた銀粘土は白っぽい状態となっています。
この状態から、ステンレスブラシやシルバークロスで磨くと、ピカピカのシルバーアクセサリーに変身するのです。
最初はステンレスブラシで全体を磨きましょう。
ある程度磨き終わったら、今度はシルバークロスで細かい部分も磨くと、綺麗に仕上がりますよ。
磨けば磨くほど綺麗なシルバーアクセサリーとなりますし、乾燥や焼成が成功したと思えば、仕上げの磨きも楽しくて仕方ないことでしょう。
ぜひ一度お試しくださいね。
みんなが作ったシルバーアクセサリー10選
実際にどんな作品が作られているのかを見ていきましょう。
「これも手作りなの!?」とびっくりする作品があるかもしれませんよ。
- お花モチーフのピアス
- つまみ細工でお花のピアス
- 家族で一緒にハンドメイド
- 彫金で作った指輪
- 彫金の体験教室で作成
- 銀粘土の体験教室
- ガラスとのコラボレーション
- 春を感じる桜リング
- 彫金士の繊細すぎる作品
- アートクレイシルバーインストラクターの作品
お花モチーフのピアス
銀粘土を使用したお花のピアスです。
繊細な葉脈までしっかりと表現出来るのも、粘土の性質ならではの魅力ですね。
つまみ細工でお花のピアス
舞妓さんのかんざしに使用されているお花。
そのお花を作る「つまみ細工」を用いたシルバーアクセサリーです。
つまみ細工は和風の飾りが多いですが、銀粘土を使用して表現しているので、また違った雰囲気を味わえますね。
銀粘土の可能性は本当に無限大です。
家族で一緒にハンドメイド
ご家庭で簡単に作れるのが銀粘土の魅力の一つです。
お子さん達と一緒に作成するのも楽しそうですね。
「お父さん、お母さんと一緒に作った」という楽しい思い出になること間違いありません。
家族みんなでお揃いの物を作ってみるのも素敵ではないでしょうか。
彫金で作った指輪
こちらはお子さんが溶接と彫金の授業で作った指輪です。
彫金の場合、刻印で文字を刻むのが難しいとのことですが、手作り感が出ている素敵な作品となっていますね。
彫金の体験教室で作成
彫金の体験教室で作成された指輪です。
彫金ならではの重厚感や輝きがあって美しいですね。
模様や刻印が無くても高級感のある仕上がりになるところが、彫金の魅力の一つでしょう。
銀粘土の体験教室
シルバー以外の素材と掛け合わせて作ってみるのも素敵ですね。
ペンダントトップやチャームなど、アイディア一つでどんな形も作れるので、デザインを考えるのもワクワクしてくるでしょう。
彫金だけではなく、銀粘土の体験教室を行っている工房さんもたくさんありますよ!
デザインや製法など、新しい発見に出会える可能性もありますので、一度体験してみてはいかがでしょうか。
ガラスとのコラボレーション
銀粘土で作ったペンダントトップにガラス素材を埋め込んでいる作品です。
ガラスを入れるタイミングが難しいとおっしゃっていますが、カラーガラスとシルバーアクセサリーの相性が絶妙で、綺麗だけど可愛らしさも感じるアクセサリーですよね。
パワーストーンのアクセサリーとも似ていますし、オシャレ感あふれる作品です。
春を感じる桜リング
シンプルな桜の形のピンキーリング。
けれど、しっかりとした造形で美しい仕上がりの作品ですよね。
こっそりと除くストーンがさりげなくアクセントになっていて、桜好きにはたまらないリングです。
彫金士の繊細すぎる作品
フリマやイベントで展示販売をされている、彫金士さんの作品です。
彫金の技術も凄いですし、デザインもとても美しいですよね。
繊細な造形の中に、天然石のワンポイントが可愛らしく表現されています。
乙女心も創作意欲もくすぐられる、そんな素敵な作品ですね。
アートクレイシルバーインストラクターの作品
鹿や羊など、動物の角をモチーフにしたシルバーアクセサリーを作成されている、アートクレイシルバーインストラクターさんの作品です。
銀粘土を使用して製作されていますが、造形がかなり細かいですよね。
シルバーアクセサリーですが、温かみのある優しい作品が多いです。
銀粘土の魅力を最大限に生かして作られているところが流石ですね。
おすすめのシルバーアクセサリー作り方の本
こちらではシルバーアクセサリーの作り方を説明している本をご紹介していきます。
基礎を知りたい方から、もっと技術を知りたい方向けの本を揃えましたので、ぜひ参考にしてみてください。
まず、基礎について知りたい方はこちらがおすすめです。
初めて銀粘土でシルバーアクセサリーを作る方におすすめの1冊です。
取り掛かりやすい作品が順に載っています。
ペンダント、ピアス、リングなど22個の作品が解説付きで載っているので、いろんなパターンの技術を学ぶことが出来ます。
また、こちらの本は全3冊販売されていて、2や3では様々な素材との掛け合わせについて解説されています。
もっと技術を伸ばしたいという方でも十分に楽しめるシリーズですので、一読する価値アリではないでしょうか。
続いては「花モチーフ」のシルバーアクセサリーを作りたい方、必見の一冊です。
シルバーアクセサリーというと、太めの指輪や男性向けのゴツゴツしたデザインが多いですが、こちらの本では繊細な「花」をモチーフにした作品の作り方が掲載されています。
これからシルバーアクセサリー作りを始める女性にぜひおすすめしたいですね。
初心者でも分かりやすいように、写真や文章で丁寧に解説されています。
また、市販されている素材を上手に使用したアイデアなども紹介されていますよ。
最後は中級者さんでも楽しめる1冊をご紹介します。
初心者にも分かりやすく解説されています。
しかしどちらかと言えば、もっといろんな作品を作りたいという中級者さん向けの技法書です。
ガラス、磁器、真鍮(しんちゅう)などの素材を使ったデザインが載っているため、新しい技法に挑戦したい中級者さんにとって、わくわくする1冊となることでしょう。
ハイレベルな作品が多く、彫金を学んでいる方でも楽しめる本です。
シルバーアクセサリーの作り方はとても簡単!
銀粘土を使えばシルバーアクセサリーはとても簡単に作ることが出来ますね。
技術やアイデア次第で、とてもハイレベルな作品を作ることも可能です。
いつかご自分のショップを開くことも夢ではありません。
興味がある方はぜひ、シルバーアクセサリーの世界へ飛び込んでみて下さいね。