生返事の意味とは
「生返事」それは会話においてあまり良いイメージを持ちませんが、一体どんな意味があるのでしょう。
なんとなく意味はわかっている方は多いと思いますが、実は生返事には二つの意味があります。
まず、一つ目の意味としては曖昧でいい加減な返事です。
相手の話が耳に入って来なく上の空で返事をすることです。
もう一つの意味ははっきりとしない返事です。
これは、相手の話が難しかったり重かったりするため的確な返答をできないという場面によくありがちです。
どちらかと言うと生返事に対して前者のイメージが多いですが、会話を成立させるために後者の意味も含まれるという事を知っておきましょう。
生返事の由来
「生」という字を聞くと新鮮なという意味を持っていると思いますが、実際はそうではありません。
生返事の「生」には中途半端で不十分であるという意味合いを持ちます。
例として挙げれば生半可や生ぬるいと同じではっきりとしない状態を示します。
つまり、返事として成立はしているもののなんとなく煮え切らないハッキリとしない返事の表現として「生」という字が付いたのです。
生返事の使い方4選
会話の中で、生返事はする側もさせる側も良い印象でないため、あまり頻繁に使用するワードではありません。
では、どういった場合に使用するのか例をあげてみましょう。
- 適当に返事をしている時
- 話が聞き取れない時
- 話を理解できない時
- 相談された時
生返事の使い方①:適当に返事をしている時
こちらが話をしている事に対して、「へー」や「フーン」とい言った曖昧な返事をするというのが生返事です。
友人や恋人と一緒にいる時に、興味のない話題や聞き飽きてしまった愚痴などに取り合えず返事をするという場面で多く使用します。
例文を挙げると、「彼と話をしていても、携帯をいじりながら生返事ばかりする」ととりあえず返事だけしているような状態の時に使います。
生返事の使い方②:話が聞き取れない時
他者と会話をしている時に相手が何を言ったか聞き取れない時もあるとでしょう。
聞き直すのが失礼になってしまう場面では生返事をしがちです。
特に会話の相手が目上の方であったりした場面において、あなたは聞き取れなかった会話の一部を再度聞き直しますか?
大事な話であるならまだしも、日常的な会話であればその場をスムーズに済ませるためにも生返事をしてしまいがちです。
生返事の使い方③:話を合わせる時
相手の話が理解しがたい内容である時に、あなたはそれ以上の会話の発展を求めるでしょうか?
話が聞き取れない場面と同様、に相手に不快な感情を持たせないためにも生返事をして会話を長引かせない手段を選びます。
例文としては「何と返事をしたら良いかわからなかったので、生返事で答えてしまった」となります。
生返事の使い方④:相談された時
特に相手の悩みや相談を受ける場合に多いですが、話の内容が聞き手の許容範囲を超えてしまう場合に使用します。
誰しもが経験がありますが、悩んでいる時こそ誰かに話を聞いてもらいたくなります。
しかし、悩みは個人的な感情であり完璧な答えを出すことはできません。
そんな時に、聞き手の話を覆したり余計なアドバイスをしてしまうよりは「うんうん」や「わかるわかる」などと生返事を使用するほうが相手のためにもなります。
生返事をする人の心理5選
生返事は相手の会話を完全に聞いていないわけではありません。
聞いてはいるものの何かしらの理由があって曖昧に返事をしてしまうのです。
話をする人は聞いてもらいたいという気持ちを持って真剣に話をしますが、それとは逆に生返事をする人はどんなしんり状態にあるのでしょう。
- 興味がない
- 面倒
- 苦手
- 聞かないでほしい
- 恥をかきたくない
生返事する人の心理①:興味がない
興味は個人差があり、誰しもが同じ事に興味を持つわけではありません。
しかし、自分が興味を持った事を誰かに話したくなるのも人間の心理です。
ですが、聞く側からはどうでしょう。
興味のない話を聞くことは苦痛にもなりますが、聞かざる負えない状況であったら聞かなくてはならないのです。
返事をしなければ、無視をしていると思われてしまいます。
そういった状況を回避するためにも生返事をします。
生返事する人の心理②:面倒
日常生活を共にすることが多い家族や夫婦、恋人との会話の中でよくありがちですが、返答が面倒になってしまう事があります。
「この服どう思う?」や「今日はどこへ行こうか?」などといった質問に対して意見を求められた時、あいまいな返事をしてしまいます。
正直、考えるのも面倒だから自分で決めて欲しいという心理状態でありますが、考えているふりをするために生返事で対応してしまいます。
生返事する人の心理③:苦手
誰しも苦手とする相手はいるでしょう。
生理的に苦手であったり、性格が苦手であったりするという事はよくあります。
しかし、苦手な相手と会話をしなくてはいけない場合でも聞かなくてはいけない場面もあります。
相手に話を聞いていない態度を知られ雰囲気を悪くしないためにも、とりあえず返事をして話を早く終わらせようとします。
生返事する人の心理④:聞かないでほしい
プライベートな内容であったり、深刻な話はあまり聞きたいとは思わないです。
たとえ聞かなくてはいけない場合でも不快な気分になってしまいます
そんな話に対して、「どう思う?」などと聞かれても安易に答えを出す事はできません。
プライベートな内容に対して無責任な事は言えないのです。
どう答えたら良いのか、聞かないで欲しいという心理の時「うん、そうだね」などと曖昧に答えてしまいます。
生返事する人の心理⑤:恥をかきたくない
難しい話や、理解のしがたい内容の会話の場合、相手に自分が無知であるという事を知られたくないために適当に返事をすることがあります
「そんなことも知らなかったの?」などど言われて恥ずかしい思いをするのであれば、曖昧に答えてしまったほうが話が滞ることはありません。
生返事をする人の対処法5選
生返事が原因で喧嘩になってしまったり、せっかくの楽しい空気を台無しにしてしまわないためにも対処法が必要になります。
対処法を身に付けておくことで、相手も自分も不快な思いをせず会話を楽しむことができます。
- 相手の名前を呼ぶ
- 指摘する
- 話すタイミング
- 内容を変えてみる
- 聞き直す
生返事する人の対処法①:相手の名前を呼ぶ
話をする時に一方的に話始めていませんか?
一方的にダラダラと話を進めてしまっても生返事の原因になってしまいます。
もし、自分が話を聞いている時に名前を呼ばれたら意識はどう変わるでしょうか?
自分に向けて話しているという意識に変わるでしょう。
人は名前を呼ばれることによって、反応を示します。
会話の途中で相手の意識がこちらに向いていないと思ったら名前を呼んでみましょう。
生返事する人の対処法②:指摘する
生返事をする人は故意にしているわけではありません。
その為、指摘をしない限り生返事をしているという事に気づかないことがほとんどです。
生返事をされていることにイライラや我慢をするのではなくきちんと指摘をしましょう。
相手は指摘をされることによって、話に集中していなかったことに気付かされます。
生返事する人の対処法③:話すタイミング
話をする時に相手の聞く環境が必ずしも整っているとは限りません。
何もしていないように見えても実は何か考え事をしているかもしれません。
生返事をされ不快にな思いをする要因として、相手の立場を考えずに話始めてしまっているという場合もあります。
話す側は聞いて欲しいという思いが強いため、突然話しがちになってしまいます。
しかし、相手はそうではありません。
会話を成立させるためには、お互いのタイミングを見計らって話すということも大切になってきます。
生返事する人の対処法④:内容を変えてみる
相手が興味のないような返事する時、相手の頭の中では別の事を考えてしまっています。
特に、愚痴や不満の話などは聞いていて不快な気分になってしまうため同意をするよりは生返事で流してしまうという事が多いです。
確かに、不快な話ほど早く終わらせてしまいたいという気持ちは大きくなるでしょう。
その時は、いつまでもその話を続けるのではなく話の内容を変えてみることをおすすめします。
生返事する人の対処法⑤:聞き直す
指摘をするという対処法にもにていますが、確実に会話に集中していないと感じた時は聞き直してみましょう。
万が一、仕事などの大事な話の時に生返事をしている人がいたら仕事に支障をきたしてしまう恐れがあります。
生返事は不快な思いを与えてしまうと同時に、聞かなくてはいけない部分を聞き逃してしまっている場合もあります。
明らかに集中できていないと感じた時は、「今の話、ちゃんと聞いてた?」と聞き直してみましょう。
生返事をやめる方法5選
生返事をする人は悪気があるわけはありません。
しかし、生返事ばかりしていると信頼関係が崩れてしまったり、コミュニケーションがうまく取れなかったりします。
「あの人に話をしても生返事ばかり」と思われないためにも、自分なりの対策をしなくてはなりません。
- 相手の顔を見る
- 何かをしながら聞かない
- 意思表示をする
- 疑問も持つ
- 相手の立場に立ってみる
生返事をやめる方法①:相手の顔を見る
会話は自分と相手がいて成立するものです。
一人で話しをしても単なる独り言にしかすぎません。
話を聞くのであれば、きちんと相手の顔を見て聞きましょう。
話す側にとっても、話を聞いてもらえるという喜びが湧いてきます。
お互いに顔を合わせながら話すことにより、信頼感が生まれ相手の話が耳に入り興味が湧いてきます。
生返事をやめる方法②:何かをしながら聞かない
男性に多くみられがちですが、男性の脳は二つのことを同時に行う事が苦手と言われています。
携帯を操作しながら、テレビを見ながら話を聞いていても大半の内容は耳に入ってきていません。
生返事をやめるためには、会話に集中する環境を自ら作らなくてはいけません。何かをしていたら相手の顔を見る事すらしないでしょう。
まずは、手に持っている携帯を置きテレビを消し相手の話を聞くようにしましょう。
生返事をやめる方法③:意思表示をする
相手の話が聞き取れなかったり、理解が難しかったりして生返事をしてしまっても実は相手に気付かれている場合が多いです。
適当に返事を返す人間と思われないためにも、正直に意思表示をすることを意識しましょう。
「もう一度言ってもらってもいいですか?」や「内容がわかりにくいです 」と発言することで、話し手自身も自分の落ち度に気付きます。
一方通行の会話になってしまわないためにも、意思表示をするということを心掛けてみましょう。
生返事をやめる方法④:疑問を持つ
生返事をしてしまうのは話に興味がないなどの心理状態があると述べてきましたが、興味を持つためには疑問に思う事です。
興味がないにの疑問など生まれないのでは?と思いがちですが、疑問を持たないからこそ興味が湧かないのです。
コミュニケーションが上手な人はたくさんの疑問を投げかけます。
疑問を投げかけられることで、会話の内容が膨らみます。
「なぜ?」と思う事が脳を動かし、より相手の話が耳に入ってくるようになります。
生返事をやめる方法⑤:相手の立場に立ってみる
生返事をされた側に立ってみましょう。
もし、自分が一生懸命話していることに対して生返事をされたらあなたはどう思いますか?
答えは皆同じなのです。
悪気があってしている訳ではない生返事であっても相手には悪気がないとは伝わらないのです。
会話は人と人とを繋げる大事な手段にもなります。
その手段を嫌な思いで終わらせないためにも相手の事も考えるという事が重要になります。
生返事と空返事の違い
生返事と同じ表現で空返事があります。
どちらも同じように思えますが、両者にはどのような違いがるのでしょう。
生返事とはこれまで述べてきたように、「いい加減で中途半端な返事」の事を指します。
それに対して空返事は「口先だけの返事」、「うわべだけの返事」です。
言葉だけで聞くと同じでは?と思ってしまいますが、決定的な違いがあります。
その違いとは悪意があるかないかなのです。
生返事は無意識にしてしまいますが、空返事は最初から聞く耳を持たない返事なのです。
「生」という字が中途半端なという意味合いを持つのに対して、「空」とは空っぽという意味合いを持ちます。
読んで字のごとく、空返事は何の感情も持たない返事という事になります。
空返事のほうが話し手に対してより不快感を与えるという事がわかります。
話す力をつける本
生返事をされてしまう人は、話の内容にも問題があります。
それとは対照的に、話が上手な人は同じ内容の話であっても何か違いがあります。
生返事をされて不快に思うのではなく、まずは相手を引き付ける能力を身に付ける必要もあります。
こちらでは話す力をつけつ本についてご紹介します。
伝え方が9割 佐々木圭一(著)
伝えるという事は簡単なようで実は難しかったりします。
伝わらない話をするから、相手も曖昧になってしまいます。
こちらの著書では、伝えることについての可能性を教えてくれています。
たとえ伝えたい内容が同じであっても伝え方一つで結果は変わるのです。
相手に自分の意思を伝えることが苦手という方にはおすすめの著書です。
ウケる技術 水野 敬也 (著), 小林 昌平 (著), 山本 周嗣 (著)
相手を笑わせることが上手な人は、自然と人が集まります。
そして、不思議にも会話が継続しているのです。
笑いとは、生活する上で大切なことです。
笑わせることができる人ほど、成功する可能性を持っています。
コミュニケーションが苦手だからとあきらめるのではなく、こういった著書から学んでみましょう。
誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール 【会話がとぎれない!話し方シリーズ】 野口 敏 (著)
会話が続かないと相手も自分も気まずい雰囲気になってしまします。
無理に話をしようとしてもそれは時間だけ無駄にしてしまいます。
会話はちょっとした意識の変え方で大きく変化をします。
こちらの著書では、どんな場面でも会話がはずむポイントを教えてくれます。
難しいと考えるのではなく、ポイントさえつかめば楽しい会話が進むこと間違いありません。
生返事を理解し会話を楽しもう
生返事をしてしまう人、されてしまう人そこにはお互いに原因があります。
しかし、それを理解しない限り解決には至りません。
お互いがお互いを考えて会話をすることによって、よりスムーズな会話が成立し身のある会話へと繋がるでしょう。
簡単なようで難しいと思ってしまいますが、ささいな気遣いをするだけでそれは大きく変化していきます。
より一層、コミュニケーションがアップするようになるためにも、人との会話の重要性を意識することが大切です。