高温期12日目とは?
高温期12日目について語る前に、そもそも『高温期』がどういった状態なのかを知っておきましょう。
高温期とは、排卵後に基礎体温が高く推移する時期のことを指します。
女性は月経後に低温期となり、基礎体温が下がりますが、排卵されることで高温期になります。
多くの女性は低温期と高温期を約2週間のスパンで繰り返しており、妊娠を希望する人は基礎体温を計測して高温期を調べてから、妊活に望むことが多いのではないでしょうか。
高温期12日目とは、文字通り高温期が始まって12日目ということです。
先に述べたように高温期は約2週間ですので、12日目ともなると高温期の終盤、ということになりますね。
体温が上がる原因は、卵胞が黄体に変化して、黄体ホルモンが分泌されることにあります。
妊娠中はこの黄体ホルモンがずっと分泌されることになるので、高温期12日目を過ぎても基礎体温が高い状態が続くことになりますよ。
もしも順調に妊娠が進んでいれば、この高温期12日目で子宮に着床する…と、言われています。
だからこそ、妊娠を希望している人にとっては、高温期12日目はちょっとソワソワしてしまう1日なんです。
今はアプリを使って基礎体温を管理して、排卵日を予測出来たりするので、自分が高温期何日目なのか、より正確に把握することが可能となりました。
高温期12日目の初期症状
高温期12日目には、体にどんな変化が起こるのでしょうか。
個人差がありますので一例になりますが、高温期12日目になると多くの人に発生する症状をご紹介します。
まず、多くの人が感じるのは腹痛、稀に腰痛です。
これは、妊娠している場合、妊娠したことで子宮が広がろうとする変化に伴うものです。
また、靭帯も一緒に大きくなろうとするので、腰や骨盤に痛みを感じる人もいるんですよ。
下っ腹が引っ張られるような痛みを感じたら、鎮痛剤には頼らず、少し様子を見てみてください。
薬の中には子宮の収縮を促してしまうものがあるため、流産に繋がってしまうかもしれません。
ただし、耐え難いような痛みの場合は、体内で違う変化が起こっているかもしれませんので、早めの受診をおすすめします。
その他にも、生理予定日よりも早くに出血が見られる「着床出血」や、風邪のような体のだるさも感じることがあります。
着床出血は生理よりも少量で、色も赤ではなく、茶色やピンクなどの場合があります。
いつもと体の具合が違うと感じたら、少し落ち着いて、じっくり体の様子を観察してみてください。
高温期12日目に多くある妊娠初期兆候
高温期も12日目になると、妊娠の兆候や、超初期の症状が出てくることがあります。
具体的にどんな兆候が現れるのか、代表的なものをご紹介します。
- 体温が高めに推移していく
- 眠気やだるさを強く感じる
- 風邪を引いたときのように感じる
- 生理痛に似た痛みを感じる
- おりものの量が増える
- においに敏感になる
特徴①:体温が高めに推移していく
基礎体温を計測していると、自分の体温のリズムが分かってきます。
そのため、高温期も12日目を超えると、そろそろ生理がくるな…と、何となく察することが出来ます。
しかし、妊娠していると、基礎体温計ではかった時だけでなく、普通の体温計で計測しても体温が37度を越えたり、38度近くで推移したり…と、体温の高い時期が続くことがあります。
他の症状とあわせて、風邪かなと思うことも多いのですが、特に心当たりがないのに高温の状態が続いていくと、実は妊娠していた…なんてことがよくあるんです。
特に基礎体温をつけている人であれば、12日目も過ぎて体温が下がり始める時期なのに下がらない…なんてことが続いたら、妊娠しているかも。
体温の変化にはちょっと敏感になってみてくださいね。
特徴②:眠気やだるさを強く感じる
日々、しっかり睡眠をとっているのに眠気がとれない、体がいちだんと疲れやすい…という状態も、妊娠初期にみられる兆候の一つ。
夜だけではなくて日中にも眠くなったり、倦怠感が抜けなくて思うように動けなかったりすることがあります。
休める環境だったらいいですが、仕事や育児など、どうしても頑張らないといけない環境の人は、満足に休めずに大変だと思います。
体の中でそれだけ、大きな変化が始まっている可能性があります。
こまめな休息を心がけて、無理はしないように気をつけましょう。
特徴③:風邪を引いたときのように感じる
風邪を引いたときのように、体温が高めの日が続いたり、倦怠感が抜けなかったり、くしゃみや咳が出たり…という状況が続くことがあります。
高温期12日目になると体温が高い状態も続いているため、風邪との線引が難しくなります。
風邪薬を飲んで体調を落ち着かせたくなりますが、妊娠しているかもしれないと思ったら、少し様子を見てみてください。
体がどうしても耐えられないときは、自己判断で薬を服用せず、病院で相談してみてくださいね。
特徴④:生理痛に似た痛みを感じる
高温期12日目などの妊娠超初期は、生理痛に似た下腹部の痛みや胸の張りなどを、より強く感じることがあります。
前の項目でも少し書きましたが、子宮が大きくなり始めることで下腹部に痛みを感じることがあり、それが今までにない痛みを伴うことがあるんです。
骨盤や腰骨など、下腹部全体に痛みを感じることがあれば、妊娠に伴う体の変化かもしれません。
12日目になって痛みを感じ、生理痛だと思って構えていたら、実は妊娠していた…という人も多いので、これまでと少し感覚が違う痛みを感じたら、少し気をつけてみましょう。
特徴⑤:おりものの量が増える
もう高温期12日目だから生理が始まる…そう思って用意していると、おりものの量が増えたり、色がいつもと違っていたりすると、妊娠超初期の兆候かもしれません。
そもそも「おりもの」とは、子宮内膜や膣等から出ている、酸性の分泌物のことです。
排卵期には卵の白身のようになったり、排卵期を超えると粘り気があり、黄色がかったものになったり…と、体内の変化が目に見えて分かる、体調のバロメーターです。
おりものに変化がある、ということは、体の中で何か変化が起こっている兆しかもしれません。
生理前によく出るから…と思わず、何か気になるところがあれば、慎重に観察してみましょう。
特徴⑥:においに敏感になる
分かりやすいつわりの症状として、においに敏感になって気持ちが悪くなる…という場面を、ドラマなどで見たことがある人も多いのではないでしょうか。
これまで気にならなかったにおいに過敏に反応してしまい、気持ちが悪くなるというのは、妊娠超初期から出てくる症状の一つ。
高温期12日目でも十分に発生する可能性がある、そんな症状です。
空腹時に気持ちが悪くなったり、食事や薬品のにおいがダメになってしまったりした時は、「もしかして…」と、妊娠を疑ってみてください。
うっすら出血があった場合
先の項目でも少し解説しましたが、この高温期12日目くらいになると、「着床出血」ということで、うっすらと血が出ることがあります。
着床出血が起こっている時は下腹部がチクチク痛かったりしますが、一時的な痛みが多く、安静にしていればおさまる人が多いようです。
この痛みと生理痛は区別がとても難しいため、高温期を過ぎても痛みがおさまらない場合は、市販の妊娠検査薬を使ってみてください。
特に、腹部がねじれたような痛みを伴う場合は、妊娠ではなく、体の中で別の異変が発生している可能性があります。
体に異常を感じたら、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
基礎体温が下がるからといって妊娠しているとは限らない
高温期12日目ともなると、普段であれば生理が近いということで、基礎体温が下がることはありません。
しかし、中にはこの高温期12日目頃に一度体温が下がって生理が始まるタイプの人もいるため、そういう人は体温が下がったことで「そろそろだな」と気をつけることが出来ます。
このように基礎体温を把握しておくことで、自身の体内の変化を目に見えて感じることが出来ます。
「今が高温期12日目だ」など、周期が分かるようになるまでは数ヶ月かかることもありますが、コツコツ続けていくことで、自分のための貴重なデータになりますよ。
こうやって基礎体温をつけていき、低温期と高温期を把握していると…高温期12日目にも関わらず、一時的にガクッと体温が下がることがあります。
多くの人はこの後に生理がやってくるのですが、12日目で下がった後に再び高温期が続き、結果的に妊娠していた、という人も。
基礎体温の変化だけで妊娠を決めることは出来ませんが、日々、計測を続けることで気付くことが出来る変化もあります。
今はアプリで手軽に管理出来ますので、妊活が終わっても自身の体調を把握するために、基礎体温の計測は続けてみてください。
高温期12日目での妊娠検査薬の使用は注意が必要
妊娠しているかどうかを自分で簡単に調べることが出来るのが、妊娠検査薬です。
着床していると言われている高温期12日目であれば、もう、これを使っても大丈夫なのでしょうか。
妊娠検査薬には大きく分けて2種類あり、一つは生理予定日の1週間後以降から使えるタイプです。
一般的な妊娠検査薬はこのタイプが多く、生理予定日の一週間後は高温期21日目頃となるので、高温期12日目で使っても、またちゃんとした結果が分からない可能性があります。
もう一つが早期妊娠検査薬と呼ばれているタイプで、これは生理開始予定の4日前から、要するに高温期10日目以降から使えるタイプです。
このタイプであれば、高温期12日目でも使うことが出来ますね。
ただし、着床しても様々な理由で育たず、流産になってしまうことはよくあります。
特に妊娠5週目までの流産は「化学流産」と呼ばれており、年齢や状況にもよりますが、誰にでも起こる可能性があります。
そのため、高温期12日目でフライング検査をして陽性でも、その後に生理がやってきて化学流産に気付いてしまった…というケースも。
妊娠を待ち遠しく思う気持ちは分かりますが、知らなくて良い情報を知ってしまう可能性があることを、頭の片隅にでも覚えていてくださいね。
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高温期12日目を乗り越えて、自分自身を大切に
妊娠を望んでいる人にとって、この高温期12日目は特に注意すべき1日であることが分かりました。
着床した、という具体的な感覚はないかもしれませんが、心身の変化で楽しみと不安が入り交じる時期だと思います。
まずは自分の体を誰よりも大切にして、些細な変化も見過ごさないようにしましょう。
自分に関心を持つこと、それが、素敵なママになる第1歩なのかもしれません。