フライパンがあれば基本の調理はOK
フライパンの代表的な使い方といえば、「チャーハンを作る」「野菜を炒める」「肉を焼く」などをイメージされる方が多いのではないでしょうか。
料理好きの方であればパパっとパスタソースを作るなんていう使い方もされているかもしれませんね。
でも実はフライパンは揚げ物を含め、基本的な料理はほとんどできてしまうキッチンの万能選手なんです!
もっと料理のバリエーションを増やしたいけれど、狭いキッチンだから余計な調理器具は増やしたくない、いろいろな鍋が売られていてどれを選んでいいか分からない。
そんなお悩みをお持ちの方にはフライパンはとってもおすすめな鍋です。
深めなフライパンであれば、「蒸す」「茹でる」「煮る」「揚げる」、さらには「ご飯を炊く」ことまで可能です。
茶碗蒸しを作る、パスタを茹でる、ゆで卵を作る、ほっこり美味しい煮物を作る。
さらには唐揚げやとんかつをはじめ、揚げ物をからっと揚げる。
かなり料理の幅が広がりますよね。
それぞれの調理専用の鍋をそろえると場所も取るし、予算もそれなりにかかってしまいます。
これから料理に力を入れたい、もしくは一人暮らしを始めるという方は、まずは良いフライパンを準備しておいて、徐々に必要な鍋を揃えていきましょう。
フライパンの種類
一口にフライパンといっても材質やコーティングによってそれぞれ特徴が異なります。
代表的なものは次のようなものがあります。
- 鉄
- ステンレス
- アルミニウム
- フッ素樹脂加工
- セラミックコーティング
- 銅
続いて、それぞれ詳しくみていきます。
①:鉄
丈夫で長持ちする鉄のフライパン。
プロの料理人も愛用する素材です。
熱伝導がよく、料理がおいしく仕上がることが特徴に挙げられます。
表面にコーティングがされていないので使っていくうちに油が馴染んでいき、食材がこびりつきにくくなるといったメリットもあります。
その一方で、重くて扱いづらい、お手入れが大変といったイメージを持つ方も多いです。
使い始めには「空焼き」も必要になるので、若干敷居は高く感じるかもしれません。
中華料理のような高温料理が好きな人、一つのものを長く大切に使いたい方にはおすすめです。
②:ステンレス
さびにくく、耐久性の高さが魅力のステンレスのフライパン。
鉄のフライパンでは必須の油ならしの作業がいらないですし、IH調理器でも使える点が嬉しいですね。
作れる料理も幅広く、炒める、焼く、揚げる、煮るといった調理が一つあるだけでできてしまいます。
パンケーキやホットケーキもきれいに焼くことが出来ます。
ただし、しっかり予熱をしてから使わないと、べったりとこびりついてしまうのが難点ですので、説明書をよく読んで使いましょう。
炭水化物を多く含む食材や餃子などは特にくっつきやすいので、そういったものの調理はほかのフライパンで行うのが良いでしょう。
③:アルミニウム
銀色の見た目が美しいアルミニウムのフライパン。
最大のメリットはその軽さです。
鉄のフライパンなどは女性には重く感じることがありますが、アルミニウムは軽いので扱いやすいです。
そのほかのメリットとしては、熱伝導の良さや、銀色であるおかげで食材に火が通ったかどうか目で判断しやすいといった点が挙げられます。
熱伝導が良いとソース作りなどをする際に水分を飛ばしやすいですし、弱火での調理もしやすいのでガスの節約効果も期待できます。
デメリットは、IH調理器では使用できない、油馴染みがあまりよくないので炒める、焼く、揚げるといった高温調理には不向きといった点が挙げられます。
食材がくっつきやすい場合もあるので、料理上級者におすすめです。
④:フッ素樹脂加工
「テフロン」でおなじみのフッ素樹脂加工のフライパン。
テフロンとは、ポリテトラフルオロエチレンのことで、デュポン社の商品名ですが、一般的にフッ素樹脂加工のフライパンをテフロンと呼んでいることもあります。
一番の魅力はその扱いやすさです。
表面がフッ素樹脂で加工されているので、食材がくっつきにくく、お手入れも簡単なので料理初心者に向いているフライパンです。
ただし、高温には弱いので、揚げ物などをすると表面を傷めてしまう可能性があります。
値段が安価なものを選ぶとコーティングがすぐにはがれてしまい、何度も買い替えなければならないこともありますので、注意してください。
⑤:セラミックコーティング
白い見た目が可愛らしいセラミックコーティングのフライパン。
焦げ付きにくく、使用後のお手入れも洗剤で軽く洗うだけで大丈夫なので人気の素材です。
一番の特徴は耐熱性の高さです。
セラミックは陶磁器と同じ素材であるため、400℃くらいまでは大丈夫です。
そのため、揚げ物調理にも向いています。
酸やアルカリによって錆びたりすることもほとんどありません。
また、カラーバリエーションやデザインも豊富なため、楽しく料理をしたい方にもおすすめです。
対応熱源が商品によって異なるので、IH調理器を使っている方はよく注意して選ぶようにしてください。
⑥:銅
ブロンズの見た目から高級感漂う銅のフライパン。
あまり家庭では目にしませんが、レストランなどでは広く使われている素材です。
一番の特徴は、アルミニウムのフライパンと同様に熱伝導が良い点です。
さらに、均等に熱が伝わるので、温度調節がしやすいです。
どら焼きを作る時にもその熱伝導の良さから銅版が使われていますよね。
卵料理などの繊細な温度調節が必要となる料理に向いています。
銅イオンによる殺菌効果が期待できるのも嬉しいですね。
ただし、お手入れが少し気を遣わなければならない点や、重さや変形のしやすさなどがデメリットとして挙げられます。
IH調理器にも向きませんので、選ぶ際には注意してくださいね。
フライパンがあれば揚げ物専用鍋はいらない!
フライパンで揚げ物をしても本当に大丈夫なのか、心配ですよね。
実は、フライパンで揚げ物をするメリットはたくさんあるんです。
1つは、油が少なくて済むため、後片付けが楽にできる点です。
揚げ物専用鍋だと大量の油を使う上に、処理も大変で、なかなか揚げ物はおっくうだと思っている方も多いですよね。
でもフライパンだったら底から1㎝程度の油を入れる程度で済むので、圧倒的に後片付けが楽になります。
余った油をキッチンペーペーや新聞紙にしみこませて可燃ごみで捨てることが可能です。
2つめは、面積が広いため、揚げやすい点です。
食材の揚がり具合などがよく見えるため、温度調節がしやすいといったメリットがあります。
このように、揚げ物専用鍋以上にフライパンで揚げ物をするメリットは大きいので、ぜひ挑戦してみましょう。
フライパンで揚げ物をする時の注意点
では、フライパンで揚げ物をする時にはどのような点に注意したらよいのでしょうか。
一番重要なのは、どのようなフライパンを使うのかという点です。
フライパンで揚げ物をする際には、深めのフライパンを選ぶのがおすすめです。
浅いフライパンだと油はねが多くなってしまうので、掃除が大変ですし、やけどの危険が高まります。
さらに、フライパンの厚さも重要で、薄いものだと油の温度が簡単に変動してしまうので温度調節が難しいです。
ある程度の厚みがあるしっかりしたつくりのものが向いています。
油が少なくて済む分、短時間で温度が上がりますので、温度調節には気を付けましょう。
強火で一気に温度を上げた後は火を弱めて温度調節をするようにしてください。
温度計がないから何度になっているのかよくわからないという方も、菜箸があれば簡単に温度を確認することが出来ます。
菜箸を油につけたときに、細かめの泡がしゅわしゅわと出てくるくらいが150~160℃程度、泡が箸全体から出るようになってきたら170~180℃程度です。
180~200℃に達すると箸全体からぶくぶくと泡が出続けるようになりますので、目安にしてみてください。
また、つい沢山の油を注ぎたくなるかもしれませんが、せいぜい底から1~2 cmくらいにとどめましょう。
上手にフライパンで揚げ物をするコツ
フライパンで揚げ物をする際にはいくつかのコツを押さえるとより美味しく仕上げることが出来ます。
まず、なるべく揚げ時間を短時間で済ませることがポイントです。
揚げ時間が長くなると油切れが悪くなり、べちゃっとした仕上がりになってしまいます。
食材を薄く小さめに切って、より短時間で中まで火が通るようにするといいですよ。
衣もなるべく薄めにつけるようにすると、火の通りが良くなりますので、気を付けてみてください。
揚げる時には、つい一度に一気に揚げたくなってしまいますが、大量の食材を一度に投入すると油の温度が下がって、揚げ物がおいしくなくなってしまう原因になります。
揚げ物は温度が命ですので、少量ずつ揚げるようにしてみましょう。
片面ずつ揚げ焼きにするようなイメージで揚げてみて下さいね。
以上のポイントを踏まえて、サクッと美味しい揚げ物を作ってみて下さいね。
おすすめのフライパン関連本
揚げ物以外にも、フライパンで作れる料理の幅は工夫次第でどんどん広がります。
簡単で魅力的なレシピが紹介されている本もぜひ活用してみてください。
こちらの本は、フライパンは油をひいて熱してから料理するという常識を覆す本です。
材料を入れてから油を熱して調理するという今までとは逆の方法を提案しています。
74品もレシピが紹介されているので、どれを作るか迷いますね。
フライパンで揚げ物も調理OK!揚げるときのコツや注意点もご紹介
今回はフライパンで揚げ物をするときのコツや注意点をお伝えしました。
油の量やフライパンの種類といったポイントを押さえれば、フライパンで美味しい天ぷらや唐揚げなど、揚げ物を簡単につくることが出来てしまうんですね。
フライパンで手軽に揚げ物を作れるようになって、料理のレパートリーを広げてみて下さいね。