フェルトに刺繍をするととってもかわいい!
フェルトとは、そもそも普通の布とは違うのでしょうか?
フェルトとは、動物等の毛を薄く板状に圧縮し、シート状にしたものです。
普通の布と比べて、厚みがありクッション性があるので、ハンドメイドの作品によく使われます。
また圧縮によって、糸がほつれるということがないため、端の処理が不要です。
このため初めて刺繍する方やお子さまでも、扱いやすい素材として刺繍する布としてピッタリといえます。
フェルトを切り取り、色とりどりの糸で刺繍するだけで、可愛い小物が出来上がり。
またフェルトは、白だけでなく数多くの色が販売されています。
そのため刺繍も布の全面にしなくても、フェルトの風合いと混ざり一部のワンポイント刺繍の方がより素敵な作品に出来上がる場合があります。
フェルトの刺繍を始めるときに必要な材料は?
では、フェルト刺繍を始めるときに必要な道具をご紹介します。
必要なものは以下の通りです。
- 刺繍をするフェルト
- 刺繍枠
- 刺繍糸
- 針
- チャコペン等図案を描くもの
- はさみ
フェルトは厚手のものや薄手のもの、既にシールが貼られているものなど、種類豊富に販売されています。
さらに洗えるものも販売されていますので、作りたい小物に合わせて布を選んでくださいね。
なお刺繍枠は、絶対に必要な物ではありません。
しかし刺繍枠を使わずに刺繍をした場合、布が引っ張られて布にヨレが生じます。
刺繍枠を使いながらした場合は、布をピンと貼った状態でできるので、仕上がりが綺麗になりますので、用意することをオススメします。
また針は刺繍専用のものを用意することをオススメします。
刺繍専用と普通のものの違いは、針の糸を通す部分が大きくなっているので、糸も通しやすいです。
刺繍する場合は、糸を1本ではなく、2本、3本を1度に使う場合が多くなりますので、糸が針に通らない、ということがなくなります。
今は100均でも刺繍枠や刺繍専用の針を購入できるので、ぜひ検討してみてくださいね。
初めてでも作りやすい簡単刺繍のやり方
まずは刺繍の基本からご紹介します。
刺繍が初めての方だけでなく、昔やったことがある、という方も参考にしてくださいね。
- 道具と作るものの図案を用意する
- 図案を布に写す
- 刺繍の始めと終わり
- 基本ステッチ
- 刺繍応用編
刺繍のやり方の手順①:道具と作るものの図案を用意する
まずは刺繍に使う道具と作りたいものの図案を用意します。
もし何か作りたい絵柄があるのであれば、その絵柄をトレーシングペーパーに写しておきます。
また作りたい布や針、糸等を用意しておきましょう。
刺繍のやり方の手順②:図案を布に写す
では作るにあたって布に図案を写していきます。
写す方法は、とっても簡単です。
下から刺繍する布、手芸用のコピーペーパー、図案を写したトレーシングペーパー、セロファンの順で重ねて、鉛筆などで、図案をなぞるだけ。
たったこれだけで布に図案に写るので、試してみてくださいね。
また特に図案等がない場合は、作りたいサイズ等をイメージしておいてください。
もしフリーハンドで描くことができるような図案なら、消えるチャコペン等で描いておくことをオススメします。
刺繍のやり方の手順③:刺繍の始めと終わり
刺繍をするときの糸の処理方法ですが、始めと終わりに玉結びを作ることはありません。
なぜなら刺繍をしたものを小物にした場合に、玉結びが邪魔になるからです。
基本的に、刺繍の後ろは見えないように、何か布等で塞ぐ形になります。
その際に玉結びがあると、その部分だけ出っ張ってしまいます。
そのため刺繍する場合は、糸をあらかじめ10cm程度、残した状態で刺し始めます。
刺繍が完成したら、裏側へ糸を出し、刺してきた針目の糸へ数回通していきます。
4~5回程度、通せば抜けにくくなりますので、糸を切ります。
刺し終わりの処理が終わったら、最初に残しておいた糸も同じように処理します。
他にも処理の方法はありますが、この処理方法も一例として覚えておいてくださいね。
刺繍のやり方の手順④:基本ステッチ
では実際に刺繍をしていきましょう。
刺繍をする方法、ステッチの手法はさまざまなパターンがあります。
ここでは基本的なステッチの中から4つだけ紹介します。
これらの基本を組み合わせるだけで、簡単な小物はすぐに作れますよ。
1つ目は、「クロスステッチ」と呼ばれるものです。
布へ×印になるようにステッチし、この×印を組み合わせて図案の形にしていきます。
2つ目は、「ランニングステッチ」と呼ばれるものです。
基本の基本と言われるステッチになります。
名前だけ聞くとちょっと難しく感じますが、簡単にいうとなみ縫いのことです。
同じ間隔を空けながら、布に針目を交互に刺して進む縫い方です。
3つ目は、「バックステッチ」と呼ばれるものです。
針を1度出して、そこから戻るようにして縫う手法です。
4つ目は、「アウトラインステッチ」と呼ばれるものです。
これはバックステッチと少し似ているので、注意してくださいね。
アウトラインステッチは、針を1度出して戻るように縫うのですが、半目程度をずらして重ねていくように縫う手法です。
これは曲線等によく用いられ、図案の枠線部分や輪郭になる部分に使われます。
5つ目は、「サテンステッチ」と呼ばれるものです。
これは、枠を縫った部分を糸で塗りつぶしていくイメージになります。
このことで少しぽこっと浮き出ている形になり、可愛い印象が強くなります。
縫う際は丸形なら真ん中の円の直径に当たる部分から、左右対称のものの場合は、中心部分から外に向かって縫うことで綺麗に仕上がります。
刺繍のやり方の手順⑤:刺繍応用編
5つ目は刺繍の応用編の紹介です。
基本のステッチになれたら、ぜひチャレンジして欲しい刺繍になります。
刺繍にも色々な種類があり、豪華な刺繍の代表といえる「ヨーロッパ刺繍」または「フランス刺繍」とい呼ばれているものがあります。
これはよく洋服にある刺繍が一例になります。
また「リボン刺繍」という、リボン糸の代わりに使って刺繍する手法もあります。
これだとお花等がより立体感がある刺繍になり、リボンの生地によっては光沢が出てとても綺麗に仕上がります。
これらは応用編として紹介しましたが、やり方が多くの本で販売もされています。
使う道具は一緒になりますので、ぜひ刺繍の基本をマスターしてチャレンジしてみてくださいね。
フェルトの花刺繍の作り方
基本の刺繍のやり方がわかったら、実際にモチーフを作ってみましょう。
ここではお花の「パンジー」を作る、フェルト刺繍のやり方で説明しますね。
- フェルトをカットする
- 花びらの刺繍をする
- 花芯を刺繍する
- 同じ物を5つ作る
- 組み合わせる
花刺繍の作り方の手順①:フェルトをカットする
フェルトと刺繍糸を用意しますが、パンジーの色合いでよくある、紫や白、黄色等だとよりパンジーに似せて作りやすくなります。
また全面に刺繍をせず、フェルト部分が見えていても綺麗な花びらにすることができるので、オススメですよ。
まずはフェルトをパンジーの花びらの形にカットします。
全部で5枚、カットしますが、1枚目と残り4枚でカットの方法が異なるので注意してくださいね。
花刺繍の作り方の手順②:花びらの刺繍をする
次に刺繍をしていきます。
まずは花びらの中心になる部分を決めます。
その中心から花びらの外側へ向かって、放射線状に刺繍をしていきます。
刺繍するときに高さをバラバラにすると、より素敵に仕上がりますよ。
また豪華にしたい場合は、花びら全面に刺繍をします。
その際は、花びらの中心から半分くらいから2色展開にすると、より花びらに近くなります。
花びらの全面に刺繍したら、花びらのフチに当たる部分に濃い色の刺繍糸で枠を作るイメージで刺繍するとより立体感がでます。
花刺繍の作り方の手順③:花芯を刺繍する
花びらの刺繍が終わったら、花芯部分の刺繍です。
黄色の刺繍糸で、花の花粉のように仕上げていきます。
花びらの刺繍と同じように、花の中心から放射線状に刺繍します。
これは少しで大丈夫ですよ。
また中心部分に、「フレンチノットステッチ」をします。
このフレンチノットステッチは、小さな玉を作る手法です。
いわゆる玉結びが表側にあるイメージですね。
このフレンチノットステッチで、花の中心点を作ります。
花刺繍の作り方の手順④:同じ物を5つ作る
作り方手順の③と④を残りの4枚にも行います。
同じな刺繍をしたものが、全部で5枚出来上がりますね。
ただし、5枚のうち、2枚は花芯の刺繍は不要です。
花びらを重ねてしまうので、見えなくなってしまう部分になりますので、省略しちゃいましょう。
花刺繍の作り方の手順⑤:組み合わせる
刺繍が終わったら、いよいよお花の形に組み合わせていきます。
ワイヤーを花びらの後ろに、縫い止めていきます。
このワイヤーは、花びらの形を作ります。
可能な限り、花の形に添うようにすることで、花びらの形が作りやすくなりますよ。
次に花びらを重ねていきます。
花芯を刺繍してある2枚を向かい合わせにした状態で、ワイヤーの根元部分をねじって固定します。
更に花芯を刺繍してある1枚を重ねて、同じようにワイヤーをねじって固定します。
3枚重ねたものとは別に、花芯がない2枚を向かい合わせにした状態で、ワイヤーをねじって固定します。
最後に3枚重ねたものの下に2枚を重ね合わせ、お花に見えるように花びらの位置を決めて、ワイヤーの根元部分をねじって固定すれば完成です!
詳しい作り方はこちらのサイトをご覧ください。
フェルトの刺繍を使ったアレンジ法5選!
フェルト刺繍が作れるようになると、可愛くてオシャレな小物が作れるようになります。
ここではそんな小物の一例を紹介します。
- ハリネズミのブローチ
- キーケース
- ピアス&イヤリング
- ブックカバー
- ままごとビスケット
アレンジ法①:ハリネズミのブローチ
1つ目は、フェルト刺繍で作ったブローチの紹介です。
小さいので簡単に作れますが、洋服やバックのアクセントになりますね。
まず白いフェルトを刺繍枠にはめて、刺繍します。
顔に当たる部分から刺繍すると、作りやすいですよ。
刺繍が終わったら、刺繍部分より2ミリほど大きくカットしていきます。
同じように、ブローチの裏面に当たるフェルトもカットします。
刺繍したフェルトと裏面のフェルトをボンド等で接着すれば、完成です!
あとはブローチ用の金具か、安全ピン等で付けられるようにしてくださいね。
詳しい作り方はこちらのサイトをご覧ください。
アレンジ法②:キーケース
2つ目に紹介するのは、車のキーケースを紹介します。
車のキーは電子キーのものがありますが、サイズが大きいため普通のキーケースでは入らないことが多いです。
そんなときこそ、自分でハンドメイドしましょう!
まずは車のキーケースのサイズより少し大きく、カットしていきます。
次に表面に当たる部分に、好きな刺繍をします。
車の形に刺繍をするなら、タイヤ部分にスパンコールをつけるとキラキラして可愛くなりますね。
リボンは車のキーに通して、しっかり結んでおきます。
このリボンが出るように、カットしたフェルトを縫い合わせていきます。
あとはリボンを通せば完成です!
詳しい作り方はこちらのサイトをご覧ください。
アレンジ法③:ピアス&イヤリング
3つ目は、刺繍したものをピアスやイヤリングに加工する方法です。
色々な刺繍により、好きな模様のアクセサリーを作ることができますね。
ここでは四角形を2色で描く手法で紹介します。
まずフェルトに下絵を描き、刺繍枠にフェルトをセットします。
下絵通りに1色目の糸で、半分だけ刺繍をします。
次に糸を変えて刺繍をしますが、2色目は外側から中心に向かって刺繍をする方が糸の色が混ざりにくく、刺繍しやすいです。
刺繍が終わったら、刺繍の外側を切り取っていきます。
刺繍のものと同じサイズに、フェルトをもう一つカットします。
刺繍したものと、無地のものを合わせてフチを巻きかがりで合わせていきます。
後は丸カンを縫い付けて、パーツを取り付ければ完成です!
詳しい作り方はこちらのサイトをご覧ください。
アレンジ法④:ブックカバー
4つ目は、ブックカバーの作り方の紹介です。
カバーを付けたい本を手元に用意して、作ってくださいね。
まずはカバーしたい本より少し大きめに、フェルトをカットします。
大体、0.5cm程度大きめにカットすると、使いやすいですよ。
フェルトに好きな刺繍を、本が閉じても見える場所にします。
刺繍が終わったら、同じフェルトで刺繍後を隠しておきます。
あとは本の折り目を考えて、端を縫い合わせれば完成です!
詳しい作り方はこちらのサイトをご覧ください。
アレンジ法⑤:ままごとビスケット
5つ目は、お子さんが使えるままごと用のビスケットです。
100均等で買えるかごを組み合わせれば、立派なおままごとセットになりますね。
まずはフェルトをビスケットの形に2枚、カットします。
2枚のうち、1枚に「BISCUIT」という文字等を刺繍します。
刺繍をしていない方に、ボンドを塗り、刺繍したものと貼り合わせます。
あとは周りを縫い合わせれば完成です!
詳しい作り方はこちらのサイトをご覧ください。
おすすめの刺繍本
優しい色を使って、おしゃれなアクセサリーを作ることができるフェルト刺繍の本です。
こちらで紹介されているものは、大人でも普段使いできるようなデザインが多いので、作ってみたくなるはず。
全面に刺繍をしているので、一見、難しそうに見えますがフェルトにサテンステッチのみで仕上げています。
パールなどを使ってキラキラしているものもあり、ドレスや和装にも合うような素敵なデザインが33点紹介されています。
ぜひこの本を参考に、優しい風合いのアクセサリーを作ってみてくださいね。
フェルト刺繍で楽しい小物作りを
フェルト刺繍は、普通の刺繍に比べて、とても簡単に可愛く小物を作ることができます。
またフェルトの風合いを生かすことで、可愛い物からオシャレな物、ナチュラルなテイストまでさまざまなパターンの小物が作れます。
またサイズが小さい物の場合は、すぐに完成するので作り上げた達成感も味わいやすいです。
ぜひ刺繍をやったことない方も挑戦してみてくださいね。