手作りマスクがおすすめの理由
感染症の飛沫感染防止のために、マスクは日常生活に欠かせないグッズとなりました。
最近では、マスクというと不織綿の使い捨てマスクが主流となりましたが、肌や耳への不快感解消やエコの観点から、手作り布マスクも人気があります。
手間がかかるように見える手作りマスクですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
手作りマスクをおすすめする理由やいろいろな種類のマスクの作り方をご紹介します。
販売しているマスクが少ない
新型コロナウィルスの感染拡大で、一時マスクは日本中のお店から消え、ようやくドラッグストアやコンビニエンスストアでいつでも買えるようになりました。
しかし、夏用の冷感マスクや洗濯可能なエアリズムマスクなど、一部の商品は入手困難な状況が続いているため、やむを得ず使い捨ての不織綿マスクを購入する方も多いでしょう。
購入できるマスクの種類は、まだまだ少ない状況が続いているのです。
市販マスクのサイズが合わない
女性やお子さんなどは、市販のマスクだとサイズが合わない方も多いようです。
マスクのサイズが大きすぎるとすき間ができて、飛沫感染防止の観点から心配ですし、小さなものだと耳が痛くなるなどの不快感が悩みとなります。
市販のマスクの場合、多くの人は、何らかの不快感を我慢しながら使うケースが多いでしょう。
そんなとき、手作りマスクの作り方を知っていると、自分にぴったりなサイズのマスクで快適に過ごせます。
手作りマスクの作り方5種類
市販のマスク不足やサイズ不一致による不快感を解消するのが、手作り布マスクです。
材料は家にある布生地や100円均一ショップなどで購入したもので十分ですし、ご家庭にある道具で簡単に作れます。
布マスク作りに必要な材料やマスク作りの手順について解説しますので、これからマスク作りに挑戦してみようとしている方は、参考にしてみてください。
マスクの作り方1:布マスクの場合
布マスクには、シンプルな平面ガーゼマスク・立体マスク・プリーツマスクがありますが、ここではシンプルな平面ガーゼマスク作り方となります。
平面ガーゼマスクとは、「アベノマスク」をイメージしてください。
平面ガーゼマスクは、手縫い・ミシン縫いの両方で作れますが、まずは手縫いで作る場合に必要な材料と工程をご紹介します。
型紙なしで、かんたんに作れますので、ぜひ挑戦してみてください。
必要な材料
平面ガーゼマスク作りに必要な材料は、ガーゼ生地とマスクゴムの2つのみです。
マスク本体に使うガーゼ生地は、ガーゼ生地が二重になったダブルガーゼ一枚布を使用します。マスクゴムは100円均一ショップで販売されているものが便利です。
マスク1枚あたり、マスクゴム2本用意してください。
このほか、針・糸・ゴム通し・アイロンも用意しておいてください。
布マスクを作る工程
完成サイズは、大人用ヨコ14cm×タテ9cm、子供用ヨコ12cm×タテ9cmです。
必要に応じてサイズは調整してください。
手縫いの縫い方は、なみぬい・ 半返しぬい・ 本返しぬいなど好みの縫い方で大丈夫です。
平面ガーゼマスクの作り方のポイントは、布地を折ったあとにアイロンがけをして、しっかり形を固定することです。
アイロンをかけて、形を固定しておくことで、ゴムを通す部分を手縫いするだけで完成するのです。
- 平面ガーゼマスクの作り方(手縫い)
- 生地に水通しをし、干した後にアロンがけ
- 生地を裁断(ヨコ42cm×タテ18cm)
- マスクゴムをカット(大人用27cm・こども用24cm)
- 生地を裏返して横長に置き、上と下を真ん中に向けて折りアイロンをかける
- 生地を横に3等分に折りアイロンをかける
- 折りかぶせた部分の端を、1cmのところで内側に折りアイロンをかける
- 端から1.5cmのところを縫う 9.1.5cmのところにゴムを通す
マスクの作り方2:ミシンでマスクを作る場合
シンプルな平面ガーゼマスクの、ミシンを使った場合の作り方をご紹介します。
ミシンを使った方が、手縫いよりもしっかりとしたつくりになり、できあがりも安定します。
ご家庭にミシンがある方は、ミシンを使って手作りマスクの作成に挑戦してみてください。
必要な材料
平面ガーゼマスク作りに必要な材料は、ガーゼ生地とマスクゴムの2つです。
マスク本体に使うガーゼ生地は、ガーゼ生地が二重になったダブルガーゼを使用します。
マスクゴムは100円均一ショップで販売されているものが便利です。
マスク1枚あたり、マスクゴム2本用意してください。
このほか、ミシン・ミシン糸・ゴム通し・アイロンも用意しておいてください。
ミシンでマスクを作る工程
平面ガーゼマスクのミシンを使った作り方は、ミシン縫い以外の工程は手縫いと同じです。
ミシンで縫うときの注意点は、縫い初めと縫い終わりは返し縫いをすることです。
返し縫いをしないと、糸がほつれやすくなってしまうので、しっかり返し縫いをしてください。
- 平面ガーゼマスクの作り方(ミシン)
- 生地に水通しをし、干した後にアロンがけする
- 生地を裁断(ヨコ42cm×タテ18cm)
- マスクゴムをカット(大人用27cm・こども用24cm)
- 生地を裏返して横長に置き、上と下を真ん中に向けて折る
- 生地を横に3等分に折る
- 折りかぶせた部分の端を、1cmのところで内側に折る
- 端から1.5cmのところをミシンで縫う
- 1.5cmのところにゴムを通す
マスクの作り方3:立体マスクを作る場合
平面ガーゼマスクより、顔にフィットする立体マスクは、より高い飛沫感染防止効果を期待できます。
立体的なため一見作り方もむずかしそうですが、型紙を使えば、初めての方でも20分程度で作れます。
表地・裏地の2枚を重ね合わせて作るので、表に好みの柄の布、裏地に好みの肌ざわりの布を使って作れるのもうれしいです。
必要な材料
立体マスク作りに必要な材料は、布とマスク用ゴムの2つだけです。
女性用のサイズであれば、表布用としてタテ15cm×ヨコ35cm、裏地用としてタテ15cm×ヨコ30cmの布生地を用意します。
裏生地は、ダブルガーゼが息がしやすくおすすめです。
マスク用のゴムは、長さ25cmを2本用意します。
必要な道具は、はさみ・アイロン・まち針です。
立体マスクを作る工程
立体マスクは、インターネットなどで入手した型紙を利用すると失敗なく作れるのでおすすめです。
立体マスクの作り方の工程のなかで、きれいな立体を作るポイントは、同じ形をした左右対称の2枚の布を縫い合わせ、カーブの部分に切れ目を入れて、アイロンで割るところです。
また、表布と裏布を縫い合わせ、ひっくり返したあと、2mm程度のところに、上下に押さえのステッチを入れると、立体的な形がさらにしっかりするのでおすすめです。
立体マスクの作り方
- 型紙をインターネットなどで入手
- 型紙に合わせて布をカット
- 表布同士・裏布同士を中表で合わせる
- 中表で合わせた表布と裏布のカーブの部分をぬいしろ1cmで縫い合わせる
- カーブ部分のぬいしろに1cm間隔で切れ目を入れる(縫い目から2mmまで)
- ぬいしろをアイロンで割る
- 表布と裏布を中表で合わせ、まち針でとめる。
- 上下をぬいしろ1cmで縫い合わせる
- 横から手を入れ表布にひっくり返し、アイロンで形を整える
- 表布の両側を1cm・2cmの三つ折りで内側に折りゴム通しをつくり、アイロンをかける
- 三つ折りしたところを縫う
- ゴムを通し、長さを調節する
マスクの作り方4:プリーツマスクを作る場合
続いては、プリーツをつくることで立体的に使えるプリーツマスクの作り方です。
プリーツが広がることで、顔にフィットするので、飛沫感染防止効果が期待できます。
プリーツマスクは、型紙が不要で、折って直線に縫うだけで作れます。
所要時間は30分程度と、他のマスクと比べて時間がかかりますが、ぜひチャレンジしてみてください。
必要な材料
プリーツマスクは、表地用と裏地用の布と、ゴム紐だけで作れます。
女性用サイズの場合、表地用の布が横23cm×縦17cm、裏地用の布が横18cm×縦17cm必要です。
そのほか、マスク用のゴム紐を2本用意します。
必要な道具は、はさみ・定規・アイロン・チャコペンまたはフリクションペン・ミシン・まち針です。
プリーツマスクを作る工程
プリーツマスクの作り方は、平面ガーゼマスクの工程に、布を折り曲げてプリーツ部分をつくる工程が加わるため手間がかかります。
アイロンで丁寧に、しっかりとした折り目をつけるのが、プリーツマスクをきれいに仕上げるコツです。
プリーツマスクの作り方
1. 表地・裏地の両方を縦半分に折り、中央に折り目をつける
2. 表地・裏地の折り目の山同士が重なるように、2枚の生地を中表に合わせ、まち針で固定
3. 表地・裏地が重なる部分を、上下から1cmあけて直線縫いする
4. 横から手を入れ表布にひっくり返し、端をそろえてアイロンで形を整える
5. 裏地を中側に横半分に折って、アイロンをかけて折り目をつける
6. 開いて折り目から上下各3cmの裏地部分に印をつける(合計4カ所)
7. 裏返して表地を上にし、印の位置で表側に折り返し、アイロンをかけて折り目をつける
8. 裏返して裏地を上にし、折り目の山をつまんで、真ん中の線に合わせて下り、アイロンをかけて折り目をつける(上下とも)
9. 裏返して表地を上にし、表側からもアイロンをかける
10. 左右の端を内側に1cm折り、さらにもう一度折ってまち針でとめ、ゴムを通す部分をつくる
11. ゴムを通す部分を1cmほど残して、上から下まで直線に縫う(左右とも)
12. ゴムを通し、長さを合せて結ぶ
マスクの作り方5:縫わずにマスクを作る場合
「もっと簡単に、縫わずにマスクを作りたい」という方向けに、ガーゼハンカチを使った簡易マスクの作り方をご紹介します。
簡易マスクでも、飛沫感染を予防する効果は期待できますし、サイズなど自分の好みのサイズに微調整できるのが魅力です。
手作りマスクはハードルが高いと感じる方も、簡易マスクであれば2~3分でつくれるので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
必要な材料
簡易マスク作りに必要なものは、ハンカチとゴムの2つです。
ハンカチは、ガーゼハンカチやタオルハンカチなど、肌ざわりよいものを選んでください。
ゴムはヘアゴムなど、耳に掛けても痛くないものを2つ用意します。
安全ピンが1つあると、簡易マスクがずれにくくなるのでおすすめです。
道具はとくに必要ありません。
縫わずにマスクを作る工程
簡易マスクは、ハンカチを折りたたんでゴムを通すだけで、アイロンなしで縫わないマスクです。
大きめのハンカチであれば、じゃばら状に折りたたむことで、プリーツマスクにアレンジすることもできます。
立体的になり、飛沫感染防止効果もより期待できるでしょう。
簡易マスクの作り方
1. ハンカチの裏面を上にして斜めに置き、上下の角を1/3ずつ折る
2. まるく結んだゴムをハンカチが3等分になる位置に置く
3. 中央が少し重なるよう左右から内側に折る(安全ピンがあれば、重なった部分でとめる)
4. 形を整えてできあがり
マスクを作るときの注意点
手作りマスクは身近な材料と道具で簡単につくれるので、お子さんと一緒につくるのもよいでしょう。
はさみ・アイロン・縫い針・アイロン・まち針など注意が必要な道具も使うため、マスク作りをするときにはケガややけどをしないよう十分注意をしてください。
マチ針の使い方
まち針は重ねて布を縫い合わせるとき、布がずれないよう仮止めするために使います。
まち針の使い方は、縫い線に対し垂直に小さくすくって打ちます。
薄地は不安定になりやすいので、2回すくって打つとよいです。
まち針がないときや、お子さんと一緒にマスク作りをするときは、まち針の代わりにクリップなどで布をとめてもよいでしょう。
アイロンを使う
マスク作りをするときは、生地は事前に水通しをしてアイロンをかけることで、使用時に洗濯後の縮みを防げます。
また、折り曲げた時に、アイロンでしっかり折り目をつけることで、できあがりの状態がよくなるので、丁寧にアイロンを使って折り目をつけるようにしてください。
マスクの作り方を知ろう!
5種類のマスクの作り方を解説しました。
マスクは、今ではどこに行くにも着用が欠かせないアイテムです。
自分の好きな柄のマスクを作ったり、自分の付けやすいマスクを作ったりして、快適なマスク生活を送ってみてはいかがでしょうか。