ハーバリウムとは?
ハーバリウムとは、植物を乾かし、状態を維持して標本のようにしたものを指す言葉です。
植物の性質を調べるためのアイテムとして、生物の授業などに用いられることがありました。
本来は装飾として用いられるよりも、資料として用いて知識を深めたりするために使われるアイテムだったでしょう。
しかし、最近では瓶の中に入れて花々の色鮮やかさを愛でたり、美しい見た目のインテリアとして取り入れて文字通り華を添えたりする目的で取り入れられるようになっています。
また、自身でお気に入りの花を瓶に入れて保存してハーバリウムを作る、という動きも出てきていて、自分で行う作り方なども広く流布されているでしょう。
ハーバリウムを作るための材料なども、現在では簡単に入手しやすくなっていて、作り方がわかりやすいおしゃれなインテリアとしての認識が広まっています。
ハーバリウムの作り方100均材料編
ハーバリウムの作り方で必要な材料のうち、100均で手に入るものにはどんなものがあるでしょうか。
こちらでは、4つの種類の材料についてご紹介していきます。
- おしゃれなボトル
- 造花
- ベビーオイル
- 洗剤
作り方で必要な100均材料①:おしゃれなボトル
作り方で必要な100均材料の1つ目は、おしゃれなボトルです。
100均には、おしゃれな形のボトルが色々売られています。
その中でも、透明で色がついていないものを選べば、中に入れる花の色味が引き立つでしょう。
また、細長い形のものを選べば縦に長い花の形をより楽しみやすい作品に仕上げやすくなります。
丸型のボトルを選ぶと、柔らかいフォルムが優しい雰囲気を与える作品を作ることもできるでしょう。
好みにあったデザインを選べば、より気に入ったインテリアとして取り入れられます。
作り方で必要な100均材料②:造花
作り方で必要な100均材料の2つ目は、造花です。
100均の造花には、色とりどりのデザインがあり、クオリティが高いものもあるため、好きな見た目のものをチョイスすれば、100均でも見た目が良い作品に仕上げやすくなるでしょう。
また、ハロウィンの時期にはオレンジや茶色の花や木の実などの造花が売られていたりと、季節に合ったアイテムも取り入れることができるため、その時時に合ったインテリアにしたい時にもおすすめの材料となっています。
作り方で必要な100均材料③:ベビーオイル
作り方で必要な100均材料の3つ目は、ベビーオイルです。
ベビーオイルは、保存液や専用の液体と同じように綺麗に透き通った印象の瓶にすることができます。
オイルをたくさん入れた作品ではあるため、火に近づけないようにしたりする、という心がけが大切になってくるでしょう。
よりたくさんの作品を作りたい場合や、代用できるものでコストを低くして作品を作る場合におすすめです。
ドライフラワーのような造花でないアイテムを材料に使っても、品質が悪くなることなく代用できるでしょう。
作り方で必要な100均材料④:洗剤
作り方で必要な100均材料の4つ目は、洗剤です。
100円でも手に入れることができるだけでなく、無色透明な液体洗剤であれば家でも調達しやすいのが魅力的なポイントとなっているでしょう。
どちらかと言うと、生花やドライフラワーよりは造花のほうが丈夫なので、洗剤を使っても色が落ちていってしまわないようにすることができます。
またベビーオイルと比べて中に入れた時に泡立ちやすいという場合もあるため、より慎重に瓶に注ぎ込む必要もあるでしょう。
瓶が倒れて中身が振られるようなことがあった時に、中身が泡立ってしまうこともあります。
保存液体を使用する際のコツと注意点
保存液体を使用する際のコツと注意点は、中の材料に直接かからないように瓶の内側を通るようにすることです。
液体を急に傾けて入れてしまうと、材料の配置が変わってしまったりふんわりと広がっていた花びらがひしゃげてしまったりすることがあります。
そのため、液体を使う時には慎重に瓶の内側の壁を通って入っていくようにできるよう、あらかじめ上の空間には余裕をもたせた方が良いでしょう。
また、保存液体の性質によっては直接触れると手が荒れてしまうこともあるため、手袋をして作業した方が肌荒れを防ぎやすくなります。
周囲にこぼすと滑ってしまいやすくなるため、作業後に周囲をよく見渡して、こぼれていたらすぐに拭き取るようにしましょう。
ハーバリウムに入れたいおすすめの素材
ハーバリウムに入れたいおすすめの素材は、色鮮やかな花とかすみ草です。
色鮮やかな印象の花は、作品のカラーを象徴するアイテムとしても取り入れやすいでしょう。
柔らかい色味だけを使って作品を仕上げても良いですが、花々の色味を活かした目立つインテリアにしたい場合は、色が濃い花を用いた方がはっきりとした印象に近づけやすくなります。
またかすみ草を入れることで、儚げで愛らしい印象を追加するだけでなく、他の花を入れる時の支えにすることができるでしょう。
瓶のサイズに余裕がある時は取り入れると、より豪華な印象になるだけでなく配置が崩れにくい作品にもできます。
ハーバリウムの基本の作り方
基本的な作り方は、どのようなものでしょうか。
こちらでは、5つの手順に分けてご紹介していきます。
- 瓶を綺麗にしておく
- 造花やドライフラワーをカットする
- 小さいものからつまみ下に入れる
- 細長い素材は上下を反対にして3束ほど入れる
- 保存液を静かに入れる
ハーバリウムの作り方の手順①:瓶を綺麗にしておく
ハーバリウムの作り方の手順の1つ目は、瓶を綺麗にしておくことです。
購入してからまだ使っていない瓶であっても、初めに綺麗にしておくことで、ごみが作品に混じってしまうのを防いだり、作品の劣化を遅くすることができます。
アルコールスプレーやシートで内側を綺麗に吹き、液体が溜まっている部分があればキッチンペーパーなどで拭き取って起きましょう。
この時、キッチンペーパーは小さくちぎってからピンセットなどでつまんで使うと瓶の隅々まで拭き取りやすくなります。
ハーバリウムの作り方の手順②:造花やドライフラワーをカットする
ハーバリウムの作り方の手順の2つ目は、造花やドライフラワーをカットすることです。
実際に容器に入れる段階に進む前に、材料をカットしてどんな配置にしてみたいか決めておきましょう。
また配置を決めたら、正面からだけでなく横から、後ろから見て変なところはないか、物足りないところはないか確認してみると、作成したい時に正面から見ると好きだけど他の場所から見た時はやり直したいようなデザインになっている、という事態を防ぎやすくなります。
ハーバリウムの作り方の手順③:小さいものからつまみ下に入れる
ハーバリウムの作り方の手順の3つ目は、小さいものからつまみ下に入れることです。
基本的には、下の部分に配置したいものは小さいサイズに調整してから入れていきます。
この時、使うピンセットは直方体の瓶に対しては持ち手がまっすぐなデザインのものを、楕円系の瓶に対しては持ち手が丸く曲がっているものをチョイスするとより作業しやすくなるでしょう。
そっと置いていく作業になるため、置いているうちに崩れたりしないよう、カットする段階から崩れにくいデザインに決めておくことが大切です。
上手く配置できないアイテムがある場合、そのアイテムを使うことを控えたり、重さなどの影響を考慮して配置する場所を変えてみると良いでしょう。
ハーバリウムの作り方の手順④:細長い素材は上下を反対にして3束ほど入れる
ハーバリウムの作り方の手順の4つ目は、細長い素材は上下を反対にして3束ほど入れることです。
つるやかすみ草などの細長い素材を作品に用いる場合には、あえて上下を反対にして瓶の内側の壁に沿って3束ほど入れる、という作業をします。
細長い素材はないよりも合ったほうが大きさの違う素材を加えることができて豪華な印象になったり、配置が動かないように固定する役割を担っているため、取り入れると綺麗な作品を作りやすくなるでしょう。
ハーバリウムの作り方の手順⑤:保存液を静かに入れる
ハーバリウムの作り方の手順の5つ目は、保存液を静かに入れることです。
保存液は、勢いを少なくしながら入れるようにして作業しましょう。
直接液体を入れるとどうしても中の素材が動いてしまう、という場合は、スポイトや小さいスプーンなどを使って少量ずつ流し込んでいくようにすると、時間はかかりますが、安全に作業しやすくなるでしょう。
ハーバリウムの作り方のポイント
作る時のポイントには、どのようなものがあるでしょうか。
こちらでは5つのポイントをご紹介していきます。
- 材料をカットする時には大きさに違いをつける
- 材料の下部分をつまむと配置しやすい
- 液体のオイルは場合によって使い分ける
- ふたを閉める前に空気を抜く時間を増やす
- ふたの下に装飾を付けると可憐なインテリアになる
作り方のポイント①:材料をカットする時には大きさに違いをつける
作り方のポイントの1つ目は、材料をカットする時には大きさに違いをつけることです。
すべて同じ大きさにカットしてしまうと、自然ならではのデザインを生かすことができず、加工された人工物のような印象が強くなってしまうでしょう。
より自然の花の美しさを意識したデザインにするためにも、色々な大きさにカットすることで植物の個性や見た目を活かした作品にすることができます。
また、下に置くものは小さく、上に置くものは大きくなるようにカットすることも大切です。
作り方のポイント②:材料の下部分をつまむと配置しやすい
作り方のポイントの2つ目は、材料の下部分をつまむと配置しやすいです。
材料の上部分ではなく下部分をつまむようにすることで、花の形を崩さずに配置しやすくなります。
また、重心が安定している方をつまむためそのまま配置しても転がっていってしまいにくいというポイントもあるでしょう。
下部分だけをつまむのではなく、置きたい角度を考慮したつまみ方にして、ピンセットの先が当たる位置を下部分にする、と考えておくと色々な作品に応用して取り入れやすいです。
作り方のポイント③:液体のオイルは場合によって使い分ける
作り方のポイントの3つ目は、液体のオイルは場合によって使い分けることです。
作品に用いるオイルは基本的にはミネラルオイルを呼ばれるものを用いますが、温度の変化により強くしたい場合にはシリコンオイルを用いるのも手です。
花を綺麗に配置できるかや、光をより通すかなどの、作品の制作に関わる条件ではミネラルオイルが優れています。
しかし、氷点下を超えても液体が濁らないオイルを用いたい場合には、シリコンオイルに軍配が上がることがあります。
一度温度が常温に戻れば濁ったミネラルオイルももとに戻りますが、商品としてどんな環境でも濁りにくいものを作りたい場合はシリコンオイルも検討すると良いでしょう。
作り方のポイント④:ふたを閉める前に空気を抜く時間を増やす
作り方のポイントの4つ目は、ふたを閉める前に空気を抜く時間を増やすことです。
液体を入れたらすぐふたをしてしまうのではなく、5分ほど待って液体に入っている気体が空気中に出ていくのを見守りましょう。
液体に泡が入っていない、綺麗な作品にすることができます。
作り方のポイント⑤:ふたの下に装飾を付けると可憐なインテリアになる
作り方のポイントの5つ目は、ふたの下に装飾を付けると可憐なインテリアになることです。
ふたの下には、外側からリボンを巻いたりタグを付けたりするとより可憐でおしゃれな印象のインテリアにすることができます。
ラッピング用のリボンであれば100均でも手に入るため、材料を調達する機会に一緒に購入すると良いでしょう。
ハーバリウム液の代用に洗濯ノリを使ってもいい?
代用に洗濯ノリを使ってもよいか、という疑問には、使ってもよいが留意しておく点がある、回答が適しています。
花の材料を保存するための機能はありますが、やや材料が上に浮いてしまいやすいという性質があるため、軽い材料を配置しようとすると浮き上がってしまう、という場合もあるでしょう。
液体を入れた後は配置を直しにくくなってしまうため、重めな材料を使うようにしたり、小さな瓶に大きめな材料を少量配置するようにしたりと工夫すると、綺麗な作品に仕上げやすくなります。
マネしたいハーバリウム作品例
マネしてみたい素敵な作品は、どのようなものがあるでしょうか。
こちらでは、5つの作品をご紹介していきます。
- 花言葉を意識したデザイン
- ペンの内部に作った作品
- 蝶のフレークを加えたデザイン
- 色味が統一された作品
- フルーツの輪切りを加えたもの
ハーバリウム作品例①:花言葉を意識したデザイン
ハーバリウム作品例の1つ目は、花言葉を意識したデザインです。
花には、花言葉という素敵な文化があります。
そのため、花言葉を意識して素材を選ぶ作り方をすることで、より贈り物にもふさわしいデザインにすることができるでしょう。
また、下部には芝生のように緑を意識した意匠を施す作り方をすることで、より自然に近い印象にすることもできます。
ハーバリウム作品例②:ペンの内部に作った作品
ハーバリウム作品例の2つ目は、ペンの内部に作った作品です。
ボールペンなどの上半分には、装飾できるケースのようになっている部分があります。
その部分に小さな花を入れ液体を入れて封じ込める作り方にしてみることで、おしゃれなハーバリウムを取り入れたペンを作ることもできるでしょう。
具体的な作り方の動画は、こちらのリンクからご覧になることができます。
ハーバリウムペンの作り方動画
ハーバリウム作品例③:蝶のフレークを加えたデザイン
ハーバリウム作品例の3つ目は、蝶のフレークを加えたデザインです。
花の素材だけでなく、きらびやかな蝶のフレークを加える作り方にすることで、より優雅な印象の作品にできます。
蝶のフレークはシールなどのアイテムを使うと用いやすいでしょう。
また、蝶以外にもアンティークのモチーフを沈めてみたりと、素材として少し加えるとよりおしゃな印象に仕上げやすくなります。
ハーバリウム作品例④:色味が統一された作品
ハーバリウム作品例の4つ目は、色味が統一された作品です。
使う素材の色味をある程度統一することで、お店の商品のような仕上がりにすることができます。
また誰かに贈り物として渡す場合に相手が好きな色の作品を作ることもできるでしょう。
ハーバリウム作品例⑤:フルーツの輪切りを加えたもの
ハーバリウム作品例の5つ目は、フルーツの輪切りを加えたものです。
涼しさや爽やかさを加えたい場合には、フルーツの輪切りをモチーフにしたアイテムを加えても変わり種として楽しむことができます。
夏の暑い時期に飾るインテリアにしたかったり、海の風を感じるようなアイテムにしたい場合は、レモンの輪切りなどを加えてみても個性的でおしゃれな作品になるでしょう。
初めてのハーバリウムならキットがおすすめ
おすすめのハーバリウムキット①:手作りハーバリウムキット
おすすめのハーバリウムキットの1つ目は、手作りハーバリウムキットです。
縦長の基本的なデザインの瓶のキットとなっているため、初めてハーバリウムを作ってみるという方におすすめのキットとなっています。
素材とオイルと瓶が揃っているため、自分が好きな素材だけを用いる使い方をすればオリジナルの作品を制作できるでしょう。
おすすめのハーバリウムキット②:手作り工作キット説明書&リボン付
おすすめのハーバリウムキットの2つ目は、手作り工作キット説明書&リボン付です。
丸いフォルムの瓶とリボンが付いているため、可愛らしい作品を作りたい方におすすめのキットとなっています。
おすすめのハーバリウムキット③:ハーバリウムキット琉球ガラスブルー
おすすめのハーバリウムキットの3つ目は、ハーバリウムキット琉球ガラスブルーです。
瓶の色味が淡い青となっているため、より上品な作品にできます。
瓶の見た目や品質にもこだわりたい、という方におすすめです。
おすすめのハーバリウムキット④:手作りハーバリウムキットフェリナス
おすすめのハーバリウムキットの4つ目は、手作りハーバリウムキットフェリナスです。
こちらのキットはたくさんの色味やバリエーションがあるため、自分が作りたいと感じるようなキットを見つけやすい、という魅力があります。
おすすめのハーバリウムの作り方の本
おすすめのハーバリウムの作り方の本は、「華と刻ハーバリウム設計図アレンジメントテクニックブック」です。
基本的な作り方だけでなく、3つの傾向に分けた作り方について知ることができます。
たくさんの作品も紹介されているため、作り方の参考にしたい作品を見つけたい方にもおすすめです。
ハーバリウムの作り方について知って自分で作ってみよう
ハーバリウムの作り方について知って、自分で作ってみましょう。
100均で手に入るアイテムなど、自分に合った作り方について知ることで、より値段を抑えながら手軽におしゃれなインテリアを楽しむことができます。
綺麗な素材を使い、お気に入りのアイテムを作り出してみましょう。