ユニット折り紙とは?
ユニット折り紙とは、折り紙を使って全体の一部となるパーツを多数作り、それらを組み合わせた作品のこと。
使用する折り紙の枚数が増えるほど、立体的に仕上がるのが特徴。
手裏剣やメンコなどを幼い頃に作った経験がある方も多いのではないでしょうか。
手裏剣やメンコは、折り紙2枚から作れるシンプルなユニット作品です。
ユニット折り紙にはその他も、代表的な立体作品が数多くありますよ。
例えば、以下のようなユニット作品があります。
くす玉
「くす玉」と一言でまとめていますが、種類は1種類だけではありません。
画像のくす玉は、古くから伝承されている基本スタイルの一作品です。
立方体
立方体も種類が豊富。
正方形のものから、ブロックのように凹凸のあるものまで様々です。
箱
箱も、円形や四角形、三角形や六角形など仕上がりは千差万別。
蓋の部分の装飾にこだわったタイプの箱が数多く存在します。
三方二十面体
三方二十面体は、折り紙を30枚ほど組み合わせたものから、数百枚を組み合わせ大きな作品まであります。
デザイン次第で自由自在にアレンジできます。
ユニット折り紙は難しい?
ユニット折り紙は、形が立体的でボリュームがあるぶん難しそうに見えますが、パーツひとつひとつの折り方はそこまで難しくありません。
ユニット折り紙に慣れるまでは、シンプルなデザインのものから挑戦するのがおすすめです。
ユニット折り紙は子供から年配の方まで、多くの方に楽しまれています。
同じデザインで組み合わせても、使用する折り紙の色や柄を変えるだけで印象がガラリと変わるのが、ユニット折り紙の面白いポイント。
ユニット折り紙は見た目も華やかなので、仕上がったときの達成感も大きいです!
一度コツさえ覚えてしまえば、組み合わせやシルエットのデザインも、どんどんアレンジできるようになるので、まずは基本のデザインからユニット折り紙づくりを楽しんでみてくださいね。
ユニット折り紙をきれいに折るコツ
では、ユニット折り紙をきれいに折るにはどうしたらよいのでしょうか?
以下のユニット折り紙をきれいに折る4つのコツをご紹介します。
- ユニット折り紙に慣れるまでは、通常サイズの折り紙を使用する
- 正確に折る
- 特別な指示がない場合には、折り目をしっかりとつける
- 折り順に条件がなければ、短い折り線から折る
きれいに折るコツ①:ユニット折り紙に慣れるまでは、通常サイズの折り紙を使用する
小さなサイズの折り紙を使ってユニット折り紙をするのは、とても難しいです。
小さなサイズの折り紙を使ってパーツが仕上がるころには、さらに小さくなっています。
そこからパーツを組み合わせていくことになるので、想像以上に細かな作業になってしまいますよ!
ユニット折り紙に慣れるまでは、通常サイズの折り紙で折り目や重なり、組み合わせ方などをひとつずつ確認して行うことが、早くきれいに折れるようになるポイントです。
きれいに折るコツ②:正確に折る
ユニット折り紙は、ひとつひとつのパーツを組み合わせて完成させる作品。
パーツひとつが歪んでいたり、間違っていたりすると、上手く組みあわさらなくなってしまいます。
端と端をしっかり合わせて折るなどは基本ですが、いっけん必要に思えないような折り目だけをつける作業でも、後々重要になってきます。
手順に従い、勝手に工程を省かずに丁寧に仕上げるのがポイントです。
きれいに折るコツ③:特別な指示がない場合には、折り目をしっかりとつける
ユニット折り紙は、隙間なくピタッと組み合わせてこそきれいに見えます。
丸みのあるものより、角ばったデザインのものが多いのが、ユニット折り紙の特徴のひとつ。
折り目をしっかりつけてあると、角までぴちっと折りやすくなるだけでなく、組み合わせるときの目印にもなりますよ!
特別に指示がない場合には、山折り谷折りを含め、端から端までしっかりと折り込んでいくのがおすすめです。
きれいに折るコツ④:折り順に条件がなければ、短い折り線から折る
ユニット折り紙を作るときに、折り込んでいく順番がとくに指定されていない場合には、短い折り線の部分から折ります。
例えば「正方形の折り紙を斜めに三角折りしてもいいし、半分に長方形折りしても作れます」と書いてあった場合などには、半分に長方形折りしたほうが正確に折りやすいです。
折りこむ距離が短いので、その分だけミスも少なくなりますよ。
折りこむ形や順番が違っても問題ない場合には、短い折り線から折るのがおすすめです。
箱型のユニット折り紙の折り方
では、箱型のユニット折り紙を折るにはどうすればよいのでしょうか?
箱型のユニット折り紙を折る以下の手順をご紹介します。
- 折り紙を4枚用意し、同じパーツを4つ作る
- 出来上がった4つのパーツを組み立てる
- さらに折り紙を4枚用意し、同じパーツを4つ作る
- 出来上がった4つのパーツを組み立てる
箱型のユニット折り紙の折り方の手順①:折り紙を4枚用意し、同じパーツを4つ作る
- 折り紙を長方形になるように半分におり、折り目をつけたあと、折り目に片方の端を合わせて半分におる。
- 今度は先ほどとは対角になるように半分におり、折り目をつけた後、片端を折り目の白い部分が隠れるように三角形におる。
- 折り紙の中心を目印にして、余白が見えないように斜めにおり、込み折り線をつける。
- 余白の三角形同士が向き合う形に折りこむと、箱の1パーツの出来上がり。
- 同じパーツをあと3つ作る。
箱型のユニット折り紙の折り方の手順②:出来上がった4つのパーツを組み立てる
- 箱の側面になる部分に、パーツを差し込んでいく。
- 4つのパーツをすべて差し込み終わると、箱の底部分が完成。
箱型のユニット折り紙の折り方の手順③:さらに折り紙を4枚用意し、同じパーツを4つ作る
- 折り紙を三角形になるように半分におり、もう一度半分におる。
- 一度開いて中央の交差点目指して、片端を三角形におり、折り目をつける。
- 2で折り目をつけた反対側の角を2でつけた折り目の交差点に向かっておる。
- 3でおり終わったら裏返し、ぴったり重なるように半分におる。
- 余白にできた小さな三角形の半分の幅を意識して折り返し、折り目をつける。
- 今度は先ほどとは違う縦長の余白部分を半分におり、折り目をつける。
- 5と6でつけた折り目の交差点が箱の角部分になるように折りこめば、箱の1パーツの出来上がり。
- 同じパーツをあと3つ作る。
箱型のユニット折り紙の折り方の手順④:出来上がった4つのパーツを組み立てる
- 箱の側面と箱の天井部分になる部分をはめ込んでいく。
- 4つのパーツをすべて差し込み終わると、箱の蓋部分が完成。
星のユニット折り紙の折り方
では、星のユニット折り紙を折るにはどうすればよいのでしょうか?
星のユニット折り紙を折る以下の手順をご紹介します。
- 星のパーツを作る
- 同じパーツを5つ作る
- 組み合わせる
星のユニット折り紙の折り方の手順①:星のパーツを作る
- 折り紙の余白部分が内側にくるように三角形におり、折り目をつける。
- 一度開いて角が上下左右にくるように回転し、折り目に合わせてアイスクリームのコーンのような形になるように左右両側をおりこむ。
- 新しくできた角も、余白が見えないようにセンターの折り目に向かって両端をおる。
- 細長いひし形になったら、後ろ側に折り曲げ三角形を作る
- ペラペラと重なりがある側の下から4cmくらいのところをめがけて二等辺三角形になるように折る。
- 裏側部分は、表から三角形が見るような形に半分におり合わせておきます。
- 表側の三角形の開き具合に合わせてL字を意識し、下に重なっていた部分の三角形の内側を開き、中に入っていた部分を引き出します。
星のユニット折り紙の折り方の手順②:同じパーツを5つ作る
手順①の1〜7の工程を繰り返し、同じパーツをあと4つ作ります。
星のユニット折り紙の折り方の手順③:組み合わせる
- 手順①の7で引き出した部分にのりをつけ、もう1つのパーツを重ねてくっつけます。
- 残りのパーツもすべて同じようにくっつけたら完成です。
くす玉のユニット折り紙の折り方
では、くす玉のユニット折り紙を折るにはどうすればよいのでしょうか?
くす玉のユニット折り紙を折る以下の手順をご紹介します。
- くす玉のパーツを作る
- くす玉の形に組み立てる
- 紐や飾りをつける
くす玉のユニット折り紙の折り方の手順①:くす玉のパーツを作る
- 折り紙の余白が内側にくるように、三角形に折ります。
- さらに半分におり、折り目をつけたら袋を開いてつぶします。
- 反対側も2と同じようにつぶし終わったときに、正方形に仕上がっていたら正解です。
- 角が上下左右にくるように置き、真ん中に折り目をつけたら袋を開いてつぶします。
- 全部を開き終わったときに、細長いひし形に仕上がっていたら正解です。
- さらに新しくできた角を真ん中に向けて両側おり、残った余白部は外側に向かって折ります。
- 全部を6の工程で折り終えたら、一度すべてを開きます。
- 今度は色味のついているほうを内側にし、ついている折り目に合わせて折りたたんでいったら完成です。
- 仕上がりが、朝顔の蕾が開き始めているような形になっていたら正解です。
くす玉のユニット折り紙の折り方の手順②:くす玉の形に組み立てる
- 自分の作りたい大きさに必要な数だけ手順①の方法でパーツを作ります。
- 数が揃ったら糸と針を使ってくす玉の形にしていきます。
くす玉のユニット折り紙の折り方の手順③:紐や飾りをつける
ぶら下げる部分の紐や飾りの紐をくす玉の真ん中に通したら完成です。
おすすめのユニット折り紙の本
ユニット折り紙界を牽引してきた布施知子の著書。
ユニット折り紙初心者でも気軽に作れる手裏剣やコースターなどの平面作品から、箱や立方体などの本格的作品まで掲載されています。
この一冊があれば、ユニット折り紙のベーシックから応用まで柔軟に使えます。
布施知子さんの提案するデザインは、簡単なものでもスタイリッシュな仕上がりになるのが魅力的。
簡単にできるのでに完成度の高いユニット折り紙作品に仕上がるので、大満足です。
持ち運びしやすい文庫サイズなのも嬉しいポイントです。
箱・星・くす玉などのユニット折り方はすぐに作れる!
難しそうに思えていたユニット折り紙も、作り方やきれいに折るコツがわかると、簡単な気がしてきたのではないでしょうか。
実際に、小さなお子さんや年配の方まで様々な人がユニット折り紙づくりを楽しんでいますよ。
ぜひ今回ご紹介した、箱・星・くす玉などからユニット折り紙づくりを楽しんでみてくださいね。