屋根裏収納が人気
引っ越した当初はすべて収まっていたはずなのに、住む年月が経つにつれて増えていく物の収納場所に頭を悩ませている人は多いもの。
そんなお悩みの解決方法として近年人気が出ているのが、屋根裏収納スペースの設置です。
屋根裏収納スペースの設置とは、屋根と部屋の間のデッドスペースを利用して、普段の生活スペースには置いておく必要のないものを収納するスペースを作るリフォームのことです。
つまり、屋根裏収納スペースを設置すると、現在使用していないスペースを使ってあふれている物を収納することができるようになります。
屋根裏収納で置けるもの
では実際に屋根裏収納に置けるものはどのようなものがあるでしょうか。
屋根裏収納は、普段使用していない空間を有効活用できるメリットがある反面、屋根に近いため高温になりやすく、窓がないので空気がこもりやすい性質があります。
そのため、高温に弱いものや湿気に弱いもの以外を収納することをおすすめします。
例えば、湿気に弱い「雛人形」や高温になると爆発する恐れのある「カセットボンベ」は収納を避けましょう。
それ以外のスキー用品や、クリスマスツリー、来客用布団、使っていない家具などはスペースに応じて置いておくことができると考えて良いでしょう。
ただし、収納時にプラスチックケース等収納ケースを使用する場合は、高すぎる温度で溶けてしまう可能性もあるので、耐熱温度も調べて置くと安心です。
屋根裏収納でどれくらいの高さが必要?
屋根裏収納スペースを設計するにあたり、必要な高さはどのくらいでしょうか。
まず、屋根裏収納は、人が物を運び出す作業を想定して高さを定める必要があります。
そのため、最低でも100cm以上で設計を検討する施工業者が多いようです。
また、屋根裏収納は建築基準法によって
・床から天井までの高さが140cm以上
・面積が下の階の2分の1以上
となると、「1階」とみなされてしまい、屋根裏収納の床面積が固定資産税の対象となってしまいます。
このことから、屋根裏収納を作る場合は「140cm未満」の高さで設計することが一般的です。
その他、屋根裏収納に関しては、自治体によって細かな規定がありますので、施工会社に相談するなどして、法律を守った内容で屋根裏収納スペースを設置するように気を付けましょう。
屋根裏収納って拡張できる?
それでは、すでに一軒家に設計済みの屋根裏収納を拡張することは可能でしょうか。
屋根裏収納の大きさが屋根の範囲内に入っており、まだ同じ屋根のスペース内に拡張するスペースがあるようであれば、工事は可能です。
また、このような工事を「増し床工事」と呼びます。
工事の内容は、仕切りとなっている壁を壊し、屋根裏収納の床面積を増やす工事になります。その他、すでにある屋根裏収納の壁紙や、天井のデザインや設計に用に合わせて改築を行います。
「増し床工事」を行う場合も、建築関連法令の内容を検討しながら内容を決定していきましょう。
屋根裏収納のデメリットは?
屋根裏収納を設計するにあたり、スペースが増えるメリットはありますが、デメリットは大きくわけて以下3つが挙げられます。
- 高温になりやすい
- 湿気がこもりやすい
- 何を収納したか忘れてしまいがち
では1つずつ見ていきましょう。
高温になりやすい
屋根裏収納は屋根に近い部屋になるため、太陽光の影響を受けやすく、高温になりやすい性質があります。
大きなものをしまう可能性が高いため、荷物を運び出すのがとてもつらいですね。
予算が許すのであれば、部屋を設置する際に屋根側に断熱材を敷くなどをおすすめします。
湿気がこもりやすい
冬場など、温かい空気が天井の裏側で冷やされると水的になり、結露が発生します。
結露が発生すると湿気がこもりカビが発生しやすくなり、家が傷む原因になります。
こちらも、防湿効果のある材質を天井部分に敷く等、対策を検討したい点です。
何を収納したか忘れてしまいがち
屋根裏に収納を検討したいものは、そもそも年に1回しか使わない等使用頻度がとても低いものである可能性が高いです。
そのため、何を収納したか忘れてしまい、そのまま何十年もたってしまうことも。
年に一度の大掃除の時等に屋根裏を確認し、いらないものは都度処分するように心がけましょう。
屋根裏収納の換気のコツ
先ほど触れたように屋根裏部屋は湿気がこもりやすい場所でもあります。
屋根裏部屋に窓が設置できるほどの高さがあれば、窓を開けて換気を行いたいですが、多くはデッドスペースに設置しているため、難しいことが多いでしょう。
そんな時におすすめなのは、換気口の設置や屋根裏部屋用の換気扇の設置です。
換気口は、温かい空気が自然に上に上ることを利用した方法で、上方に設置した換気口から自然に排出されるように設置します。
これに対し、屋根裏換気は、器械で強制的に排気します。
これにより、気密性が高い近年の住宅においても、空気の流れを作ることができ、熱い空気がこもるのを防ぐことができます。
ご自宅の立地や構造に応じて、最適な方法を検討してみてください。
屋根裏収納のおすすめDIYアイデア3選
屋根裏収納を設計したら、さらに使いやすいようにDIYをするのもおすすめです。
おすすめのDIYアイデアを3つご紹介します。
- ワーキングスペース&コレクションの飾り棚に
- 本棚を設定して図書館風に
- 床、棚の素材をあわせて統一感のある収納スペースに
一つずつ詳細を見ていきましょう。
屋根裏収納のおすすめDIYアイデア①:ワーキングスペース&コレクションの飾り棚に
屋根裏部屋の角に板を貼り、ちょっとしたワーキングスペースや、お気に入りのコレクションの飾り棚をDIYした事例です。
まるで秘密基地のようで素敵ですね。
屋根裏収納のおすすめDIYアイデア②:本棚を設置して図書館風に
こちらは、屋根裏に本棚を設置し、お気に入りの本や雑貨をディスプレイし、もう1つの部屋のようにアレンジしているアイデアです。
断熱材や換気口があり、かつ高さもある場合は、このアイデアのようにまるでもう1つの部屋のようにインテリアするのも素敵ですね。
屋根裏収納のおすすめDIYアイデア③:床、棚の素材をあわせて統一感のある収納スペースに
床の素材に合わせて棚をDIYすることで、統一感のあるインテリアへ。
天井にも床と同じ素材の板を使用すれば、ログハウスのような印象を与えることができます。
おすすめの屋根裏収納アイデアが掲載された本
屋根裏収納のスペースを作ったら、やはり整理整頓して収納を行いたいもの。
そんな時におすすめなのが、無印良品やIKEA等の収納グッズを使った具体的な収納方法の実例が掲載されているこちらの本です。
屋根裏収納だけではなく、他のスペースにも使える収納グッズを紹介しているので、この機会に家全体の収納を見直すのも良いですね。
一軒家なら屋根裏収納が便利!換気などのコツやDIYアイデアご紹介のまとめ
ここまで、一軒家の屋根裏収納のメリットやデメリット、設置するにあたって検討しなければならない事項や、換気方法、DIYアイデアをご紹介してきました。
収納にお困りな一軒家オーナーの方がいらっしゃいましたら、この機会に長いお休みなどを利用して、屋根裏収納の設置をぜひ検討してみてください。