空気清浄機にカビがあるときの確認方法
空気清浄機がカビ臭いなと感じたら、まずは内部が汚れているかどうかを確認しましょう。
それほど内部が汚れていなければ、フィルターを交換するだけで臭いが改善する場合もあります。
内部を確認する方法は2つあります。
1つ目の方法はフィルターを取り外した状態で運転させ、嫌な臭いが無くなっているか確かめます。
ただし機種によってはフィルターを外すと安全装置が起動して運転しない場合もあるので、前面パネルの下のセンサーを働かせないように、前面パネルは装着したままにしてください。
2つ目は内側のファンを目で見て確認してください。
ファンが汚れていれば洗浄する必要があります。
空気清浄機のカビが発生する要チェック箇所
空気清浄機にカビが生えていると確認したら、まずフィルターを覗いてみましょう。
フィルターを通して空気をきれいにしているのでここにカビが生えてしまうと、その他のパーツにもカビを広げてしまいます。
フィルターのカビの原因は加湿器と一体化している事が主な要因。
汚れたフィルターに加湿機能を使用すると内部に湿気が溜まりカビの原因になります。
次に給水タンクをチェックしましょう。
給水タンクはとてもカビが生えやすく湿気と一番近しい場所のため、全くチェックをしていないと真っ黒なカビで覆われていることも。
原因は給水タンクの水をを溜めたままにしておくことです。
給水タンクは一日一回は水を必ず替えましょう。
乾燥する冬場も一週間に一度は給水タンクを洗浄して、よく乾燥させると良いでしょう。
水を取り替えないでいると雑菌が繁殖し、それをエサにカビも増殖してしまいます。
加湿機能を使用しない方は必ず水は抜いておきましょう。
長期の出張や旅行などの際にも要注意。
不在中に雑菌が増殖しカビが発生する可能性があります。
カビの繁殖する条件は、湿度、温度、栄養です。
湿度が60%以上で繁殖可能になり、80%以上になると繁殖力が爆発的に高まり、100%でも繁殖すると言われています。
ですから水や水滴が空気清浄機の中にあるとカビの繁殖を手伝ってしまうことになるのです。
空気清浄機のカビを放置すると危険
空気清浄機を掃除せずカビを放置すると、身体に重大な健康被害が現れることがあります。
カビを放置するということはカビが部屋の中に巻き散らかされているということ。
人やペットがカピを含んだ空気を吸い続けると体内にカビが溜まっていき、喉や肺がボロボロに。
息をするだけで苦しくなり咳が出て肺炎になることもあります。
カビが原因で起こる病気の身近なものとしては夏型過敏症肺炎があります。
いわゆる夏風邪と呼ばれるものがこれに相当する場合が多く、カビの胞子を吸い込むことでも引き起こされます。
空気清浄機は空気を浄化するものなのに、これでは汚れたカビだらけの空気を充満させていることに。
自分のみならずペットや赤ちゃんの為に購入したのななおさら、カビのチェックと除去を怠ってはいけません。
またカビの他にもホコリやハウスダストを撒き散らし、アレルギー症状を加速させてしまう恐れもあります。
気管支ぜんそくやアトピー、副鼻腔炎などがその症状です。
空気清浄機のカビの繁殖を確認し体調がすぐれないと認識したら、湿度の低い部屋に移るか、湿度が50%以下になるように調節しましょう。
人は熱くも寒くもない丁度いい温度の中で生活していると、湿度に鈍感になります。
湿度計を部屋において毎日チェックするようにしましょう。
ちょっと嫌な臭いがするけれどまだ掃除はしなくても大丈夫だろうとカビの除去を怠ると、知らないうちに健康被害にあっていることもありますので、十分に注意してください。
機能していない空気清浄機を使用し続けていると、経済的にもデメリットと言えるでしょう。
空気清浄機のカビの除去方法
それでは具体的に嫌なカビを除去するにはどのような方法があるのでしょう。
空気清浄機のカビの除去方法をご紹介します。
- カビキラーで除去
- クエン酸で除去
- ハイターで除去
- 台所用の合成洗剤で除去
- 重曹で除去
- クレベリンスプレーで除去
空気清浄機のカビ除去方法①:カビキラーで除去
空気清浄機のカビを簡単に除去する方法として一番有効なのはカビキラーです。
ただしこの方法は取扱説明書にも記載されておらず、カビキラー自体の塩素力も相当強いので除去後の水洗いは念入りにしましょう。
水洗いがよくされていないと加湿機能をつかったときに目や喉などが痛くなってしまう恐れが。
とにかく念入りにしっかり水洗いをしましょう。
水洗いをしっかりすれば加湿機能に問題は起こりません。
空気清浄機のカビ除去方法②:クエン酸で除去
加湿空気清浄機系を使っていて、フィルターに白い固まりのような汚れが出てきたらクエン酸を使用します。
お湯にクエン酸を投入し液を作りましょう。
フィルターが入るサイズの容器に液を投入し、その中にフィルターを約2時間浸け置きします。
その後は汚れがちゃんと落ちているか確認し、更にまだ残っている汚れなどをスポンジで軽く落としながら流水で洗い流していきましょう。
最後に風通しの良い場所で日陰干しにしましょう。
空気清浄機のカビ除去方法③:ハイターで除去
フィルターが汚れてきたらハイターなどの台所用漂白剤を使用するのも有効です。
手順は簡単で、ハイターを分量通りに希釈してフィルターが入るサイズの容器に入れフィルターを約1時間浸け置きします。
その後は水洗いをしてからお湯をかけてカビの菌を殺すべく、殺菌消毒するとベター。
ほとんどのカビが60℃程度のお湯で殺菌されます。
お湯をかける殺菌消毒は除去に使用するものが何であっても有効でカビ予防になります。
最後に風通しの良い場所で日陰干しにしましょう。
空気清浄機のカビ除去方法④:台所用の合成洗剤で除去
空気清浄機の一番外側にあるフィルターは始めはスポンジで水洗いを優しくしていきますが、汚れがひどい場合は台所用の合成洗剤を使用します。
合成洗剤をお湯に溶かした液を作り、フィルターが入るサイズの容器に液を投入。
その中にフィルターを約30〜60分程度浸け置きしましょう。
後は流水で十分洗い流し風通しの良い場所へ日陰干しし、乾燥させてください。
空気清浄機のカビ除去方法⑤:重曹で除去
重曹は基本的な使用方法は台所用の合成洗剤と同じになります。
まず、沸騰させたお湯に重曹を少しずつ投入し重曹沸騰水という液を作りましょう。
シュワ〜!っとなるので一気に入れずに少しずつ入れるのがコツ。
重曹沸騰水を少し冷ましたらフィルターが入るサイズの容器に投入し、約30分程度浸け置きしましょう。
後は流水で十分洗い流し風通しの良い場所へ日陰干しし、乾燥させてください。
空気清浄機のカビ除去方法⑥:クレベリンスプレーで除去
クレベリンスプレーは応急措置として利用するイメージで、掃除をする時間がない場合などに有効です。
カビの臭いやウィルスや菌を除去して、菌の機能を低下させてくれます。
空気清浄機が置いてある部屋の中やフィルターなどに吹きかけることで細菌やカビ菌の機能低下を促進。
便乗してカビ特有の嫌な臭いも減らしてくれるのです。
根本的な解決にはならないとしても一時的な応急処置として便利ですので、忙しい毎日の方にはおすすめです。
空気清浄機のカビ予防法
空気清浄機にカビが生える前に予防しながら使用すれば手間が省けますね。
下記では空気清浄機のカビ予防法をご紹介します。
- イオンカートリッジの交換
- 消毒用エタノールでスプレー
- 60℃以上のお湯で熱湯消毒
- 掃除機でホコリを吸い取る
- 室内を加湿しすぎない
- 掃除を怠らない
空気清浄機のカビ予防法①:イオンカートリッジの交換
空気清浄機は機種によっては雑菌を除去してくれるカートリッジがついている場合があります。
こちらのカートリッジは3ヶ月に一度の交換が最もベター。
カートリッジの雑菌除去効果はずっと続くものでなく、長くて半年ほどです。
臭いに敏感な方は半年より3ヶ月おきに取り替えたほうが望ましいです。
買ったときにはよく仕様や説明書を読んで理解しているのに、意外と忘れてしまうのがこのカートリッジ交換。
空気清浄機を買ったらカビ予防が必須だということを常に念頭に入れておきましょう。
空気清浄機のカビ予防法②:消毒用エタノールでスプレー
ハイターやクエン酸等で空気清浄機のカビを除去し水洗いしたら、消毒用エタノールをスプレーしてみましょう。
その除菌力でカビ発生の予防になります。
エタノールは局所的にタンパク質を固まらせるための滅菌、消毒としても使われますが、カビタンパク質も分解してくれるのでカビの除去や予防にとても効果的です。
スプレーすれば最後の仕上げも簡単で、すぐ揮発するので拭き取らなくてもOKです。
引火性があるので火の気のない場所で使ってください。
また密室で使うと気体が充満するので、必ず換気をしながらスプレーするようにしましょう。
スプレー缶を使用する際は最新の注意を払いましょう。
空気清浄機のカビ予防法③:60℃以上のお湯で熱湯消毒
ハイターやクエン酸等で空気清浄機のカビを除去し水洗いしたら、60℃以上のお湯で消毒するのもおすすめ。
ほどんどのカビ菌は60℃以上のお湯で殺菌されます。
お湯は一度沸騰させてから冷ます必要がありますが火傷などに注意して消毒しましょう。
ちなみに熱湯消毒は菌によってその死滅する温度が異なり、カビ菌に関しては60℃以上ということになります。
ですので100℃に近ければ近いほど死滅する菌が多いわけですが、中には100℃でも死なない菌があります。
火傷防止のためにも60℃以上を目安にお湯を冷ましてくださいね。
空気清浄機のカビ予防法④:掃除機でホコリを吸い取る
空気清浄機のフィルターの汚れやホコリは定期的に掃除機で吸い取りましょう。
空気清浄機には「フィルター掃除が10年不要」などど宣伝しているものがありますが、それを鵜呑みにしてはいけません。
人によって住居環境が違う、ということは生活する部屋の空気の衛生状態も違うもの。
空気清浄機のフィルターは通常は何層にもなっていて汚れが溜まりやすいですから、掃除機をかけたほうが長持ちするわけです。
カビは湿気やホコリが大好き!
生えやすい環境はできるだけ無くしたほうがベストです。
最低でも2周間に一度、定期的に掃除機でホコリを取り除きましょう。
空気清浄機のカビ予防法⑤:室内を加湿しすぎない
空気清浄機自体のカビの対処も大事ですがなんといっても室内の湿度調節が最大の重要課題でしょう。
室内が加湿しすぎているとカビが活発に活動し繁殖するのです。
カビが繁殖しやすい湿度は70〜80%。
人が生活しやすい湿度は40〜60%でカビの繁殖しやすい湿度より少しだけ低いです。
こまめに窓や扉を開けて換気をし、除湿機を活用するのもカビ予防に有効です。
蒸し暑い夏や梅雨の時期などは特に湿度を気にしながらカビの繁殖を防ぎましょう。
空気清浄機のカビ予防法⑥:掃除を怠らない
掃除は毎日するのが理想的。
普段から掃除をまめに行いカビの大好きなエサとなるホコリ等のゴミをしっかり掃除してください。
これらを空気清浄機が吸い込むことで、どんどんフィルターや給水タンクにカビが増殖してしまいます。
室内の加湿とまめな掃除で、空気清浄機がカビに覆われるのをかなり予防できると言って良いでしょう。
忙しくて昼間の掃除が無理であれば夜間に掃き掃除や汚れた場所の拭き取りなどをするだけでもかなり違ってくるでしょう。
空気清浄機は部屋のカビ対策に効果あり?
空気清浄機は部屋の空気中にあるカビを一時的に減らす効果はあります。
しかしながらお風呂場や押入れなどのカビの減退には繋がりません。
あくまでも空気中に漂っているカビの菌を除去するだけ、ということです。
ということはフィルターだけで空気清浄を行っている空気清浄機だと、部屋の中のカビ菌は清浄されてもフィルターに引っかかっているということになります。
ただしカビ菌は、温度と湿度とエサという条件が整って初めて繁殖し始めます。
逆に言うとカビ菌は温度、湿度、エサのいずれかが不足すると繁殖しないわけです。
以上を踏まえて考えてみますと、カビ対策として効果があるのはカビの繁殖条件を減らす目的で除湿機を搭載した空気清浄機、ということになります。
空気の清浄のみをしてくれる清浄機はカビ対策に効果がないわけではないのですが、カビ対策として活躍できる部分は限定的だということです。
空気をきれいにしてくれる、という項目だけに重点を置いて空気清浄機を購入してしまうとカビに悩まされたときにまた別で除湿機を購入するということにもなりかねませんので、購入の際はよく機能を調べてからにしましょう。
エアコンにも除湿機能がついているものが多いですので、活用するのも良いでしょう。
空気清浄機のおすすめカビ対策グッズ
こちらのアズマ エアコンフィルター掃除ブラシは、カビ、ハウスダスト対策で活躍するブラシ。
空気清浄機やエアコンのブラシとありますが、ユーザーからはドラム式洗濯機の乾燥機部分や掃除機のフィルター、窓枠のコーナー部分など他のアイテムでも使えると大評判です。
本命の空気清浄機の外側のフィルター掃除用としては言うことなしのアイテム。
掃除機より手軽にきれいにお掃除が出来、ブラシが柔らかいのでフィルターが痛みません。
空気清浄機のカビは必ず除去を
今までなんとなく購入して部屋の中に置いておいた空気清浄機。
漫然とスイッチだけ押して空気がきれいになっているはず、と思っていませんでしたか?
この記事を読んだ翌日からメンテナンスをしてみてください。
思いがけずカビを発見する可能性もあります。
健康を脅かすカビとは早めにサヨナラしましょう。
部屋も空気清浄機も綺麗に掃除して毎日気持ちのいい空気と一緒に過ごしたいですね。