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「茶をしばく」とは?由来は?
「茶をしばく」と聞くと何を想像されますか?
関西圏の人ならばすぐにわかる言葉なので、関西弁なのかと言う人もいるかもしれませんが、「茶をしばく」は別に関西弁と言う事はありません。
関西の人は聞きなじみがあるだけで、理解している人が多いだけなんですよ。
「茶をしばく」を乱用する人は今はそんなにいらっしゃらないのではないでしょうか。
では「茶をしばく」とはどういった意味があるのでしょうか。
茶をしばく=お茶を飲みにくということです。
今風に言うと「カフェでもいってちょっと休憩しない?」と同じ意味ですね。
このことから「〇〇しばく」は「〇〇に行く」ととらえる事ができると思います。
そのとらえ方から、若者言葉として「〇〇しばく」が広まっていると思われるのですが、実はそんなに広まっていないので勘違いをされないようにしたほうが良いですよ。
決して万人受けするいい言葉ではないと断言しておきます。
そもそも「茶をしばく」の由来は定かではなく、関西のお笑い芸人が漫才のネタで使った事から広く知れ渡る事になったと言われています。
さらに由来として納得のいくものがもう一つあります。
野球部の学生が毎日のように練習をする「ティーバッティング」ってありますよね。
そのティーバッティングをするときに「さて、茶(ティー)しばく(バッティング)か」と言ったのが由来ではないかともいわれています。
こちらの方がなんだかしっくりくる答えだと思いませんか?
「茶をしばく」の例文
茶をしばくの例文として考えつくものを書いてみます。
しかしその言葉を利用するのは控えてくださいね!
「〇〇しばく」が「〇〇へ行く」となる事から、どこかに行くことすべてが「○○しばく」に当てはまると言う事になります。
それでは例文です。
- 鶏しばく
- 相撲しばく
- 北海道しばく
例文①:鶏しばく
鶏しばくときいたら何が想像できますか?
鳥屋に行く→焼き鳥屋にいく→鳥しばく
こんな感じになりますよね。
言葉遊びとして使う分にはよさそうですが、聞いていて気持ちのいい言葉でない事は確かですよね。
発想の転換として頭の体操にはなるかもしれません。
例文②:相撲しばく
お相撲さんをしばきにいくと言うとらえ方もできますし、お相撲をしばきに行くともとらえる事ができますね。
どちらかと言うと「相撲を見に行く」の方が例題としては正しいのかもしれません。
しかしお相撲さんに「相撲しばく」なんて聞かれたらいい顔はされないでしょうね。
発する言葉なんですからTPOをわきまえて使うべきだと思いますよ。
例文③:北海道しばく
これは完全に「北海道に行く」以外の使い道がないですよね。
北海道民のかた、見ていて気分を害されたらすみません。
憧れの地北海道をしばきにいくだなんて、そのままの言葉として捉えられたら悲しくなってしまいます。
北海道に行くときは北海道に行くとしっかりと伝えてあげましょう!
その他の「○○しばく」
それでは、「茶をしばく」以外にも「〇〇しばく」で多く使われている言葉はあるのでしょうか。
今回は3つご紹介しますね。
- 学校しばく
- 牛しばく
- ネズミしばく
説明を入れつつ見ていきましょう。
学校しばく
「学校しばく」はそのまま「学校へ行く」と言う意味になります。
どちらかと言うと、学校へいきたくはないけど行かなければならない人が使う言葉だと理解しておいてください。
学校が好きで学校に行きたいと思っている人がわざわざ使う言葉ではありません。
牛しばく
「牛しばく」は牛に会いに行くのではありませんよ。
この場合は「牛丼を食べにに行く」が正しい答えになります。
特定のお店を出すのは申し訳ないので少しだけ伏せますが、関西では「吉〇家の牛丼」を「よしぎゅー」と呼びます。
『秘密のケンミンショー』でも有名なんですが、関西人は『よしぎゅー』に行くと紅ショウガをお替りする勢いで食べます。
そんな事から牛丼=よしぎゅー=牛しばくと愛を込めた発言だと言う事を忘れないでください。
ネズミしばく
「ネズミしばく」は「ディズニーランドに行く」と言う意味になるのですが、世の中にはディズニーをディスってる人って多少でもいらっしゃいますよね。
その人達は「ディズニーランド」を「ネズミーランド」などと言うディスり方をするんです。
そんな事からディズニーランドに行くことを「ネズミしばく」と発言されたものだと思います。
関西圏であってもディズニーが大好きな人達は「ディズニー行く」ってしっかりと言います。
なんでもかんでも「しばく」を使っていると思われると関西の方もご立腹されると思いますよ。
おすすめの関西弁本
方言をまとめた本と言うのは圧倒的に関西弁の本が多いと言われています。
関西弁と言っても京都・大阪・奈良・兵庫・滋賀や三重・和歌山と言葉はそれぞれに違います。
こちらの本は関西弁の歴史や関西弁の変容に関して学術的なことも踏まえて紹介されている一冊です。
関西弁に興味のあるかたにとっては、とても心惹かれる一冊になっているので、楽しく関西弁を知る事ができますよ。
「茶をしばく」は流行り言葉ではない!間違った知識は今すぐ捨てよう
茶をしばくという言葉が、「お茶してる」とか「お茶しにいきませんか」と言う意味だと言う事さえ分かれば、この先突然誰かに聞かされたとしても驚くことはなくなるでしょう。
しかしインターネットの世界ではわからない言葉を検索して調べる人がとても多いです。
そのことから「茶をしばく」が人気のある言葉、流行の言葉と勘違いされる人もでてくるでしょう。
決してそんな言葉でもないですし、だからと言って嫌悪感を持つ言葉でもありません。
「茶をしばく」がお茶をすることなんだと知っていれば驚かなくて済みますよ、と言うだけの事です。
あなたも使ってみてはどうですか?
なんてとても進める言葉ではないので、お間違いのないように。