建物の壁の一般的な構造
壁に棚を付ける場合、まずは壁の構造をしっかりと理解しておくことが大切です。
壁の構造は表から
- 壁紙
- 石膏ボードもしくはベニヤ板
- 間柱
というような構造になっています。
石膏ボードやベニヤ板は厚みがなく、棚など重いものを取り付けることはできません。
壁に棚を付ける場合、90cmほどの間隔で入っている間柱を探すことがポイントです。
間柱を見つけるポイントは、壁を軽くノックするように叩いてみてください。
間柱がある部分は音が響かず詰まったような音がします。
間柱がない部分はコンコンと軽く抜けるような音がするので、この音で間柱の場所を探します。
音だけで判断するのが難し場合は、『下地センサー』という道具を使うか、棚を取り付けるときに『アンカー』という石膏ボードにもつけられる専用のネジを使うのがおすすめです。
壁に棚をつける方法
壁に棚を取り付けたいけど、どんな方法があるのかわからないという人も多いと思います。
壁に棚を付ける方法はいろいろあり、壁の構造や付けたい場所によって選ぶことができますよ。
ここでは5つの方法を紹介します!
- ラブリコを使って棚を取り付ける
- ディアウォールを使って棚を取り付ける
- L字金具を使って棚を取り付ける
- 格子棚を取り付ける
- 木材を使って棚を作る
方法①:ラブリコを使って棚を取り付ける
『ラブリコ』は壁や床を傷つけずに棚を付けることができるアイテムです。
専用のアジャスターを使って天井と床の間に木材を取り付け、その間に自由に棚を組むことができます。
自由度が高く、いろいろな場所に棚を付けることができることが魅力です。
DIY初心者でも簡単に取り付けられることも人気の理由ですよ。
方法②:ディアウォールを使って棚を取り付ける
『ディアウォール』もラブリコと似たような商品で、専用のアジャスターを使って棚を作ります。
こちらも自由度が高く、アイデア次第でいろいろな棚を作ることができるとして人気となっています。
ラブリコよりもアジャスターがすっきりしているので、インテリアにも馴染みやすいと感じている人も多いようです。
方法③:L字金具を使って棚を取り付ける
見せる棚を壁に付けたいという場合は、L字金具を使って棚を取り付けるのがおすすめです。
L字金具は手軽に棚を取り付けることができますし、デッドスペースを有効に活用するのにも適しています。
いろいろな場所に付けることができるので、玄関やトイレ、洗面所など省スペースの部分に棚を付けたいというときにも活用してみてください。
キッチンで食器棚として使うのもおすすめですよ。
方法④:格子棚を取り付ける
見せる棚としてもおしゃれで、収納力もあり実用性があるのが格子棚です。
格子棚なら壁に直接取り付けなくても、置いておくだけでいいというのが魅力ですよね。
倒れてこないように前の項目で紹介したアイテムと組み合わせて使うのもおすすめ。
格子棚もDIYする人が多いので、こちらも挑戦してみてはいかがでしょう。
方法⑤:木材を使って棚を作る
壁の下地を上手に見つけられないという場合は、木材を壁に貼り付け、そこへ棚を付けるという方法がおすすめです。
木材をすのこに変えれば、より手軽に棚を作ることができます。
ラブリコやディアウォールに木材を貼り付けてもいいですし、小さいサイズならボンドやグルーガンで取り付けてもOKですよ。
壁に棚をつけるときのポイント
壁に棚を付けるのが初めてという人や、DIY初心者の人は、上手に棚を取り付けられないという人も少なくありません。
イメージと違った、壁にたくさん穴を開けてしまった、そうならないためにも、いくつかのポイントを押さえたうえで作業に取り掛かりましょう。
DIY初心者もそうでない人も、壁に棚を付ける前に次の5つのポイントをチェックしてみてくださいね。
- 下地を見つけること
- ビスの長さ
- 棚板が水平になっているかチェック
- サイズをしっかり測る
- 便利な工具で効率アップ
ポイント①:下地を見つけること
前の項目でも触れましたが、壁に棚を付けるときには下地をしっかり見つけることが最大のポイントです。
下地に棚を付けることで落下のリスクがぐっと減ります。
下地ではない場所に取り付けてしまうと、ネジがうまく回らずすぐに抜けてしまうことも。
下地を見つけられない場合は、ラブリコなど使う方法を選択するのもおすすめです。
ポイント②:ビスの長さ
棚を取り付けるときには『ビス』というネジを使うことがほとんど。
ビスにもサイズがありますから、壁に棚を付けるのに適したサイズのものを用意するのがポイントです。
長すぎても短すぎてもいけません。
どのサイズのものを買えばいいかわからない場合は、ホームセンターで相談して購入するといいですよ。
ポイント③:棚板が水平になっているかチェック
壁に棚を付ける場合、特にL字金具などを使う場合は、棚が水平になっているかが大きなカギになりますよね。
ちょっとでも水平になっていないと空間がゆがんだように感じてしまい、違和感を覚えることも。
壁に棚を付けるときは、必ず水平器を使って水平になっているかチェックしながら作業をすることをおすすめします。
ポイント④:サイズをしっかり測る
DIYの基本ともいえますが、作る前にまずはサイズを決めておき、材料のサイズもしっかりと測ることが大切です。
棚などの家具類は数mmサイズが違うだけで仕上がりが変わってしまいます。
材料のカットもホームセンターなどでしてもらえるので、設計図を作ってから材料を購入しに行きましょう。
ポイント⑤:便利な工具で効率アップ
作業をより効率よく行うためには、便利な道具をそろえておくこともポイントのひとつです。
特に壁にビス止めをするのには、電動ドライバーがあるとかなり便利です。
下地を探す道具もあれば便利ですし、メジャーもマストアイテム。
やすりも使いやすいものを用意してきれいに仕上げてくださいね。
コンクリート壁に棚をつける方法
壁がコンクリートの場合、棚を取り付けるのはちょっと難しいと感じますよね。
ラブリコなどのアイテムを使ってもいいですが、できれば直接棚を壁に取り付けたいと思っている人もいると思います。
コンクリート壁でも下穴を開け、コンクリート壁専用のアンカーを使えばコンクリート壁でも棚を取り付けることができますよ。
専用の道具が必要なのでちょっと手間はかかりますが、スタイリッシュな雰囲気をキープしながら棚を付けることができます。
賃貸物件の壁に棚をつける方法
賃貸だと退去するときに原状回復をしなければいけません。
賃貸でもDIYを楽しみたい!という人は多いですよね。
賃貸の壁に棚を付ける場合、こちらもラブリコなどが活躍しますが、有孔ボードを使うのもおすすめです。
有孔ボードを壁に貼り、そこへ好きなように棚を組みます。
重いものを乗せるのには適していませんが、見せる収納棚として活用することができますよ。
壁に有孔ボードを付けるときもマスキングテープなどを使えば、壁に跡が付きにくくなります。
壁に棚をつけたDIY実例
DIY人気ということもあり、SNSではいろいろな壁面棚を作っている人がいます。
マネしやすいのにおしゃれな壁面棚がたくさんあり、参考になりますね。
ここではおしゃれな壁面棚を5つ紹介します。
これからDIYをしてみようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 壁一面に見せる収納棚
- 壁かけ用の棚を取り付けるだけでもおしゃれに
- 玄関も壁面棚
- ディアウォールと有孔ボードを組み合わせた棚
- 棚柱を使って棚を付ける
DIY実例①:壁一面に見せる収納棚
壁一面を大きめの格子棚を壁に組むことで統一感が増し、物が多くてもすっきり見えるから不思議です。
壁一面を棚にすることで見せる収納棚として活用でき、収納力もたっぷりなことが魅力ですね。
ぎゅうぎゅうに入れるのではなく、余白を残しつつ物を収めていくことで、よりスッキリと見せることができますよ。
DIY実例②:壁かけ用の棚を取り付けるだけでもおしゃれに
もっと手軽に壁に棚を取り付けたいという人は、壁掛け用の棚を購入し取り付けてみましょう。
すでに完成された壁掛け用の棚を使えば、それだけでおしゃれな雰囲気になるのでおすすめです。
棚の取り付けはビス止めだけで簡単にできるものが多いので、好みのデザインのものを探してみてくださいね。
DIY実例③:玄関も壁面棚
玄関にもいろいろと置いておきたいものってありますよね。
玄関の壁にも*棚を組むことで、こんなに素敵な収納スペースにすることができます。
2段にすることで上段は見せる棚として使い、下段はカゴなどを置いて隠す収納スペースとして使うことができます。
さらに棚板の下は有孔ボードを使って、空間を有効に活用しているのもアイデアですね。
DIY実例④:ディアウォールと有孔ボードを組み合わせた棚
見せる棚を作りたいという人におすすめなのが、ディアウォールと有孔ボードを組み合わせて作るという方法です。
有孔ボードの大きさを変えれば、好きなサイズで棚を作ることができますよ。
棚受けなどを組み合わせて上下に棚を付ければ、より実用性のある壁面棚にすることも可能。
DIY実例⑤:棚柱を使って棚を付ける
棚柱というアイテムを使って壁に棚を付ける方法もあります。
棚柱に取り付ける専用の金具を使って、棚板の高さを自由に変えることができるのが魅力です。
とにかくたくさんの段数の棚を組みたいという人におすすめの方法ですよ。
DIY初心者でも簡単に壁面棚を作ることができます。
おすすめのDIY本
もっとDIYを楽しみたい!壁を上手に使いながら棚を作りたい!そんな人におすすめのDIY本を紹介します。
賃貸でなくても壁に傷をつけるのって抵抗がありますよね。
壁に傷をつけずに棚を組んだりDIYをしたいという人におすすめなのがこの本です。
ラブリコやディアウォールを使ったアイデアも掲載されていて、壁をもっと自由に使うことができるはずです。
お子さんがいる家庭におすすめのアイデアもたっぷり掲載されていますよ。
壁に棚を付けておしゃれな空間に!
意外と簡単に壁に棚を付けることができると知って、これから取り組んでみようと思っている人も多いのではないでしょうか。
トイレや玄関など小さなスペースにも付けることができるので、いろいろな場所に取り付けてみてくださいね。
アイデア次第でいろいろな棚が作れるのが壁面棚の魅力。
おしゃれな空間を目指して壁面棚作りにチャレンジしてみましょう。