組紐の編み方を動画で解説
「君の名は。」の作中でも使用されていた、組紐を編むための道具。
丸台と呼ばれておりますが、編む度にカラコロと音が鳴るところが、日本古来をイメージさせますよね。
糸を編んでいく工芸品の中に「ミサンガ」がありますが、ミサンガは日本ではなくメキシコや南米から伝わった工芸品です。
災害や病魔から身を守るために身に着けていたと言われています。
一方、組紐は奈良時代の頃から礼服や帯締めに使用されていました。
仏教の伝来の際に一緒に伝わり、仏具や巻物の飾りにも使われていたそうです。
そんな組紐の編み方ですが、糸を一本一本動かして編み上げます。
糸の本数や編み方によって、仕上がりの模様が変わっていくのです。
しかしこの固定道具、4~5万円もするそうです。
趣味で始めるにはかなり高価ですよね。
そのため、もし組紐にチャレンジしてみたい方は手芸屋さんか100円ショップに足を運んでみてください。
組紐メーカーという名前の組紐ディスクが安く手に入りますよ。
組紐の材料
組紐にチャレンジしたいという方は、まず材料についてチェックしていきましょう。
基本は編むだけですので、必要な材料や道具はそんなに多くありません。
- 糸
- 組紐ディスク
- はさみ
- 装飾品
中には無くても困らないものや代用が可能なものもありますので、一緒に確認していきましょう。
組紐の材料①:糸
組紐は本来、100%絹で出来ている正絹(しょうけん)を使用して編まれるものです。
純粋な絹糸ですので、何色も揃えるとなると費用が高くなってしまいます。
そのためこれから組紐を始める方は、まず手芸屋さんや100円ショップで、刺繍糸やアクリル毛糸をゲットしましょう。
編み進めていくと、どんな太さや素材が編みやすいかが分かってきます。
正絹の糸はネットで購入することも可能なので、慣れてきたら絹糸にチャレンジしてみるのも素敵ですね。
組紐の材料②:組紐ディスク
組紐を作る丸台はプロが使ってらっしゃる本格的な道具で、購入するとなるとかなり高額となってしまいます。
そこで、安く手に入る組紐ディスクというものを使って編むことをおすすめします。
組紐ディスクは手芸屋さんや100円ショップで手に入ります。
組紐メーカーという商品名で、ディスクに数字が書いてあるのが特徴です。
また、厚紙を使って自作することも出来ますし、糸の本数が少ない場合紙コップを使って編むことも可能です。
組紐の材料③:はさみ
糸を切る時に必要です。
ご家庭にある工作ばさみで問題ないですよ。
また組紐ディスクを自作される場合は、厚紙を切る時にも必要となります。
組紐の材料④:装飾品
組紐は糸だけでも十分素敵な作品となりますが、何か工夫をしたい場合、ビーズや留め金などを使って装飾も可能です。
ブレスレットやストラップを作る際のアクセントとして用意しておくと、オリジナリティが出ますよね。
組紐を編むことに慣れてきたら、デザインや装飾に凝ったものを作ってみてはいかがでしょう。
組紐を和風に編む編み方5選
現在、組紐は着物の帯締めに使用されていることが多いです。
日本伝統の工芸品ですので納得ですよね。
そこで、着物にぴったりの和風な組紐についてご紹介していきます。
- 笹波組
- 冠組
- 内記組
- 高麗組
- 丸源氏組
組紐には、断面が四角に仕上がる「角打ち紐」、平らに仕上がる「平打ち紐」、丸く仕上がる「丸打ち紐」の3種類の編み方があります。
これからご紹介する編み方も、この3種類のうちの一つですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
組紐の編み方和風①:笹波組
平打ち紐の一つで、模様がV字になるのが特徴。
単色で編めばシンプルな組紐になりますし、複数の色を使えば華やかに仕上がりますね。
組んだ模様が波のように見えることから、このような名前になったと言われています。
組紐の編み方和風②:冠組
丸打ち紐の一つで、中央で半分に割れたような模様になるのが特徴です。
その特徴を生かし、縦を同一色でまとめると綺麗な仕上がりになりそうですね。
冠の緒として使用されていたもののため、このような名前になったそうです。
組紐の編み方和風③:内記組
平打ち紐のメジャーな編み方です。
基本は格子状の編み目となっています。
糸の色や配置によっていろいろな模様を作ることも可能です。
単色でもシンプルな模様に仕上がりますので、初心者さんでも比較的簡単に仕上がるのではないでしょうか。
組紐の編み方和風④:高麗組
鮮やかな色合いや編みこまれた模様が特徴的な、高級な平打ち紐。
普段使いには適さず、礼装用の着物を着る際に使用されることが多いようです。
編み目自体はとてもシンプルなため、色や模様が映える編み方ですね。
組紐の編み方和風⑤:丸源氏組
丸打ち紐のメジャーな編み方です。
笹波組と同じようなV字の編み目が特徴で、礼装でも普段着でも使用されている馴染み深い編み方となっています。
また、配色次第で様々な模様に変化するため、奥が深いとも言われています。
4本・8本・16本で組紐を編む方法
組紐は日本古来からの工芸品なので、「作るのは難しいのでは?」と思う方も多いのではないでしょうか。
先程ご紹介した笹波組や高麗組などの模様を見ると、ちょっと不安になっちゃいますよね。
けれど、基本的な組紐の編み方はそんなに難しくないんですよ。
- 4本で超基本編み
- ワンステップアップの8本編み
- 16本は上級編!?
これから詳しくご説明していきますが「意外と簡単そう」と思ってもらえるはずですよ。
一緒に確認していきましょう。
組紐を編む方法①:4本で超基本編み
こちらの動画では4本で編む方法をご紹介しています。
組紐ディスクを自作する方法から丁寧に解説されていますよ。
4本の糸を結び、ディスクに十字にセットして編んでいく方法ですね。
使用しているのは2色ですので、2本の糸を半分に折って結ぶ方法でも問題ないでしょう。
市販されている組紐ディスクは、糸数が多い編み方にも対応出来るよう、数字がたくさん表示されています。
初心者の方だと「違う場所に糸をかけてしまった」ということになるかもしれません。
4本編みの場合は自作したディスクでも十分綺麗に編みあがります。
編み方に慣れるまでは自作のディスクを使用してみるのもおすすめですよ。
組紐を編む方法②:ワンステップアップの8本編み
8本編みについて詳しく説明されている動画です。
基本は4本編みと同じですが、糸を編む順番が丁寧に解説されているので、よく確認してみてください。
2本ずつ十字にセットした糸を編み上げていきます。
向かって右側の糸を左側へ、右、左と繰り返していくと編みあがっていきますよ。
2色で作ると編み方が理解しやすいので、初心者の方はまず2色で作ることをおすすめします。
組紐を編む方法③:16本は上級編!?
4本も8本も糸を十字にセットしていましたが、16本の場合は八角形状にセットしていきます。
組紐メーカーを使用する場合は印が付いていますので、それを目安にセットしていきましょう。
編み方も4本と8本の時とは違い、糸を仮置きしながら編んでいきます。
そして右回りに1周し終わったら、今度は左回りに編んでいく、という方法です。
少し混乱してしまうかもしれませんが、慣れてくればスムーズに編み進められるはずです。
こちらも動画で詳しく解説されていますので、チェックしてみてくださいね。
おすすめの組紐10選
組紐についてご紹介してきましたが、「ただ真っ直ぐに編むだけ」とは思っていませんでしょうか。
ここからは奥が深い組紐のアレンジについてご紹介していきます。
- 結婚式の髪飾りに
- シンプル&華やかな髪飾り
- 大人な印象の髪飾り
- 結びのピアス
- 組紐でストラップに
- 結びのストラップ
- 叶結びのサンキャッチャー
- 小田巻のピアス
- 大きな飾り房の髪飾り
- 結びのかんざし
組紐は編んで終わりではありません。
どんな形にも仕上げることが出来るので、創作意欲が沸いて出てきちゃいますよ。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
おすすめの組紐①:結婚式の髪飾りに
元々着物に使われることが多かった組紐ですから、和装の結婚式でももちろん大活躍です!
お花やレースだけでは控え目な印象になる髪飾りが、カラフルな組紐のおかげでとても華やかになっていますね。
和風の印象を崩さずカラフルに仕上がっているところがとても素敵です。
おすすめの組紐②:シンプル&華やかな髪飾り
こちらも和装の時に使いたい、素敵な髪飾りです。
山吹色の組紐がお花型の髪飾りになっていますね。
大きな白いダリアと合わせると、シンプルながらも華やかな印象になります。
おすすめの組紐③:大人な印象の髪飾り
組紐で作るお花の髪飾り。
大人っぽいイメージの色使いが素敵ですね。
華美な印象ではないので、普段使いも出来そうな一品です。
おすすめの組紐④:結びのピアス
編み上げた組紐はいろんな形に結ぶ方法があります。
その結びを使って形にしたピアスです。
色合いが華やかで可愛らしい印象ですよね。
組紐の色によって印象が異なりますし、結び方を覚えればいろんなアクセサリーを作れますよ。
おすすめの組紐⑤:組紐でストラップに
金具を取り付ければ簡単にストラップが完成します。
チャームやビーズを付けてみるのもおしゃれですよね。
こちらのストラップは1色だけ違う色が入っているそうなんですが、それだけで全然違う印象の作品になるそうです。
組紐は奥が深いですね。
おすすめの組紐⑥:結びのストラップ
こちらもストラップですが、結びを使ってお花の形に仕上げています。
白いビースがアクセントになっていますね。
和のイメージが強い組紐ですが、ちょっと工夫するだけでポップな印象にもなります。
組紐にはいろんな可能性がありそうですね。
おすすめの組紐⑦:叶結びのサンキャッチャー
組紐の結びの中でも縁起が良いと言われている結び方です。
サンキャッチャーも「幸運を呼ぶアイテム」と言われているので、組紐の結び方にも納得な一品です。
バックのチャームとのことですが、そのままサンキャッチャーとしても使えるそうです。
おしゃれなデザインですし、結びの意味も考えると身に着けていたいアイテムですね。
おすすめの組紐⑧:小田巻のピアス
組紐を編み上げ、中が空洞になるように巻き上げた「小田巻」のピアスです。
シンプルな作りではありますが、普段着のアクセントにも使用出来そうなアイテムですね。
小田巻は糸の切れ目が見えない作りになっているため「縁が途切れず続く」という意味合いがあるそうです。
おすすめの組紐⑨:大きな飾り房の髪飾り
こちらも和装の髪飾りですが、結びが可愛らしいのはもちろんのこと、飾り房が特徴的なアイテムです。
動くたびにふわっと揺れるタッセル(房)は、厳かな雰囲気のある和装に優しい印象を与えてくれます。
組紐で作るアイテムの中には、タッセルを使ったアイデアもたくさんありますので、ぜひチェックしてみてください。
おすすめの組紐⑩:結びのかんざし
和装できっちりとした髪型に仕上げたい時には、やっぱりかんざしがおしゃれですよね。
そこで、結びで作ったかんざしはいかがでしょうか。
きっちりとした印象の中に、さりげなく揺れるビーズが印象的ですね。
組紐メーカーを使った組紐の編み方5選
100円ショップや手芸屋さんで入手できる組紐メーカー。
お手頃価格で購入出来るので、組紐作りに励んでいる方も多いのですが、実はみなさんちょっとした工夫をしながら作成しているようですよ。
- 糸巻の代わりに
- コップを使って
- 刺繍糸以外でも
- 混色の一本糸で
- 100円ショップには素材がいっぱい!
実際に組紐メーカーを使用している方たちの工夫を覗いてみましょう。
組紐を編む方法①:糸巻の代わりに
組紐を作る時は糸がきっちり張った状態でないと上手に編み上がりません。
しかし、編み上げるのに必要な糸の長さはかなり長いため、編んでいる最中に糸が絡まってしまうことも多いのです。
そこで、糸巻の代わりに100円ショップで売っているクリップを使用して、糸をまとめているそうです。
これなら必要な長さを調整出来ますし、糸が緩まず作業出来そうですね。
洗濯ばさみでも代用出来そうですので、一度試してみてはいかがでしょうか。
組紐を編む方法②:コップを使って
こちらは組紐ディスクをコップの上に置き、糸を下にぶら下げることで、糸を綺麗に張らせています。
作業を進めていくうちに「台が欲しい」と思う方は少なくないようです。
そこで、組紐メーカーを購入された方ならコップを使用するのがおすすめです。
ご家庭にあるコップの中で、高さが丁度良く、安定するコップを選んでみてくださいね。
組紐を編む方法③:刺繍糸以外でも
本来の絹糸の代わりに、刺繍糸を使う方が多いようですが、組紐は素材によって太さも印象もかなり変わってきます。
刺繍糸以外にも、毛糸やラメ紐を使って作ってみると、一風変わった素敵なものが出来上がるでしょう。
ぜひいろいろな素材でチャレンジしてみてください。
組紐を編む方法④:混色の一本糸で
編み上がった組紐を見て「思っていた色と違った」と感じる方が多いようです。
色の組み合わせは本当に難しいですね。
そんな時はいろいろな色が混ざっている混色の糸を使用してみてはいかがでしょう。
同系色や、反発しない色合いが混ざっているので、色選びに悩んだ時には使用してみてください。
組紐を編む方法⑤:100円ショップには素材がいっぱい!
組紐メーカーを購入する際に、一緒に糸も購入しちゃいましょう。
ダイソーなら種類豊富な刺繍糸もたくさんありますし、組紐メーカーも購入できちゃいます。
どの色が合うか、どんな素材が良いかと悩みながら手芸屋さんで購入すると、意外とお値段が高くなってしまいます。
しかしダイソーなら刺繍糸のセットも販売されているので、低価格でいろんな色や編み方にチャレンジ出来ますよ。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
おすすめのハンドメイド本
組紐が人気を集めてから、ネットでも編み方について紹介されている方が増えてきました。
しかしそもそもが伝統工芸なため、編み物などのメジャーなものに比べ、編み方のレシピなどの情報量が少なめとなっています。
そこで、しっかりと組紐について知りたい方のためにおすすめの本をご紹介します。
まずはいろいろな編み方について学べる一冊です。
組紐ディスクを使用した編み方についてもご紹介されています。
初めて編む方でも絶対に編むことが出来ると解説されていますので、組紐を始めたい方にはぴったりな本ですよ。
可愛い柄の他に、アクセサリーの作り方についても載っておりますので、ゲットしておきたい一冊ですね。
それから、結びについての本もおすすめです。
アクセサリーを作る際、結びを使ったデザインが多かったですよね。
ただ編むだけではなく、結びをマスターすることでいろんな作品を作ることが出来るようになります。
意外と奥が深い組紐です。
これを機会に編み方についてじっくり知識を深めてみてはいかがでしょうか。
組紐の編み方は簡単だけど奥が深い!
組紐の編み方は、基本を見るだけだととても簡単です。
しかし突き詰めていくと、いろいろな編み方や柄、結び、アクセサリーなどにする時の表現方法など、どんな形にもすることが出来る、実に奥が深いものだと分かりましたね。
日本古来からの伝統工芸と言うのもよく分かります。
けれど、組紐メーカーがあれば簡単に始められますので、みなさんも伝統工芸に触れてみてはいかがでしょうか。