本棚をDIYするメリット
DIYはサイズや収納容量、デザインを自分好みで作れるメリットがあります。本棚DIYをすることによって一番のメリットは大きさ。置く場所に適したサイズで作れることにあります。
本棚をDIYすることでデッドスペースを有効活用でき、部屋がすっきりします。他にもインテリアにもなる見せる収納本棚や高さを自由にできるなどのメリットが。
子どもの本を収納するなら子どもの目線に合わせることも可能。低い本棚なら転倒防止など事故対策にもなります。
本棚をDIYするときのポイント
本棚をDIYするときに押さえておきたいポイントがいくつかあります。特にDIY初心者はポイントに気を付けて作業を進めていきます。
- 耐荷重
- 棚板
- 採寸
- 塗装
- 安全性
本棚をDIYするときのポイント①:耐荷重
本棚をDIYするときに重要になるのが耐荷重です。特にたくさんの本を収納する場合は、その重さに耐えられるだけの構造にしなくてはなりません。
重さに耐えられないと、本棚としての役目を果たしません。本の数が少ない、収納力よりもインテリア性重視で1~2冊しか乗せないときはそれほど気にしなくても。
既成品の本棚をリメイクする場合も、元々の耐荷重をチェックします。強度が足りない場合は補強DIYを施しましょう。
本棚をDIYするときのポイント②:棚板
本棚は同じ高さの本ばかりを収納するとも限りません。単行本とレシピ本では大きさも異なります。そこで本棚DIYでは棚板の幅や付け方もポイントになります。
棚板の耐荷重はもちろん、高さや幅はDIYすることで自由に決めることが可能。あらかじめ収納する本が決まっている場合は、棚板も決めやすく本棚DIYの設計も楽。
本棚DIYでは大小組み合わせた棚板を使う方法もあります。また、棚板を動かせるようにできるDIYも。
本棚をDIYするときのポイント③:採寸
本棚DIYだけでなく、すべてのDIYに共通していえることですが採寸も重要なポイント。正確な採寸ができていないと、歪みの原因になります。
特にデッドスペースを利用して本棚をDIYする場合は、採寸を間違えてしまうだけで隙間スペースに入らなくなることも。設置する部屋や場所によっても、採寸がかなり重要になってきます。
切った木材を組み立てるときも、しっかり測ることでDIY成功に繋がるのです。また、使用する材料だけでなく、設置場所の採寸もしておきましょう。
本棚をDIYするときのポイント④:塗装
本棚DIYは使用する材料の色を活かした方法もありますが、多くは好みのカラーに塗装するのではないでしょうか。DIYにおいては塗装もポイントです。
ただペイントするだけではきれいな仕上がりにならないことも。しっかりと下準備をすることが大切です。そして組み立てる前に塗装すること。
組み立ててから塗装すると細かい箇所が塗りにくくなります。また、塗装の仕上がりを綺麗にするためにはヤスリがけも重要。木材をヤスリがけすることで表面がなめらかになり、塗料ノリがよくなります。
本棚をDIYするときのポイント⑤:安全性
DIYで必要なポイントは作業工程だけでなく、安全性にも気をつけること。特に本棚DIYなど重量があるものは、安全面に配慮しなければ怪我や思わぬ事故に繋がります。
棚板の耐荷重を見誤ると収納した本が崩れたり、不正確な採寸で作業を進めると本棚自体が倒れてしまいます。安全性を強化するポイントは、本棚の強度をあげる、転倒防止の策をとるなどがあります。
特に子どもが利用するのであれば、あまり高さのない本棚をDIYする方法も。ペットを飼っている家庭では、本棚に乗らないような配慮も必要になってきます。
本棚DIYに必要な材料・道具
本棚をDIYするときには材料のほかに、必要な道具を揃えなければなりません。本棚DIYやDIY自体が初心者の人も揃えておきたい道具を紹介します。
- メジャー
- 鉛筆
- ドライバー
- クランプ
- やすり
- 接着剤
- 木材
- 接合金物
材料・道具①:メジャー
本棚DIYに必要なメジャー。DIYするときのポイントでも紹介したように、本棚を自作するには正確な採寸が重要になってきます。材料の採寸だけでなく、設置場所を測るためにも必要です。
他にもクギやネジ、必要な金具などを取り付ける際の位置を決めるときもメジャーがあれば便利です。DIYで使いやすいメジャーは3.5~5.5メートル。大型になればなるほど長さのあるメジャーがおすすめ。
ミリ単位の目盛りでロック機能があるメジャーは使いやすく、作業効率も上がります。
材料・道具②:鉛筆
本棚DIYに鉛筆?と思うかもしれませんが、実は必要な道具のひとつ。鉛筆は木材などの材料に印を付けるために使います。シャーペンやマジックでもいいですが、木材によっては付けたアトが残ります。
見えない部分ならいいですが、外側になるところだと塗装しても見えてしまう可能性も。軽く印をつけてもアトになりにくい鉛筆がおすすめです。
木材をカットしたり、接合金物を付ける印付けに役立ちます。柔らかい芯が使いやすくておすすめ。淡い色で塗装するなら似たようなカラーの色鉛筆を使う方法もあります。
材料・道具③:ドライバー
DIYで必須とも言えるドライバー。もちろん本棚DIYでも必要不可欠な道具です。特にネジを使うときはドライバーがないと始まりません。
木材を使用するDIYのほとんどがネジを使用します。クギを使う場合もありますが、ネジのほうが使い勝手が良く、DIYに好まれます。
ネジ締めは以外と重労働。手動でもいいですが、頻繁にDIYをするのであれば電動ドライバーがあると作業がはかどります。
最近では安価で使いやすい電動ドライバーも多くあるので、本棚DIYを始める前に用意しておくといいでしょう。DIY以外でも役に立つので一家に一台あればOK。
材料・道具④:クランプ
本棚DIYで、できれば用意して欲しい道具がクランプです。クランプとは材料である木材などの材料を挟むためのもの。
本棚DIYとなればそれなりの大きさになるので、木材を切るときに固定したり、ボンドやネジ・クギを打つときなどにも使えます。
クランプにはいくつかの種類があり、DIYでよく使用されるのはF型やクイックバークランプと呼ばれるもの。挟む木材や用途によって使い分けしてください。
本棚DIYの場合は、枠組みのL字部分に使いやすいコーナークランプもあると便利です。
材料・道具⑤:やすり
木材をなめらかにするための紙やすり。切り口のささくれを取ったり、塗装前に表面をきれいにするために使います。紙やすりは事前処理と仕上げ用を用意するといいでしょう。
事前処理に使うものは、木材を大まかにやするので多少目が粗いものでも構いません。120~150番ぐらいがベスト。仕上げで表面をきれいにするなら細かいもの、180~240番がいいでしょう。
塗装面に使うものは280~400番と、かなり細かい紙やすりがおすすめです。紙やすりを挟んで使うハンドサンダーがあればヤスリがけが楽になります。
材料・道具⑥:接着剤
木材を接着、固定するためのボンドがあると便利。枠組みや棚板を固定する際に、ネジやクギを使用するDIY。いきなりネジやクギを打つのでばなく、最初に木工用ボンドで仮止めすると歪みを防げます。
ボンドを使うときは、乾いたら透明になるタイプがおすすめ。透明になるタイプのボンドを使うことで、乾いたかどうかがチェックしやすくなります。
小さなサイズのDIYを行う場合は、木工用ボンドで留めるだけでも十分ですが、本棚などの大きなDIYになるとそうはいきません。安全面を考慮して、クギやネジを使ってしっかり留めるようにします。
材料・道具⑦:木材
本棚DIYで必要な材料は木材。特に枠組みは木材を使用したものがポピュラーな本棚になります。使用する木材は好みやデザイン性によって使い分けます。
DIYにもっとも使用される木材は人工木材の集成材やベニヤ板を複数枚重ねた合板。集成材や合板はDIY初心者にも扱いやすく、低価格での購入が可能となっています。
木そのものの味わいや美しさを楽しむなら無垢材もいいですが、扱いにくく玄人好みになっています。おすすめの木材にワンバイ材やツーバイ材、シナランバーコアやパイン集成材があります。
材料・道具⑧:接合金物
本棚DIYで木材を繋ぐための金物も必要になります。クギやネジ以外にジョイント金具などがあります。クギは一般的に使用される丸釘や抜けにくいスクリュークギ、真鍮クギなどがあります。
クギを選ぶときは、打ち込む木材の厚さの2.5~3倍のものを使用します。DIYでポピュラーなネジも半ネジや全ネジ、スリムビスなどがあります。
DIY初心者には半ネジやスリムビスが扱いやすくおすすめ。ジョイント金具は本棚の強度を上げることができる道具です。T字やI字、L字金具があります。
100均材料を使った本棚の作り方
本棚DIYは100均素材だけでもできます。材料はすのことクギだけ。強度を考えると大きなサイズにはなりませんが、それなりの本を収納することができます。
作り方も簡単ですのこをH型に組み立てるだけ。接続部分をクギで固定すれば本棚の完成です。すのこを使ったDIYは費用も安く、作業も室内でOK。1日あればできあがります。
コミックを収納するにもちょうどいい高さで、上部分にもすのこを設置すれば棚としても使えます。他にもすのこを裏向けにし、一番下の隙間に板を通します。
真ん中あたりにアイアンポールを固定すれば簡易的なマガジンラックがDIYできます。あまりにも簡単なので、ペイントや飾りを付けてアレンジするのもおすすめ。
ディアウォールを使った本棚の作り方
賃貸でもDIYできるディアウォールを使った本棚もおすすめです。デッドスペースになっている壁面に本棚をDIYすれば収納とインテリア性も抜群です。
ディアウォールとは床と壁に設置するバネの入った柱用のパーツ。これを使うことによって、壁を傷つけることなく棚が作れるのです。
材料はツーバイフォー材×2とディアウォール×4、棚板など。可動式の棚にする場合はチャンネルサポートを使うと便利です。木材購入前に、設置する場所の床から天井までの高さを測っておきましょう。
作り方はまず木材を適切な長さにカット、塗装する場合は表面をヤスリがけしてから。しっかりと乾燥させたツーバイフォー材にディアウォールをセット、水準器を使用して垂直に柱を設置します。
幅が広くなる場合は間にもう1本ツーバイフォー材を入れると強度的にも安心です。あとは棚部分を設置するだけ。棚もある程度の厚みがある木材を使用します。
DIY本棚アイデア実例
費用を抑え、手軽にDIYできるすのこや賃貸にもおすすめのディアウォール、本棚DIYには色々なアイデアがあります。本棚DIYのヒントになるさまざまな実例をご紹介します。
- 絵本ラック
- 本棚とテーブル一体化
- キッチンカウンター下を利用
- マガジンラック
- 枠数の多い本棚
- 廊下のスペースを利用
- 本棚を隠す
- 発泡スチロールブロックを使う
- ディアウォールでマガジンラック
- 塩ビパイプを使う
アイデア①:絵本ラック
子どもの絵本は表紙が見えているほうがわかりやすくておすすめ。そこでDIYするのが絵本ラックです。絵本ラックはたくさんの本を収納しないので、それほ大掛かりなDIYにしなくてもOK。
絵本以外の本も収納したい場合には、下段に本棚をDIYして組み合わせても。観葉植物などのィンテリアを飾ることでおしゃれな空間になります。
絵本は子どもが大きくなっても飾りとして絵本ラックに入れたままにしてもおしゃれです。
アイデア②:本棚とテーブル一体化
リビングや自室でくつろぎながら読書におすすめの本棚とテーブルを一体化したDIYアイデア。テーブル部分のちょっとしたスペースがティータイムにも便利です。
本が取り出しやすいように、棚板を斜めにしているのもポイント。両サイドに持ち手を付けることで持ち運びできるようになりますが、ロック式のキャスターをセットすれば移動がもっと楽になります。
おしゃれに魅せるコツは本を詰めすぎないこと。空間があることで生活感を払拭することができます。
アイデア③:キッチンカウンター下を利用
意外とデッドスペースになっているキッチンカウンターの下。ディアウォールを使うことで、デッドスペースを有効活用した本棚DIYもできます。
子どもの本を収納すれば高さもちょうどよく、家事をしていてもよく見える位置に。幅的に本棚というよりはマガジンラックとして利用するほうがおすすめです。
文庫本など小さめサイズの本であれば、普通の本棚としても使えそうです。ディアウォールを使った本棚DIYは大きいものをイメージしがち、でもキッチンカウンターの下ならコンパクトサイズでDIYが可能。
アイデア④:マガジンラック
ビンテージ感を出したペイントのマガジンラック。特に男性に好まれるおしゃれかっこいいデザインです。部屋のインテリアデザインに合わせたマガジンラックをDIYすれば統一感があります。
ロック付きキャスターで可動式本棚にすれば模様替えも楽にできます。材料すべてを木材にするDIYだけでなく、本を留める部分をアイアンポールにするアイデアもあります。
マガジンラックならDIYも簡単で、100円ショップで購入できるすのこを利用する方法もおすすめです。
アイデア⑤:枠数の多い本棚
本が好きで数多くの書籍を収納するには、本棚の枠数が多いタイプをDIY。複数のDIY本棚を組み合わせてもOK。たくさんの本を入れる場合は、購入するよりDIYしたほうが安上がりになる場合も。
高さのある本棚をDIYするときは、耐荷重や安全面をしっかり対策して設計・作業しましょう。文庫本やコミック、雑誌などサイズに合わせた本棚もDIYなら好みのままに作れます。
おしゃれ感を出したいなら、本棚の間にインテリア雑貨を飾っても。
アイデア⑥:廊下のスペースを利用
廊下のスペースもディアウォールを使った本棚DIYなら有効活用できます。家の廊下で少し彫りさがある場合は、壁際にディアウォールで本棚をDIYすると、邪魔になりません。
自室に本棚を置くスペースがなくなってきたら、廊下を利用するアイデアも。本棚を設置する場合は日当たりに注意。日が当たる場所は日焼けによって劣化スピードが早くなってしまいます。
おすすめは北向きの廊下。長さもある廊下だと、たくさんの本が収納できます。ディアウォールなしの本棚DIYもおすすめ。
アイデア⑦:本棚を隠す
リビングなどの来客がある場所に本棚を設置する場合は、カーテンや布、扉を付けて隠す収納もおすすめです。本棚がむき出しになって、生活感が出てしまうのを防いでくれます。
リビング以外の本棚にもおすすめ。カラーボックを利用して、扉だけをDIYする方法もあります。隠す収納はDIYでもポピュラーな手段。
カーテンや布を使うときは、プッシュピンで留めたりマジックテープ、磁石などを使うと手軽。カーテンワイヤーや突っ張り棒を利用すれば、開け閉めも簡単に。
100円ショップにある、好みの長さにカットできるカーテンワイヤーならローコストで設置できます。
アイデア⑧:発泡スチロールブロックを使う
ローコストで手軽に本棚をDIYするなら発泡スチロールブロックを利用するアイデアもあります。インテリアなどのディスプレイにも使える発泡スチロールブロックは、100円ショップで購入可能。
複数のサイズやカラーバリエーションがあり、部屋のデザインによって使い分けできます。発泡スチロールブロックに棚板を乗せるだけで簡単に本棚がDIYできます。
発泡スチロールブロックには耐荷重も記載されているので、それに見合った本を収納しましょう。
アイデア⑨:ディアウォールでマガジンラック
ディアウォールを使った本棚DIYはマガジンラックにも使えます。ディアウォールを使うことで、枠組みを作る手間を省きます。
ディアウォールを使いたいけど、そんなに本が多くないときにもおすすめ。空きスペースはインテリア雑貨をディスプレイしたり、本以外のものを収納するスペースにできます。
ディアウォールで本棚をDIYするとき、背面に板を付けることで部屋の間仕切りとしても利用できます。本来は壁面に設置するもので壁を作るアイデアもおすすめ。
アイデア⑩:塩ビパイプを使う
DIYの材料といえば木材が主流でしたが、近年注目されているのが塩ビパイプ。塩ビパイプは水道管などに使われているもので、扱いやすくDIYにも向いている素材のひとつです。
塩ビパイプを壁に設置して棚板を通すだけで立派な本棚に。あえて異なる素材を使うことでおしゃれでかっこいい本棚DIYができます。
塩ビパイプはホームセンターでも購入可能、ローコストで加工しやすく塗装すれば雰囲気も変わります。
おすすめのDIY本
DIYはなんとなくで始める人も多く、基本的な知識が乏しいことも。そんなときに読みたいおすすめのDIY本もあります。
DIYでおしゃれな空間を作りたい、設計図が面倒、というときもDIY本を利用すれば作業効率がアップします。
DIYの基本から知りたい初心者におすすめの本。写真付きでわかりやすく、DIYを始める前に読みたい1冊です。
おしゃれで可愛いアイデアが詰め込まれたDIY本。特にDIY中級編として利用できるような内容になっています。図面付きなので、すぐに作業できるのもおすすめ。
男前インテリアに挑戦するならおすすめの本。DIYだけでなく、塗装方法やリメイクのアイデアなども掲載されています。
好みの空間に作り変えるDIY
DIYは自分好みの空間を作り上げることができるおすすめ方法。既成品では見つけられないサイズ感やデザインは、DIYによって見た目や使い勝手の良い本棚ができます。
DIYは難しいものばかりではなく、簡単手軽にできるものもあります。本棚が欲しい、と思ったら購入するのではなくDIYしてみるのもおすすめです。