有孔ボードとは
有孔ボードとは主に25mmもしくは30mmの等間隔(この間隔を「ピッチ」と呼びます)で穴が開いている板のことを指し、最近はおしゃれな壁面収納としてもよく利用されています。
販売店によっては「ペグボード」や「パンチングボード」などと呼ばれていることもあり、購入できるお店もホームセンターから100均まで幅広く、手軽に手に入れられる素材のひとつです。
穴にフックを掛ければ簡単に物を掛けられる収納になり、棚やバーの取り付けも簡単なのでDIYでも人気の素材です。
有孔ボード×壁のインテリア実例10選
では、早速有孔ボードを壁に取り付けどのようにインテリアとして活用しているのか見ていきましょう。
今回は実用的かつおしゃれな有孔ボードのインテリア実例10選をご紹介します。
外出用アイテムをおしゃれに収納
壁に小さめの有孔ボードを設置し、フックやアイアンバーを使って鍵や時計、メガネなどの外出用アイテムをおしゃれに収納しているアイデアです。
小さいサイズの有孔ボードは100均で買えますし、設置作業も少ないので初心者の方にもおすすめです。
趣味の工具を有孔ボードで見せる収納
クラフトハンドメイドなどを趣味にしていると、いろいろな道具が揃ってきますが、結構形が似ているものが多いので、できればどれがどれか見やすく整理できると便利ですよね。
そんな時は、有孔ボードを壁に取り付けて工具類を壁面収納で整理するのがおすすめです。
使いやすさ片付けやすさの機能性の高さはさることながら、好きなものがコレクションされている光景は結構癒しになるのでぜひお試しください。
掃除用具も有孔ボードで壁にきれいに収納
掃除用具は長さがあったり、自立しないタイプのものも多く、またホウキのように毛先をはねさせないよう保管しておきたいものもありますよね。
そういう時は、壁に設置した有孔ボードに引っ掛けて整理すると、今まで掃除用具を整理していた分の床面積が増え、また別の用途に空いたスペースを活用できるようになります。
これで糸探しに苦労しない有孔ボードの壁面収納
手芸用の糸は高さや巻き数で大きさの異なるものも多く、全て一緒に引き出しなどに収納しているとどうしても無駄なスペースが出てしまい、探すのもいちいち取り出して確認しなればなりません。
しかし、壁に設置した有孔ボードと「ダボ」と呼ばれるボードの穴に差し込む棒を活用すれば、糸をその棒に差し込むように整理でき取り出しも楽ですし、糸の色の判別も楽になります。
キッチン小物もおしゃれに収納
料理に使う道具はサイズや形は違っても、どこかしらにフックなどに掛けられる穴もしくは輪がありますよね。
それを利用して、有孔ボードを設置した壁にフックで掛ける収納にすると、汚れた手で引き出しを開けて取り出さなくても済みますし、片付けが楽になるのでおすすめです。
帽子の型崩れも防げる有孔ボードの壁面収納
帽子を型崩れさせないために重ねて整理するのは避けたいところですが、だからといってクローゼットにスペースを取って帽子をひとつひとつ置いていたら、他の衣類が収納できなくなってしまいます。
そういう時に有孔ボードを使った壁面収納を使うと、収納スペースの問題と型崩れの問題が同時に解決できますし、おしゃれなディスプレイのようにもなりますよ。
お店のディスプレイのようなアクセサリー収納
ピアスやイヤリングなど一緒に収納するとごちゃごちゃしがちなアクセサリーを有孔ボードの穴にダボやフックをかけて、お店のディスプレイのようにきれいに収納できるアイデアです。
ダボやフックの配置を変えて、ネックレスなどの長さのあるアクセサリーもまっすぐの状態で保管することができます。
思い出を飾るフォトディスプレイコーナーに
有孔ボードの穴に掛けたフックに紐を通して、その紐にクリップを使って写真を挟んで飾ったり、小さめの棚を設置して、そこに写真立てに入れた写真を飾ったりしてもいいですね。
他にもお子さんが描いた絵やコンクールなどで入賞したときの賞状などを飾って、家族の思い出のコーナーにするのもおすすめです。
楽器など大きめアイテムもコンパクトに収納
有孔ボードの壁面収納は壁に耐荷重の留め具を取り付け、有孔ボードの穴に耐荷重の収納アイテムを使うことで、普段部屋のスペースを取っている大きめの物も壁に吊るしてコンパクトに収納可能です。
ギターの他にも、自転車や魚釣りに使うルアーなど重さもあって長さのあるものでも、省スペースできれいにディスプレイできます。
靴の収納スペースにするアイデア
これは、有孔ボードを活用した靴の壁面収納アイデアです。
靴以外にも傘掛け用のスペースも有孔ボードを使えば簡単に足すことができますね。
ハイヒールやローヒールパンプス、ショートブーツにロングブーツ、また男性と女性それぞれの長さの異なる靴もバーをどの位置に掛けるかで簡単に調節できるるのでとても使い勝手の良い収納です。
このような見せる収納はおしゃれに見えるだけでなく、今どれぐらいの物を所有しているのか目に見えるので、物が無駄に増えるのを防いでくれるという利点もあります。
有孔ボードを壁に取り付けるメリット
有孔ボードを壁に取り付けるとどのようなメリットがあるのでしょうか?
ここでは、有孔ボードを壁に取り付けるメリットを以下4つご紹介します。
- 空いているスペースを有効活用できる
- 自由自在にディスプレイを楽しめる
- 使い勝手が良い収納になる
- 部屋の雰囲気を壊さず取り入れやすい
①:空いているスペースを有効活用できる
家の中の壁って自由なスペースが比較的多いので、もし家の中の収納を少し増やしたいと考えている場合は、有孔ボードで壁面収納を作れば空いているスペースを有効活用できますよ。
もちろん家中の壁全部を有孔ボードにしてしまうと圧迫感があるので、一部の壁に取り付けて少し収納スペースを増やすぐらいの気持ちで取り入れるのがおすすめです。
②:自由自在にディスプレイを楽しめる
有孔ボードは靴やおもちゃ、ファッショアイテム、アクセサリー、大きいものでは楽器や釣り用のルアー、自転車なども他のDIYアイテムを活用してディスプレイすることができます。
フックやダボなどは簡単にあちこち移動させられるので、好きな時に好きなようにディスプレイの変更も可能です。
③:使い勝手が良い収納になる
有孔ボードは基本的には掛けたり、吊るしたり、棚などを設置して置いたりする状態で収納できるので、使用する時には見つけやすく取りやすく、片付けるときも楽に収納できます。
玄関などの壁に有孔ボードを取り付けて、帽子やバッグ、鍵などの外出用アイテムを揃えて掛けて置けば物を失くしてしまうことや忘れ物防止にもつながりますよ。
④:部屋の雰囲気を壊さず取り入れやすい
有孔ボードは家具などと違ってデザインがお部屋の雰囲気とあまり合わないということも少なく、カラーをお部屋のイメージと合わせれば、問題なくお部屋に馴染んでくれます。
ベーシックなカラーはナチュラルウッドや白、黒などで最近はブルーやネイビー、木目調のデザインがあるものなどよりおしゃれに見える有孔ボードもたくさん出ています。
有孔ボードを壁に取り付ける時に必要な材料や道具
実際に有孔ボードを壁に取り付ける前に、どのような道具が必要か確認しましょう。
ここでは、石膏の壁に直接有孔ボードを取り付ける場合に必要な道具を5つご紹介します。
- 石膏ボード用留め具
- 留め具固定用の石膏釘
- 釘を打ち込む金づち
- 有孔ボード固定用のビスとワッシャー
- ビス取り付け用の電動ドライバー
①:石膏ボード用留め具
有孔ボードを取り付ける際は、有孔ボードの穴にフックなどが掛けやすいように、実際の壁との間に細い木もしくは専用の留め具を使って。隙間を空けます。
今回は、石膏ボードの壁に取り付けるので、石膏ボード専用留め具を使います。
この留め具の耐荷重は約20kgで、使用個数は600mmのピッチに1つ使用するのが目安です。
②:留め具固定用の石膏釘
石膏ボード用の留め具とセットになって入っていることが多いのですが、ひとつの留め具に4つの石膏釘を使用します。
釘の太さは画びょうの針と同じぐらいの細めの釘なので壁に開く穴の大きさもそんなに大きくありません。
③:釘を打ち込む金づち
釘があるということはそれを打ち込むための金づちが必要です。
最近は金づち以外にゴム製のハンマーを使う方も多いと思います。
しかし、釘が曲がったりした場合はなどを考えると今回は釘抜きのある金づちをおすすめします。
④:有孔ボード固定用のビスとワッシャー
このビスとワッシャーも石膏ボード用留め具と一緒にセットになっていることが多いです。
ビスは石膏ボード用留め具との間に有孔ボードを挟んだ状態にして、締め付けて固定します。
ワッシャーは座金(ざがね)とも呼ばれ、ビスに装着してビスが有孔ボードにしっかり固定できるようにしたり、勝手にビスが回転しないようにしたりする役割があります。
⑤:ビス取り付け用の電動ドライバー
ビスを取り付ける際にドライバーが必要になりますが、大きめの有孔ボードを取り付けるのであれば電動ドライバーがおすすめです。
手動ドライバーでも問題なくビス留めできますが、やはり電動ドライバーの方が作業スピードも上がりますし、確実にしっかりビスを留めることができます。
有孔ボードを壁に取り付ける方法
ここでは、先ほど紹介した有孔ボードを取り付けるのに必要な道具を使った、石膏ボードへの有孔ボードの取り付け方法を以下5つの手順でご紹介します。
- 壁の素材を確認する
- 石膏ボードにビスを留める場所の印付け
- 石膏ボード用留め具を固定する
- ビスとワッシャーで有孔ボードを固定する
- ダボやフックをつけて使いやすくする
①:壁の素材を確認する
まずは、有孔ボードを取り付けるにあたって、今回は石膏ボード用留め具を使用するので、ご自宅の壁材が本当に石膏なのか確認することから始めます。
方法は簡単で、画びょう(無ければ石膏釘でもOK)を壁に刺して、抜いた時に針先が白くなっていれば壁の素材は石膏なので、今回の留め具を使って有孔ボードの取り付けが可能です。
②:石膏ボードにビスを留める場所の印付け
壁に留め具を取り付ける前に、設置したい場所に有孔ボードを押さえておき、有孔ボードの四隅の穴の位置をペンを使って壁に印をつけます。
印をつけた場所に石膏ボード用の留め具の真ん中と4つの穴の内どれかに石膏釘を軽く刺して仮固定し、これを必要な個数分行います。
③:石膏ボード用留め具を固定する
仮固定した石膏ボード用留め具の4つ穴に石膏釘をハンマーでしっかり打ち込んだら、仮固定の際に刺した真ん中の石膏釘を忘れずに抜きましょう。
これで、石膏ボード用留め具の取り付けは完了です。
④:ビスとワッシャーで有孔ボードを固定する
いよいよ、有孔ボードの施工に取り掛かりましょう。
まずは、有孔ボードの四隅の穴が先ほどの留め具のところに合わせてずれないように押さえておきます。
ビスにワッシャーをはめて、有孔ボードの上側の隅の穴に入れたら電動ドライバーでしっかり締めます。
もう一方の上側の隅も行ったら、残りの石膏ボード用留め具がある箇所もビスで固定します。
これで、有孔ボードの壁への取り付けは完了です。
⑤:ダボやフックをつけて使いやすくする
有孔ボードを壁へ取り付けたら、用途に合わせてダボやフック、棚やバーなどを取り付けて使いやすい壁面収納にします。
もし、有孔ボードの上にワイヤーなどで輪っか状の収納を設置したい場合は、有孔ボードを壁に取り付ける前に付けた方が楽なので、あらかじめ有孔ボードのレイアウトを決めておくことをおすすめします。
おすすめのDIY本
ここでは、おしゃれな壁面収納アイデアが満載のおすすめのDIYの本を1冊ご紹介します。
簡単でカッコいい!壁面収納とインテリア
この「簡単でカッコいい!壁面収納とインテリア」の本には、賃貸住宅でも気軽に壁面収納DIYを楽しめる壁を傷つけない施工アイデアがたくさん紹介されています。
紹介されている施工方法は簡単ですが、できあがりの壁面収納はどれもおしゃれでセンスの良いものばかりですので、ぜひDIYの参考にしてみてください。
壁面収納兼パーテーションなら5mmの穴の有孔ボードがおすすめ
有孔ボードはパーテーションとして部屋を間仕切りたい時にも使用できますが、その場合は穴のサイズが5mmのものがおすすめです。
どの穴のサイズの有孔ボードでも多少は向こう側が見えるのですが、5mmサイズの穴であれば光が入るぐらいでそこまで気になりません。
1面はパーテーション、もう1面は壁面収納として利用しても、フックやダボ程度の取り付けであればパーテーション側からは分からないので、ぜひ兼用アイデアも試してみてください。