中学生のお小遣いの平均
中学生のお小遣いの平均は、2015年度の金融広報中央委員会(中立・公正な立場で、身近な金融の広報活動を行っている団体)の調査によると、1ヶ月当たり2536円です。
基本的に、学年が上がると、お小遣いの金額も増額する方針の家庭が多いですよね。
中学生の間は3年間一定額、と言う考え方もありますが、ここで、中学生のお小遣いの学年ごとの平均を見てみましょう。
都市部 | 都市部以外 | |
---|---|---|
中学1年 | 500~1000円 | 0~500円 |
中学2年 | 1000~2000円 | 500~1000円 |
中学3年 | 2000~3000円 | 1000~2000円 |
やはり、学年が上がるほど、金額が上っていますね。
中学生のお小遣い額を左右する要因は、住んでいる地域、親の年収、生活状況など、色々あります。
通っている学校が私立か公立か、も、その要因の1つですね。
私立は家から遠かったり、帰宅途中にお腹が減ったり、事故などで急きょ、定期券のない交通機関に乗らなければならなくなったりするので、公立の中学生より少し多めに渡す家庭が多いです。
中学生の約半数がお小遣いをもらっている
中学生になると、子どもの約半数はお小遣いをもらっています。
この頃は、約7割とも言われていますね。
この数字が多いか少ないか、は個人の捉え方ですが、小学生でお小遣いをもらっている子どもはだいたい、34%ですから、やはり、中学生から決まった時期に決まった額の、お小遣いをもらう子が多くなるのがわかりますね。
中学生になると、行動範囲が広がり、友達付き合いの質も変わり、また、部活動や塾通いでいくらかのまとまったお金を持っておく必要のある場面が多くなりますよね。
しかし、中学生はまだ働けない年齢ですから、経済的には親に依存しなければなりません。
中学生のお小遣いの使い道5選
中学生のお小遣いの使い道を見てみましょうね。
- 飲食代
- 交通費
- 書籍代
- 遊興費
- 交際費
中学生になると、友達付き合いに関する支出が増えるのです。
中学生のお小遣いの主な使い道①:飲食代
育ち盛り、食べ盛りの中学生。
塾通いや部活動で家の外で過ごす時間が長くなり、どうしてもお腹が空きますね。
帰り道にファストフード店やコンビニに立ち寄って、ジュースやちょっとした食べ物を買うことが多くなります。
中学生のお小遣いの主な使い道②:交通費
中学生のお小遣いの使い道で多いのは、交通費です。
通学定期、塾への交通費は親御さんが出されている家庭が多いですが、お友達とのお出かけの際には、自分のお小遣いで出している中学生が多いです。
中学生は義務教育と言えど、交通費は大人料金。
出掛けてお金が減ったと思ったら、交通費がかかっていた**って大人でもよくありますよね。
中学生のお小遣いの主な使い道③:書籍代
中学生になると、1人で本屋さんに行って自分で本を買うことも多くなります。
勉強のための本、漫画も含め、書籍代がお小遣いの支出に占める割合が高くなるのです。
本も、意外と高いものですよね。
中学生のお小遣いの主な使い道④:遊興費
小学生も、好きなものや、ゲームのためにお小遣いを使いますが、中学生になっても、これは変わりません。
しかし、金額は小学生の時より高くなります。
- 好きなキャラクターグッズを買う
- ゲームセンターで遊ぶ
- ライブやコンサートに行く
- 映画を見に行く
趣味に関する活動も、範囲が広がりますね。
結果、買い物のお金プラス交通費、と言う形の支出が多くなるんですね。
中学生のお小遣いの主な使い道⑤:交際費
中学生になると、友達付き合いの質がものすごく変わります。
お付き合いにもお金が必要になって来るのです。
先ほどの、飲食費、遊興費、交通費も重なってきますが、自分の楽しみだけでなく、友達との付き合いで、という事が出てきます。
また、部活動をしていると、部員同士のお楽しみなどの、活動以外のお付き合いも出てきますよね。
中学生になると、それまでは親や親族からだけだった誕生日プレゼントも、友達同士でやり取りする子が出てきます。
お金をよく使うグループか、あまり使わないグループか、我が子がどんなグループに属しているかによって、金額は変わってきますが、この支出もお小遣いの大きなウェイトを占めるようになるのです。
中学生にお小遣いを与えるメリット5選
中学生にお小遣いを与えるメリットを紹介しましょうね。
- 金銭感覚が身に付く
- 計画性をもってお金を使えるようになる
- 取捨選択ができるようになる
- 失敗も経験できる
- お金が助けてくれることもある
お小遣い制度のメリット①:金銭感覚が身に付く
これは、全年齢通して、共通のメリットですね。
金銭感覚を身につけるのは、今後の人生を歩んでいく上で大切なことです。
金銭感覚はもちろん、学校の勉強では身に付きませんし、親が口で話して身に付くものでもありません。
自分で実際にお金を使って、体当たりで学ぶしかないのです。
実際に自分で買い物する事で、自分が何にお金をかけるか、何が好きかを見出すきっかけにもなりますね。
お小遣い制度のメリット②:計画性をもってお金を使えるようになる
これも中学生に限らない事ですが、お小遣いがあると、子どもは計画性をもってお金を使う事を覚えます。
毎月決まった日に、決まった額が入る、それ以外の時期は一切入らないとなると、欲しいものを買うにしても、いつ買うか、いくらお金を残しておくか、など、計画が立ちますよね。
欲しい時に、いくらでもお金が入る環境は、絶対に良くありません。
お小遣い制度は、それを防ぐメリットがありますね。
お小遣い制度のメリット③:取捨選択ができるようになる
お小遣いのメリットは、お金に関する事だけでなく、今、持っているもの、これから欲しいものについての計画が出来るようになる、というものもあります。
これから欲しいものについて、あれは同じようなものがあるからいい、あれは全くないから買う、といった判断ができるようになるんですね。
自分の持ち物を無駄に増やさない、必要な物だけ買うと言う習慣が身に付きますよ。
お小遣い制度のメリット④:失敗も経験できる
お小遣いの良い所は、良い意味での失敗を経験できるところです。
大人の皆さんにも、「今月は使い過ぎた!」と言った経験があるでしょう。
その通り、お金は使えばなくなってしまいます。
子どもの時代に一度ぐらい、使い過ぎて今月のお小遣いがもうないと言う経験をすることは、決してマイナスではないですね。
お小遣い制度のメリット⑤:お金が助けてくれることもある
中学生になると、行動範囲、交際範囲が広がります。
適正な額のお小遣いを持たせておくことは、子どもの安全を守るためにもなります。
例えば、急に交通機関が止まって、違う乗り物に乗らなければならない、急に雨が降って、傘を買わなければならない、こういう時、お金があると助かりますよね。
中学生のお小遣いを歩合制にするリスク3選
中学生のお小遣いを歩合制にするのは、*ハイリスクです。
- 何でもお金目当てになる
- 計画性が身に付きにくい
- 親が子供が持っているお金を把握しにくい
歩合制とは、成果に応じてお金をもらう事、フリーランスみたいなお金のもらい方ですね。
歩合制にするリスク①:何でもお金目当てになる
お小遣いを歩合制にする場合、お小遣いを渡すタイミングは、勉強を頑張った時とか、お手伝いをしてくれた時、とかになる事が多い物ですね。
報酬というものを知る、報酬のために頑張る事を覚えるのは良いのですが、子どもは何でもお金のためだけに動くと言う考え方を身に付けかねません。
親も、「お金をあげるから良い成績を取って。」というように、お金で子供を釣る*ような事になりかねないのです。
歩合制にするリスク②:計画性が身に付きにくい
歩合制という事は、お金がいつ入ってくるかわからない、という事になりますね。
これでは、計画性が身に付きにくいのは明白です。
お金は入ってくる額と、時期が一定していてこそ、使う計画が立つものですよね。
逆に、必要なお金も出さない子どもに育つ可能性も出てきます。
歩合制にするリスク③:親が子供が持っているお金を把握しにくい
歩合制のもう1つのリスクは、親が子供が持っているお金を把握しにくいことです。
中学生もまだ子どもですから、親の管理は欠かせません。
歩合制でも、お金を渡したら必ず記録を付ける、と言った几帳面な親ならまだよいですが、それをしないと、子どもにいくら渡したかわからない、いくら持っているかわからないとなるわけですね。
定額制なら、毎月何日に何円渡していると、頭の中だけでシンプルに把握できますよね。
中学生のお小遣いは「定額制」がおすすめな理由3選
やはり、中学生のお小遣いは定額制にしましょう。
- 親子の約束がやりやすい
- 親子で管理しやすい
- お金を貯めて買う喜びを得られる
調査では、お小遣いをもらっている中学生の半数は定額制です。
定額制がおすすめな理由①:親子の約束がやりやすい
我が子にお小遣いをあげると決めたら、親子で話し合いを持つ家庭が多いでしょう。
定額制なら、この話も短く、1回で済むことが殆どですね。
一度きちんと決めれば、子どもが「足りないからもっとほしい。」と途中で言い出す事も防げます。
定額制がおすすめな理由②:親子でお金を管理しやすい
お小遣いを定額制にしておくと、親子でお金の管理がしやすくなります。
子どもが何に使っているか、不自然に減っていないか、見ておく事は非常に大切です。
定額制がおすすめな理由③:お金を貯めて買う喜びを得られる
計画性とも重なりますが、定額制にすると、お金を貯めて買う喜びを得る機会が生まれやすくなります。
欲しい物がある、お小遣いは月何円、発売日までいくら貯めるか。
これは、大きな達成感にもつながりますね。
中学生のお小遣いは「現金支給」がおすすめな理由3選
中学生のお小遣いは、現金で渡しましょう。
- やり取りがスムーズ
- 現金で渡す方が子どもが楽
- お金を使っている意識を持ちやすい
殆どの家庭が、現金支給ですよね。
現金支給がおすすめな理由①:やり取りがスムーズ
現金支給だと、親が直接子供に渡すわけですから、スムーズですよね。
また、親と子が顔を合わてやり取りするのは、とても大切です。
親は、子どもの表情などを見られますし、子どもも親への感謝の気持ちを持ちやすいですよね。
現金支給がおすすめな理由②:現金で渡す方が子どもが楽
始めから現金で渡しておくと、後から子どもが使う時に楽です。
プリペイドカード、銀行口座に振り込むなども可能ですが、これでは使う所が限られたり、後で引き出しに行かなければならなかったり、子どもが大変です。
現金支給がおすすめな理由③:お金を使っている意識を持ちやすい
現金の良い所は、お金を使っている意識を持ちやすい所ですよね。
財布や貯金箱のお札、硬貨の枚数で、使った時、もらった時、今、いくら持っているかも把握しやすいです。
具体的に金銭管理できることが、中学生に最適なんですね。
中学生のお小遣い稼ぎ方法3選
中学生でも、お小遣い稼ぎする方法があるんです。
- お手伝いして臨時のお小遣いをゲット
- ネットでお小遣い稼ぎ
- ネットオークション、ネットフリマで転売する
親御さんが我が子に気を付けておくべきことが多いですよ。
お小遣い稼ぎをする方法①:お手伝いして臨時のお小遣いをゲット
親から定額制でても、お手伝いなどで、臨時のお小遣いをゲットする事があります。
親に限らす、親戚の用事を手伝った時、少しもらってうれしい経験をした大人の人も多いでしょう。
特に祖父母は帰省などで出会うだけでで結構高額の臨時収入をもらえることがあります。
親御さんは、この辺も目を配りましょう。
お小遣い稼ぎをする方法②:ネットでお小遣い稼ぎ
ブログのアフィリエイト、ポイントサイト、お小遣いサイトで、中学生もお金を稼げるんです。
お小遣いサイトには、中学生から登録できるところもあります。
スマホさえあれば登録できる上、月に1万円ぐらいは稼げる、何十万円と稼ぐ事もありえるのです。
没頭して勉学がおろそかになったり、そもそも、中学生が大金を持つのはよろしくありませんから、しっかり把握しましょう。
お小遣い稼ぎをする方法③:ネットオークション、ネットフリマで転売する
これも、中学生が出来るお小遣い稼ぎの方法なんです。
ネットを使うと、中古屋さんに持っていくより、高額で売れたりします。
自分の持ち物で要らなくなったものを売っているなら、まだ良いですが、時々ニュースで聞くように、盗品を売っていないか、目を光らせましょう。
お金の貯め方がわかる本
子ども向けの、お金に関する本を紹介しましょう。
小学生向けと書かれていますが、中学生が読んでも良い本です。
お金の貯め方だけでなく、お金とはそもそもどういうものか、どんな風に世の中を流れているのか、銀行の役割について、等、大人でも難しいことが、よく分かるように書かれています。
将来の年金制度についても書かれているのがすごいですね。
テーマは難しいですが、非常に読みやすく工夫されていますよ。
中学生にお小遣いで、豊かな人生を送れるように
お金は、社会生活、人生設計の上で非常に重要なウエイトを占めるものです。
出来る事なら、早い時期からお金に関する感覚を養いたいものですね。
色んな意味で、大人の世界にぐっと近づく中学生。
自由に使える適切な金額のお金を持たせることは、自己管理能力をも高めます。
お金の使い方は、人生を左右すると言っても過言ではありません。
お小遣いは、子どもに豊かな人生を描かせるための第一歩なのです。