地味弁とは?
SNSが普及している現代は、レストランでの食事・飲み物・スイーツなどは”インスタ映え”をメインに考えられた食べ物が多いですよね。
毎日の食卓も、オシャレなカフェやお祝いのパーティーのようなテーブルコーディネートとお料理を載せている人がたくさんいます。
お弁当もその一つで、色合いやデザイン性を重視したお弁当が増えています。
「地味弁」とは、そんなSNS、インスタ映えを全く意識せずに作るお弁当のことです。
インスタ映えでオシャレな見た目のお弁当とは対照的で、地味弁は色合いやデザイン性は考えずに地味な見た目…でも栄養バランスも良くおいしいというおいしさや手軽さ重視のお弁当です。
毎日の料理の基本は、手軽さとおいしさにあります。
インスタ映えするものばかりが目立っている現代ですが、そんな中でも地味弁も密かに注目されているんです。
地味弁の特徴
流行りのインスタ映えのお弁当とは違う、地味弁の特徴とはどんなものなのか詳しく解説します。
- お米は絶対
- 品数は2品程度
- 色合いは3色程度
- 調理時間は30分以内
- ”映え”禁止
地味弁の特徴①:お米は絶対
地味弁のメインは基本的にはお米です。
インスタ映えのお弁当では、カラフルでこだわったおかずやデザート、可愛くデザインされたサンドイッチなどが目立ちますが、おかずと一緒にお米を食べるというのが地味弁の特徴です。
ご飯に合うおかずをお弁当に入れるという、日本人のお弁当の基本に忠実で、食欲がわくものにするのが地味弁です。
お弁当のために…と細かいおかずを考える必要はなく、ご飯に合うものを作るだけなので簡単ですよ。
地味弁の特徴②:品数は2品程度
地味弁の基本は、簡単に作れるというところです。
インスタ映えのお弁当は、少しずつたくさんのおかずを盛り付けている印象ですが、地味弁では豪快にお米に合うおかずをドンっと盛り付けるのが特徴です。
何種類ものおかずを用意する手間がかからないぶん、味付けに工夫したり、お肉を炒めるときに野菜もしっかり入れるようにすれば、地味弁で品数が少なくても栄養バランスが崩れることはりません。
地味弁の特徴③:色合いは3色程度
インスタ映えのお弁当は、色合いにこだわってキレイで見栄えの良いのもが多いですが、地味弁はおいしさ重視。
「おいしいものは基本、茶色」と、お弁当に好きなモノばかり入れると見栄えが悪いことを指摘するような言葉もありますが、色合いよりも手軽に作れておいしいモノを入れるのが地味弁の特徴です。
色合いを気にして、味の変化をさせつつ赤のおかず…緑のおかず…と考えるのは大変なうえに、子供に作る場合は好き嫌いもあるので難しいですよね。
スキマおかずには、簡単に用意できるブロッコリーやプチトマトを利用しつつ、メインのおかずをたっぷり入れたほうが食べる人も喜び、作るほうも簡単なんです。
地味弁の特徴④:調理時間は30分以内
インスタ映えするこだわりのお弁当を作るために早起きをしたり、前日から仕込みをしている人も多いのではないでしょうか。
地味弁は、毎日続けることができるお弁当というのがモットーなので、朝起きてチャチャッと作れるものを入れるのが特徴です。
時間をかけて見栄え良く作ったお弁当も素敵ですが、忙しい朝にゆっくり作る時間を取ろうと思ったら大変なのが現実です。
お弁当生活を長続きさせる秘訣は、苦痛を感じない手軽さであることを覚えておきましょう。
地味弁の特徴⑤:”映え”禁止
地味弁の特徴は名前の通り「地味」であることです。
あえて地味な色合いにするといことではありませんが、色合いやデザインを気にした盛り付けや切り方ではなく、作って入れたら完成するようなお手軽さが特徴なので、”映え”を意識して作る必要はありません。
色合いや盛り付け、切り方などこだわればいくらでも工夫できますが、意外と豪快な地味弁の方が男性や食べ盛りのお子様には好評です。
すぐ作れる簡単な地味弁レシピ
地味弁の5つの特徴を取り入れた、朝起きて15分以内で作れる簡単おいしい地味弁をご紹介します。
- 鶏の照り焼き丼
- 鮭弁当
- 焼肉弁当
- 焼きそば弁当
簡単な地味弁レシピ①:鶏の照り焼き丼
地味弁の基本は手軽でおいしいのっけ弁当です。
ご飯の上に炒り卵を乗せて、その上に鶏の照り焼きを豪快にのせた鶏の照り焼き丼弁当。
副菜として、常備菜としても作り置きできそうな水菜とサバのサラダとお漬物が添えられています。
卵と鶏肉を焼くだけなので時間がなくても簡単に、フライパン一つで作れる味も抜群の地味弁です。
鶏肉じゃなく、ひき肉にすればそぼろ丼にすることもできますし、豚肉なら豚丼になります。
その時に冷蔵庫にある食材で作れるものにするのが地味弁の手軽さでもあります。
簡単な地味弁レシピ②:鮭弁当
ご飯の上に焼き鮭を乗せた鮭弁当。
鮭を焼いている間に、卵焼きとニンジンのたらこ和えを作れば15分程度でできる簡単地味弁です。
スキマにはブロッコリーが添えられていますが、ミニトマトでもお漬物でもあるものでOK。
もちろん、なくても…というのが地味弁の良さです。
魚も鮭だけでなく、サバでもブリでも西京焼きのようなものでもあるもので代用できます。
前日の夕食がお肉だったときは、魚メインのお弁当もいいですよね。
簡単な地味弁レシピ③:焼肉弁当
野菜と一緒に焼き肉のタレで味付けをしたお肉をご飯と一緒に盛り付けるだけの、簡単なのに失敗なく味が決まり、ご飯が進むみんな大好きな地味弁です。
時間があるようならゆで卵やほうれん草のおひたしなどを添えるといいですね。
ブロッコリーやプチトマトで代用してもOKです。
作り置きのピクルスなども、手間がかからず手軽に一品野菜をプラスすることができるのでおすすめです。
簡単な地味弁レシピ④:焼きそば弁当
ご飯とおかずを豪快に盛り付けるのが基本の地味弁ですが、ご飯を炊き忘れた…というときは、焼きそば弁当が手軽でおいしいおすすめの地味弁です。
野菜をたっぷり入れると栄養バランスもよくなり、目玉焼きを乗せることで更においしそうになりますよね。
あれば、紅ショウガなどを入れると箸休めにもなりますよ。
専門サイト「地味弁.com」とは
JA全農(全国農業協同組合連合会)が公開している弁当レシピサイトが「地味弁.com」です。
これは、近年のインスタ映えを意識したお弁当作りは、時間も手間もかかり、作る人の労力が大きいのではないかという問題に注目したJA全農が、インスタ映えにこだわらなくてもおいしい弁当をつくるという働きかけです。
10人の料理研究家とコラボレーションしたこのサイトでは、簡単でおいしく作れるお弁当だけでなく、栄養バランスも考えられた地味弁レシピが多数紹介されています。
また、冷蔵庫に肉も魚もない…というときでも、かまぼこや卵、豆腐などでしっかりメインのおかずを作れるお助け地味弁レシピなども紹介されています。
お店でシェフが手をかけた見栄えの良い料理や、人気店のデザイン性の高いスイーツはもちろん素敵ですが、お弁当は毎日のことですよね。
自分で作るものは、おいしさと手軽さを兼ね備えた地味弁のほうが、インスタ映えするお弁当よりも作り手の心をつかんで、これからの時代は流行るのかもしれません。
おすすめの手抜きレシピ集
30万部のベストセラー「世界一美味しい煮卵の作り方」の著者、手抜き料理研究家・はらぺこグリズリーさんの待望の第2作目でもあるこのレシピ本は、全レシピに工程写真付きで、料理初心者にも優しい一冊です。
サフランがなくてもできるパエリア、豆板醤がなくてもおいしい麻婆豆腐など、特別な調味料がなくても作れるレシピと、100レシピある全てにアレンジレシピや余った食材で作れるプチレシピ付きという豪華な内容です。
主婦だけでなく、一人暮らしや料理初心者などにもおすすめです。
インスタ映えはもう古い?時代は地味弁に傾きかけているのかも
SNSが普及して、見た目の良いモノ、カラフルなモノ、面白いモノが注目される時代になり、食べ物・飲み物・デザートだけでなくお弁当まで見た目重視になっている今の時代。
周りがみんなしているからと頑張って見栄えの良いお弁当を作っている人も多いと思いますが、毎日のお弁当は食べる人・作る人、お互いにとって手軽でストレスのないなものであってほしいと思います。
飾らなくてもおいしく、喜ばれるお弁当が増えれば、インスタ映えより地味弁の時代がくるかもしれませんね。