偏屈の意味とは
皆さんは「偏屈」という言葉を耳にしたことがあるかとおもいますがどういう意味で使われているのかご存知でしょうか。
あまりいいイメージがない言葉ですが、その意味を解説していきましょう。
「偏屈」の意味は、偏ったさまで、素直ではない、ひねくれている、というような意味になります。
同じような意味の言葉としては、「頑固」や、「強情」などがあります。
何事も後ろ向きな考え方を持ち合わせ、素直な気持ちで人のいうことをきくことができない人、というような意味になります。
素直に人からの言葉を受け入れることができないので、その場の雰囲気を悪くしたりする場合も。
その場の雰囲気に同調せずに、1人浮いたとしても全く気にならないのです。
偏屈の類語3選
それでは「偏屈」の類語についてみていきましょう。
- へそ曲がり
- 気むずかしい
- 意地っ張り
偏屈の類語①:へそ曲がり
「へそ曲がり」の意味としては、ひねくれていて、素直ではない、人やその様子を意味しています。
考え方や行動がひねくれている、人やその様子も表しています。
「あの人はへそ曲がりだ」という文だと、「あの人はひねくれている」という意味になります。
偏屈の類語②:気むずかしい
「気むずかしい」の言葉の意味は、自分を強く出したり、神経質で扱いづらい人やその様子を表しています。
また機嫌が悪い、機嫌が取りにくい、気分がすぐれないという意味も。
「あの人はいつも気むずかしい顔をしている」という文だと、「あの人はいつも機嫌が悪い顔をしている」という意味になります。
偏屈の類語③:意地っ張り
「意地っ張り」の言葉の意味は、自分の思いや考えを良くも悪くも押し通す人やそのさまを表しています。
素直ではなく、自分の考えに固執をしており、それを押し通す様子で、
「彼女は意地っ張りだ」という文だと、「彼女は自分の考えを押し通す人だ」という意味になります。
偏屈な人の特徴10選
一筋縄ではいかなそうな「偏屈」な人の特徴をみていきましょう。
普段の自分自身の行動とも照らし合わせてチェックしたいですね。
- プライドが高い
- 人を信じない
- 頑なである
- 素直になれない
- 強いこだわりがある
- 見栄っ張りである
- 感情を表に出さない
- 本音を言わない
- 孤立しやすい
- 人の話はきかない
偏屈な人の特徴①:プライドが高い
往々にして自尊心が強く、また、プライドも高いです。
他人より優位な立場でいたいという心理があります。
また自己評価が高く、人よりできると思っており、人を見下すようなところがあります。
また、一方で自分の内側は全く見せることはありません。
人に弱みを見せることはなく、自分の本音をみせないように、ひねくれた態度を取ったりします。
偏屈な人の特徴②:人を信じない
とにかく人を信用せずに、初めから相手を疑ってかかるのが特徴です。
初めて会った人に対しても容赦ありません。
そうなったのは、その人の過去に何かあったものだと思われます。
好きな人に裏切られた、信用していた人に嘘をつかれた、など、人それぞれだと思いますが、なにか傷がいえないような深い出来事があったのでしょう。
したがって、もう人に騙されたくないという気持ちが強く表れています。
偏屈な人の特徴③:頑なである
自分の意見が正しいと思い込み、意見を曲げないのが特徴です。
自分が「こうだ」と思ったら、頑なに押し通そうとします。
人の意見など全く耳に入ってきません。
むしろ、相手に自分の考えを説明して、分かってもらえるまでしつこく説明してくるでしょう。
ある意味押しつけがましいともいえます。
周囲からは浮いてしまがちですが、当の本人は全く気にしていません。
偏屈な人の特徴④:素直になれない
そもそも素直とは真逆の考え方ですので、人の好意などを素直に受け入れるようなことがありません。
むしろ、人の意見に反発するタイプです。
反発も、正当な反発ではなく、プライドの高さ、自分が優位に立ちたいというような気持ちからくる反発になります。
人に優しくされても、すぐにその裏を取ろうとします。
何か他の目的があるのではないかと疑ったりするでしょう。
偏屈な人の特徴⑤:強いこだわりがある
特徴の1つとして妙なところでこだわりが強くでることがあります。
周囲からすると、なぜそこ?と思われがちな部分にこだわりを持ちます。
周囲は気にならないような部分でも、「偏屈」な人特有の感覚のこだわりポイントが。
ただ、こだわるということ自体は長所でもありますので、いい方向にいけばいい結果につながる場合もあります。
偏屈な人の特徴⑥:見栄っ張りである
素直ではないのに加えて、見栄っ張りな特性も特徴の1つです。
自尊心が高いので、自分の評価も自然と高評価に。
見栄っ張りは周囲が思うことであり、自分自身では見栄を張っている
意識はないでしょう。
おそらく謙虚な態度を取ったことはないのではないかと思われます。
自分のレベルが高いと信じてやまないようです。
偏屈な人の特徴⑦:感情を表に出さない
自分自身の感情を表面に出すようなことはありません。
怒って怒鳴なったりすることもないし、笑ったりするようなこともありません。
笑ったとしても、表面的な部分だけで心の底からの笑顔ではない場合が多いです。
したがって、何を心の中で考えているのか、周囲には分からないというデメリットがあります。
偏屈な人の特徴⑧: 本音を言わない
人に対して、自分の本音はいわないという特徴があります。
これは、本音を出すことで、周囲から何か言われないようにする、自己防衛からです。
自分の本音は出さないけれど、他人の本音はとても気になる傾向にあるようです。
偏屈な人の特徴⑨:孤立しやすい
「偏屈」な人は、周囲に合わせるようなことはしませんので、自然と孤立してしまいます。
性格的に、人から嫌われるタイプになるのも原因でしょう。
例えば、グループで何かに取り組んでいる場合は、協調性がないので、困り者です。
また、人を疑いから見てしまう特徴もあるので、グループにおいては短所になるでしょう。
偏屈な人の特徴⑩:人の話はきかない
またとにかく人の話を聞き入れません。
なぜなら、人を疑ってかかっていますし、人からの忠告やアドバイスも全く聞き入れようとしません。
常に自分が一番正しいと思っているのです。
話を聞いているフリをしているだけなのです。
「偏屈」な人は、観点が人と違う上に、人の話をきかないので、厄介ですね。
偏屈な人の心理5選
次に「偏屈」な人の心理はどのような状態なのか見ていきましょう。
その心理が理解できれば、こちらも対処できるかもしれません。
- 優位な立場でいたい
- 保守的である
- 自己中心的である
- 臆病である
- 疑心暗鬼である
偏屈な人の心理①:優位な立場でいたい
周囲の人より常に優位な立場でいたいと思っています。
相手の言動など、何かにつけて悪く言っては、自分が優位に立とうとします。
相手を攻撃することで自分自身の弱い部分を隠すことができるのです。
自分の弱い部分や本音を知られることを嫌がるのです。
偏屈な人の心理②:保守的である
「偏屈」な人はとにかく頭がかたいです。
石頭といってもいいでしょう。
比較的古い考え方を持ち合わせており、頑なで周囲からのアドバイスなど一切受け付けません。
時代の流れとともに、自分の考えを柔軟に対応させていくというような姿勢は全くありません。
また、人からの忠告やアドバイスも聞く耳を持ちませんので、受け入れることはないのです。
自分が一番正しいと勘違いしているのです。
偏屈な人の心理③:自己中心的である
自分のことが好きなあまり自己中心的であります。
また相手の立場など全く考える余地もありません。
相手の気持ちや考えなど興味がなく、受け入れようとしていません。
自分が中心に世界が回っており、その中心に自分がいるというような考え方です。
そういう態度を取っているので、孤立しがちですが、特にそれを気にする様子でもありません。
偏屈な人の心理④:臆病である
また性格的に臆病であることも多いです。
本当の自分を見せると、人が去っていくのではないか、傷つくのが怖くて、本音を人に見せることがありません。
また傷つかないために、人と接することを最小限にすることで自分自身を守っているのです。
人を怖いと思っている場合もあり、それはその人の過去になにかトラウマになるような出来事があったと考えられます。
偏屈な人の心理⑤:疑心暗鬼である
自分が一番大事なので他人を信じることをしません。
考えが凝り固まっており、人の意見など聞き入れるすき間がありません。
それは過去において、人を信用してきたけれどもそれを裏切られた経験が重なると、人を信用するのが難しくなります。
偏屈者と思われてしまう言動5選
今度は「偏屈者」と思われてしまう言動をみていきましょう。
客観的に見て「偏屈者」と思われる可能性がある言動なので、思い当たる節がある場合は気を付けたいですね。
- 攻撃的である
- 人の話をきかない
- 自分と合わない人を批判する
- 見栄っ張りで本音を隠す
- 素直ではなく全て否定する
偏屈者と思われてしまう言動①:攻撃的である
「偏屈者」は周囲の人たちに対して穏やかに接することができず、攻撃的な態度を取りがちです。
それは自分自身の本音や弱さを隠すためと言われています。
自分の本音や弱さを相手にしられると批判される場合があるからです。
「偏屈」な人は常に自分は優位な立場でいたいので、弱みを見せることをしません。
したがって、周囲を攻撃していれば、とりあえずは自分をさらけだすような状況にはならないという理由と、立場的に優位に立ちたいからの理由で周囲に攻撃的になります。
偏屈者と思われてしまう言動②:人の話をきかない
人の言うことを全く受け入れないのが「偏屈者」の言動の1つと言われています。
過去の出来事が原因となっており、それがトラウマになり、人を信用できなくなっているのです。
したがって、人の話もきかないし、アドバイスも聞きません。
チームで行動する場合、「偏屈者」がグループ内にいる場合は、周囲に同調することがありませんので、孤立してしまう場合も。
人の言うことは何でも否定して受け入れることがありません。
素直に受け入れることができないのです。
偏屈者と思われてしまう言動③:自分と合わない人を批判する
自分がいつも正しいと思っているので、自分と合わない人がいると、批判します。
陰口、悪口を言ったりする場合も。
自分が一番正しいという考えがあるので、他人の意見など受け入れることができません。
素直にいいものはいいと取り入れるようなことはしないのです。
古い考えの持ち主で、頑固な頭の持ち主で、時代と共に柔軟な対応ができないのです。
偏屈者と思われてしまう言動④:見栄っ張りで本音を隠す
自分の本音を隠そうとしてしまうので、見栄っ張りになりがちです。
見栄っ張りになるので、嘘も含まれているでしょう。
自分の弱さや本音を相手に分からないように、嘘に嘘を重ねてしまうので、幾重にも嘘が塗り重なっている状態に。
そこまでしても、優位な立場に立っていたい、攻撃されないように保守的になっているのです。
偏屈者と思われてしまう言動⑤:素直ではなく全て否定する
自分はいつも正しいと考えており相手のことを全て否定します。
素直に他人を認めることができないのです。
全て否定から入っているといっても過言ではないほど。
そうなると、集団の中ではかなり孤立してしまう場合もしばしばです。
また素直ではないので、人からの好意などにお礼をいうこともなく、嬉しい気持ちを表現することもありません。
そういう言動を繰り返していくことで、周囲から人がいなくなります。
偏屈者との付き合い5選
かなり癖のある「偏屈者」とのお付き合いはどうすればいいのか、ご紹介していきます。
- 相手の言いなりにはならない
- 同じように否定をしない
- 距離感を大切にする
- 受け流す
- 温かい気持ちで接する
偏屈者との付き合い方①:相手の言いなりにはならない
「偏屈者」は自分の考えを一方的に押し付けてきます。
トラブルを避けたいので、適当に同調しがちですが、それは逆効果になります。
適切な関係を築いていきたいのなら、受け入れられない部分は相手にはっきりと伝えるべきです。
それなりの距離感をもって接するのがいいでしょう。
偏屈者との付き合い方②:同じように否定をしない
まず、必ずと言っていいほど、他人を全否定してきます。
相手を認めることを全くしないからです。
しかし、逆に自分が否定されると基本的に憶病な性格なので、精神面でかなり落ち込む場合も。
自分が否定されると、さらに攻撃的になったり、へそを曲げたりするので面倒なことになります。
良好な関係を築いていくためには、相手に否定されても、相手を否定しないことです。
偏屈者との付き合い方③:距離感を大切にする
また、「偏屈者」は人とのコミュニケーションを取るのが苦手です。
さらに、攻撃的ですので、それを受ける側としては疲弊することも出てくるでしょう。
その場合は、ちょっと距離を置くと冷静に見ることができます。
近い距離でいることで、お互いがストレスになる場合も。
お互い距離を離すことで、冷静になり、気持ちにも余裕が出てきます。
偏屈者との付き合い方④:受け流す
何かと攻撃的だったりしますので、うける側も疲れてしまうこともあります。
すべて、真に受けているとこちらがしんどくなりますので、適当に受け流すことも必要でしょう。
またマイナス的な言動なども、ずっと言われ続けると聞くほうもストレスになります。
中には見栄を張った言動もあり、嘘のことも含まれるでしょう。
そういうことも含めて、自分がしんどくならない程度に受け流ししましょう。
偏屈者との付き合い方⑤:温かい気持ちで接する
「偏屈者」はもともと臆病な性格だったり、繊細だったりします。
そういう理由もあり、他人には攻撃的になったりする部分もあります。
ですから、そんな「偏屈」な人も、もともとは素直な人だったはず。
その元々の性質を取り戻すためには、相手に自信をつけてもらえるように、大きな心で受け止めてあげるといいでしょう。
相手に否定されても、こちらからは肯定をしてあげましょう。
そういう繰り返しをしていくうちに、「偏屈」度が緩和されていくかもしれません。
偏屈な性格を治す方法5選
少々手ごわい「偏屈」を治す方法はどんなことをすればいいのか見ていきましょう。
- 本を読む
- 色々な人とコミュニケーションを取る
- 人の話を集中して聞いてみる
- 共感するように練習をする
- 感謝の気持ちを伝える練習をする
偏屈な性格を治す方法①:本を読む
なかなか急に「偏屈さ」を治すことは難しいかもしれません。
まずは、本を読むことで、自分とは違う考え方も多く存在することを理解したいですね。
本に登場する人物の心や気持ちに寄り添って読み進めていくことで、相手の気持ちを考える習慣になるかもしれません。
偏屈な性格を治す方法②:色々な人とコミュニケーションを取る
本を読むことで、相手の気持ちや考えを想像してみるという習慣がついてきたら、次の段階として、それを実際の生活に取り入れていきましょう。
たくさんの人とコミュニケーションを取るようにしましょう。
そして、人にはそれぞれの考えや気持ちがあることを実体験で理解していくべきです。
また人に共感する習慣をつけていきましょう。
偏屈な性格を治す方法③:人の話を集中して聞いてみる
「偏屈」な人は、なかなか人の話を肯定的に聞くことをしなかったと思います。
しかし、人の話をじっくりと集中して、共感する気持ちで聞いてみましょう。
そして、その人の良い面を見つける習慣をつけましょう。
自分と違うからこそ、自分の視野も広がるのです。
偏屈な性格を治す方法④:共感するように練習をする
他の人の話や気持ちに共感することは、そんなに難しいことではありません。
その人の心の軌跡をたどれば、自然と共感できるようになるでしょう。
素直な気持ちがあり、相手を理解しようとする気持ちさえあれば、誰にでもできることです。
頑なに自分のルールで接していたかと思いますが、一旦それをリセットすると始めやすくなります。
偏屈な性格を治す方法⑤:感謝の気持ちを伝える練習をする
「偏屈」な人は、相手を攻撃してきたばかりで、なかなか感謝の気持ち
を伝えることをしなかったはずです。
ただ、相手の気持ちに寄り添い、共感できるようになれば、感謝もできるようになるはずです。
相手に素直な気持ちで、感謝の気持ちを伝えることは、相手にとっても嬉しいことになりますので、良い人間関係を築いていくことになります。
偏屈を治したい人におすすめの本
本当は良好な関係を築きたいのに、なかなか相反する言葉を言ってしまう経験は誰しもあるかと思います。
幼い頃に、親からの愛情を充分に受けていないと自己防衛が発達してしまいます。
本来の自分の感情に気づいて、自身を受け入れ、他人も受け入れるように導いてくれます。
人間関係に悩む人にとって、心が軽くなる一冊になるでしょう。
「偏屈」を治してより豊かな人生を謳歌しよう!
「偏屈」の人の特徴や心理、治す方法などご紹介してきました。
もともとは素直な気持ちや、共感する気持ちを持ち合わせていたはずです。
ただ、人によっては育ってきた環境や、過去にトラウマになるような出来事などあると、自己防衛能力が発達してきて、自分を守るようになり、他人には攻撃的になります。
しかし、それでも「偏屈」は治すことができるのです。
そんな自分と向き合うことで治すことができるので、あきらめないで欲しいと思います。
また、「偏屈」を乗り越えた先には、今までには感じたことがないような、素敵な人生が待ち受けているはずです。
自分の可能性を信じて、勇気をもって、一歩を踏み出すことで、何かが変わるかもしれません。