缶詰の賞味期限の見方
食品は賞味期限か消費期限を表示することになっています。
缶詰もです。
記載の方法は消費者庁からの指示により賞味期限か消費期限のどちらかを示し、年・月・日の順に表記することとされています。
日本缶詰びん詰めレトルト食品協会による賞味期限表示に関するガイドラインでは年号にできるだけ和暦を使用しないように書かれています。
最近の缶詰の賞味期限の表示のされ方は、「〇.〇.〇」のようにドットが打たれているものが増えています。
以前の缶詰の賞味期限の表示はドットが付かず「〇〇〇」というものが多かったです。
仮に缶詰の賞味期限が「2019年7月1日」だった場合、「2019.07.01」とか「19.07.01」と記載されます。
ドットなしの場合は「190701」です。
2019年の前の「20」が省略されて後ろの「19」だけ表示されていることも多いので注意して見るようにしましょう。
缶詰の一般的な賞味期限
一般的な缶詰の賞味期限は製造から2~3年くらいです。
日本缶詰びん詰めレトルト食品協会では、水産物・農産物・畜産物・その他の項目に分けて主な食品の缶詰やびん詰めの賞味期限の目安となる期間を表示しています。
およその目安となるものですが、短いものでも12ヶ月、長いもので36ヶ月となっています。
各メーカーがテストを行ない決めています。
賞味期限はその缶詰や食品がおいしく食べられることを各メーカーが保証する期限ということであり、この期間なら味が損なわれず美味しいと自信を持って提供している期限ということでもあります。
缶詰の賞味期限が長い理由
缶詰は他の食品に比べて賞味期限が長く、常温で長期保存できる便利な食品です。
缶詰がどうして賞味期限が長いのか、その理由についてみていきましょう。
- 密閉されているため
- 加熱殺菌されているため
缶詰の賞味期限が長い理由①:密閉されているため
缶詰は食品を缶の中に入れた後、空気を抜いていき真空にします。
その後しっかりと密閉します。
専用の機械を使って完全に密封します。
真空巻締め機という機械で、缶詰の胴と蓋を巻締めという方法でくっつけます。
この作業は真空のところで行なわれ、缶の中に微生物などが入り込めない完全密閉の状態となります。
缶詰の賞味期限が長い理由②:加熱殺菌されているため
缶詰は密閉状態にした後に加熱処理を行なって缶の中にいる微生物を殺菌します。
缶詰の中の食品の種類によって加熱する温度や時間は違います。
果物類は酸が多く含まれているので低めの温度で殺菌処理ができます。
肉類などは高温で長時間行ないます。
殺菌のための加熱が終わるとすぐに冷やされます。
加熱によって品質が変わってしまわないようにするためです。
長期間保存できるので保存料などを使っていると思われる方もいるかもしれませんが、缶詰は使用できない決まりになっていて使われていません。
密閉された状態で殺菌処理しているので使う必要もないのです。
賞味期限切れの缶詰は10年経っても大丈夫!
缶詰は状態良く保存されていれば腐ることはないとされています。
賞味期限は3年ほどですが、理論からいくと食品が腐ることは半永久的にないということです。
理論上は缶が密閉状態を保っていれば缶詰の中に微生物が混入することはなく、密閉して製造した日の状態を保ち続けるのです。
賞味期限が切れて数年たった缶詰を美味しく食べたという例はいくつもあります。
美味しいとは言えないけど食べられるという例もあります。
期限切れの缶詰を食べることを推奨はしませんが、それほど保存力が高い食品であると言えるでしょう。
缶詰が安全に食べられるか確認する方法
賞味期限が切れた缶詰でも保存状態が良ければ食べられることがわかりました。
では、どのような点に気を付けて保存状態を確認したらいいのかをみていきましょう。
- 缶詰のフタが膨張していないか
- 缶詰のフタが柔らかくなっていないか
- 缶が錆びていないか
- 開けたときに嫌なニオイがしないか
缶詰の安全性のチェック方法①:缶詰のフタが膨張していないか
まずは缶の状態をチェックしていきます。
缶の形が変わっていないかを見てみましょう。
中から押されたようにフタが膨らんでいる場合は腐っている可能性が高いです。
本来は密閉されて殺菌処理が施されているので無菌で保たれているはずですが、膨張しているということは無菌状態ではなくなっているのです。
中の食品が腐ってガスが発生しています。
そのガスが缶のフタを押し上げて膨張しているのです。
缶詰の安全性のチェック方法②:缶詰のフタが柔らかくなっていないか
缶のフタが押し上げられて膨張するところまではいっていないけれど、フタが柔らかく押すと形が変化するという場合も中の食品が腐っている可能性が高いです。
缶詰は空気をしっかりと抜いた後、真空の空間で特殊な専用の機械を使ってフタがされます。
そのときしっかりと空気が抜かれて真空にしているのでフタが少しへこんでいます。
そしてフタはとても硬く、少々押したくらいではへこみません。
しかし腐ってガスが発生している場合はちょっと押してもへこんだりすることがあります。
フタが柔らかくなって動くようであれば腐っている可能性が高いです。
缶詰の安全性のチェック方法③:缶が錆びていないか
缶全体を見回したときに錆びたところがないかチェックしましょう。
錆びた部分から腐敗して穴などが開き、真空ではなくなってしまいます。
錆びたところから空気に触れ、細菌などが入り込み食品が腐ってしまいます。
缶が一部分でも錆びていたら腐っている可能性があると考えた方がいいでしょう。
缶詰の安全性のチェック方法④:開けたときに嫌なニオイがしないか
缶を見たときに形や状態に変化がなければ食べられる可能性があります。
しかし缶が錆びたり形が変形していなければ大丈夫とは言い切れるわけではありません。
缶の状態が大丈夫のようでしたらフタを開けてみましょう。
その時食べる前に、視覚と嗅覚で缶詰の中身が腐っていないかを確認します。
ニオイを嗅いだときに嫌なニオイがしたら食べるのをやめた方がいいです。
臭い、嫌なニオイがするなど少し手も違和感を感じたりいつもと違うと感じたら食べるのはやめましょう。
缶詰を使ったおすすめの時短レシピ集
缶詰を使った簡単ですぐ作れるレシピが100種類掲載されているレシピ本です。
「東京青山のBAR店主がこっそり教える裏メニュー100選」というタイトルが付けられていて、お酒のおつまみにぴったりなメニューがたくさん紹介されています。
第1話から第7話まであり、ストーリーになっていて読むのも面白い本です。
飲みながら作れるようなレシピもあります。
賞味期限がながく常温で長期保存できる便利な缶詰を使って簡単でおいしいおつまみを作りましょう。
缶詰の賞味期限は長く期限が切れても消費は可能
一般的な缶詰の賞味期限は1年から3年ととても長いです。
缶の中に密閉されて加熱殺菌の処理が行なわれているため腐る要因がないのが理由です。
おいしく食べられるとされる賞味期限を過ぎても中身が腐っていない場合も多く、それからかなりの年月食べられる状態で保存されていることが多いようです。
賞味期限が切れている場合は缶の状態を良く見て大丈夫なことを確認してから開けるようにしましょう。
そして食べる前にニオイもチェックして異常がないか確かめて下さい。