ココアとは
ココアとは、チョコレートと同じくカカオ豆を原料とし、カフェインを含んだ飲み物です。
カカオ豆を発酵させて焙煎し、胚芽と種皮を取り除いてすりつぶしたものから油を搾り出して、残ったものを砕いて作られているんですよ。
市販のココアには、純粋なココアもありますが、大抵は砂糖やミルク成分を混ぜた調整ココアですよね。
調整ココアは、淹れるのも手軽で便利です。
ココアはそもそもすごく手間がかかる飲み物なんですよ。
ココアパウダーと砂糖、適量の牛乳を鍋に入れて火にかけ、よく練る所から始めなければならないのです。
ペースト状にしてから、牛乳で伸ばしてやっと飲めるものなんですね。
古い世代に人には、友達の家に遊びに行ったら、丁寧に淹れてもらったという思い出のある人が結構いますよ。
ココアのカフェイン含有量
ココアは、純ココアならカップ1杯(200ml)当たり6mgのカフェインが含まれているんですよ。
カフェインが多い事で有名なコーヒーや紅茶、煎茶はこんなどころではありませんから、ココアはいかにカフェインが少ないか、という事です。
ちなみに調整ココアの場合は、牛乳が入る分、カフェイン量は純ココアよりもっと少なくなります。
ココアと他の飲み物のカフェイン含有量の違い5選
ココアは、同じカフェインを含む飲み物の中でも、カフェインの量がうんと少ない飲み物です。
しかし、ココアと他の飲み物は、カフェイン量がどのぐらい違うものなのでしょうか。
- コーヒー
- 紅茶
- 煎茶
- 麦茶
- コーラ
1つずつ、紹介しますね。
違い①:コーヒー
カフェインが多い飲み物の代表と言えば、コーヒーですね。
コーヒーは100mlあたり40~60mlのカフェインを含んでいるんです。
同量で純ココアならカフェイン量は3mgですから、かなり違うのが分かりますね。
コーヒーも、ミルクをたっぷり入れてカフェオレにすれば、かなりカフェイン量を減らせますよ。
違い②:紅茶
紅茶も意外とカフェインが多いんですよ。
100mlあたり30mg、コーヒーに負けないぐらいありますね。
紅茶はカフェインが少ないと思って、子どもにも安心して飲ませていますが、これを知るとちょっと心配になります。
コーヒーと同じく、牛乳たっぷりで飲ませるとか、工夫しましょう。
子どもには、紅茶はたまに飲ませる程度にして、普段はココア、と言う様に飲む頻度を決めて飲ませるも良いですね。
違い③:煎茶
煎茶は、100mlあたり20mgのカフェインを含みます。
それでも、コーヒー、紅茶と比べるとだいぶ少ないですね。
夜寝る前に飲むとしても、コーヒー紅茶よりは、煎茶の方が影響が少ないでしょう。
しかし、日本のお茶の中でも煎茶は、玉露の次にカフェイン量が多いんです。
その昔、ペリー提督が開国を求めて日本にやってきた時、「上喜撰(蒸気船)たった四杯で夜も眠れず」という狂歌が読まれましたね。
上喜撰(じょうきせん)とは、当時の上等なお茶の銘柄のことなんですよ。
違い④:麦茶
夏の定番、麦茶はカフェインゼロなんですよ。
これは、いくらカフェインが少ないココアでも、とてもかないませんね。
カフェインゼロだから、妊婦さんや小さい子どもさんにもおすすめされる飲み物となるんです。
暑い夏の水分補給に、積極的に取り入れましょう。
違い⑤:コーラ
清涼飲料水の人気者、コーラもカフェインを含みます。
結構気にしている人もいますが、それでも、100mlあたり10mg程度なんですね。
この程度なら、カフェインが健康に影響を及ぼすのではないかと、心配しなくてよい量と言えます。
しかし、コーラは砂糖が多いですから、どの道飲みすぎないようにはして下さいね。
チョコレートのカフェイン含有量
同じカカオ豆からできる食べ物に、チョコレートがありますね。
つまり、チョコレートもココアと同じく、カフェインを含んでいるという事です。
どのぐらいカフェイン量が違うものか、表で見てみましょう。
純ココアパウダー100g | 200mg |
---|---|
ダークチョコレート(100g) | 120mg |
ミルクチョコレート(100g) | 60mg |
ホワイトチョコレート(100g) | 4~5mg |
ミルクチョコレートは牛乳が多く、ホワイトチョコレートはカカオ豆ではなくココアバターを使っていますから、カフェインの量が少ないんですね。
逆に、カカオの割合が多いダークチョコレートはカフェイン量が多いです。
チョコレート系の食べ物飲み物のカフェイン量は、カカオの割合で変わる、と、覚えておきましょう。
大人のカフェイン適正量
一日に摂取して良いカフェインの量、正確に知りたい所で巣が、日本の国はその基準を決めていなんですね。
しかし、成人なら体重1kgに対し3mgまでにとどめるべきです。
体重が60kgの人なら、180mgとなりますね。
それを超えると、カフェイン中毒になる可能性があるんですよ。
ココアでは問題が起きていませんが、最近、特にカフェインをたっぷり含むエナジードリンクの飲み過ぎで、若い人がカフェイン中毒になって亡くなり、大変問題になっています。
コーヒーなら1日3杯程度、純ココアなら、60杯程度まで大丈夫となりますが、ココアにはカフェイン以外に、脂肪分の問題がありますから、やはり、2~3杯にとどめておく方が無難でしょう。
妊婦のカフェイン適正量
妊婦さんはカフェインを控えるです。
お腹の赤ちゃんに悪い影響があるからですね。
出産経験のある女性でなくても、知っている人は多いでしょう。
しかし、カフェインの場合は、アルコール程絶対にダメ、という事はないんですね。
それでも妊娠中は、出来るだけカフェイン量の少ない、ミルクココアを飲むようにしましょう。
これなら、カフェインも微々たるもの、しかも、身体が温まって一石二鳥ですね。
子どものココアの適正量
では、子どもはどのぐらいココアを飲ませて良いものなのでしょうか。
わりと気にせず飲ませていますが、カフェインが入っていると知ると、気になりますよね。
子どもの場合は、体重1kgあたり2.5mgとされていますが、年齢によって摂取して良いカフェイン量が変わってきます。
4~6歳 | 45mg |
---|---|
7~9歳 | 62.5mg |
10~12歳 | 85mg |
ココアは3歳から飲ませられますが、たくさん飲ませるのはNGですよ。
小学校高学年になっても、1日カップ2杯までにとどめた方が良いでしょう。
ココアには食物繊維など、食事ではとりにくい成分を無理なく摂取できます。
カフェインばかりに気を取られず、妊婦さんと同じように気を付けながら取り入れましょう。
カフェイン摂取のメリット4選
身体に良くないのにカフェインを摂取するのは、やはりメリットがあるからです。
どんなことがメリットなのでしょうか。
- 目が覚める
- 利尿作用がある
- 頭痛を和らげる
- 筋肉疲労に効く
よく知られている事もありますね、再度、確認しましょう。
メリット①:目が覚める
カフェインは目を覚ましてくれます。
ココアだと実感しませんが、コーヒーだと、てきめんですよね。
朝の目覚めにコーヒー、仕事の眠気覚ましにコーヒー、と言う人はたくさんいます。
逆、その効果の為に夜の睡眠が妨げられてしまうんですけどね。
カフェインの覚醒効果は諸刃の剣みたいなところがあります。
時間帯に気を付けて、上手に飲みましょう。
メリット②:利尿作用がある
カフェインには、利尿作用があります。
コーヒーや紅茶を練る前に飲んで、夜中にトイレに走った経験がある人も多いものです。
しかし、ココアではこういうことが起こりませんから、カフェインが少ない事の証明ともなりますね。
しかし、いくら利尿作用があると言っても、カフェインの利尿作用で脱水症になる事はありませんから、心配しなくてよいですよ。
メリット③:頭痛を和らげる
カフェインには鎮痛効果があります。
コーヒーを飲むと、頭痛が和らいだという話、聞いた事ないでしょうか。
実際、昔のヨーロッパではコーヒーを医薬品のように利用していたのです。
鎮痛作用だけでなく、カフェインは喘息の症状を和らげるテオフェリンと言う医薬品と化学構造がよく似ていて、その効果も期待されていたんですよ。
しかし、現代は医学の発達していますから、カフェイン入りの飲料に頼るのではなく、ちゃんとお医者さんに行ってくださいね。
メリット④:筋肉疲労に効く
カフェインは、筋肉疲労に効果があります。
運動後に飲むと、とても良いんですね。
砂糖、牛乳を入れたココアを運動後に飲むと、少量のカフェインと共に他の栄養素、糖分も摂取できますからとても身体に良いとご理解いただけるでしょう。
カフェインは新陳代謝を高めるのです。
また、運動前にもカフェインは良いのですよ。
集中力と血流をアップさせてくれますからね。
カフェイン摂取のデメリット4選
カフェインにもデメリットがあります。
いくつか紹介しましょう。
- 夜、眠れない
- カルシウムを失う
- 脂肪を分解する
- 血圧を上げる
それぞれ、解説しますね。
デメリット①:夜、眠れない
カフェインのデメリット第1位は、やはり眠れなくなる事ですよ
ね。
これを回避するには、午後2時以降はカフェイン入りの飲み物を飲まない事です。
しかし、ココアの場合は、そもそもカフェインの量が少ないですよね。
牛乳を加えると、むしろ、睡眠の質を高める効果が得られます。
ですから、ココアについてはあまり気にしなくて大丈夫と言えますね。
デメリット②:カルシウムを失う
カフェインは、身体の中のカルシウムを追い出してしまう作用があるんです。
骨粗鬆症と診断されている人、また、その予防を気にかけている人、成長期のお子さんには特に気を付けてほしい所ですね。
ココアなら、牛乳をたっぷり入れて飲みましょう。
そうすれば、カフェインのこのデメリットを解消できますよ。
デメリット③:脂肪を分解する
カフェインは脂肪を分解する作用があります。
これはメリットではないかと言う人がいると思いますが、違いますよ。
確かに、内臓の脂肪も分解しますが、カフェインは、肌の油脂も分解してしまうのです。
そうすると、お肌がカサカサになってしまいますね。
カフェインはミネラルも分解してしまいます。
そういう意味でも、ココアは優れていると言えますね。
カフェインが少なく、ミネラル豊富、脂肪分も適度に含んでいるからです。
デメリット④:血圧が上がる
カフェインは血圧を上げます。
高血圧の人は、控えるようにして、お医者さんと相談しながら摂取量を決めた方が良いでしょう。
また、このためにカフェインの入った飲み物を飲むと、気分が悪くなる人がいますね。
それも、ココアではあまり聞きません。
妊婦のカフェイン摂取が危険な理由3選
妊婦さんは控えるべきと言われているカフェイン、何がいけないのか、まず、紹介しますね。
- 早産などの恐れ
- 妊娠高血圧症の恐れ
- 胎児への影響
それぞれ解説しましょう。
理由①:早産などの恐れ
まず、妊婦さんがカフェインを摂取すると、早産、流産、死産のリスクが高まります。
特に妊娠初期が一番危険なのです。
血管が収縮するので、胎児に充分な血液が送られず、結果、胎児が生きられない、しっかり育たない、ということになってしまうんですね。
しかし、妊娠初期はお腹も大きくないので、妊娠したのかどうかわからない物です。
カフェインは妊娠中でも1日300mgまでなら大丈夫と言われていますから、極端に神経質にならないようにしましょう。
理由②:妊娠高血圧症の恐れ
妊娠高血圧症は、妊婦さんの高血圧の事です。
妊婦さん20人に1人がかかる、わりとメジャーな病気なんですね。
妊娠高血圧症になると、最悪、母子ともに危険と言う事態に陥ってしまいます。
カフェインは血圧を上げますね、だから、控えた方が良いのです。
理由③:胎児への影響
カフェインはお母さんだけでなく、胎児にも影響します。
特に、妊娠初期にたくさんカフェインを摂取してしまうと、胎児の育ちが悪くなり、内臓が十分に育っていないとか、体重がしっかり増えないで出産の日、という事になりかねないんです。
カフェインは血流を抑えますから、栄養だけでなく酸素も胎児に届きにくくなります。
どちらも大切なものですよね。
ココア摂取のメリット3選
カフェインに話がそれましたが、ココアに戻ってお話を進めましょう。
ココアを飲むメリットを紹介しますね。
- 幸せな気持ちにある
- 生活習慣病に良い
- 記憶力、計算力を高める
くわしく見ていきましょう。
メリット①:幸せな気持ちになる
ココアを飲むと、なんだか幸せな気持ちになりますね。
ココアにはデオブロミンという、脳のセロトニンと言う物質に作用する成分が含まれているからです。
これは、心をリラックスさせる作用もあるんですよ。
また、雰囲気的にも、ココアはどこか特別な感じがしますよね。
メリット②:生活習慣病に良い
ココアは、生活習慣病にも良い効果をもたらします。
糖尿病、動脈硬化、どれも、怖いですね。
ココアには、コレステロールを分解し、細胞の修復を早める効果があります。
つまり、がん予防にも有効という事なんですね。
しかし、ココアは食品ですから、定期的に健康診断を受けて、異常があったライ氏の指導を受けましょう。
メリット③:記憶力、計算力を高める
ココアはリラックス効果だけでなく、記憶力や計算力を高める効果があります。
受験生におすすめですすね。
カフェインの効果で集中力も高まりますから、勉強の前に1杯、も良いでしょう。
勉強も疲れますから、その日の学習の最後に1杯、としても良いですね。
妊娠中にココアを飲みたい時のポイント3選
妊婦さんがココアを飲みたくなったら、どうしたら良いでしょうか。
良い飲み方を紹介しますね。
- ミルクココアにする
- 純ココアから作る
- 量に気を付ける
くわしく見ていきましょう。
ポイント①:ミルクココアにする
妊婦さんは、ミルクココアを飲むようにしましょう。
ミルクココアは純ココアよりずっとカフェインが少ないですし、牛乳の栄養分も摂取できるからです。
市販のココアは、調整ココア(砂糖、牛乳入り)が多いですから、買いに行っても悩みませんね。
お湯だけで溶くより、牛乳とお湯で溶く、あるいは牛乳だけで溶くのも良いですね。
ポイント②:純ココアから作る
純ココアって、全くプレーンのココアを飲みましょう、と言う意味ではありませんよ。
調整ココアはどうしても糖分が多いですね、妊娠中は糖分摂取にも気を配る必要がありますから、家では純ココアのパウダーを買ってきて、調整ココアと同じようにお湯や牛乳で溶いたものを飲む方がおすすめです。
要するに、砂糖なし、牛乳ありのココアを淹れるってことですね。
ポイント③:量に気を付ける
妊婦さんに限った事ではありませんが、ココアは飲む量に気を付けましょう。
純ココアとしても、脂肪がある分、他の飲み物よりカロリーがあります。
飲み過ぎないように気を付けるのなら、調整ココアを飲むのも全く問題ありませんよ。
妊娠中のココアは、何曜日はココアの日、と言う様に飲む頻度を設定すると良いですね。
寝る前にココアを飲む時のポイント3選
寝る前にココアを飲む人も多いですね。
どう飲むと効果的なのでしょうか。
- 豆乳を使う
- ハチミツを入れる
- お酒を少し入れる
是非とも、実践して下さいね。
ポイント①:豆乳を使う
寝る前はカロリー摂取を控えるべきですね。
ですから、ココアも牛乳ではなく、豆乳を使いましょう。
調整ココアの場合はどうしても、牛乳が入っていますが、それでも豆乳にすれば、牛乳はそれ以上増えませんね。
豆乳は脂肪が少ないだけでなく、たんぱく質豊富でもありますから、寝ている間にも良いんですよ。
ポイント②:ハチミツを入れる
寝る前にはホットミルクにハチミツ、と言う人もいますね。
それに倣って、ホットココアに少量のハチミツを入れてみましょう。
ハチミツも結構カロリーがありますから、入れ過ぎには気を付けてくださいね。
ハチミツにはココアとはまた違うミネラルを含んでいますし、ダイエット効果もあり、また、糖分が単糖類なので吸収が良いのです。
仕事や勉強で疲れた寝る前に、とてもおすすめですよ。
ポイント③:お酒を少し入れる
これは、大人の人にしかできませんが、ココアに少しお酒を入れると効果抜群です。
ブランデーが良いですね。
チョコレートボンボンと言うお菓子にはブランデーが入っています。
チョコレートとココアは原料が同じですから、ココアにブランデーが合わないはずがないのです。
おすすめのココア4選
ココアもたくさん売っていますが、どれが良いでしょうね。
おすすめを紹介しましょう。
おすすめのココア①:森永 ミルクココア
森永のミルクココアは、知らない人はいないぐらいに有名ですね。
飲んだことある人が殆どでしょう。
ココア、砂糖、牛乳、それぞれが良い味を出し、調和しています。
袋入りばかりでなく、便利なスティックタイプもあるのがうれしいですね。
また、森永はこのココアだけでなく牛乳だけで溶くココアとか、カカオが多いココアとか、ラインナップが豊富です。
どれも味わってみたいですね。
おすすめのココア②:バンホーテン ピュアココア
純ココアなら、バンホーテンがおすすめですね。
世界で初めてココアパウダーを製造したメーカーで、スーパーにも並んでいますから、手に入りやすいです。
製菓用にも人気がありますよ。
これで本式のココアの淹れ方にチャレンジするのも良いですね。
おすすめのココア③:【Chef's choice】オーガニック ローカカオパウダー 300g 有機ココア100%
オーガニックでローカロリーなココアもありますよ。
健康を気にする人は、こういういのが良いですね。
カカオ豆からもう、有機栽培で、カカオパウダーへの製法もすごくこだわられているんです。
しかも、カカオの栄養を損なっていません。
味も良いですよ。
おすすめのココア④:AGF ブレンディ ポーション ココア 7個×12袋
ココアにも、ポーションタイプがあるんです。
アイスココアが好きな人におすすめですね。
これなら、冷たい牛乳でそのまま作れます。
この商品の良い所は、ホットココアにも出来る、というところですね。
その場合は、牛乳を電子レンジで程よく温めて、このココアを入れましょう。
ココアのカフェインは気にし過ぎない
ココアはものすごくメリットの多い飲み物なんですね。
確かにカフェインは入っていますが、微量と言えるレベル、あまり気にし過ぎる事はないでしょう。
しかし、ココアも嗜好品、いくらでも飲んで良いものではありませんよ。
食事との兼ね合い、体調なども考えて、適量を楽しむようにしましょう。