基本的なたこ焼きレシピの具材
大阪でたこ焼きができた歴史
たこ焼きが初めて作られたのは大阪の西成区。昭和初期に会津屋の創業者である遠藤竜吉が考案しました。
たこ焼きは、戦前からある大阪の郷土料理なのです。大阪の家庭ではたこ焼きをおかずにすることもあるそうですよ。
基本的なたこ焼きのレシピ
大阪のたこ焼き屋さんや家庭でつくられているたこ焼きのレシピには、ゆでだこ・青ネギ・紅ショウガ・天かすと具材はだいたい決まっています。そしてトッピングには鰹節や青のりが多く使われます。
大阪以外の地域ではキャベツを入れるレシピもありますが、大阪のたこ焼きレシピには含まれていません。
各地域で差があるネギ。
青ネギという言葉に耳なじみがない方も多いかもしれません。それは関東から北の地域では、ネギといえば白ネギのイメージがあり青ネギの印象が薄いためです。
関西では全体が緑色の青ネギが主流なので、大阪のたこ焼きにも薬味のような役わりで青ネギが使われます。
大阪のプロが使う本格たこ焼きレシピ3選
大阪の本格たこ焼きレシピ①:生地を1から手作りしよう。
生地のレシピ
- 薄力粉 90g
- 塩 小さじ1
- 本だし 小さじ2
- 卵 2個
- 水 400cc
- 山芋 10cm程
- 水 3カップ強
材料をボウルに入れ、水を加えてよく混ぜます。このときダマにならないように気をつけてよくかき混ぜましょう。
生地をサラサラにするためには、最初に水と卵からよく混ぜるのがポイント。
次に擦った山芋を加えて、全体がよく混ざるようにかき混ぜます。どろどろしてしまう場合は水を少し足して調節してください。
山芋を多めに入れるとふわふわになって美味しいですよ。
大阪の本格たこ焼きレシピ②:天かすはマストアイテム!
生地に天かすを加えるのが大阪流です。天かすを入れるメリットは、味にコクが出てくる、油がにじみ出るため表面がカリッと仕上がる、味がまろやかになり美味しさがアップする、などさまざま。
食感を出すためにも大阪のたこ焼きに天かすがマストアイテムなのです。
大阪の本格たこ焼きレシピ③:火加減をマスターして美味しさ倍増。
鉄板をあたためるのは強火で行いましょう。温度が低すぎると外側がカリッとしなくなってしまいます。次に、十分にあたたまった鉄板に油を引きます。そして馴染んできたら弱火に変えましょう。
油の量は多めくらいが良い
油は穴の部分だけではなく、穴と穴との間の平らな部分にもしっかりと引きます。少し多いかも…と思うくらいがちょうど良いのです。
生地はたっぷり入れる
弱火にしていたプレートを再度強火にして生地を一気に流し込みます。
皆さんは生地を鉄板に流す時に、プレートの丸い穴の中におさめようとしていませんか? 大阪の本格たこ焼きのようにふっくらとしたたこ焼きを作りたいなら、プレートぎりぎりまで並々に入れましょう。
焦ってたこを入れないように
青ネギ、たこを入れます。外側が焼きあがってきたら中火にしましょう。
生地を流し込んだあとにすぐにたこを入れてはいけません。たこは火が入りすぎると硬くなってしまうので気をつけて。
しばらくすると、穴の周りの生地がかたまってきます。ピックなどでかたまった生地を切り分け、一つの穴の量が同じくらいになるように調節していきます。
くるくると回すようにしてひっくり返していきましょう。
最後は強火でカリッと仕上げる
すべてのたこ焼きをひっくり返したら、強火に変えましょう。焼けてきたものから順番に、ピックでくるっと回していきます。
家庭用のたこ焼きプレートは火の通りが均等にならないものもあります。その場合は、均等に焼き上がるようにそれぞれのたこ焼きの場所を交代してみてくださいね。
必要以上にくるくると回してしまうと、ふんわりとした食感が薄れてしまいます。回す時は適度な回数を心がけましょう。
初心者でも簡単な大阪のたこ焼きレシピ10選
大阪の本格的なたこ焼きを作るのはレベルが高いかも…と感じている方もいるかもしれません。そこで、初心者でも簡単に作れるたこ焼きのレシピをご紹介します。
- チーズ
- キムチ
- 餅
- ソーセージ
- えび
- 明太子
- 大葉
- トマト
- ブロッコリー
- チョコレート
簡単たこ焼きレシピ①:チーズ
女性や子どもに人気なのがチーズです。とろりと溶けるチーズがたこ焼きの味に深みをもたらしてくれます。
中に入れたチーズはクリーミーさが増し、外側にはみ出たチーズはカリっと香ばしく、お酒のおつまみにもピッタリ。チーズのトロッとした食感が食欲を誘います。
たこ焼きに入れるチーズは、通常のとろけるチーズも良いですが一味違うレシピもおすすめ。マスカルポーネやブルーチーズ・クリームチーズなどそれぞれ風味が違うチーズを加えても楽しめます。
簡単たこ焼きレシピ②:キムチ
辛いものが好きな方におすすめなのがキムチ。魚介が含まれているキムチは、たことの相性もバッチリです。
たこ焼きの中でだけではなく、上に乗せて食べるとより一層キムチの味が濃くなりおすすめです。大阪のたこ焼きの甘いソースとも相性がよく、甘辛い味がビールにとっても合いますよ。
また、辛いものが苦手な方にも意外と挑戦しやすいのがキムチなんです。チーズと合わせると、味がまろやかになり辛さをおさえてくれるため食べやすくなります。
トッピングにはマヨネーズが人気です。自分の好みのレシピにアレンジしてみてはいかがでしょうか。
簡単たこ焼きレシピ③:餅
切り餅をこまかくカットしたり、しゃぶしゃぶ用の溶けやすいお餅を加えるのもおすすめです。
最近ではスライスされた薄い餅も販売されているので、厚い餅を切るのが面倒な方はそちらを使ってみてもよいかもしれません。
食べるときに餅のふわっとした食感がクセになります。味自体はあまり変化しないため、他の具材ともぶつからずに使用することができます。
たこ焼きに入れるときは、事前にほかの具材と合わせておいたり、あらかじめ醤油や塩コショウ味をつけておくのもおすすめ。ソースだけではなく、マヨネーズやケチャップなどどんな味付けにも合いますよ。
簡単たこ焼きレシピ④:ソーセージ
子どもと一緒に食べたい方におすすめなのがソーセージ。ソーセージだけでも好きな方も多いのではないでしょうか?
ソーセージのほどよい歯ごたえと塩っ気がたこ焼きのふわっとした生地のアクセントになります。生地とあふれる肉汁が生地と混ざり合うことで高級な味になります。
また火が通りやすいので、調理に時間がかからないのも嬉しいポイントです。ソーセージだけでも美味しいですが、キムチやチーズなどと組み合わせても味のバリエーションが広がります。
ソーセージだけではなく、ベーコンやスパムを加える方もいるそうですよ。
簡単たこ焼きレシピ⑤:えび
ぷりぷりとした食感が美味しいえび。魚介なのでたことの相性も良い食材です。
口に入れた時に広がる味や風味も美味しさが増します。味に深みがある小さい海老でもいいですし、ぷりぷりの食感がいい大きな海老もおすすめです。
えびをそのままたこ焼きに加えても美味しいですが、ちょっとしたアレンジとしてペッパーなどで下味をつけておくと、洋風のたこ焼きが出来上がりますよ。
えびの下茹でレシピ
- えびは加える前に下準備をしておきます。
- たっぷりの湯に塩をひとつまみ入れて、色が変わるまで中火で2~3分茹でてザルにあげ冷まします。
- 冷めたら皮をむいて、2~3等分に切っておきましょう。
簡単たこ焼きレシピ⑥:明太子
大阪風たこ焼きの味ではなく、少し風味を変えたい方におすすめなのが明太子。たこ焼きのお店でもメニューにあり、人気が高いのが明太子です。
少し辛味のある明太子は味付けをしなくてもしっかりとした味がついているため、たこ焼きのソース味を変えたい気分の方にピッタリです。明太子は小さく切っておきましょう。
チーズや餅との組み合わせもおすすめ。明太子の辛さがチーズにとろっと溶けて、美味しさを引き立ててくれます。
またトッピングでかけるマヨネーズに明太子を混ぜて、明太マヨにアレンジしてもとても美味しいです。
明太マヨレシピ
- 卵黄 1個
- 油 80ml
- 酢 大さじ1/2
- 塩 少々
- 明太子 1腹
材料をよく混ぜて完成です。
簡単たこ焼きレシピ⑦:大葉
大葉は季節を問わず安定的に手に入りやすく、お財布にも優しい大葉。香りを楽しみたい方におすすめです。
下準備として、大葉は粗くみじん切りにしておきましょう。大葉を粗く細かく刻むことによって、口に入れた時の風味を贅沢に感じることができるでしょう。
生地を入れてから具材と一緒にのせてもいいですし、生地に混ぜておくと香りをより一層感じることができますよ。
また大葉単体ではなく、梅肉と合わせて梅しそ風味にするのもおすすめ。甘く味が濃いたこ焼きが、さっぱりとした味に変化するので美味しいです。
しそ梅入りたこ焼きレシピ
- 大葉 3枚
- 梅肉 適量
簡単たこ焼きレシピ⑧:トマト
たこ焼きといえば和風な味ですが、洋風にアレンジしてみるのはいかがでしょうか? 意外かもしれませんが、トマトもたこ焼きに合う具材なのです。
トマトは火が通るとリコピンの美容力がパワーアップするため女性に嬉しい具材です。下準備として、ミニトマトは半分に切っておきましょう。
チーズを加えるとまるでイタリアンのような味わいになります。ピザ用チーズやモッツァレラチーズがおすすめです。
たこ焼きが焼きあがったらオリーブオイルを表面に塗ったり、バジルソースをかけても美味しいです。和風なたこ焼きに飽きてきた方は洋風なたこ焼きもいかがでしょうか?
簡単たこ焼きレシピ⑨:アスパラ
たことアスパラは相性が良い食材です。
下準備として、アスパラは根元の部分の皮をピーラーで剥いておきます。たっぷりの湯に塩を入れて、2分くらい茹でます。茹で上がったら1センチ程度の長さに切っておきましょう。
アスパラ単体だと味が薄く感じてしまうため、他の具材と組み合わせて食べるのがおすすめです。オススメの組み合わせレシピを紹介します。
アスパラ×コーン×ツナレシピ
- アスパラ 4本 -コーン 適量
- ツナ(オイルは切る) 適量
アスパラは一口大に切っておきます。
コーンの甘みとツナのしょっぱさでサラダのような軽く食べやすい味に。子どもも美味しく食べられる組み合わせです。
アスパラ×ベーコンのレシピ
- アスパラ 4本
- ベーコン 4枚
アスパラとベーコンは一口大に切っておきましょう。
アスパラとベーコンはそのままでも美味しい組み合わせですよね。おかずに作る方も多いのではないでしょうか? たこ焼きに入れることによって、いつものおかずと違ったアスパラベーコンが食べられます。
簡単たこ焼きレシピ⑩:チョコレート
「チョコレートなんてたこ焼きに合うの?」と驚かれる方もいるかもしれません。デザートとして食べたいのがこのチョコレートたこ焼きです。
板チョコを一口サイズに刻んでおくのもアリですが、面倒な方は一口サイズのチョコを用意するのがおすすめですよ。
たこ焼きプレートの半分まで生地を入れて、チョコレートを入れます。そしてチョコレートが隠れるように生地を注ぎましょう。
トッピングにはチョコレートソースをかけると甘みが増してよりデザート感が増しますよ。
チョコレートソースのレシピ
- 板チョコ 100g
- 牛乳 45cc
- 生クリーム 45cc
板チョコは細かく刻み、湯せんで溶かしながら牛乳と生クリームを加えよく混ぜます。
大阪風たこ焼きの生地に合う隠し味
大阪のたこ焼きは、中がトロトロでやわらかいのが特徴です。まるで本格的な大阪のたこ焼きのような生地を作ることができる隠し味をご紹介します。
牛乳
オムレツにも牛乳を入れるレシピがありますよね。それは、水分を増やし卵が固くなってしまうのを遅らせることと、風味をまろやかにするというメリットがあるためです。
たこ焼きの生地に牛乳を入れることで、ふんわりとした生地に焼きあがります。
片栗粉
料理にとろみをつける役わりの片栗粉。片栗粉はとろみの粘りが強く熱が逃げにくい、食感に弾力がつき食べ応えが出る、という特徴があります。
たこ焼きに片栗粉を入れるともっちりとした生地が出来上がります。小麦粉と粉の配合を変えることで、自分好みの生地に変化させることが可能です。
小麦粉と水分だけだとお好み焼きのような柔らかい生地になってしまうのですが、片栗粉を入れることによって大阪のたこ焼きの味に近づけます。
昆布茶
昆布茶とは、昆布を粉末にしたものに塩などを加えたお茶のことです。通常は飲み物として飲まれますが、味に深みをもたらしてくれるので料理の隠し味に使うこともあります。
だしと昆布茶を加え生地に旨味をプラスします。そうすることで外はカリッと、中はとろっとした大阪のたこ焼きの味になります。
ベーキングパウダー
パンやお菓子を作るときのレシピによく見かけるベーキングパウダー。
ベーキングパウダーとは、重曹(炭酸水素ナトリウム)と酸性剤からできた食品添加物です。化学反応によって炭酸ガスを発生させ生地を膨らませる特徴があります。
薄力粉だけで作るたこ焼きよりもっちりした食感に。本格的な大阪のたこ焼きの生地に近くなります。
おすすめの大阪グルメ本
メイツ出版から発売されている「まるごと大阪! グルメガイド」。大阪中心部、梅田周辺、アメリカ村周辺、なんば周辺と、大阪のグルメが地域ごとに掲載されています。
人気のたこ焼きのお店も特集されています。大阪の本場のたこ焼きを食べてみたい方にオススメです。
また大阪で有名な老舗料理店やラーメン店やレストラン。女性に人気のオーガニック専門店やアジアン・エスニック店などのカテゴリのお店も多数掲載。
お家で本格大阪たこ焼きパーティーを!
本場大阪のたこ焼きが自宅でできる人気レシピと隠し味の秘密をご紹介しました。
大阪では一家に一台はたこ焼き器があるといわれており、大阪府民にとってはなくてはならないたこ焼き。本格派のレシピは意外とシンプルなものですよね。
今回紹介したのはどれも簡単なレシピなので、お家でも挑戦しやすいものばかりです。本格的な大阪のたこ焼きを家でも楽しんでください。