アイスバインはドイツの伝統料理
アイスバインとは、豚すね肉を使用したドイツの伝統料理のことです。
アイスバインという名前の由来については、ドイツ語の坐骨という言葉から由来するという説があります。
また、アイスバインが冷えて固まった状態が氷のような見た目であることから、この様な名前が付けられたという説もあるようです。
アイスバインのレシピを大まかにですが説明します。
まず、豚すね肉の下ごしらえを終わらせてから、調味料や香辛料と一緒に5日~7日間ほど冷蔵庫に保管しておきます。
その後、他の根菜類やウインナーなどと一緒に鍋で2~3時間程度煮込んだら完成です。
後述で説明しますが、付け合わせの食材や料理と一緒に食べると更に美味しく味わうことのできる料理になっています。
アイスバインのレシピに使うお肉の選び方
アイスバインのレシピに使う肉の種類は、どのようなものが良いのかご存知でしょうか。
基本的には豚のすね肉を使用することをお勧めしますが、他の部位の肉でも作ることが出来ます。
肩ロースについては、すね肉と同じで筋っぽいところがよく似ているので作りやすいと思います。
モモ肉でも代用することが出来ます。
ヒレ肉については、豚肉の中では柔らかい部位になるのであまりお勧めはできません。
また、インターネットで検索すると、他の動物のお肉を使ってアイスバインを作ってみた方もいらっしゃいます。
鶏肉や牛肉でも同じようなレシピで作ることが出来るので、試してみても良いかもしれません。
アイスバインに必要な材料
アイスバインに必要な材料についてご紹介します。
そもそもアイスバインを作るためには、下ごしらえの段階で必要な材料があります。
そちらについては、次の見出しで下ごしらえの方法と一緒に詳しくご紹介します。
肉と一緒に煮込む材料については、ご家庭で違いはあると思います。
野菜に関しては、根菜類(玉ねぎやカブ、人参など)が多いです。
あとは香りづけにセロリなどの野菜を一緒に入れて煮込む方もいらっしゃいます。
その他、香辛料も重要な材料です。
ローリエやクローブ、ニンニクやクミンなど、ご家庭にある香辛料を入れて煮込むのがおすすめです。
アイスバインの下ごしらえに仕方
アイスバインを作るためには、まず下ごしらえが必要になります。
順を追って説明していきます。
①肉を30分くらい水につけて血抜きをします。
②肉を塩漬けするための液を作ります。
(塩は水量の10%、砂糖は塩の半量使います。
その他ローリエやクミンなど好きな香辛料を使用します)
③②の材料を鍋に入れて煮込みます。
④ある程度冷ましたら、③の液を肉と一緒に保存袋へ入れて5~7日間程度漬け込みます。
⑤一日一回は袋の上下を入れ替えて、液をまんべんなく浸み込ませます。
という感じの要領で下ごしらえは完了です。
手順が結構多いと感じるかもしれませんが、美味しいアイスバインを作るためにはそれなりの準備と下ごしらえが必要です。
基本的なアイスバインのレシピ
アイスバインの基本的な作り方(レシピ)をご紹介していきます。
①下ごしらえが終わった肉を水洗いし、キッチンペーパーで肉に付いた水分をよくふき取ります。
②玉ねぎや人参などの野菜類を大まかに切り、下ごしらえで使った液と一緒に鍋の中へ入れます。
③肉も一緒に鍋の中へ入れ、具材が少し隠れるくらいまで水を入れます。
④沸騰した後は灰汁を丁寧にすくい取り、弱火で2~3時間程度煮込みます。
という感じのレシピで作ります。
アイスバインが完成した後は、保存容器に入れて保存しておきます。
しばらく時間が経つと、煮汁や具材が固まってプルプルします。
(名前の由来の通り、この状態を氷のようだと例えたのでしょう)
作り終えたアイスバインについては、後述でアレンジレシピをご紹介します。
次の見出しでは、アイスバインのレシピに添えると美味しい食材についてご紹介していきます。
アイスバインのレシピに添えると美味しい食材
アイスバインのレシピに添えると、美味しく頂くことができる食材や具材がいくつかあります。
大きく分けて二つあるので、一つずつご紹介します。
添えると美味しい食材①:ザワークラウト
ザワークラウトとは、簡潔に説明するとキャベツの塩漬けです。
ドイツでは、昔からこの料理のことをザワークラウトと呼んできました。
日本だと、漬物と言えば塩やお酢を使うイメージがあります。
しかし、ザワークラウトはキャベツの2%分の塩と香辛料を使って作ります。
ザワークラウトは、本来ならば3~7日間以上発酵させて作る料理なので、塩辛いというよりは酸っぱい風味の方が強いです。
アイスバインのような塩辛い肉料理には、ザワークラウトのような塩漬け料理はさっぱりしていて合うかもしれません。
添えると美味しい食材②:粒マスタード
粒マスタードとは、調理過程で粒のようにからし菜の種が残った状態で売られているマスタードのことを呼びます。
マスタードと聞くと、ホットドックやサンドイッチなどに付けて食べるイメージがあります。
アイスバインは、骨付きの豚すね肉で作ることが多く、肉自体をほぐして食べます。
その時に粒マスタードを付けて食べると更に美味しく食べることが出来るという訳です。
普通のからしで物足りなくなった時に付け合わせてみると良いでしょう。
これらの料理や食材は、見た目も鮮やかなので食欲をそそられます。
また、スーパーで手軽に購入することも出来ます。
冷蔵庫に余っている食材もあると思いますので、アイスバインの
レシピに添えて食卓を囲んでみてはいかがでしょうか。
アイスバインの美味しい食べ方
アイスバインをよりおいしく食べる方法についてご紹介します。
実のところ、先ほどご紹介した付け合わせの食材や料理以外にも、一緒の食卓に並べて食べることでおいしく頂ける料理がいくつかあります。
一つ目の料理は、マッシュポテトです。
マッシュポテトとは、アメリカやヨーロッパで食べられているジャガイモを使った料理です。
マッシュポテトのレシピはとても簡単です。
ジャガイモに牛乳とバター、塩コショウを混ぜて作ります。
上手に作ることができれば滑らかでしっとりとした食感になります。
二つ目の料理は、ニンジンやブロッコリーなど色どりの良い蒸し野菜です。
アイスバインのお肉と一緒のお皿に並べるだけでも良いでしょう。
アイスバインは肉料理ですが、同じ食卓で野菜を摂ることができるので、どちらもおすすめの食べ方です。
アイスバインはドイツ風スープ『アイントプフ』にしても美味しい
アイスバインで作ったお肉は、ドイツの家庭料理であるアイントプフという料理にアレンジして作り変えても美味しいです。
アイントプフの主な材料は、ニンジンや玉ねぎなどの野菜と、ソーセージなどの肉類です。
味付けについては、家庭によって違います。
コンソメ味だったり、トマトベースの味だったり様々です。
ドイツでは日本でいう味噌汁の様なイメージで捉えるとわかりやすいです。
庶民的な料理ということがお分かり頂けると思います。
アイスパインをグリルに!『シュヴァイネハクセ』風の人気レシピ
アイスバインは、一度調理してからドイツの伝統料理シュバイネハクセに作り替えても美味しく頂くことができます。
シュバイネハクセとは、豚肉の脚を漬け込んでから、じっくりと焼いて作る料理です。
アイスバインとの作り方の違いは、香辛料や調味料に漬けてから焼いて調理する点です。
ですが、アイスバインを作り余ってしまった場合などは、そのまま焼いて調理してしまえばシュバイネハクセ風の料理を作ることができます。
シュバイネハクセは、パリッとした豚肉の皮が特徴の料理です。
アイスバインからシュバイネハクセ風の料理に作り変えてしまえば、肉の油がジューシーでより美味しく頂くことが出来るでしょう。
アイスバインを使った人気のアレンジレシピ
アイスバインを使った人気のアレンジレシピをご紹介します。
どのレシピでも簡単にアレンジして美味しく頂くことができます。
アレンジレシピについてはいくつかあるので、一つずつご紹介していきます。
アレンジレシピ①:カレー
アイスバインをアレンジしたカレーのレシピです。
材料
作り終えたアイスバインの肉
一緒に煮込んだ野菜
カレールウ
塩コショウ
①アイスバインの肉と煮込んだ具材を圧力鍋の中へ入れる。
②具材が隠れるくらいまで水を入れる。
③圧力鍋に火をかけ、沸騰させる。
④沸騰したら、灰汁を取りつつ弱火で煮込む。
⑤具材が柔らかくなったら完成。
アレンジレシピ②:炊き込みご飯
アイスバインをアレンジした炊き込みご飯のレシピです。
材料
作り終えたアイスバインの肉
煮汁
一緒に調理済みの野菜
お米
作り方
①まずお米を研ぎます。
②アイスバインの肉を手でほぐします。
③材料を炊飯器の中に入れ、炊飯のメモリまで水を入れます。
④炊飯器のスイッチを入れて、炊き上がったら完成です。
アレンジレシピ③:サンドイッチ
アイスバインをアレンジしたサンドイッチのレシピです。
材料
作り終えたアイスバインの肉
食パン
トマト
キュウリ
チーズ
ザワークラウト
作り方
①食パンにバターまたはマーガリンを塗ります。
②塩コショウを適量振りかけます。
③適当に切った具材とザワークラウトをパンの間に挟みます。
④具材を挟んだパンを半分に切ります。
⑤完成です。
おすすめのドイツ料理のレシピ本
この本のタイトルを見た方は、キッチンのレイアウトや収納に関する本だという印象を受ける方が多いようです。
ただ、この本に関してはキッチンのインテリアに関するページよりはドイツ料理のレシピの方が多いです。
著者の門倉多仁亜さんは、ドイツ人の母親を持つハーフです。
実際にドイツで生活することもあった様子なので、シンプルで家庭的な料理のレシピが多く掲載されています。
簡単で作りやすいレシピもあるので、一度参考にしてみるのも良いでしょう。
まとめ
今回の記事では、アイスバインの作り方やレシピなどについてご紹介しました。
アイスバインのことを知らなかった方でも、アイスバインという料理がどんなものかお分かり頂けたのではないでしょうか。
ご家庭でも簡単に作ることができるレシピも多いので、一度作ってみることをお勧めします。