お風呂の黒カビはなかなか落ちない!
お風呂の黒カビには、なかなか落ちないという特性があります。
掃除をして、黒カビを取り除いて綺麗になったように見えても、しばらくするとまた黒いポツポツとした模様が同じ場所に発生してしまう、という悩みを抱えている方も多いでしょう。
特に、扉のパッキンなどに発生した場合にはより奥まで根を張っている頑固な黒カビである可能性もあり、ただ表面を擦って落とすだけでなく、根本までしっかりと薬剤を浸透させて菌を退治しなければいけないこともあります。
また発生する場所も広がりやすいため、見つけ次第すぐに掃除する姿勢を心がけることも重要です。
そのため、より簡単で取り組みやすいカビ取りの方法を知っていることが大切になってくるでしょう。
お風呂に黒カビが発生する原因
浴室にはどうして菌が発生してしまうのでしょうか。
こちらでは、4つの原因についてご説明します。
- 水滴が絶えない
- 使う度に菌が生育する温度になる
- 人の体を洗う
- 天井は綺麗にしづらい
お風呂の黒カビの原因①:水滴が絶えない
お風呂の黒カビの原因の1つ目は、水滴が絶えないことです。
浴室の空間は、毎日水で濡れる状況下にあります。
そのため、菌が成長しやすくなる水分が供給されやすくなり、菌が増えてしまう一因を呼び込んでしまうでしょう。
さらにドアは外に水が出ないように密閉する作りになっていることが多く、水分が逃げる場所がなくなってしまい、壁や床に染み込んで行きやすくなります。
水滴が一定の空間に留まりやすい空間となっているため、より菌に水分が行き渡りやすくなってしまい、成長もより促されてしまうでしょう。
お風呂の黒カビの原因②:使う度に菌が生育する温度になる
お風呂の黒カビの原因の2つ目は、使う度に菌が生育する温度になることです。
お風呂では体を温めるため、40度前後のお湯を流して使います。
黒カビが好む温度は20度から30度となっているので、お風呂を使っている間はやや高めの温度であっても、お風呂を使い終わったあと、水滴はだんだんと冷やされていき温度が下がってしまい、菌が育ちやすい環境が作られていってしまうでしょう。
特に家族で何人も交代でお風呂に入る場合、浴室を使う間隔が空いてしまうと黒カビが好む水の温度に下がる時間が生まれてしまうこともあります。
お風呂の黒カビの原因③:人の体を洗う
お風呂の黒カビの原因の3つ目は、人の体を洗うということです。
お風呂は体を洗い、温めるために使われます。
体を洗うということは、体の汚れが床や壁に飛ぶということでもあるでしょう。
また髪を洗っていれば、毛が何本か落ちて溜まってしまうこともあります。
これらの汚れは菌が育つためのエネルギー源になってしまい、さらに菌が活動範囲を広げるのを助長することになってしまうでしょう。
お湯を張るお風呂も、人の皮膚の汚れなどがたまりやすい場所となっているため、しっかりと隅々まで掃除していないと一部の取り除ききれなかった汚れが菌の活力に変わってしまうこともあります。
お風呂の黒カビの原因④:天井は綺麗にしづらい
お風呂の黒カビの原因の4つ目は、天井は綺麗にしづらいことです。
浴室の作りにもよりますが、お風呂の床や壁は比較的クリーニングしやすくても、天井のすみずみまで意識して掃除することは困難に感じる方もいます。
なかなか本格的な掃除を施すことが難しい天井にも、水滴や蒸気は付着し溜まっていってしまうため、天井はお風呂の中ではとても菌が生えているゾーンとなりがちです。
天井にできた菌は、活動を始めると胞子を壁や床に飛ばしていくため、お風呂全体に活動範囲を広げ、カビだらけになる状況を招いてしまうでしょう。
お風呂の黒カビを簡単に落とす手順
お風呂の黒カビを簡単に落とす手順は、具体的にどのようなものなのでしょうか。
こちらでは8つの手順に分けて、簡単に落とすための方法をご説明していきます。
- 部屋を入念に乾かす
- 体を防護して浴室の風通しを良くする
- カビ取りの薬剤を該当箇所にかけてラップで密着させる
- 1時間きっかり待つ
- 部屋全体を水で流してガスの発生を防ぐ
- 見た目が悪い箇所を見かけたら掃除する
- 高温の水を部屋全体にかける
- すみずみまで乾拭きする
部屋を入念に乾かす
お風呂の黒カビを落とす手順の1つ目で行うのは、部屋を入念に乾かす作業です。
最初に部屋を乾かせば、より薬剤の効果が発揮される環境に近づけることができます。
少し水滴が残っていたり、湿り気があると薬剤が浸透していくことを遠ざける障害となり、薬剤がぴったりと菌にくっついて殺菌する、という理想的な流れの実現が難しくなってしまうでしょう。
そのため、あらかじめ部屋の水分は拭き取っておくか、乾燥させておくことが大切な手順のうちの1つとなってきます。
体を防護して浴室の風通しを良くする
お風呂の黒カビを落とす手順の2つ目では、体を防護して浴室の風通しを良くするようにします。
本格的な作業に取り組む前に、作業の安全を確保するための準備をしておきましょう。
黒カビを死滅させるほどの成分は、人体にも悪い影響を及ぼすことがあります。
薬剤の成分を吸い込んでしまったり、触ってしまうことがないように、口には全体を覆うマスクを付け、手には厚手のビニール製の手袋をはめるようにしましょう。
また目に入ってしまうことがないように、ゴーグルを身につけるのも良いでしょう。
さらに空気がこもってしまわないように対策をする必要もあります。
浴室の換気機能を使って空気が浴室だけにとどまってしまわないようにしたり、窓を数カ所開けて空気がよく通るようにしておきましょう。
カビ取りの薬剤を該当箇所にかけてラップで密着させる
お風呂の黒カビを落とす手順の3つ目では、カビ取りの薬剤を該当箇所にかけてラップで密着させます。
しっかりと体が防護されていることを確認したら、薬剤を菌の発生が目立つ場所にかけていきましょう。
この時、ついつい作業に熱中して薬剤に顔を近づけすぎることがないように気をつけることが大切です。
また薬剤が体のどこかにかかった場合は、作業をすぐ中断して水で洗い流すようにしましょう。
無事薬剤を配置できたら、上からラップをかけて、菌と密着させていきます。
薬剤をかけた部分を覆うように、大きめにカットして隙間を埋めましょう。
1時間きっかり待つ
お風呂の黒カビを落とす手順の4つ目では、1時間きっかり待つようにします。
使う薬剤によっては、30分ほどの待ち時間で良い、というような表記がされていることもあるでしょう。
しかし、あえて自分で1時間計って待つことで、より薬剤の成分が菌の奥まで浸透するように促すことができます。
殺菌したはずなのに根本だけ生きていてまた表面に菌が発生した、という事態を防ぎやすくなるでしょう。
1時間待つ間は浴室から退室し、薬剤がかからないように注意しながら作業で使っていた体を保護するアイテムを外して、新鮮な空気を吸って待っているようにすれば、気分が悪くなるのを防ぎやすくなるためおすすめです。
部屋全体を水で流してガスの発生を防ぐ
お風呂の黒カビを落とす手順の5つ目では、部屋全体を水で流してガスの発生を防ぎます。
1時間が経ったら一旦水を使って薬剤を流せば、黒カビが消えたかどうか確認することができるでしょう。
しかし、5つ目の手順で行う作業で重要なのは、薬剤を使った箇所だけでなく部屋全体を水で流すよう心がける姿勢です。
ここで部屋に行き渡ってしまった薬剤の成分が残ってしまっていると、あとで浴室を使う時に薬剤の香りを吸って気分が悪くなってしまったり、掃除で使う洗剤と反応してガスの発生が起こってしまうといったリスクがあります。
特に成長中の子供がいる家庭などでは、薬剤のトラブルが起こらないように、浴室のすみずみを水を用いて流しましょう。
見た目が悪い箇所を見かけたら掃除する
お風呂の黒カビを落とす手順の6つ目では、見た目が悪い箇所を見かけたら掃除します。
掃除をする、と言っても、洗剤は使わないようにしておきましょう。
薬剤が効いていれば菌自体は除去できています。
しかし、表面の汚れだけ残ってしまう場合もあるため、気になったら使わない歯ブラシやたわしなどで擦って落とすと良いでしょう。
高温の水を部屋全体にかける
お風呂の黒カビを落とす手順の7つ目では、高温の水を部屋全体にかけるという作業を行っていきましょう。
高温の水は、具体的には50度より上の温度を指しています。
浴室が高温になるので、自分にかかってしまって怪我をしないように、気をつけて作業しましょう。
特に、天井は上から水が落ちてくるため降り掛かってこない位置から作業したり、清潔なモップなどに高温の水を含ませて作業すると良いでしょう。
この作業においても部屋全体にお湯がかかるように心がければ、菌が再発生するのを防ぐことができます。
すみずみまで乾拭きする
お風呂の黒カビを落とす手順の8つ目では、すみずみまで乾拭きしていきます。
全ての水滴を綺麗に拭き取ることは難しいため、浴室の空調に乾燥させるモードがあれば利用してかけながら、乾いた布を複数枚用意して作業に臨むようにするとスムーズに取り組みやすくおすすめです。
根気のいる作業にはなりますが、水滴を残さないように取り組むことで、菌が成長したり住み着くことがより困難な、清潔な空間にしていくことができるでしょう。
お風呂の黒カビに効くカビ取り剤の選び方
お風呂の黒カビに効くカビ取り剤の選び方には、どのようなものがあるでしょうか。
こちらでは、3つの選び方をご紹介します。
- 効果を期待したいなら塩素系の泡の薬剤
- 人体への影響が気になるなら酸素系の漂白剤
- 掃除の頻度を減らしたいなら煙で除菌するアイテム
効果を期待したいなら塩素系の泡の薬剤
お風呂の黒カビに効くカビ取り剤の選び方の1つ目は、効果を期待したいなら塩素系の泡の薬剤をチョイスすることです。
なかなか落とすことができなかったり、掃除してもすぐまた発生してしまう菌の汚れや、広範囲に菌が広がっている場合は、よりしっかりと効きやすい塩素系の扱いに注意が必要なアイテムを選択すると良いでしょう。
パッキンの菌用のアイテム、床に使うアイテムなど使う用途がはっきりしているため、自分が撃退したい菌が発生している箇所に合わせて対応しやすい選び方でもあります。
人体への影響が気になるなら酸素系の漂白剤
お風呂の黒カビに効くカビ取り剤の選び方の2つ目は、人体への影響が気になるなら酸素系の漂白剤を選ぶようにすることです。
具体的には、オキシクリーンなどのアイテムがあり、クエン酸などと同じように発生したての菌の汚れなどに効果があります。
塩素系のアイテムに見られるネックである、作業中の臭いや生物への影響などがより控えめになっているので、赤ちゃんがいる家庭や動物を飼っている場合などには、特に選択肢として上がってくるでしょう。
掃除の頻度を減らしたいなら煙で除菌するアイテム
お風呂の黒カビに効くカビ取り剤の選び方の3つ目は、掃除の頻度を減らしたいなら煙で除菌するアイテムにすることです。
菌を取り除くことができても、しばらくするとまた菌が発生してしまうことはよくあります。
しかし、掃除をした後に煙で室内全体を除菌し、抗菌効果も付与できるアイテムを使えば、より掃除した状態を長持ちさせることができるでしょう。
塩素系のアイテムと合わせて使うとより清潔な空間にしていくことができるので、徹底的に菌を除去したい方にもおすすめです。
お風呂の黒カビを予防するポイント
浴室の菌による汚れを予防するには、どのような対策が有効なのでしょうか。
こちらでは4つの予防策をご紹介します。
- こまめに換気する
- 使った後には高温のお湯をかけるようにする
- 天井をアルコールで拭く
- シャンプーを置く棚も忘れずに掃除する
黒カビ予防のポイント①:こまめに換気する
黒カビ予防のポイントの1つ目は、こまめに換気することです。
浴室を使った時だけでなく、洗剤で床や壁を洗った後にも換気の空調を付けるように意識してみましょう。
より空気を乾燥させ、水滴のない時間を増やし、菌が活発になるのを防ぐことができるようになります。
黒カビ予防のポイント②:使った後には高温のお湯をかけるようにする
黒カビ予防のポイントの2つ目は、使った後には高温のお湯をかけるようにすることです。
菌を退治するには、50度よりも高い温度のお湯で床や壁を流すとより効果的な策になります。
毎日浴室を使った後は次に掃除するまで壁や床に人の汚れが落ちていることもあるでしょう。
退室する時には必ず高温のお湯で殺菌する癖を付けておくと、より菌が育ちにくい空間に近づけられます。
日頃から簡単な対策を行いたい方におすすめです。
黒カビ予防のポイント③:天井をアルコールで拭く
黒カビ予防のポイントの3つ目は、天井をアルコールで拭くことです。
アルコールが良く染み込んだウェットティッシュをフローリングを水拭きする時などに使うワイパーの先に付ければ、高い天井であっても拭き掃除することができます。
天井に発生する菌はアルコールを用いて直接殺菌すると浴室で菌が増えてしまうのをより防ぎやすくなるでしょう。
黒カビ予防のポイント④:シャンプーを置く棚も忘れずに掃除する
黒カビ予防のポイントの4つ目は、シャンプーを置く棚も忘れずに掃除することです。
シャンプーや石鹸などを浴室に置いていると、その下に水滴や汚れがたまって菌の発生につながることもあります。
そのため、掃除に一手間加えて、シャンプーを一旦動かし棚の表面も忘れずに掃除するように心がけると、すみずみまで菌が発生しづらい環境づくりをすることができるでしょう。
おすすめのお風呂の黒カビ撃退グッズ本
おすすめのお風呂の黒カビ撃退グッズ本は、「おそうじの便利帖 (晋遊舎ムック) 」です。
内容は家庭のさまざまな汚れに対応した便利なアイテムを77種類紹介しつつ、具体的な掃除の方法を説明している、というものになっています。
写真が多いだけでなく、アイテムのどんな所がおすすめなのか、比較してどちらがより良い商品かなど、細かく紹介されているためわかりやすい本になっていて、掃除のやり方を知りたい方におすすめです。
お風呂の黒カビをしっかり落としてお風呂を快適に楽しもう
お風呂の黒カビをしっかりと落として、お風呂を快適に楽しみましょう。
浴室はリラックスできる場所でもあるため、菌の汚れを取り除くことでより安心して長時間お湯に浸かることができます。
浴室を清潔な空間にして、快い気持ちで生活していきましょう。