ファブリックパネルとは
ファブリックパネルとは北欧が発祥のインテリアのひとつです。
北欧の厳しい冬は、ほとんど陽が射さず、深い雪に閉ざされてしまいます。
家の中で過ごす時間が長くなり、日常を明るく過ごすためのインテリアとしてファブリックパネルは生まれたといわれています。
マリメッコやフィンメイソン、クリッパンなど、生活に自然と馴染むデザインが人気の秘密です。
ファブリックパネルの作り方を知って、自分で作れば、人気の北欧インテリアを手軽に取り込むことができます。
ファブリックパネルのおすすめアイデア
- 玄関の置物代わりに
- リビングの模様替え
- こどもアート
- キッチンの目隠し
- 空間のアイキャッチ
- 季節感を演出
- インテリア時計
- 写真パネル
- クリスマスツリーの代わりに
- 工芸品をリメイク
アイデア①: 玄関の置物代わりに
玄関は、住む人の顔ともいえる場所です。
自分らしさを表現するファブリックパネルなら、置物のように場所をとらないインテリアになります。
作り方のポイントは、玄関の広さに合わせた大きさや、壁の色と同系色にするなどの工夫です。
でしゃばりすぎない自己主張ができると思いませんか?
アイデア②: リビングの模様替え
リビングは、ひとが集う場所です。
家族や友人たちと、どんな時間を過ごしたいかをイメージして選ぶことができます。
暖色系で活気を演出したり、寒色系で落ち着きを演出したり、色のチカラを最大限取り込むことができます。
作り方のポイントは、少し大胆なデザインを選ぶことです。
壁紙を替えるよりも、手軽にリビングのイメージチェンジができます。
アイデア③: こどもアート
こどもが描いた絵は、世界一のアート作品です。
お子さまの絵をスキャナで取り込んだり、写真を撮り、布に転写できるサービスがあります。
また、アイロン転写シートを使えば、ご自宅のプリンターでお子さまの絵を布に転写することができます。
アイロン転写以外にも、クレヨン型の染料で直接絵を描くなど作り方はたくさんあります。
作り方のポイントは、小さめに作ることです。
なぜなら、お子さまは楽しくなってたくさん絵を描くことになるからです。
アイデア④: キッチンの目隠し
キッチンは、汚れやすい場所です。
ファブリックパネルを飾るなんて、と思われるかもしれませんが、ハンドメイドなら、作り方次第で小さいサイズのものが作れます。
また、大きなパネルでカラーボックスなどの目隠しとしてファブリックパネルを活用するのもいいですね。
作り方のポイントは、ファブリックの選び方です。
人気の北欧柄には、フルーツや野菜をモチーフにしたものがたくさんあります。
無機質なキッチンに取り入れると、お料理の気分が上がります。
アイデア⑤: 空間のアイキャッチ
壁にかけることが多いファブリックパネルですが、壁に立てかけることもできます。
棚に立てかけることで、目線を上に誘導し空間の広がりを演出できます。
ファブリックパネルは、並べて飾ることにより、規則性が生まれてスッキリした印象を与えます。
リビングの梁や、光彩条件で台形になったリビングなどの悩みを解消することも可能です。
アイデア⑥: 季節感を演出
手軽に取り替えられることも魅力のひとつである、ファブリックボード。
季節に合わせた植物柄や野菜柄、色味で、手軽に季節感を演出することができます。
アイデア⑦: インテリア時計
ファブリックパネルを時計にすることで、インテリアの統一感が出せます。
時計のムーブメントのみを購入することもできますし、100円ショップなどの時計のムーブメントを利用することもできます。
作り方のポイントは、時計の文字盤が見づらい柄を避けることです。
アイデア⑧: 写真パネル
写真を転写させるだけで、オリジナルのファブリックパネルができます。
お子さまや、ペットの写真をアイロンプリント専用用紙に出力し、キャンパス地などに転写させます。
プレゼントにしても、素敵ですね。
アイデア⑨: クリスマスツリーの代わりに
12月が近づくと、忙しいのに、クリスマスムードでワクワクします。
他の季節に比べて、クリスマスシーズンはファブリックのバリエーションが豊富です。
クリスマスツリーを始め、クリスマスまでのカウントダウンカレンダーであるアドベントの柄など見ているだけで愉しくなります。
こういったファブリックは、そのままタペストリーにしたり、綿を入れてオーナメントが作れたりと、小技が効いています。
作り方もわかりやすく、裁断や縫製のガイドラインがすでにプリントされています。
クリスマスツリーのファブリックパネルを作り、オーナメントを取り付ければ、 立体的なファブリックパネルになります。
お子さまと一緒に作ってみてはいかがでしょうか。
アイデア⑩: 工芸品をリメイク
旅先の染め物体験や、織物体験で持ち帰った工芸品をリメイクします。
短時間でできる体験では、中途半端なサイズの作品になりがちです。
そういった「旅の思い出」をファブリックパネルにリメイクすることをおすすめします。
海外で思わず買ってしまったエキゾチックな柄のファブリックや、ご当地柄のてぬぐいなども、素敵なインテリアにリメイクしましょう。
ファブリックパネルに必要な材料
ファブリックパネルを作ったら、おうちの中のどこでどんなふうに飾ろうかとアイディアが浮かんできましたか?
ファブリックパネルを作るために必要な材料をご紹介します。
- お気に入りのファブリック(布)
- 好きな大きさのパネル
- ガンタッカー
- 水貼りテープ
- ヒートン(壁掛け用金具)
ファブリックパネルに必要な材料①: お気に入りのファブリック(布)
ファブリックパネルの主役は、お気に入りのファブリックです。
既成品を買えば高価なファブリックパネルも、作り方を工夫するだけで、半額程度の費用で作ることができます。
ファブリックパネルで、人気の高いマリメッコのファブリックなどは、端切れのアソートなどでも販売されていますので、お気に入りの一枚を見つけてください。
パネルなど下地が透けない程度の厚みのファブリックを選んでください。
ファブリックパネルは、同じ大きさ、または同系色のものを3つ並べて飾ることによって規則性が生まれ、ワンランク上のインテリアになりますよ。
ファブリックパネルに必要な材料②: 好きな大きさのパネル
ファブリックパネルで検索すると、使いやすい大きさのパネルが販売されています。
画材専門店で、木製パネルで検索すると大型のパネルも購入できます。使いたいファブリックや、飾る場所に合わせて選んでみてください。
ファブリックパネルに必要な材料③: ガンタッカー
タッカーとは、建築用のホッチキスのような工具です。家具に布や革を張るときや、壁材の固定などに使います。
本格的なタッカーは、それなりの力が必要で、手の小さな女性には扱いづらいところがあります。
ファブリックパネルの製作には、ホビーホッチキスやミニタッカーという名称で販売されている、小型のタッカーで充分です。
専用の芯も忘れずに用意してください。
ファブリックパネルに必要な材料④: 水貼りテープ
水貼りテープは、水に濡らすことで粘着力がでる紙テープです。
こちらは、画材専門店などで販売されています。
タッカーで、壁紙などを傷つけないために、ファブリックパネルの裏から貼ります。
幅広のマスキングテープなどでも代用することができます。
ファブリックパネルに必要な材料⑤: ヒートン(壁掛け用金具)
ヒートンはファブリックパネルを壁にかけるときに、ひもを取り付ける際に使用する輪付きのネジです。
サイズ展開が豊富で、アクセサリーなどに使う小さいサイズから、重量のあるものを吊るす大きなものまで、いろいろな大きさがあります。
ファブリックパネルの枠内に収まる大きさを選んでください。
小さいヒートンは、ペンチなどを使ってねじ込みます。
事前にキリなどで穴をあけておくと、ずれにくくねじ込みやすくなります。
ファブリックパネルの材料は100均でもOK
100円ショップの商品を使ったファブリックパネルの作り方をご紹介します。
作り方は、ベニヤ板と角材を木工用ボンドで貼りあわせるだけです。
さらに手軽な作り方として、100円ショップで完成品として売られているパネルの上から好きなファブリックを貼ったり、コルクボードをパネル代わりしたりする方法があります。
お子さまと一緒に愉しむには、手軽で安全な作り方ですね。
木製フレームを使ったファブリックパネルの作り方
インテリアショップで購入すると、1万円前後するファブリックパネルですが、自分で作るとリーズナブルな費用でできます。
IKEAなどで、自分好みの北欧デザインファブリックを探してみませんか?
さっそく作り方をご紹介します。
- 布にアイロンをかける
- 木製フレームに合わせて布を裁つ
- タッカーで布を貼る
- パネル裏の始末をする
- 壁掛け用のひもを取り付ける
作り方①: アイロンをかける
ファブリックパネルの作り方の中で、大切なのが、アイロンをかけることです。
ずぼらさんも、この工程だけは時間を掛けることをおすすめします。
折りじわをきちんと丁寧に伸ばすことで、美しい仕上がりとなり、角の始末もしやすくなります。
作り方②: 木製フレームに合わせて布を裁つ
ファブリックのどの部分を使うか、好きなデザインに仕上げられるのが手作りの愉しみです。
洋服などを作るときのように、布の縦横を気にせず、好きな部分を切り取ってください。
その際、木枠の厚み、折返しの部分に加えてプラス2cmくらいの余裕をもって布を裁ってください。
作り方③: タッカーで布を貼る
タッカーと呼ばれる、ホッチキスのような工具で、布をパネルに貼っていきます。
このとき、ファブリックを斜めに断っている場合は引っ張りすぎないように力加減にご注意ください。
失敗しにくい作り方としては、向かい合う辺どうしから固定していきます。
そうすることで、タッカーが打ちやすくなります。
角はきちんと折り込んで、辺と折り目を合わせます。
布が押さえにくいときは、マスキングテープなどで固定してから、タッカーを打つと布がずれにくくなります。
作り方④: パネル裏の始末をする
タッカーの針で、壁紙などを傷つけないために水貼りテープをパネルの裏側に貼ります。
こちらの行程は、プレゼントなどではない場合は、ご自身の判断で割愛していただいても結構です。
水貼りテープは、濡らすことで粘着力が出る紙テープです。
絵画用のキャンバスを作るときに使用されるものです。
太めのマスキングテープでも代用できますが、水貼りテープほどの粘着力は期待できません。
作り方⑤: 壁掛け用のひもを取り付ける
パネルの裏側にひもを取り付け、壁に掛けられるようにします。
裏側の木枠の内側に「ヒートン」と呼ばれる金具を取り付けます。
小さいサイズのファブリックパネルを作成するときは、取り付けづらいですが、事前にキリなどで穴をあけておくとヒートンがねじ込みやすくなります。
取り付ける位置は、中央より上にひもを取り付けると、壁にかけたときに安定します。
発泡スチロールを使ったファブリックパネルの作り方
木製パネルの作り方をご紹介しましたが、タッカーを使うのが苦手という方に、発泡スチロールを使ったパネルの作り方をご紹介します。
- アイロンを掛ける
- 発泡スチロールに合わせて布を裁つ
- 両面テープで布を貼る
- パネル裏の始末をする
- 壁掛け用のひもを取り付ける
作り方①: アイロンをかける
木製フレームのパネルの作り方と同じく、アイロンをかけることは重要です。
ファブリックパネルに使用する布は、裏写りしにくい厚めのものが多いため、きつい折りじわは伸びにくいですが根気よく伸ばしてください。
色落ちの心配がなければ、一度濡らしてからアイロンを掛けることもできます。
作り方②: 発泡スチロールに合わせて布を裁つ
ファブリックの使用したい部分を確認しながら、発泡スチロールの大きさと厚みを加味したサイズより5cm程大きめに裁ちます。
小さすぎると、布を足すことができませんので、心持ち大きめに布を裁つことをおすすめします。
作り方③: 両面テープで布を貼る
発泡スチロールの縁に合わせて両面テープを貼っていきます。
布がれないように、きちんと縁に合わせて貼るのがコツです。
縁からはみ出すように、両面テープを貼りハサミなどでカットすると良いでしょう。
また、発泡スチロールや布は剥がれやすいですので、強粘着のものを使用してください。
作り方④: パネル裏の始末をする
両面テープがしっかり隠れるように、幅広のマスキングテープや、ビニールテープで布の切れ端を貼るようにしてください。
両面テープが露出すると、壁紙に貼り付き、壁紙が剥がれる原因となるのでご注意ください。
作り方⑤: 壁掛け用のひもを取り付ける。
発泡スチロールで作るファブリックパネルは、とても軽いですのが特徴です。壁にかける際も、紐綴じ用のステッカーなどを活用できます。
発泡スチロールパネルの裏側、中央より上部に紐付きのタックシールを二箇所貼ります。
少し緩めに紐を渡せば、壁掛け用の紐が取り付けられます。
マスキングテープなどで、壁に貼り付けるよりも簡単にできます。
ファブリックパネルの作り方のポイント
木製パネルと発泡スチロールを使用したファブリックパネルの作り方をご紹介しましたが、共通する「作り方のポイント」をご紹介します。
- 折ジワを丁寧にのばす
- 角をきちんと作る
- 3つ並べる
ポイント①: 折ジワを丁寧にのばす
ファブリックパネルは、布の美しさを飾るインテリアアイテムです。
最初のアイロン掛けで、仕上がりが決まると言っても過言ではありません。
スチームアイロンを使って、丁寧に折りジワを伸ばしてください。
完成してから、シワを見つけた場合は、霧吹きで水を吹きかけて乾かしてみてください。
その際は、完成品に吹き付ける前に、同じ生地で色落ちがしないか、シミにならないかなど確認してからお試しください。
ポイント②: 角をきちんと作る
特に木製ファブリックパネルを製作する際、パネルの角がきちんと折り込まれていると美しく見えます。
目線より高い場所に飾る場合は、パネルの左右、下部の重なりを少なくすることで、すっきりと見えます。
ポイント③: 3つ並べる
ファブリックパネルは、並べて飾ることで規則性が生まれ、視覚的にすっきりとした印象を与えます。
ファブリックパネルが飾られているお店などで、3つ並べて飾られていることが多いと思いませんか?
ファブリックパネルは、少なくても、多くてもバランスが取りづらく、3つがバランスも取りやすく、規則性が生まれやすいためです。
また、絵画など壁に飾るインテリアでは、140〜150cmくらいの高さに飾ると、全体が視界に入りやすいとされています。
参考にしてみてください。
おすすめのファブリックパネルキット
ファブリックパネルがどんなものか、まずは作り方を知りたいという方におすすめしたいのが、ファブリックパネルキットです。
キットには、作り方の説明書がついていますので、はじめてさんにはとても親切です。
おすすめのファブリックパネルキット① : Clover 組み立て式ファブリックパネル
「Clover組み立て式ファブリックパネル」は、手芸用品メーカーであるCloverならではの商品です。
作り方はシンプルで、プラスチックフレームとなっているため、軽い上に、吊り下げ紐を通す穴も空いています。
付属の布で、作り方を覚えてしまえば、布の取替も簡単にできます。
布だけ数種類用意しておけば、気分に合わせて張り替えができるのが嬉しいですね。
おすすめのファブリックパネルキット② : ファブリックパネル 3枚セット
作り方もばっちりで、複数並べてファブリックパネルを飾りたい方におすすめなのが、「ファブリックパネル 3枚セット」です。
作り方などの説明書は付属していませんが、吊り金具と紐がついています。
端切れなどを使って作りやすい30cmサイズです。
ファブリックパネルの作り方を覚えて北欧インテリアを取り入れよう
ファブリックパネルづくりは、慣れてしまえば、小一時間で完成します。
また、絵画のように扱いづらくないので、いくつか作っておけば、その日の気分で簡単に掛け替えができて、空間のイメージチェンジが簡単にできます。
季節に合わせて、気分に合わせて、お客様に合わせて。
おうち時間を豊かなものにする、身近なアートとして是非取り入れてみてください。