テラリウムとは何か?
最近、瓶の中に植物を入れたインテリアをよく見かけますが、これはテラリウムと言います。
そもそも、テラリウムとはどういうものなのでしょうか。
テラリウムとは、ガラス容器の中で植物や小動物を飼育・栽培することを言います。
お気に入りの容器に植物などを入れて、簡単に作れて癒しにもつながるものとして人気です。
テラリウムの人気の秘密や、作るときの注意点についてご紹介します。
テラリウムの魅力とは
テラリウムの魅力は、お気に入りの植物を最小限の手入れでも丁寧に管理することで、鉢植えをしたように長く楽しめることです。
忙しい日常の中で、植物に囲まれて癒されたいという願望がかないます。
最近では、ハーバリウムという植物を楽しむ方法もあります。
ハーバリウムとは、植物標本でドライにした植物をオイルの中に漬け込むことで長く保存・鑑賞出来るものです。
こちらは、手入れの必要がありません。
テラリウムの主な種類
テラリウムには、大きく分けて2つの種類があります。
- アクアテラリウム
- 苔テラリウム
テラリウムとは、透明な容器の中で植物や生き物を育てることを言います。
英語で、テラ「tera」は土地を、アリウム「-arium」は場所を意味する造語です。
テラリウムの良さとは、様々な楽しみ方が出来ることです。
自分のアイデアで好みに合ったものを、自由に作って楽しむことが出来ます。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
アクアテラリウム
アクアテラリウムとは、ひとつの容器の中に水陸両方の環境を組み合わせた形のものを言います。
水場では、観賞魚や水草、サンゴなどを飼育し、陸地ではテラリウムで使用する植物などを育成します。
「観賞魚」だけや「植物」だけであった空間に、両方の要素を取りいれることで、自然を切り取ったかのような景色が再現出来ます。
観賞魚や植物を同時に楽しみたい方におすすめです。
お気に入りの観賞魚や植物で、アクアテラリウムを作って癒しのひとつにしてみましょう。
苔テラリウム
苔テラリウムとは、苔を容器に入れて楽しむ癒しのインテリアです。
苔と聞くと、じめじめした暗いところに生えているというイメージがあるように、テラリウムで苔を育てるには湿度が必要です。
苔には様々な種類があり、明るさや湿度など、苔の好む環境もそれぞれ異なります。
それぞれの苔に合った湿度と明るさで管理し、苔テラリウムを育てましょう。
テラリウムを作るときに必要な材料7選
テラリウムは自由なアイデアで作ることが出来ます。
ここからは、テラリウムを作るときに必要な材料を7つご紹介します。
- 容器を決める
- 植物を植える
- 用土を準備する
- 小石や砂利を入れる
- 活性炭を入れる
- 根腐れ防止剤を入れる
- その他に必要なもの
最近では百均でそろえることが出来る素材もたくさんあります。
必要な材料をそろえて、自分好みのテラリウムを作ってみましょう。
テラリウムを作る材料1:容器を決める
最初に容器を選びます。
水槽や金魚鉢、アンティークグラスなどを用意します。
湿度が保てるように、フタがついているとより良いでしょう。
また、テラリウムハウスという家の形をしたおしゃれな容器もあります。
自分が作りたいと思うテラリウムのイメージに合った容器を用意しましょう。
テラリウムを作る材料2:植物を植える
次に植える植物を考えます。
多肉植物や観葉植物、コケ、エアプランツ、サボテンなどがおすすめです。
多肉植物やサボテンは、独特な形をしていて水やりや管理がしやすい植物です。
また観葉植物は、ヘデラやポトスなどの乾燥や光量不足に強いものがおすすめです。
コケは、スギゴケ、ヒノキゴケ、コツボゴケ、タマゴケなど様々な種類があります。
エアプランツは、独特な形をしていて土がなくても良いので、いろいろな使い方が出来ます。
自分の作りたいイメージに合った植物を見つけましょう。
テラリウムを作る材料3:用土を準備する
次に用土を準備します。
粒状で見た目にもおしゃれな用土の特徴をご紹介します。
培養土は、肥料などいろいろな土を混ぜて調整されているので、肥料分や水の管理を考えなくても使えるという特徴があります。
ハイドロボールは、粘土を焼いて発泡させた丸い石です。
小さな穴が無数に開いているので、保湿性が良いことと、土ではないので微生物が発生しない特徴があります。
赤玉土は、火山灰から出来た赤土を乾燥させたものです。
大きさによって保湿性と排水性が異なり、保湿性は小さいほど良く、排水性は大きいほうが良くなります。
自分の作りたいイメージの容器や植物に合わせて、用土を使い分けましょう。
テラリウムを作る材料4:小石や砂利を入れる
次に、小石や砂利を選びます。
小石や砂利を入れることで、鉢底用で水はけをよくすることが出来ます。
また、入れる層の厚みで雰囲気や趣を出す効果があります。
色がついている小石や砂利を使うと、仕上がりにアクセント付くでしょう。
自分の作りたいイメージに合った、小石や砂利を選んで入れましょう。
テラリウムを作る材料5:活性炭を入れる
次に活性炭を用意します。
活性炭は、アクアテラリウムでは水中の余分な養分を吸着してくれて、水の浄化を保ってくれます。
テラリウムでは、雑菌の発生を抑えて土の鮮度を保ってくれます。
活性炭はいろいろな形や種類が販売されているため、用途に合わせて購入しましょう。
テラリウムを作る材料6:根腐れ防止剤を入れる
テラリウムの容器は、底に穴が開いていないため中の水分が腐らないように、根腐れ防止剤を底に入れます。
中の水分が腐ってしまうと、根腐れしてしまうリスクがあります。
そうならないように、根腐れ防止剤を使います。
容器に入れるときに土と一緒に入れることで、根腐れを防止することが出来ます。
テラリウムを作る材料7:その他に必要なもの
テラリウムの材料で、他にあったら便利なものを紹介します。
ピンセットは、植物を植えたり木や小石などを置いたり細かい作業が多いので、持っていると便利です。
植物を手入れするためのはさみや、植物や土に水をあげるための霧吹きも用意しましょう。
また、好きなミニチュアやフィギュア、オーナメントなどを入れると自分だけの世界観が作れます。
ユニークなフィギュアなどを置いて、ストーリー性のあるものにしても楽しいですね。
自分の作りたいイメージに合わせて入れて、ステキなテラリウムを作りましょう。
テラリウムを作るときの注意点6選
テラリウムを作るときの注意点を6つご紹介します。
- テラリウムを作る手順
- テラリウムを作る時期
- テラリウムを管理する場所
- テラリウムの水量
- テラリウムの温度
- 性質の違う植物を混同しない
テラリウムは手軽に作れますが、他の植物と同様に育て方によっては枯れてしまうなどのトラブルが起こることもあります。
テラリウムを作るときの注意点を把握して、ステキなテラリウムを作りましょう。
テラリウムを作る注意点1:テラリウムを作る手順
テラリウムを作る手順8つを紹介します。
- 容器の底に根腐れ防止剤を入れる
- 小石や砂利を入れる
- 活性炭を入れる
- 土を入れる
- 植物を入れる
- ミニチュアやフィギュアなどを入れる
- 土に水をやって湿らせる
- フタを閉める
底から丁寧に、順番に積み上げていくことが大切です。
テラリウムを作る注意点2:テラリウムを作る時期
テラリウムを作る時期は、春ごろがおすすめです。
春は新芽も出て緑がきれいな時期だということと、あまり暑くないので容器にフタをしていても蒸れずに済むということが理由です。
春ごろから初めて、慣れたころには夏が近くなり暑くなるので、いざというときの対応もしやすくなります。
テラリウムを作る注意点3:テラリウムを管理する場所
テラリウムを管理する場所は、育てている植物によって変わってきます。
苔は種類によって好む明るさや湿度など、育て方が異なります。
育てている植物に合わせて、明るさや湿度の調整をしましょう。
また、容器の中の温度が高くなると、蒸れて枯れる原因になってしまいます。
直射日光の当たる場所に置くことは避けましょう。
テラリウムを作る注意点4:テラリウムの水量
テラリウムの水は、容器の中で蒸発したりガラス面で冷やされて土に戻ったりと、容器の中で湿度が自動的に管理されています。
そのため、水をあげすぎてしまうと、枯れたり腐ったりしてしまいます。
つい気になって水やりをしがちですが、気温が暑くなる夏に水をあげすぎると、容器の中が暑くなり蒸れてしまいますので、特に注意しましょう。
テラリウムを作る注意点5:テラリウムの温度
テラリウムは、温度の管理が大切です。
暑さや寒さなど気温の変化が激しいと、植物が痛んだり腐ったりします。
ガラス容器の場合、気温の変化が激しい場所はガラスの中の温度も変わりやすく、植物も疲れてしまいます。
気温の変化が激しい場所を避けて置いてください。
テラリウムを作る注意点6:性質の違う植物を混同しない
テラリウムを作るときは、性質の違う植物を混ぜないように気をつけましょう。
多肉植物やエアプランツ、苔、観葉植物はすべて違う性質の植物です。
生息する場所も生長する時期なども様々です。
異なる性質の植物を混同してしまうと、お互いの生長に支障をきたすことがあります。
なるべく生長の時期や、環境が似ている植物と一緒に作ることが重要です。
どうしても違う環境の植物を一緒に楽しみたいときは、容器を分けて隣に置くなど工夫しましょう。
テラリウムを作ってみよう
テラリウムを作るときに必要な材料や注意点についてご紹介しました。
テラリウムの魅力を知り、これから作ってみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
自分の作りたいイメージに合った材料で、ステキなテラリウムを作ってみてくださいね。