有孔ボードとは?
有孔ボードとはその名の通り、穴の開いたボード=ベニヤ板のこと。
建築業界ではペグボードやパンチングボードとも呼ばれています。
元々は学校の音楽室や防音室などの壁に貼り、音を反響させないために吸音性に優れた建材として使われていました。
しかしいつからか、この有孔ボードを使って壁面収納をする人が増え、DIYで欠かすことのできない素材として重宝されています。
また見た目もおしゃれで、見せる収納として便利だとDIY女子にも人気。
現在では定番のホワイトの他にも、パステル色やエイジング加工したものなど様々な種類の有孔ボードが販売されています。
自分の部屋のテイストにあった色を選べるだけでなく、有孔ボードに取り付けるための金具もたくさんの形があります。
さらに棚板を設置することで小物などもディスプレイできるので、部屋のインテリアとしても優秀です。
有孔ボードを使って棚を作ろう!
有孔ボードを使って工具収納用の棚を作っています。
長さ1メートルほどの棚板用の杉板を4枚、棚受け金具と有孔ボードを材料として使っています。
さらに2×4材とディアウォールを使って、新たな柱を設置してそこに棚を作成。
2×4材と棚板用木材はやすり掛けをして、オイルステインを塗っていきます。
オイルステインとは木材用塗料の一つで、木材を着色すると同時にオイルを中に染み込ませることによって内側から保護する効果があります。
木材用塗料には他にも様々な種類があるのをご存知ですか?
- ワックス
- ステイン
- オイル
- ニス
これらは木材の木目を生かして色を付けたり、木材自体を保護する目的で使用することが多いです。
それぞれ塗り方や効果が異なるので、木材の使い方によって塗り分ける必要があります。
また木目を生かす塗り方の他にも、色を付けて隠す水性塗料などのペンキもDIYでは良く使われています。
100均などにも様々な種類の塗料があるので探してみてください。
オイルステインを塗って乾かしたら、ディアウォールを使って天井と床に突っ張り棒の要領で取り付けます。
最近DIY界で話題のディアウォールとは、内部にスプリングが入った部材で2×4材にはめ込むだけで新しい柱を作るというもの。
本来の柱がない場所にも棚を手軽に作れ、壁などに傷をつけずに設置できるので賃貸物件でも使えます。
柱を二本取り付けたら、間に棚受け金具を取り付けた棚板をビス止めしていきます。
有孔ボードも同様にビス止めしていき、棚と有孔ボードをディアウォール柱に設置したら完了。
あとは有孔ボード用フックなどを穴にかけて、工具類を吊るして収納できます。
有孔ボードはフックの位置を自由に変えられるので、工具類が増えてもその都度レイアウトをチェンジ出来るのも嬉しいですね!
有孔ボードをDIYに使う魅力やメリット
それでは有孔ボードをDIYに使うメリットとは一体何でしょうか。
順番に見ていきたいと思います。
- 価格が安く手に入りやすい
- 見せる収納でおしゃれに
- 壁に傷をつけないので賃貸でも大丈夫
- 加工がしやすい
魅力やメリット①:価格が安く手に入りやすい
DIYで使い勝手の良い有孔ボードですが、100均などでも手に入るってご存知でしたか?
約30センチ四方の大きさがあり、専用の木ダボや金具まで100均でそろえることが出来ます。
またもう少し大きい物でしたらホームセンターに行けば、様々な種類の有孔ボードを手に入れることが可能。
このように100均やホームセンターで手軽に買えるので、思い立ったらすぐ有孔ボードを使ったDIYを始められます。
魅力やメリット②:見せる収納でおしゃれに
シンプルな有孔ボードは、見せながら物を収納する「見せる収納」にピッタリのアイテムです。
比較的長めのフックを取り付けて、洋服をハンガーに吊るしたまま引っかければ、まるでアパレルショップのように収納出来ます。
アイテムのアイテムの種類別に分けて収納をしてあり、洋服のコーディネートもしやすいのでは。
さらに一緒に靴や帽子、バッグやアクセサリーなどもディスプレイすればトータルコーディネートもばっちりです。
魅力やメリット③:壁に傷をつけないので賃貸でも大丈夫
壁に直接釘を打ったり、画びょうを止めたりせずに飾ったり収納できるので、有孔ボードは賃貸に住んでいる方にこそ使って欲しいDIYアイテムです。
手持ちの家具の側面などに有孔ボードを取り付ける方法の他に、ディアウォールなどを使った方法があります。
先の動画でも紹介しましたが、2×4材の両端に取り付けて天井と床で突っ張らせるだけで柱を作れてしまうディアウォール。
これを2本平行に設置して、その間に有孔ボードを取り付けるやり方なら、壁はもちろん床や天井にも傷をつけることがありません。
その際は天井から床までの高さをしっかり測り、35㎜短い木材を使用します。
その際にはホームセンターなどで行っている、木材のカットサービスを利用すると良いでしょう。
魅力やメリット④:加工がしやすい
すでに塗装がしてある有孔ボードなので、あとは好みにサイズにカットすればすぐDIYに使用できます。
また塗装していないタイプの有孔ボードも、あえて木の雰囲気を出したいとそのまま使用する方がほとんどなので、表面加工はほぼ必要ありません。
そして自分でカットする際には、電動のノコギリなどがあると便利です。
自宅に専用道具がない場合も、購入した店舗でカットしてもらえることがあるので確認してみてください。
有孔ボードで棚を作るときに必要な材料
有孔ボードで棚を作るときに忘れてはいけないのが、棚板と棚受け金具です。
穴に直接差し込んで使う棚受けフックの他にも、金属製の棚柱を有孔ボードに取り付けて、そこに棚受けを入れる方法もあります。
どちらも棚の高さを自由に変えられるので、棚に置く物によって動かして使用します。
棚板は一枚板のほか、強度のある合板やMDF板を使うとしっかり作れます。
あまり厚い板は重さが出てしまうので注意してください。
有孔ボードで棚を作るときに一緒に使いたいアイテム
それでは有孔ボードで棚を作るときに使うと便利なアイテムを見ていきましょう。
- パンチングボード用フックT
- 有孔ボード用 シェルフ スルー
- 有孔ボード 専用パーツ PEGGY ミニシェルフ
- 棚ブラケット
- 有孔ボード フックセット
- フックを固定する専用ピン ステンレスロックピン
- 有孔ボードスタンド(支え棒)
- パンチングボード用 フック先端キャップ
- SPS型 棚柱 棚受
- ツーバイフォー材専用壁面突っ張りシステム ディアウォール
一緒に使いたいアイテム①:パンチングボード用フックT
一つの金具に対して二つの穴に入れて使うので、グラグラせずに安定して棚を保持できます。
また板と接する部分には滑り止めのゴムキャップが付いており、金具がズレるのを防いでくれます。
有孔ボードには穴と穴の間隔(ピッチ)が違うものがあるので、棚受け金具と有孔ボードのピッチをよく確認するようにしましょう。
一緒に使いたいアイテム②:有孔ボード用 シェルフ スルー
2×4材を棚板にする時に便利な棚受け金具です。
コの字型の金具の左右を有孔ボードの穴に入れて、その間に棚板を通すタイプ。
上下二か所で固定するので安定感もあり、シンプルな作りでショップなどでもよく使われています。
おしゃれなショップ風に収納したい場合はこちらの棚受け金具をおすすめします。
一緒に使いたいアイテム③:有孔ボード 専用パーツ PEGGY ミニシェルフ
すでに棚板がセットになっているので、すぐに棚として使用できる専用パーツです。
耐荷重は1㎏あり、ちょっとした小物などの見せる収納にぴったりのアイテム。
元々、キングジムで販売している卓上有孔ボード「ペギー」専用のパーツとしてシリーズ化されています。
この「ペギー」シリーズは他にも様々なアイテムがあります。
- L字フック
- ミニコンテナ
- ペンスタンド
デスク上で使用するほか、キッチンの細々としたグッズを収納するのに便利。
一緒に使いたいアイテム④:棚ブラケット
まるで本物の水道管のような武骨なデザインで、男前なインテリアにピッタリのブラケットです。
こちらは有孔ボードにビス止めをして固定し、棚板も固定するタイプのアイテム。
しっかりとした太さがあり、ビス止めされているのである程度重い物を乗せても大丈夫。
ブラックの他にシルバーもあるので、ちょっと変わったデザインの棚受けとして活躍しそうです。
一緒に使いたいアイテム⑤:有孔ボード フックセット
有孔ボードに棚を作る際に、様々なアイテムを収納するのに便利なフックがセットになっています。
中に入っているフックの種類は6種類。
- Jフックシングル
- ダブルJフック
- ホルダー
- リングフック
- シェルフスルー100
- BooKスタンド
有孔ボードを初めて使う時のスターターセットとして購入する方が多いようです。
このような有孔ボード用金具のセットは各社で発売されているので、どのような種類が入っているかよく確認してから購入するようにして下さい。
一緒に使いたいアイテム⑥:フックを固定する専用ピン ステンレスロックピン
フックを有孔ボードにさした時にグラグラしたり、下向きに傾くのを防ぐロックピン。
フックにあらかじめこのロックピンを差し込んでから、有孔ボードに取り付けます。
フックと有孔ボードが固定されるので、嫌なアソビがなく棚を設置してもガタつきません。
一緒に使いたいアイテム⑦:有孔ボードスタンド(支え棒)
有孔ボードを立てるのに、大掛かりな柱などは必要ありません。
こちらの有孔ボードスタンドの切り込み部分にボードを差し込むと、有孔ボードが自立するという仕組み。
ただし有孔ボードのサイズは600×900㎜、または440×915㎜の物を使用してください。
さらに横向きに設置し、フックなどは合計2㎏までと決まっています。
あまり大きくない有孔ボードなら問題なく立てられると便利です。
一緒に使いたいアイテム⑧:パンチングボード用 フック先端キャップ
金属製のフックを有孔ボードにかけた時、その先端でケガなどしないようにと考えられた商品です。
また洋服などを引っかけて、生地が傷むのを防いでくれます。
さらに小さい子供がいる家庭では、子供の手の届く範囲に先の尖った物を置かない工夫をする他、このような保護キャップをして安全対策をしてください。
一緒に使いたいアイテム⑨:SPS型 棚柱 棚受
ステンレス製の棚柱は有孔ボードに直接取り付けます。
棚の高さが自由に変えられ、棚板を乗せる棚受けの他にフックも別売で販売。
取り付けや取り外しがスムーズで、棚の高さを頻繁に変えたい方はこちらの棚柱をお勧めします。
一緒に使いたいアイテム⑩:ツーバイフォー材専用壁面突っ張りシステム ディアウォール
直接壁に傷をつけることなく柱が出来ると話題のディアウォール。
有孔ボードを取り付ける他にも、棚を作ったりとDIYの幅が広がるアイテムです。
賃貸物件でも使えるので、収納を増やしたい方、見せる収納に興味がある方は挑戦してみてください。
有孔ボードを使った棚のDIY実例10選!
それでは有孔ボードで作る棚のアイデアを見ていきましょう。
- キッチンの調味料棚
- 作業デスクの前に壁面収納
- キッチン前収納
- 玄関の下駄箱上収納
- 書斎の本棚として
- 趣味で使用する塗料を並べる
- キッチン収納
- 有孔ボードでディスプレイスペース
- 有孔ボードで隙間収納
- トランク収納
DIY実例①:キッチンの調味料棚
有孔ボードを背面にして、その前にディアウォールを取り付けた2×4材を配置しています。
その2×4材に棚受け金具を取り付けて、調味料を乗せるための棚が完成。
三段の棚には調味料をはじめ鍋やざる、バットなど調理道具まで乗せてています。
有孔ボードが程よい透け感と目隠し効果があり、圧迫感なく外からの光を通してくれているので、窓をふさいでも圧迫感がありません。
DIY実例②:作業デスクの前に壁面収納
自作の作業デスクの前、壁面全体にディアウォールで固定した有孔ボードを取り付けています。
デスクの天板や棚板、有孔ボード全てがナチュラルな素材をそのまま使い、シンプルな統一感を出しています。
有孔ボードの棚には作業で使用するヘッドホンだけでなく、さりげなく植物などが飾られておりセンスも抜群。
こんな作業デスクなら、仕事もはかどりそうです。
DIY実例③:キッチン前収納
ガス台からシンクまでの壁面に、横幅いっぱいに有孔ボードを設置。
下部分にはフックにフライパンやしゃもじなどの調理器具から、ハサミやピーラーなど料理でよく使う道具をかけています。
必要な時にサッと手が届き、使用後に洗ったら大まかに水けを取ったらあとはフックに吊るして自然乾燥。
衛生的で使い勝手の良い工夫がされています。
上の段には棚を取り付け、調味料やコーヒーセットをディスプレイのように並べています。
DIY実例④:玄関の下駄箱上収納
腰の高さの下駄箱の上にディアウォールで柱を2本立て、ホワイトの有孔ボード取り付けています。
有孔ボードにはフックを使用し、外出時に必要な帽子や腕時計、鍵などを収納。
その上には棚を作り普段使用しない靴箱などを置いています。
玄関で必要なものが一目でわかるアイデアで、忘れ物なく外出できそうです。
DIY実例⑤:書斎の本棚として
入り口までの壁一面に有孔ボードを貼り、棚柱を両端と中央に3本設置。
中央の棚柱を共有にして、左右に高さの変えられる棚を取り付けられます。
雑誌やオーディオなど比較的重い物を乗せても大丈夫。
また所々に植物を置いたり、雑誌の表紙を手前に向けたりと見せる収納も出来ます。
DIY実例⑥:趣味で使用する塗料を並べる
フィギュアやプラモデルなどを塗装する作業スペースに、有孔ボードを取り付けてて奥行きのない棚を使用しています。
そこに塗料をずらりと並べて、一目で色が分かる工夫がされたアイデア。
背面の有孔ボードを黒にすることで、塗料の色が一層引き立ちます。
DIY実例⑦:キッチン収納
キッチンらしい清潔感のある薄い木色の有孔ボードを使っています。
一番下の奥行きのある棚には、炊飯器や料理本などある程度重い物を。
上の棚には透明容器に入って、中身がわかる調味料や缶詰などの食材が並んでいます。
空いたスペースにはフックを取り付けて、鍋敷きや鍋つかみなどを引っかけ収納。
様々な物が多いキッチンでこそ有孔ボードは活躍します。
DIY実例⑧:有孔ボードでディスプレイスペース
幅の狭い有孔ボードは、棚を取り付けてディスプレイスペースにしましょう。
写真立てを直接掛けるのはもちろん、棚に小物と一緒に置いても素敵です。
自分が好きなものだけを集めたスペースで、お気に入りを上手に飾ってみてください。
DIY実例⑨:有孔ボードで隙間収納
カットした有孔ボードの余りを縦にして、キッチンで便利な隙間収納にしています。
小さな棚を付けて、調味料などを置くアイデアは空間の有効利用です。
DIY実例⑩:トランク収納
有孔ボードと木材で、トランク型の収納をDIY。
内側には棚やフックを使い、商品を上手にディスプレイしています。
トランクを閉じても有孔ボードの穴にフックを付けられるので、そちらにもディスプレイが可能。
おすすめの有孔ボード
ビンテージ風に塗装された有孔ボードに英字のプリントがされています。
高級感のある見た目で、壁にかけるだけでもお部屋がブルックリンの雰囲気に。
手持ちの小物や雑貨を吊るすだけでも、かっこよく見せてくれそうです。
有孔ボードで棚のDIYをしてみよう
今回は有孔ボードを使った棚のDIYをご紹介してきました。
玄関やキッチン、リビングで活躍する有孔ボードのアイデア、たくさんあるので是非試してみてください。
有孔ボードを使った見せる収納で、あなたも収納上手になれるはずです。
有孔ボードの壁取り付けについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しているので、ぜひご覧ください。
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