アイシングクッキーとは
クッキーの上に色んな模様からキャラクターのイラストまでと、幅が広いアイシングクッキー。
元々、アイシングクッキーのアイシングとは粉糖に卵白と水を加えて練ってペースト状(糊状)にしたものを指します。
そしてそのペーストになったものに、食紅などの着色剤で色をつけて着色。
更にクッキーに好きなようにそのアイシングを塗って、装飾を施して美しくデコレーションされたクッキーをアイシングクッキーと呼びます
その美しい見た目から誕生日のプレゼントや結婚式などのイベントでも用いられることが多く、スイーツギフトにもぴったりなクッキーとなっています。
アイシングに必要な材料
アイシングに必要な材料ですが、基本的には以下の4点となります。
「粉糖」「卵白」「水」「食紅(アイシングカラー)」
ちなみに粉糖の選び方についてですが、アイシングを作る際には純正の粉糖を選んだ方がいいです。
その理由ですが、粉糖には原料が砂糖だけのもの。
コンスターチやオリゴ糖などが混ざっているものと様々な種類があります。
そしてここでコンスターチやオリゴ糖などが入っているものを選んでしまうと、それぞれの粒が大きくコルネの先端からアイシングを出しにくくなってしまうんですね。
そうなってしまうと詰まってしまったり、ドバっと一気にアイシングが出てしまったりと細くて美しい線を引くことができなくなってしまうんです。
ですからアイシングを作る時は純正の粉糖を選んだ方が作業がスムーズに進みますよ。
卵白については水分の調節がしやすい「乾燥卵白」を使うのがおすすめ。
これは卵白を乾燥させ粉状にしたもので、だいたい8倍ほどの水を加えて液状に戻してから使います。
しかし、乾燥卵白は一般的なスーパーには売っていないことが多いんですよね。
製菓系の材料を豊富に扱ってる富澤商店といった、専門店に足を運んでみたり・・
それが難しければ通販を利用したりして手に入れましょう。
食紅(アイシングカラー)ですが、これはスーパーで買えるもので十分事足ります。
発色は製菓系の専門店で売られている物の方がいいですけど、1回に使用する量がほんのちょびっっとですからね。
1回購入したら数年は買い替えませんから、そこまで良いものを買う必要もないです。
アイシング用クリームの作り方
次にアイシング用クリームの作り方、やり方について見ていきましょう。
アイシングクッキーに使うクリームですが、本来は『ロイヤルアイシング』と呼ばれるものです。
一般的には『アイシング』と呼ばれるのが普通になっていますが、アメリカ地方では『フロスティング』とも呼ばれていますね。
アイシングクリームを作る前に、知っておきたい基本的な注意点がいくつかあります。
・クリームは角がピンッと立つ程度の硬さにすること。
・見た目を美しく仕上げるために気泡をたくさん入らないようにすること。
・気泡が入ってしまうことで、クリーム自体の強度が弱くなってしまう。
・混ぜるのが足りないと、アイシングクリームそのものの色が変わってしまう場合もある。
以上の注意点を前もって知っておくことで、アイシングクリーム作りで失敗してしまう危険性を幾分か下げることができます。
ではアイシング用クリームの作り方、やり方について解説していきましょう。
材料は
・粉糖 150g
・乾燥卵白 大さじ1杯
・水 大さじ1.5杯
・レモン果汁 0.5gほど
1・ふるった粉糖に乾燥卵白を入れて全体を軽く混ぜていきます。
2・そこに水とレモン果汁を入れて、フォークの背の部分を使い気泡が入らないようにゆっくりかつしっかり混ぜ合わせていきます。
3・クリームが徐々にまとまってきたら、ハンドミキサーで中速程度のスピードで3分ほど混ぜていきましょう。
この時しっかり練っていくイメージで撹拌していきます。
4・クリームの表面にザラつきがなくなり白いツヤが出てきて、持ち上げた時にピンッとツノが立つくらいになったらOK。
これで、基本のアイシングクリームの完成となります。
出来上がったクリームは乾燥しやすいので、すぐにボウルに濡れたふきんをかぶせるか。
もしくは密閉容器に入れて、更に空気に触れないようラップと共にふたをするようにしましょう。
これである程度アイシングクリームの乾燥を防げます。
アイシングクッキーに必要な道具
アイシングクッキーに必要な道具ですが、基本のクッキーを作る際に使用する道具で問題ありません。
ただ、見た目がきれいなアイシングクッキーを作ることを考えると以下の6点の道具があると便利ですね。
- ゴムベラ
- スケッパー
- 綿棒
- クッキー型
- アイシング用コルネ三角シート
- オーブンシート(シルパン)
道具①:ゴムベラ
アイシングクリームを練る時に必要となります。
ゴムベラはシリコン製の方が、しなやかに曲がるので混ぜる時便利ですね。
あと、あまり大きめのものを使うと練る時やりにくいので、小さめのゴムベラを選ぶといいでしょう。
道具②:スケッパー
スケッパーはクッキー生地をこねたり、混ぜたり、すくい取ったりする時に便利な道具です。
あと、出来上がったクッキー生地をまとめる時にも使えますよ。
1枚持っておくとなかなかと重宝します。
道具③:綿棒
お菓子作りの際、クッキー生地やシュクレ生地を伸ばす時に使う道具ですね。
木の綿棒が一般的ですけど、こちらのアルミ製の綿棒で伸ばしていくやり方なら、生地を伸ばす時ひっつきにくいのでストレスフリーです。
道具④:クッキー型
アイシングクッキーを作るならクッキー型はかかせませんよね。
ただアイシングクッキーはクッキーの表面にいろいろなデコレーションをして飾っていくので、クッキー型の大きさは5cm~10cm程度のものを選ぶと作業しやすいです。
このやり方を採用すれば手間がかかりませんし、アイシングの乾燥時間も短く済んで作業短縮にもなります。
最初から挑戦するなら抜きやすい丸型か星型など、一般的なクッキー型で作るやり方を選ぶといいでしょう。
道具⑤:アイシング用コルネ三角シート
アイシング用のコルネ三角シートとは、OPPフィルムの素材で出来た薄いシートのこと。
このシートをコルネ状にして中にアイシングクリームを入れて、絞り出してデザインしていきます。
道具⑥:オーブンシート(シルパン)
お菓子を焼き上げる際、クッキングシートを敷いて焼いていくと思いますが、その手間を省いてくれるのが『シルパン』
一言で言ってしまうなら「半永久的に使用できるクッキングシート」といったところでしょうか。
シルパンで作るやり方を採用すると、クッキー生地がだれませんし、余計な油を落として焼き上がるのでサクサクな仕上がりに。
焼き上がりもとっても美しくなるのでお菓子作りが趣味な人は1つ持っておけば、よりお菓子作りを楽しめますよ。
アイシングクッキーの基本のやり方
では次に、アイシングクッキーの基本的なやり方について見ていきましょう。
アイシングクッキーを作っていくやり方の工程は、大まかに分けると以下の5点です。
- まずはクッキーを焼く
- アイシングを作り、コルネに入れる
- アウトラインを描いて中を埋めていく
- 好きな模様をつけていく
- 模様をつけたり、アイシングパーツでデコレーションする
では、順番に解説していきますね。
基本のやり方①:まずはクッキーを焼く
まずはアイシングクッキーの土台となるクッキーを焼いていきます。
初めて作る場合は丸型や星型など、デザインしやすいクッキーを焼いていくやり方を選んだ方がやりやすいですね。
基本のやり方②:アイシングを作り、コルネに入れる
次にアイシングクリームを作り、OPPフィルムのコルネにクリームを入れていきます。
コルネにクリームを入れていくやり方は、上記の画像のようにスプーンですくってちょっとずつ入れていくやり方を採用するといいでしょう。
基本のやり方③:アウトラインを描いて中を埋めていく
次にクッキーのアウトラインを固めのアイシングクリームで線をひいていき、中に柔らかめのアイシングクリームでちょっとずつ埋めていきます。
このやり方ならアイシングクリームがクッキーの外側にもれることもないので、大きく失敗することもありません。
基本のやり方④:好きな模様をつけていく
アイシングクリームに食紅を入れてそれぞれの色を作ったら、好きな模様をつけていきましょう。
あらかじめ紙などにどんなアイシングクッキーにしたいのか?
簡単でいいのでイラストにしていくやり方でいけば、いざ模様をつける時に悩まなくて済みますよ。
基本のやり方⑤:アイシングパーツでデコレーションする
最後に模様をつけたアイシングクッキーにアイシングパーツなどでデコレーションしていけば、基本的なアイシングクッキーの完成です。
アイシングクッキーをきれいに仕上げる5つのコツ
アイシングクッキーの基本的な工程は見ていきましたが、どうせ作るなら見た目を美しくキレイに仕上げるやり方を知りたいですよね?
アイシングクッキーをきれいに仕上げるやり方のコツは、主に以下の5つです。
- アイシングクリームはちゃんと乾くまで待つ
- アイシングの太さに注意する
- アイシングコルネは上の方を持つ
- アイシングは濡れ布巾で包んでおく
- ベースはアウトラインから埋めていくイメージで
コツ①:アイシングクリームはちゃんと乾くまで待つ
アイシングクリームはクッキーに絞り出してから、完璧に乾燥するまで意外と時間がかかります。
だいたい6時間~24時間ほどは置いておきましょう。
表面部分は1時間くらいで乾いてきますけど、中は固まっていないので、ここで指などで表面を押してしまうと全てが台無しになってしまいます。
ベース部分を塗り一晩待ってから、表面のデコレーション作業にとりかかる。
このやり方の順番でいきましょう。
コツ②:アイシングの太さに注意する
アイシングクッキーをキレイに仕上げるなら、固めのアイシングクリームと柔らかいアイシングクリームを使い分けるのがポイント。
そのためそれぞれのコルネから絞り出す際、アイシングの太さには注意しておきたいところです。
固めのアイシングクリームを絞り出すなら先端は約2mmあたりの部分でカット。
なるべく細めにしていきます。
そして、柔らかいアイシングクリームを絞り出すなら先端は少々太めにカットするやり方でいきましょう。
コルネは一度切ってしまうと修正が出来ません。
ですから予めどのくらい切ったら、どの程度の太さになるのか?
市販のピーナッツバタークリーム(粒が入ってないやつ)などでテストするといったやり方でいくと、作業がやりやすくなりますよ。
コツ③:アイシングコルネは上の方を持つ
アイシングクリームを入れたコルネは、下ではなく上の方を持つようにしてください。
下を持つやり方では、体温でアイシングクリームが溶けてしまうんですね。
なので、上の方を持つやり方でグッと押しつつ少しずつ線を引いていくイメージで描いていきましょう。
コツ④:アイシングは濡れ布巾で包んでおく
アイシングクリームは空気に触れた瞬間から乾燥が始まります。
なので、使わないアイシングクリームはボウルに濡れ布巾をで覆っておく。
もしくはジップロックなどの密閉容器に入れて、更にラップとともにふたをして保存しておきましょう。
コツ⑤:ベースはアウトラインから埋めていくイメージで
アイシングクッキーのベースは、外側から埋めていくイメージで作っていきます。
イラストを描く時も、線画を描いてから色を塗っていきますよね。
やり方としてはアウトラインを固めのアイシングクリームで線をひいていき、柔らかいクリームで中の部分を徐々に埋めていくといったイメージです。
アウトラインを描いていくやり方のイメージですが、描いていく進行方向に合わせてグッと押し出しつつ引いていくといった感じですね。
絵が苦手な人必見!転写をする方法もある
ここまで基本的なアイシングクッキーの作り方、やり方について見てきましたね。
ただ、アイシングクッキーを作ってみたい気持ちはあるけど絵やイラストを描くのは苦手・・そういう方もいると思います。
その場合はトレーシングペーパーを使って転写していくやり方で、イラストを写していくのがおすすめ。
トレーシングペーパーとはイラストや図面などを写したい時に使用する半透明の紙のことで『透写紙』とも呼びます。
耐久性と耐水性に優れており、クッキングシートの代用品として使う場合もありますね。
トレーシングペーパーで転写していくやり方でいけば、複雑すぎる画像でない限りだいたいのイラストは転写できますよ。
転写アイシングに必要な材料
では転写のアイシングクッキーにの材料ですが、基本的に以下の材料と道具があればOKです。
・クッキー生地
・綿棒
・元となるキャラクターのイラスト
・トレーシングペーパー
・厚紙
・カッターナイフ
・はさみと油性マジックペン
・アイシングクリーム
・アイシングカラー(食紅)
・コルネシート
次に、転写で作っていくアイシングクッキーのやり方について詳しく見ていきますね。
転写で作るアイシングクッキーのやり方
トレーシングペーパーで写し取った後、アイシングクッキーを作るやり方は、主に以下の5つの工程です。
- 描きたいキャラクターを決める
- トレーシングペーパーにキャラクターのイラストを写す
- キャラクターの形のクッキーを焼く
- アイシングで縁取りして埋めていく
- キャラクターの顔を描く
では、やり方を順番に解説していきますね。
転写のやり方①:描きたいキャラクターを決める
まずは作りたいクッキーのキャラを決めてみてください。
妖怪ウォッチのジバニャンとか、ポケットモンスターのピカチュウとか。
作ってみたいお好きなキャラクターがきっとあるはず。
作業のモチベーションにもつながるので、お好きなキャラを選ぶやり方でいくといいですよ。
転写のやり方②:トレーシングペーパーにキャラクターのイラストを写す
次に、トレーシングペーパーにキャラクターのイラストを転写します。
これは市販で売られているノートやイラスト集などの画像をそのまま写すやり方でいくか・・
自分でイラストが描ける人は、それを下地にして転写してください。
まあ、市販で出ているイラストを元に写していった方が楽ですね。
そして写したしたイラストを元に、厚紙で『型』を作っていきます。
転写のやり方③:キャラクターの形のクッキーを焼く
次にクッキー生地を綿棒で平らに伸ばし、厚紙の型をのせてナイフなどで切り取っていきましょう。
この時一気に切ろうとせず、少しずつゆっくり切っていった方がきれいになりますよ。
そしてそのままオーブンで土台となるクッキーを焼いていきます。
転写のやり方④:アイシングで縁取りして埋めていく
土台のクッキーが焼けたら粗熱が取れるまで待って、アイシングクリームで描いていきます。
上記で説明した通り、固めのクリームで縁の部分を描いてから柔らかいクリームでちょっとずつ埋めていく。
このやり方でOKです。
転写のやり方⑤:キャラクターの顔を描く
ベースとなるアイシングの部分が、ちゃんと乾燥するのを待ってからキャラの顔を描き出していきます。
転写用の型紙を裏がえしにし、白の固めのアイシングで描いた線の部分を透写していきましょう。
そうしてアイシングが乾いてから、ベースとなるクッキーに重なるようにのせていきます。
このやり方なら、顔パーツのどこが目でどこが口なのか?
そこを迷わずクリームを盛っていけるので、デザインの狂いを防げるわけですね。
おすすめのアイシングクッキー
ここまでアイシングクッキーの作り方について紹介してきたわけですが、アイシングクッキーに興味が出てきた人の中には
「私も作ってみたいかも・・・」
そう考えている人もいるのではないでしょうか?
そんなあなたにおすすめなアイシングクッキーの教科書が
「アイシングクッキー レッスンBOOK」
初心者~中級者向けの本で、アイシングクッキーに初めてチャレンジする人のために、やり方や作り方について細かく丁寧な説明がされています。
是非手にとってみてはいかがでしょう。
アイシングのやり方をマスターして是非クッキー作りにチャレンジ!
アイシングの基本的な作り方とイラストの転写のやり方をマスターすれば、あなた好みのアイシングクッキーを作り出せるようになりますね。
メジャーで人気のキャラクター、可愛いデザインのアイシングクッキーなど自由自在です。
是非、あなただけのオリジナルなアイシングクッキーを作ってみてください。
アイシングクッキーの作り方については、こちらの記事でも詳しくご紹介しているので、ぜひご覧ください。
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