押入れをクローゼットにリフォームする場合
大きな地震が起こりやすい日本では、箪笥を置いている家庭が少なくなり、それに伴い、押入れに洋服を収納することが多くなっています。
そこで、洋服を押入れに収納するためにおすすめなのが、押入れをクローゼットにリフォームすることです。
押入れの特徴であり、便利なようでうまく活用するのことが難しいのが、その高さと奥行きです。
布団などの大物が入るほど収納力のある押入れですが、実は、それゆえに洋服を収納するとなると使いにくいのです。
押入れをクローゼットとしてリフォームするにはどんな工夫が必要なのでしょうか。
押入れは、奥行きがあると奥に片付けたものは取り出しづらくなります。
そこで、リフォームの際にこの奥行きを活かす為に一般的に行われるのが、引き出しの設置やスライド式の家具を取り付ける工事です。
引き出しやスライド式の家具であれば、使うたびに奥まで見えます。
家具も、季節ごとに引き出しを分けておけば、入れ替えるだけで簡単に衣替えができます。
また、中段を取り払ってしまえば、高さも活かすことができます。
中段を取り、上部にパイプを取り付ければ、コートなどの長いものの収納にも困ることはありません。
こういった押入れのリフォームにかかる費用は、約10万円~25万円程といわれています。
予算が少ないけれど押入れをクローゼット風にしたい場合は、襖のみ扉に変えるリフォームだけでもできます。
部屋の印象が大きく変わりますので、素敵な開き戸をつけるのもいいですね。
押入れを書斎にリフォームする場合
大人の方におすすめなのが、書斎にするリフォームです。
押入れは、奥行きや広さから、もう一つの部屋のように使うことができます。
押入れを部屋のようにリフォームして、収納とはまったく違う場所生まれ変わらせるのです。
押入れを書斎にリフォームするのに適した理由は、中段の高さにあります。
中段の高さは、一般的に畳などから約75センチ程度。
これは、事務机などの高さ(約72センチ)とほぼ同じなのです。
オープン書斎で中段をそのまま使うと、材料費も抑えられます。
奥行きがありますので、壁面を食んだ何することもできます。
また、壁紙を張ったり、照明にもこだわれば、大人の趣味スペースの出来上がりです。
大きめの押入れでしたら、二人分の書斎スペースにもできますし、アイロンをかけたり裁縫をしたりといった家事スペースとしても使えます。
もちろん、広い押入れでなければ、中段を外し、また新たに机を作ることもできます。
小さめの押入れでも、その狭さのおかげで、目の前のものだけに集中でき、仕事が捗ります。
うまく活用できていなかった押入れを、書斎にすることで、仕事も趣味もさらに楽しめそうです。
狭くて使い勝手が悪いと思っていた押入れが、お気に入りの場所になるのです。
押入れをリフォームしてベッドにする場合
誰もが一度は憧れたことがある、猫型ロボットの押入れベッド。
それが今、リフォームで叶えられるのだと、とても人気があります。
一般的な押入れのサイズは、子供のベッドサイズにちょうどよい大きさなので、ベッドを作るのに、最適です。
もちろん、上段下段ともにベッドにして二段ベッドのようにすることも可能です。
また、上段をベッドにして、下段を収納にすれば、収納場所も確保できます。
上段をベッドにするのであれば、落下防止に、柵を付けましょう。
上に上りやすくするために、梯子や階段が必要になります。
この階段の作りや、下段の使用方法によって、お部屋のイメージが変わります。
女の子のお部屋であれば、襖を取り外したところにカーテンレールを取り付けてレースのカーテンを付けたり、イルミネーションライトを取り付けて、きらきら光るガーリーな空間にするのも可愛いです。
壁で囲まれた押入れだからこそできる、他にはないベッドが作れます。
リフォームの注意点
夢広がるリフォームですが、リフォームする際には何に注意しなければならないのか。
以下のリフォームの注意点5つをご紹介します。
- リフォーム可否
- 予算
- 耐久性
- カビ
- 部屋との調和
では、詳しく説明していきましょう。
リフォーム可否
まず最初に確認しなければならないのが、リフォームする住宅が、どこまでリフォーム可能かということです。
賃貸でも、リフォームできるところも少なくないです。
また、リフォーム可の物件でも、配管を動かすことが出来なかったり、防音上床の張替えは不可だったりと、その決まりは様々です。
現状回復が条件の賃貸でも、リフォーム跡を残さずにできることもありますので、リフォーム会社に相談してみましょう。
予算
リフォームできることが決まれば次は、予算を決めます。
どんなに素敵なリフォーム内容でも、お金がなければ工事することはできません。
リフォームは、想定した予算よりもオーバーしてしまったという話をよく耳にします。
本来やる予定だった工事だけであれば、そういった事態も少ないかもしれません。
しかし、リフォームの内容を相談しているうちに、ワンランク上のものがほしくなったり、追加で欲しくなってしまうケースもあるからです。
予算オーバーしないためにも、どんな仕上がりにしたいか事前に家族でしっかり考えておきましょう。
また、工事を行うにあたり、押入れを調べてみると、劣化していたり、壁の合板がカビてしまっていたりなど、問題も発生します。
こういった想定外の出費もありますので、あらかじめ、予算に組み込んでおきましょう。
耐久性
押入れは、本来、布団などの収納場所です。
そのため、重いものを置くのには適しているとは言い難いです。
耐荷重はそれほど大きくありませんので、特定の一か所に荷を乗せるようなことはしないようにしましょう。
本棚のような重いものを置く場合は、新たに丈夫な木材に張り替えるなどしましょう。
人が乗る場合も、同様です。
ベッドにする場合も、人が踏んでも割れないような強度の床にしましょう。
カビ
押入れの問題で多いのが、カビが発生する事例です。
押入れは、通気性が悪く、湿気がこもりがちです。
夏場などは、風通しの悪い部屋ですと、2~3日でカビが生えてしまうこともあります。
押入れをベッドにする場合などは、布団の下をスノコ状の板にしたり、防湿シート敷きましょう。
また、壁紙にも湿度を調節してくれるようなものもありますので、リフォームの際に使うといいです。
万年床にせずに、毎回布団を干すことも効果があります。
カビについてはこちらの記事で詳しくご紹介しているのでぜひご覧ください!
押入れにカビができたときの対策を徹底解説!キレイになカビ取り法も紹介押入れはカビが生えやすいから注意! カビは真菌と呼ばれる微生物で、黒色、青色、白色など様々な...
部屋との調和
押入れのリフォームをすると、お部屋全体の印象がガラッと変わります。
押入れのリフォームだけをして安心していてはいけません。
押入れから離れて、部屋全体を見てみると、なんだか、インテリ屋になじんでいない…、なんてことになっていませんか?
リフォームしてしまってから気づいたのではもう遅いのです。
リフォームする際には、部屋全体との調和がとれる内装となっているか、リフォーム業者としっかり相談して決めてください。
信頼できるリフォーム会社の探し方
では、リフォームを成功させるために、信頼できるリフォーム会社を探すにはどうすればよいのでしょうか。
以下の信頼できるリフォーム会社の探し方二つをご紹介します。
- 同規模のリフォーム事例
- 担当者との相性
同規模のリフォーム事例
リフォーム会社を選ぶ際に確認したいのが、どんなリフォームができるのかということです。
会社によっても、得意不得意があります。
なんとなく選んでみたものの、キッチンのリフォームは得意だが、部屋のリフォームは苦手だったり、施工事例がなかったりと、不安要素がある場合もあります。
リフォーム会社の売りを確認しましょう。
ホームページなどでリフォーム会社で施工した過去の事例を参考にするのもいいです。
自分のしたいリフォームの雰囲気に近いものがあれば、どんなリフォームになるのか想像がつき、安心できます。
また、この商品が使いたいという物がある場合は、その商品を取り扱っている会社でしかリフォームはできません。
心に決めたものがある場合は注意しましょう。
担当者との相
リフォーム会社に依頼する際に気になるのが、担当者との相性です。
もしかしたら、会社を選ぶより大事なことかもしれません。
リフォーム会社から担当者を紹介してもらっても、話してみないと、すぐにはどんな人かわかりません。
担当者の方との相性は、工事が進むにつれて、問題にもなるところです。
信頼できる人なのか、その人の話し方はどうか、分かりやすく説明してくれているか、チェックしましょう。
もし合わないと感じれば、早めに会社に伝えましょう。
話しにくい、分かりづらいと思っているのに、我慢してしまうのはよくありません。
素敵なリフォームを成功させるために注意しましょう。
おすすめ押入れ収納
押入れ収納におすすめなのが、この棚付きのハンガーポールです。
押入れに洋服を収納するのは難しいとお話ししましたが、このハンガーポールに洋服をかければ、押入れの奥行きを有効活用できます。
また、棚付きなので、バッグを置くこともできます。
棚にボックスを置けば、ストールなどもすっきり収納できます。
組み立ても難しくありませんし、力の弱い方でも簡単に作れます。
押入れの空間をうまく使えず、収納にお困りの方におすすめです。
もっと素敵に!押入れリフォーム
押入れのリフォームについて、その方法と注意点などをご紹介しました。
工事するとなると、問題点も出てきて、悩むこともあるかもしれません。
ですが、リフォーム会社に相談すれば、小さな押入れでも、良い使い道は必ず見つかります。
満足していなかった押入れ収納が、新たに使い勝手のいい場所に生まれ変われば、家事や仕事が効率よく行えます。
自分たちに合ったリフォーム会社を見つけて、自宅をさらに過ごしやすい場所にしましょう。